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果てしなき流れの果てに
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果てしなき流れの果てにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全115件 61~80 4/6ページ
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本作品の著者、小松左京は、2011年に没しているが、日本を代表するSF作家であることは、誰しもが認めるところでしょう。 本作品は、1965年に雑誌連載後、1966年に刊行された、著者の第4作目の長編SFです。 発表後、50年以上が経過していますが、2017年の現在でも、日本を代表するSF作品としての地位を保っていると言えましょう。 そんな作品を2017年の年明け早々、読んでみることとしました。 物語の当初の舞台は、作品の書かれた1965年頃の日本。 6千万年前の地層から、不思議な「砂時計」が発見される。 それは、容器内の砂が同じレベルを保ったまま、上から下に永久に流れ続けるというものだった。 やがて、この出土品に関わった学者たちが、次々と失踪したり、死亡するなど、不可解な事件が起こる。 そして、その謎が解かれぬまま、物語は、未来の地球へと舞台を移す。 その頃、太陽に異常現象が起こり、その影響で、地球が破滅の危機を迎えていた。 滅亡の危機に瀕した人類の前に現れたのは、果たして…。 この後、物語は、「宇宙と人類」という壮大なテーマへ突き進むこととなります。 そこには、時空を超えた、タイムトラベルの要素も加味され、スケール感は、とてつもないものになっていき、着地点がどこになるのか、見えないまま終盤へ向かいます。 それでも、時空を激しく行き来する展開に、一気読みしなたくなる構成は、期待を裏切らない出来栄えと感じました。 なお、余談ですが、途中、「二十一世紀の半ば、思いもかけぬ大地震と地質変動で、日本列島がわずかな高山頂をのこして、海底にしずんで」…という記述があり、後の、これまた代表作「日本沈没」の萌芽をみることができ、思わぬ発見をしてしまいました。 最後に、本作品は、発表後、50年以上経過しても、まったく古びた感じのない、SF長編小説として、今後も高い評価を受け続けるのではないでしょうか。 私のような、普段あまりSFを読まない方にも大いにオススメできる長編小説と言えると思います。 | ||||
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小松左京さんの小説はこれが初めてだったのですが,これまで読んだSF作品の中でこれ以上のものは無かったです. 個人的に文学作品でここまで話の起伏のつけ方が良かったものは初めてでした. あくまで主観ですが前半で立ち上げられた様々な伏線が,中盤から始まるハードSF的な展開の中で回収されると思いきやどんどん膨らんでいき,それらがラストで一気に回収され終息していく. 読み終わった後は自分の中に作品世界の小宇宙が広がっている感覚がありました. 一番感動したのは時空を超える前に描かれる,非常に綺麗な文学的な風景でした. 途中で展開される日本的情緒感あふれる文章は,ある登場人物が経験する時の流れの中での細かな風景の描写や老いていく様が「第三者目線」で穏やかに表現されます. ここが感動的過ぎるので,後の展開にあまり興味を持たなかった人も多いと思いますが,最終的にそれを再度また「登場人物目線」で表現されより一層強く記憶に残るような構成になっていました. 終止,小松左京の作品におけるモチーフの使い方のうまさに圧巻でした. | ||||
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1960年代、子供のころから知っており、いくつか読んできたが 今、久しぶりに著者の本作を読むと、こんなに文章が下手だったのか、と驚いた。 | ||||
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小松左京氏の評価の高いSFを読む。 とても引き込まれたのですが、SFぽい表現が続き、時間と空間を飛び回るので 最終的に良く分からん。と言う感じでした。決着してなく中途半端感も。 私はスペースオペラの方がやっぱり好きですね。 映画で言うなら2001年宇宙の旅。意思を持ったコンピュータとの音のない戦いは 良かったが終盤は全く分かりません。 | ||||
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持っているのはハルキ文庫版だった。 小松左京ライブラリの解説がとても良いのは同じだね。 特典の創作メモが良いけれども、写真の部分がKindleでは視にくいので、 PCのKindleソフトで開いて見直した。 NHKの脚本の裏に書かれた別内容の文章から、書かれた時期特定、 書かれている内容から作品関連個所特定とロジカルな話が面白かった。 | ||||
