■スポンサードリンク
Wの悲劇
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
Wの悲劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作を読んだのは高校生の頃だったか。題名の通り、クィーンの「悲劇四部作」を意識した作品である。"雪の中の山荘"ものの一種で、山中湖畔の別荘で、持ち主の和辻家のプリンス摩子が、大伯父に当たる当主の与兵衛を刺殺した所を発見される。一族は外部犯行に見せかけるための偽装工作に走るが...。 作者はミステリ作家としての狡さに欠けていると思う。この冒頭で、この先の展開がどうなるか、ミステリ通なら読めてしまうのである。高校時代の私もすぐに気付いた。別作「そして誰かいなくなった」と同様、有名作品に挑戦している割には書き方が手堅過ぎて、読者を騙すには無理を感じる。誠実に書こうとすればする程、読者にとっては平易な作品となってしまうのである。ミステリにおけるfairnessに対して良い意味でのイイ加減さを持っているクリスティのような大胆さがあったら、本作の彩りも変わっていたのではないか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイドルに対する嫌がらせのような台詞…他の方のレビューを読み、脚色家荒井晴彦氏の人間性がよく判ったような気がします。この台本は監督との共同執筆なので正確にはどこまでが荒井氏なのか判りませんがおおよそ予想がつきます。原作のプロットを劇中劇にしてしまったアイデアは大胆ですがよく原作者が黙っていましたね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
夏樹静子の作品でも、有名な作品。 過去、角川映画として製作されたことでも話題になりました。 が、私はちゃんと読むのは初めてでしたが、期待を裏切らない 出来栄えです。 前半は時間軸に沿って和辻家の悲劇と人間関係、事件の隠蔽工作と いう場面が、読者の前に、まるで倒叙ものを読むように、かつ、 ある意味あっけないほどどんどん話が進みます。 後半は、さて、この事件は偶発的なものなのか、緻密に計算された 用意周到な出来事なのか?という真相に焦点が移っていきます。 登場人物と、山荘という舞台に限定し、話が発散することなく、 パズルを解いていくかのごとくな、本格推理小説で、読み始めたら とまらないこと、請合います。 ミステリーを読む醍醐味を堪能させてくれる、 エラリー・クイーンの名作を受け継ぐ正統派な物語で、 Wを冠するに値する畢竟の秀作といえます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイドル女優に嫌がらせするために書いたとしか思えない台詞のいくつかが、完成した映画ではカットされていて、いろいろ考えさせられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
薬師丸ひろ子、三田佳子主演の映画で有名になった作品ですが、映画自体は、原作とはほぼ関係ない内容でしたね。いい作品ですよ映画。一連の角川映画の中では白眉の傑作だと思います。面白いです。で。ミステリ読みとしては、先ずは原作の方をピックアップしたいのです。夏樹静子という作家さんについて、どういうイメージが世間的に持たれているでしょうかね。ま、想像ですが、愛憎サスペンスの作家、という感じではないかと。TVの2時間サスペンス的なニュアンスですね。ただこの『Wの悲劇』、本格ミステリの傑作です。富豪の家(別荘)で起こる殺人事件。そういう家らしく、親族同士の揉め事や愛憎劇も満載。居合わせた一般人?の家庭教師がそこに巻き込まれます。そして描かれる「女の悲劇」。といった具合に2時間サスペンス要素も充分濃厚なのですが、骨格となるミステリとしてのプロットが秀逸!二転、三転する真相!外枠で敬遠しては勿体ないですよ本格好きの方。因みにこの作品、英訳されているそうで、それはいいのですがタイトルが『MURDER AT Mt.FUJI』。まあ、確かに山中湖畔の別荘が舞台ではありますが。もう少し何とか……。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!