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黒革の手帖
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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時代背景も違う、もちろん金銭の価値も異なる。しかし、そういったことを感じさせない力強い作品である。黒革の手帳を元に男達から金を引き出すしたたかな原口元子。そして驚愕のラスト。 | ||||
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最後が残念でした。もう少し締まる終わり方があったと思いますが、それまでが面白かったので残念感が否めません。 | ||||
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上下あわせての感想です。 ドラマを現在毎週楽しみに見てるので、原作に興味を持ち、手に取りました。 松本清張氏の詳しい描写に感服しました。 時代背景が昭和ですが、古くさいとは全く感じませんでした。 現代にも通じるものを感じました。 元子は可哀想な女性ですね。 最後はどうなったか?読み手の想像に任された結末でしたが、私は彼女が金や地位に執着することなく、普通の女性としての幸せを掴んでほしいと願っています。 | ||||
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女1人生きて行くために裏ビジネスは難しい。 結局、世間の鴨にされるだけ。 (上)だけを持っていて、(下)を買っていなかったので、続きを読めてよかった。 | ||||
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黒革の手帳の主人公はさえない銀行員。それなのに彼女は銀行の裏帳簿を作って大金を持ち逃げ。銀座にクラブを開く。そして繁盛する。こんな悪いことが許されてよいのかと読み続けると、思わぬ人物が中心となって彼女を破滅に追い込む。命さえも。なかなか怖い終わり方。でも身から出た錆である。松本清張てなんてうまい作家なのだ。プロとはこういう人のことを言うんだなあ。自分ももっと早く原作を読んでいたらなあと我が身をさいなんだ。それ程の出来栄えの良さである。テレビと原作は全く異なるので是非原作を読むべし。 隠花の飾りはは、今風でいうと、ショートショートのミステリー。短いながらいずれも結末はあっとうならせる展開。読後感が良い。 | ||||
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銀行の架空預金口座、無記名預金口座の問題、病院経営者及び高額所得者たちの脱税の問題、医科系進学予備校の裏口入学斡旋料裏金収受問題、企業と総会屋との結びつき又それらに関わる政治家たち、それらの日本の暗黒部を痛烈に批判している。 長年、銀行員生活を真面目に過ごしてきた原口元子だが、その白い壁に囲まれた生活から逃げ出し自由で開放的な生活を夢見る。それには資金が必要だ、それを工面する手段として思いついたのが顧客の架空預金口座からの行金の横領だった。その架空口座のリストが黒革の手帳に書き込まれる。まんまと7500万円もの大金を搾取した元子は今までの生活とは180度違う華やかな銀座のバー・カルネの経営に乗り出すが上手くゆかず、2度目の搾取を計画する。脱税を繰り返す産婦人科医、楢林からその裏金口座の秘密をネタに再度5000万円もの大金を手に入れる。2度の搾取に成功した元子は第3の悪事を企てる。銀座最大のクラブ・ルダンの買取りを目論み、予備校生の父兄から裏口入学の斡旋料として裏金を手にいれていた予備校経営者の橋田を陥れる計画をたてた。しかし、相手はそれほど甘くはなかった。島崎すみ江が銀座に3000件もあるというバーの中からカルネに飛び込みで雇って欲しいと訪れる事が不自然だが、これが最初の罠だった。 これは個人的な憶測ですが当時、この作品を書いた当時、清張氏も多額の納税をしていたと思われる。正直に納税していた清張氏にとって脱税組は許せなかったのではないだろうか。殊に本書で産科医を断定している処にそれが伺える。今では少子化に悩み、出産となれば24時間目が放せなく休む暇もなく苦労が多い科だと聞いている。先人の悪行に現在の産科医が苦しんでいるとしたら自業自得だ。先へ先へと読み急がされるくらい愉快でした、秀作です! | ||||
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一気に読んだ。 登場人物みんなに味があり、それぞれが役者。 いつもだよamazonのレビューは間をおかずにかくのだけど、 あまりにも一気によんで、次の本に移ってしまったので3ヶ月くらいたってしまった。 今、思うのは上のタイトルにあるとおり。 欲を出しちゃダメ。 | ||||