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私は理科系なもんで前半部よりも後半部がおもしろかったですね、 あの頃はフレッド・ホイルの「暗黒星雲」でたり、そしてまた彼の 定常宇宙論が主流でしたから、さてお話はというと。 6千万年前の白亜紀が終わる頃、ティラノサウルスが普段耳慣れない音を 聞ききつけその方向へ行くと金色の電話機の様なモノを見つけたんですが、 体の大きい恐竜では入れないんです、その時、後方の火山が噴火して・・・。 そして時代は一気に1960年代、一見するとごく普通に見える アワー・グラスが実は上部の砂が減らず下部の砂も増えない、という 不可思議なモノを発掘しそれを調べていた大泉、番匠や、Nが殺されたり したところから始まるんですよね、さてその続きは一気に宇宙ステーションへ とんで・・・おっとこれ以上書くと。 兎に角、最後のNの宇宙論と意識論は面白かったですよ、因みに 私が最初に読んだSFの中の一つです、確か小学校5年だったと記憶 しているんですが、ああこれと同時にクラークの「幼年期の終わり」も 読んでいました、現代でも読める数少ない名作です。 | ||||
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やっぱり日本のSFと言えば的な作品ですが、私も本当にそれには同感です。 読んでいると海外の作品っぽい感じがしますが、れっきとした日本の作品。 どうしても私の場合はSF作品を読む場合は海外作品が多くなってしまうのですが、そんなタイプの人にはぴったりじゃないかな?と思います。 何度も読み返してしまう作品の一つ。 | ||||
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「日本沈没」の大ファンですが、「果てしなき流れの果に」もまた。小松左京の最高傑作だと思います。 | ||||
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はじめて読んだのは高校生の時。今からウン十年昔です。 その後も何度か読み返しました。 先日旅行に行ったとき、高速道路が山の間を駆け抜ける大きな橋になっているのを見て、 ふとこの小説を読み返してみたくなりました。 ヒロインの女性が年老いて、故郷の山に橋が渡ったのを見て、「伝説の役小角の虹の架け橋が現実になった」 って思うシーンを思い出したので。(印象的な場面です。でも彼女は肯定的に思ってるわけじゃないと思います。) この小説、導入部のワクワク感は半端ないです。 テラノザウルスをいらつかせる電話の音、砂が無限に流れ落ちる砂時計・・・ その後、関係者がすべて消えてしまい、本編へ。 この本編、何度読んでもよくわからない。 どうやら、時間と空間を越えた世界で、2つの勢力が争っていて、 たまたま時間と空間がシンクロした昭和40年代の大阪で、主人公たちがこの争いに巻き込まれてしまった・・・ そんな話かな、って思ってます。 そして、再び話は現代(といってもヒロインは老婆になっています)に戻って、エピローグ。 この穏やかなエピローグ、いいですね。 最初と最後は、大好きなんですけど、真ん中の本編は「なんか、すごいことになってる」と感じるのがせいいっぱいの感じ。 はっきり言って、今の時空に生きている私たちにとっては消化不良を起こす内容なのですが、 作者の若いころのすごいエネルギーを感じる小説です。 「日本沈没」や「復活の日」も名作だし好きですけど、あくまでも現実の延長の話。 「果てしなき流れの果てに」は、現実をぶっとんだ、とんでもなく高みの話かなと思います。 久しぶりに、読み返してみます。 追記です。(半分ほど読み返しての・・・) 1点だけ疑問点。(いや、いっぱい疑問はあるんだけど・・・) 重要な舞台である葛城山。大阪には、和泉葛城山と大和葛城山がある。 小説の描写では、地理的、地学的には和泉葛城山のようだ。 でも、佐世子が語る伝説(役行者や土蜘蛛)は、大和葛城山のもの。 関西人の作者がこんなミスはするとおもわないけど、なんか意図的に混乱させてるのか? | ||||
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文庫本を、読みすぎてぼろぼろにして、5回くらい買い替えています。今回Kindleで購入したので、これからの買い替えはなくなりました。小松左京はこれをもっと長編で書き直したかっただろうと思わせる、内容からしたら短かすぎる作品です。プロローグの最後に恋人が亡くなって、交番へ知らせに行き、そこで息絶えるシーンでは、毎回泣いてしまいます。これだけ壮大な、宇宙の果てから果て、空間的にも時間的にも移動する話なのに、です。私が今更言うことではありませんが、小松左京の力は計り知れません。これは私の人生No.1です。小中学校の図書館の本全部読んだ私が保証します。ただし、好き嫌いはあるでしょう。 | ||||
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文庫本は、ぼろぼろになるまで、何度も読みました。(数十年前) Kindle版を見かけたので、ついポチリと。 やっぱり最高です。 若き頃の感動が蘇りました。 「野々村さん?」・・・最高の台詞です。 | ||||
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「幼年期の終わり」「2001年宇宙の旅」に並ぶオーバーロード物SFの傑作です。この作品を富野由悠季がアニメ化しようとして断念したという話があったそうです。生命を宇宙の”意思”と定義した本作の精髄は、その後の富野作品の一部にちゃっかり流用(?)されており嬉しく思いました。富野作品に限らず日本のSFカルチャーに与えた影響の大きさをあらためて実感せずにはいられません。 Kindle版には2014年に発見された創作メモの写真と解説が付いています。蛇足の感はありますがファンは見といて損はないです。 | ||||
