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果てしなき流れの果てに
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果てしなき流れの果てにの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全120件 81~100 5/6ページ
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| 後半は、『何だ?何だ?』と振り回されて頭が混乱しました。 壮大と言えば壮大ですが、もっと話を短くまとめた方が良かった気がします。 | ||||
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| 中学生の時、何がなんなんだかわからないままでしたが、すごいものを読んだ!という記憶だけが残っていました。60代半ばを過ぎて、なるほど、と思いました。とても完成度の高い壮大な未完成作品であると思います。 | ||||
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| 10年ぶりに読み返したが、日本SFの最高傑作という認識は変わらなかった。 | ||||
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| 小松左京の著作に傑作と呼ぶべき作品は多いが、その中で最も好きな作品を挙げろと言われれば、迷わず本作の名を口にするだろう。第1章に結末部分が描かれながら、単純なループではない構成。原初の過去から超未来まで果てしない旅の果てに、最後に辿り着くのはささやかな市井の人生の終末点というイマジネーションの振り幅。どれをとっても超一級のエンターテイメントであり、文学である。未完の大作である「虚無回廊」も、恐らくは本作の発展版に位置づけられる作品になったであろう事を思うと、作者の逝去は残念であり、また小松左京という巨人に匹敵する後継が育たぬままの本邦SF界の現状を憂うばかりである。 クラークの「幼年期の終わり」等と同様に、描写の中には後続の多くの作品に翻案され、すっかり手垢がついてしまったが為に若い読者には陳腐に思えてしまう部分もあるかも知れないが、それは長く読み継がれる傑作の名誉ある宿命と言うもの。そうした枝葉末節も古典の楽しみとして、是非最後まで読み通してもらいたい。宇宙の命運だの知性の意味だのといった巨大なテーマと、それらの足元で密やかに咲き乱れる野花の如き人の一生が、実は等価なのだという作者のメッセージが強く心に響く筈である。 | ||||
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| プロローグだけで感動する小説を見たことがあるか? 私はある。この作品がそうだ。 今で言うオーパーツの存在と、その影に潜む巨大な闇。 その闇に翻弄され、突如、消息を断った主人公の帰りをひたすら待ち続ける恋人。 やがて老境にいたった彼女は、ささやかな充実と幸せの中に生涯を終える。 作者がこの作品を書いたとき、年齢的にはまだ青嵐の余韻冷めない頃と思うが、 「人の幸せとは何」という単純ながら誰もが迷わざるえない問いに、確固たる答えを出している。 物語の複雑さというか、語りたいことを言い尽くせない作者のもどかしさを感じるが、それは全体を 貫く、人間の本質を問うテーマの前には些細な瑕でしかない。 端々に古さ(コンピューターを電脳というなど)はあるが、物語の破壊力と感動は未だに 色あせず残っている。 ただただ、すごい作品、としか言いようがない。 | ||||
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| 冒頭から半分くらいまで、本当にギュッと引き込まれました。 恐竜の闊歩する時代に洞窟の中で鳴り響く携帯電話(?)。 砂が無限に落ち続ける砂時計の謎、 次々と消えていく人々… ほんとに面白いです! めくるめく壮大な物語の展開に酔えます。 後半から最終盤に掛けて正直、ちょっと物足りなさを感じますが (前半があまりにも完璧に面白かったので) それでも何とも言えない読書の素晴らしさを感じました。 そしてまた読みたくなる、そんな物語です。 この小説を読んで、オーパーツの存在や 未解決になっている事件の真相についての謎が 解けたんじゃないかと思えてしまいました。 時間を自由に行き来するタイムトラベラーというのは 現実に存在するんだろうと、この本を読んでから確信しています。 宇宙の存在や過去未来、タイムトラベルが好きな人には 本当にお薦めします。 | ||||
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| 20代で読んだ時とはまた違う感動があった。昔初版本で読んだが引っ越しでなくしてしまいもう一度読みたかったのでうれしかった。 | ||||
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| 30年ほど前にこれを初めて読んでから、小松左京は全部制覇しました。中でもきっかけとなったこれは、何十回何百回と読んでいて、本がばらけたり、汚れたりで、今回は3回目です。壮大な宇宙史なのに、日常生活の情緒が細やかに書き込まれていて、そこが小松左京の偉大なところです。今までに読んだ全ジャンルの小説で私のベスト3に入っています。SFファンでなくても楽しめ、感動する1編です。ぜひ読んでください。 | ||||