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銀行の架空預金口座、無記名預金口座の問題、病院経営者及び高額所得者たちの脱税の問題、医科系進学予備校の裏口入学斡旋料裏金収受問題、企業と総会屋との結びつき又それらに関わる政治家たち、それらの日本の暗黒部を痛烈に批判している。 長年、銀行員生活を真面目に過ごしてきた原口元子だが、その白い壁に囲まれた生活から逃げ出し自由で開放的な生活を夢見る。それには資金が必要だ、それを工面する手段として思いついたのが顧客の架空預金口座からの行金の横領だった。その架空口座のリストが黒革の手帳に書き込まれる。まんまと7500万円もの大金を搾取した元子は今までの生活とは180度違う華やかな銀座のバー・カルネの経営に乗り出すが上手くゆかず、2度目の搾取を計画する。脱税を繰り返す産婦人科医、楢林からその裏金口座の秘密をネタに再度5000万円もの大金を手に入れる。2度の搾取に成功した元子は第3の悪事を企てる。銀座最大のクラブ・ルダンの買取りを目論み、予備校生の父兄から裏口入学の斡旋料として裏金を手にいれていた予備校経営者の橋田を陥れる計画をたてた。しかし、相手はそれほど甘くはなかった。島崎すみ江が銀座に3000件もあるというバーの中からカルネに飛び込みで雇って欲しいと訪れる事が不自然だが、これが最初の罠だった。 これは個人的な憶測ですが当時、この作品を書いた当時、清張氏も多額の納税をしていたと思われる。正直に納税していた清張氏にとって脱税組は許せなかったのではないだろうか。殊に本書で産科医を断定している処にそれが伺える。今では少子化に悩み、出産となれば24時間目が放せなく休む暇もなく苦労が多い科だと聞いている。先人の悪行に現在の産科医が苦しんでいるとしたら自業自得だ。先へ先へと読み急がされるくらい愉快でした、秀作です! | ||||
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銀行の架空預金口座、無記名預金口座の問題、病院経営者及び高額所得者たちの脱税の問題、医科系進学予備校の裏口入学斡旋料裏金収受問題、企業と総会屋との結びつき又それらに関わる政治家たち、それらの日本の暗黒部を痛烈に批判している。 長年、銀行員生活を真面目に過ごしてきた原口元子だが、その白い壁に囲まれた生活から逃げ出し自由で開放的な生活を夢見る。それには資金が必要だ、それを工面する手段として思いついたのが顧客の架空預金口座からの行金の横領だった。その架空口座のリストが黒革の手帳に書き込まれる。まんまと7500万円もの大金を搾取した元子は今までの生活とは180度違う華やかな銀座のバー・カルネの経営に乗り出すが上手くゆかず、2度目の搾取を計画する。脱税を繰り返す産婦人科医、楢林からその裏金口座の秘密をネタに再度5000万円もの大金を手に入れる。2度の搾取に成功した元子は第3の悪事を企てる。銀座最大のクラブ・ルダンの買取りを目論み、予備校生の父兄から裏口入学の斡旋料として裏金を手にいれていた予備校経営者の橋田を陥れる計画をたてた。しかし、相手はそれほど甘くはなかった。島崎すみ江が銀座に3000件もあるというバーの中からカルネに飛び込みで雇って欲しいと訪れる事が不自然だが、これが最初の罠だった! これは個人的な憶測ですが当時、この作品を書いた当時、清張氏も多額の納税をしていたと思われる。正直に納税していた清張氏にとって脱税組は許せなかったのではないだろうか。殊に本書で産科医を断定している処にそれが伺える。今では少子化に悩み、出産となれば24時間目が放せなく休む暇もなく苦労が多い科だと聞いている。先人の悪行に現在の産科医が苦しんでいるとしたら自業自得だ。先へ先へと読み急がされるくらい愉快でした、秀作です! | ||||
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以前、松本清張の「日本の黒い霧」を読んで、資料の読み込みと深い推理に舌を巻きました。 今回の小説は、昭和の薫り満載のサスペンスメロドラマです。といっても、ストーリーは一部に強引な設定があるものの、しっかり練りこまれて読み応えがあります。 TVドラマでは、山本陽子主演と米倉涼子主演の2バージョンがあります。やっぱり、ここは山本陽子バージョンがしっくりきますね。 当時はネットや携帯もない時代。人間関係が非常に密な時代だったのだなと思いました。また、他の小説も読んでみたくなりました。 | ||||
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現代文学に慣れてると清張の文体に少し抵抗があるかもしれませんが、それも込みで“あの時代”に引き込まれていきます。物語のオチも秀逸。寝食を忘れて一気読みでした。 | ||||
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清張が既に大作家としての名声を得た76歳の頃の作品で、銀行や銀座のクラブの裏面が分かって面白い。また、結末では人生には、こういう終え方もあると言う事を教えてくれる。 | ||||
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『舞踏会の手帖』は社交界デビュー当時の手帖を頼りにヒロインがむかしの恋人を訪ね歩くというものだったけれど、本作は銀行の地方支店の預金係の原口元子が架空名義預金や無記名預金の写しを盾に7千6百万円を横領、それを元手にクラブのママとなり、第二、第三の『黒革の手帖』を武器に野心的にのし上がっていこうという犯罪小説である。 数年前に米倉涼子さん主演でドラマ化されてずっと気になっていたのだが、やっと読むことが出来た。 自分は下戸で酒はやらないのだが、年に数回、女の子のいる店に飲みに行く。飲むといっても、もっぱらウーロン茶で、2時間でカラオケなんぞをやるとそれだけで3万円近く取られるのがどうも合点がいかず、かといって美人のママに質すのも格好悪いので、一言も文句も言わず帰ってくるのだが、飲み屋の会計の仕組みを覗きたいというのが本書を手に取った第一の理由であった。 結果、飲み屋の会計の仕組みは分からなかったが、松本清張氏の小説の手腕に酔ったというのが最大の感想である。 不美人の原口元子が大金を手に入れたからとはいえ、クラブのママに収まり、ホステスやバーテンを自在に操り、表面的には慕われもするのは、小説読了時は不自然と感じたが、それはこの堅牢で見事な小説世界の前では些末なこと。松本清張氏の頭脳はどうなっているのかと彼の小説を読むたびに感嘆してしまう。 | ||||
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『舞踏会の手帖』は社交界デビュー当時の手帖を頼りにヒロインがむかしの恋人を訪ね歩くというものだったけれど、本作は銀行の地方支店の預金係の原口元子が架空名義預金や無記名預金の写しを盾に7千6百万円を横領、それを元手にクラブのママとなり、第二、第三の『黒革の手帖』を武器に野心的にのし上がっていこうという犯罪小説である。 数年前に米倉涼子さん主演でドラマ化されてずっと気になっていたのだが、やっと読むことが出来た。 自分は下戸で酒はやらないのだが、年に数回、女の子のいる店に飲みに行く。飲むといっても、もっぱらウーロン茶で、2時間でカラオケなんぞをやるとそれだけで3万円近く取られるのがどうも合点がいかず、かといって美人のママに質すのも格好悪いので、一言も文句も言わず帰ってくるのだが、飲み屋の会計の仕組みを覗きたいというのが本書を手に取った第一の理由であった。 結果、飲み屋の会計の仕組みは分からなかったが、松本清張氏の小説の手腕に酔ったというのが最大の感想である。 不美人の原口元子が大金を手に入れたからとはいえ、クラブのママに収まり、ホステスやバーテンを自在に操り、表面的には慕われもするのは、小説読了時は不自然と感じたが、それはこの堅牢で見事な小説世界の前では些末なこと。松本清張氏の頭脳はどうなっているのかと彼の小説を読むたびに感嘆してしまう。 | ||||
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ストーリーは、昭和の匂いがして古いカンジですが、文章が読んでいて心地よいというか、とにかく美しいと感じます。 | ||||
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一介の銀行員だった元子が次々に男たちの弱みを握り大金をせしめていくがやがて……と、 中盤ややだれるもののストーリーは中々面白い ただそれなりに個性的なキャラだった画家や叡子の出番が最初にしかないのが勿体無い 下巻で元子がそれまでの流れを振り返るところあたりを彼らにやらせても良かった 一番問題なのが背表紙の概要にストーリーの流れの9割近くが載っていることだろう 新規で読む人は概要は読まずに読んだほうが楽しめるはず それ以外は作者のファンなら安心して買える作品だろう | ||||
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私もコッソリ読んでいました。祖父の週刊文春でしたけれど。 それはとにかく、ドラマ版から観たのですが、大変面白かったのでずっと原作を読みたいと思っていました。 人間の欲、愛、憎しみ、嫉み、色んな汚いものが美しい夜の世界にドロドロしていて書き方も上手で引き込まれましたがその他にもトリビア的な業界の知識が書いてあるのも面白かったです。 地味な銀行員だった元子が、見返したい 一花咲かせたいと思っていたような描写、なんとなく気持ちが分かりました。そして、手に入れてしまったとき、更に高い欲望が出てきて 止まらなくなってしまう元子。そして衝撃のラスト。 女性の欲望をよく描いていると思います。 | ||||
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黒革の手帳、いいね。というぐらいですね。 松本清張特有の、育ちや境遇から、やむを得ない犯罪に落ち込んでいくと言った筋書きと違って、職場の立場を利用する、あり得そうだが、うまくいきそうにない犯罪をテーマにする、ちょっと無理な筋書きに見える。 | ||||
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非善人の主人公が、その反社会的(しかし発覚しないまたは処罰されない)企みを成功させて着々と望みを達成していくと思いきや、後半になるとより大きな勢力によって壊滅的破滅への下り坂に突き落とされるというオチが待っている。因果応報ではあるが、決して勧善懲悪ではない。より大きな悪が勝利するだけという、著者の得意とするパターンのサスペンス小説。 このパターンに属する長編は以下のものがあるが、決して焼き直し・使い回しではなく、それぞれが独立したストーリーと魅力を持っている。 ・黒革の手帳 ・けものみち ・告訴せず ・夜光の階段 ・連環 ・わるいやつら 前半から中盤にかけての、合法・非合法を取り混ぜた非善人の主人公の悪巧みの成功の過程は小気味よさや羨望の気持ちを与え、後半の奈落への転落は同情さえ覚えせ、人間誰しも持つであろう持つ黒いどろどろした欲望の極限の破裂の成れの果てを感じさせる。 松本清張と言えば「推理」が有名だが、彼の推理ものはよく読むとあまりにも現実離れした荒唐無稽のものが多い。然るに本書のようなサスペンスものは「もしかしたらそういうことが実際にどこかで起こっているかも知れない」という程に、現実との乖離が程よく収まっている。 何度読んでも飽きのこない傑作。 | ||||
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主人公の女性の運命が予測はできたが最後は色々と考えさせる展開で終わっています | ||||
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