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| 50年近く前に書かれたとは思えない先見性が光る作品で原石の魅力がある。様々な分野の科学者と同様、「我々はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか ?」という問いを発し続ける作者の原点とも言える作品だと思う。本作は「時間と認識」を基本コンセプトとして、人類の歴史・進化を"非常に長いスパン"で俯瞰した(あるいは再構築しようとした)物で、見かけ上は異なるものの、後の「継ぐのは誰か?」の姉妹編と言った趣きがある。また、後の「日本沈没」の基本構想とも思える記述がある点にも興味を覚えた。 ただし、物語の構成手法はどうであろうか ? 異星人とのコンタクト、多次元宇宙、タイム・スリップと言った道具を用いて、人類の歴史・進化を見直そうとしているのだが、物語として練れていない感が否めない。異星人とのコンタクトに関しては、A.C.クラーク「地球幼年期の終わり」を想起させるものがあり、(執筆当時としても)新規性が感じられない。多次元宇宙、タイム・スリップにしても、最初の二章程読むとその構造が読者に分かるくらい核はシンプルなのに、ワザと記述順に変化を持たせて複雑な物語に見せかけている感がある。作者自身が"あとがき"で述べている通り、中盤の展開は主題から発散する傾向にあり、読んでいて退屈感を覚えた。極端に言えば、プロローグを含む最初の三章程度と中盤の要約とエピローグさえあれば充分と言った印象さえ受けるのである。 また、本作の主要な概念である「階梯」という用語にも違和感を覚えた。本作では「階梯=認識のレベル」程の意味で使われているのだが、それでも階層社会を想起させて嫌味がある。もっとも、作者の皮肉かもしれないが。一方、こうした構想の物語の中で、男女の愛を根底に据えている点は作者らしく、これも後の作品に受け継がれている。作者の原点を知る上では好適な書と言えるのではないか。 | ||||
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| 読み終わった後に深い満足感と興奮を覚えました。近年のSFのように詳細なテクノロジー描写や高い論理性を持っているわけではありませんが、充実した読書体験を味わわせてくれる作品です。 時間と空間をまたぐスケールの大きな物語ですが、それを乗りこなすストーリーテリングの手腕が凄まじいです。ある時は天文単位で人類の命運を俯瞰し、ある時は弥生時代の捨て墓が目の前にあるように活写されるというように、ほとんどばらばらになってしまうくらいに舞台を移しながら、読者の前に一つの絵図が描かれていきます。 後半、物語は巻き散らした伏線を凄い勢いで回収しながら突き進み、人間などちっぽけで取るに足らないと思わせる剥き出しの宇宙の圧倒的なエネルギーや、気が遠くなるような時間の広がりを垣間見せた後、最後になぜか平凡な「平穏」の風景画でエンドロールを迎えます。豊かな筆力で描かれる田舎の風景と共に示されるエピローグは広げた大風呂敷の大きさに比してあまりにも大衆的なのですが、不思議な説得力と幸福感を感じられました。 宇宙や時間の壮大な物語ですが、その対を為すものとして人間というものが同じくらいのウェイトを持って描かれていると感じました(ここで描かれている超意識や時間を超越した組織というのはご都合主義的に人間らしいものですが、人間の理解できるかたちに合わせてメタフォリックに表現されたものだと解釈する事も出来るでしょう)。 ただし、小説としての完成度は決して完璧とは言えないと思います。終盤に比べ序盤〜中盤はあとがきにもある通り苦悩の後が見て取れます。 また、テーマや本質部分は古さを感じさせないとはいえ約50年前(!)の作品ですので、時々出てくるオカルト・サイキック的な描写は現代の読者からすれば唐突な感じがしますし、「超古代文明」や「陰謀論」といった単語を想起させる展開にはやはり時代を感じます。 しかし作品の後半には、そういった粗がどうでも良くなる程のドライブ感があります。「筆の勢い」というものの持つ力を実感させられました。 | ||||
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| 「時間」「次元」「宇宙」「生命」 大げさかもしれませんが、これぞSF!という要素、 ふんだんに散りばめられています。 情報過多で頭がパンクしそうになりますが(笑) 小松さんの膨大な知識から生み出される描写は、 見たことのない場所でも非常にイメージしやすいです。 この世に残る数多の謎の真意に 触れられるような作品です。 些細な伏線が後で効いてきます。 途中の話からは物語のスケールが膨大すぎて、 一回目だとついて行けなくなりましたが、 二回目を読んだとき、その構成の凄さに圧巻!! 時間を空けて読むと、より理解が深まりました。 小松さんの頭はどうなっているのか…… 読み始めると物語に飲み込まれていきます。 先の展開も全く読めないですし、 ちゃんとまとめられるのかが不安になりますが、 最後まで読むとなるほど!と。 この作品を通じて伝えたいテーマは、本当に深いと思います。 どう受け取るかで価値は様々だと思いますが、 時間についての見方が大きく変わりました。 アニメや映画のような読みやすさはありませんが、 SFに興味がある方、SFで面白い本をお探しの方、 最近の出し尽くされたSF作品に飽きている方、 そんな方に是非お薦めしたい作品です。 | ||||
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| 【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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| 永遠に砂が落ち続ける砂時計が発見された。それも、白亜紀の地層から。なぜそんな時代に想像も できないものが存在したのか?N大学の理論物理研究所の助手の野々村は、研究所の大泉教授と その友人の番匠谷教授とともに解明に乗り出す。しかし、彼らに危機が迫っていた・・・。 人類が存在しない時代にその砂時計はあった。永遠に砂が落ち続けるという、常識では考えられない 砂時計。それがなぜ白亜紀に存在していたのかという謎の答えは、実に壮大なドラマの中にあった! 時間を超越し、過去も未来も、今まで私が認識していたのとはまったく違う概念の中にある。過ぎて しまった時間の中にあるものさえ、確定的ではないのだ。過去があって未来がある。この作品では 逆も言える。未来があるから、流動的な過去がある。いったい確かなものはどこにあるのか?いや、 そんなものは存在しないのかもしれない。この作品は1960年代に出版されたが、今まで色あせる ことなく存在する。難解だが、スケールの大きな一読の価値のある作品だと思う。 最後に。どんなに人類の科学が発達しても、最後に残るのは「愛」なのではないだろうか。ラストの 描写に、作者の想いが強くこめられているのを感じた。 | ||||
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| 最初の方は割かし読み易いが、全体を通して漢字を余り使わない文体で構成されている為、 慣れてくるまでは読み進めるのが少し大変だと思います。 しかし、壮大なスケールです。ここまで踏み込める想像力は凄いと思います。 | ||||
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| 人間の世界を超えた奥の院にある世界を体験できる凄まじい作品。小松左京以外の人には書けないだろう。千年残したい名作。 | ||||
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| 前半部分は非常に面白いんですが、後半は難解かつかなり辻褄が合わなくなってきてしまうので微妙かな〜という感じでした。 SF作家さんの挙げる名作SFランキングみたいなものに必ずランクインする作品だとのことですが、 正直そこまで面白い作品ではないという印象です。 | ||||
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| これを読むのは2度目。最初に単行本として出た1966年に読んでいる。44年ぶりか。 その前年SFマガジンに連載中、後半の数章には目を通していたはず。その時の自らの驚愕ぶり ぶっとびぶりが、強烈な印象として長く記憶にとどまっていた。中3から高1の頃だから、理解でき てないことも多かったはず。いつか再読しようと思っていたのだが。大学生の時に読めばよかった。 今度読み返してみて内容のほぼ80%は覚えてなかった。でも、鮮烈で衝撃的な、精神をひっくり返して 攪拌されるがごとき圧倒的な読書体験のようなものは望むべくもなかった。 初出の後書きで左京氏は、今回は準備不足であった、さらにスケールアップした続編を必ず 書く、と決意を述べており、私は何年もそれを心待ちにしながら、著書は確実にフォローし続けていたのだが。 しかし時を経て左京氏は「日本沈没」を書き、大ベストセラーとなり、さらに映画化など、メジャーな文化人 になりおおせたが、その後も私が待つ書物はついに現れることはなかった。 日本沈没のほうこそ、続編が刊行されている。しかし本人は執筆の労に堪えない状態であるので、プロジェクト チームを作り、そこで纏め上げられた構想を別のライター(谷甲州氏)が執筆するという、かなり異例 の制作背景があるようだ。ちっとも話題にも上らなかったようだし、私も読んでないし、読む気もない。 小松先生、まだご存命のようなので、その法外なる頭脳がいかれちまう前に、また代筆を起ててもいいので、 果てしなき流れの果ての果てを、そのまた果ての、衝撃と興奮を待っています。 と、書いた少しのちに小松先生は亡くなられてしまった。合掌。 | ||||
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| 宇宙とは何か。人間とは何か。壮大なストーリーと該博な科学的知識に、ただただ、圧倒される。優れたSFは現代文学の代表作たり得ることを、実作を以って示した傑作!本好きとして、否、日本人として、否……「人類」として必読の書だ! | ||||
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| 本書を読み終えたら、是非とも初版を調べて見て頂きたい。 古い作品であることに驚くであろう。 しかし、内容はびっくりするほど新鮮で、最近の作品かと思うくらいである。 多くの要素がたっぷり組み込まれている。 一つの砂時計から話が始まるが、テンポがある展開が、読んでいて心地よく、本を手放せない。 この傑作は是非と読んで頂きたい。 | ||||
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| 時間ものSF。 ひとことで言えばそう言える。 しかし、このイマジネーションの大きさはどうだ! こんな作品は若いときしか書けまい。 著者ももういい年齢になってしまった。 「日本沈没」からも40年近くが経とうとしている。 この作品が書かれた当時、科学の概念がどの程度だったのか、未来の展望がどのようだったのか、詳しくは知らない。 しかし、タイム・マシンの実現化は、確実に夢の中にあった。 現在では夢さえも見られない。 そんな時代だったからこそ、本作のイメージを著者が描くことができたのかも知れない。 「人類の進歩と調和」は夢と消えた。 著者の思い描いた未来に、我々は立っていないのかもしれない。 だからこそ、本作を今読む意味があると思う。 個人的には、最後に老人ふたりが静かに余生を送るところが好きだ。 彼女のそばに彼はいたのだろうか。 一生のうち、ピンポイントにでも彼は彼女を見に現れたのだろうか。 彼女の一生を思うと、読んでいて涙が浮かんでくる。 光瀬「百億の昼と〜」と並び称される作品である。 質・量ともに甲乙つけがたいが、私はこっちが好きだ。 広瀬「マイナス・ゼロ」を読んだときにも同じような感動を覚えた。 時間というものは、なぜか郷愁をさそうものだ。 おそらく、実際には二度と帰ってこないものだからであろう。 我々は、過去は振り返ることしかできないのであるから。 | ||||
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