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私にはちょっと難しく思いました。 2度読む気にはなれませんでしたが、のめり込んで読む時が有りました。 | ||||
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SFというジャンルが好きになったのは、小学生の頃。 星先生の影響だったと思う。 その後、たくさん読んだわけではないが、この作品に出会ったのは高校生の頃か。 その間は、ショートショートのようなものを中心に読んでいた気がする。 (あまりに昔過ぎて思い出せない 笑) この作品を読み始めて、引き込まれて、読み終えた後、この本を部屋に置いておくだけで、とても怖かった記憶がある。 一度本を開けば、その中に吸い込まれ、広大な宇宙を感じたり、時空間を遥かなる未来や過去にまるでジェットコースターに乗せられて移動させられるような、そういう体験をさせられるからである。 (そんな経験をしたのは、この作品以外では無い) そして、その後、私は本を手放し、今日に至る。 再び、電子書籍としてこの手にできて嬉しい。 難しくて、また頭が混乱しているけれど。 その後、色々な知識が増えたせいで、ジェットコースターには乗れなかったけれど。 やはり、凄い作品であると痛感した! 作者のあとがきや、それが1965年に書かれていたことに驚愕した! きっと、天からのインスピレーションで書かれていった作品なんだろうと思う。 ああああこんな感想しか書けない自分がもどかしい、、、、。 とにかく、とにかく購入してよかったのです!!! おすすめ中のオススメ★★★★★ | ||||
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とんでもないドライヴ感のある作品。 そして締めがとてもいいので、読後感も凄まじいものがある。 ただ、現代小説を既に読み慣れている若輩者からすると、全体の話の収まり具合や、 仕方ないが、科学的考察や観念的世界観の古さは感じる。 SF的ガジェットをこれでもかとぶち込み四次元時空をぶち抜いてる「流れ」、というか奔流に飲まれて、 話の展開や様々な世界に行くことによって読書的目眩を引き起こすのが、長所であり、短所でもある。 たぶん思い出補正はそれほどでもなく、年代も考え名作と言われるのは納得。 | ||||
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後半は、『何だ?何だ?』と振り回されて頭が混乱しました。 壮大と言えば壮大ですが、もっと話を短くまとめた方が良かった気がします。 | ||||
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中学生の時、何がなんなんだかわからないままでしたが、すごいものを読んだ!という記憶だけが残っていました。60代半ばを過ぎて、なるほど、と思いました。とても完成度の高い壮大な未完成作品であると思います。 | ||||
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10年ぶりに読み返したが、日本SFの最高傑作という認識は変わらなかった。 | ||||
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小松左京の著作に傑作と呼ぶべき作品は多いが、その中で最も好きな作品を挙げろと言われれば、迷わず本作の名を口にするだろう。第1章に結末部分が描かれながら、単純なループではない構成。原初の過去から超未来まで果てしない旅の果てに、最後に辿り着くのはささやかな市井の人生の終末点というイマジネーションの振り幅。どれをとっても超一級のエンターテイメントであり、文学である。未完の大作である「虚無回廊」も、恐らくは本作の発展版に位置づけられる作品になったであろう事を思うと、作者の逝去は残念であり、また小松左京という巨人に匹敵する後継が育たぬままの本邦SF界の現状を憂うばかりである。 クラークの「幼年期の終わり」等と同様に、描写の中には後続の多くの作品に翻案され、すっかり手垢がついてしまったが為に若い読者には陳腐に思えてしまう部分もあるかも知れないが、それは長く読み継がれる傑作の名誉ある宿命と言うもの。そうした枝葉末節も古典の楽しみとして、是非最後まで読み通してもらいたい。宇宙の命運だの知性の意味だのといった巨大なテーマと、それらの足元で密やかに咲き乱れる野花の如き人の一生が、実は等価なのだという作者のメッセージが強く心に響く筈である。 | ||||
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プロローグだけで感動する小説を見たことがあるか? 私はある。この作品がそうだ。 今で言うオーパーツの存在と、その影に潜む巨大な闇。 その闇に翻弄され、突如、消息を断った主人公の帰りをひたすら待ち続ける恋人。 やがて老境にいたった彼女は、ささやかな充実と幸せの中に生涯を終える。 作者がこの作品を書いたとき、年齢的にはまだ青嵐の余韻冷めない頃と思うが、 「人の幸せとは何」という単純ながら誰もが迷わざるえない問いに、確固たる答えを出している。 物語の複雑さというか、語りたいことを言い尽くせない作者のもどかしさを感じるが、それは全体を 貫く、人間の本質を問うテーマの前には些細な瑕でしかない。 端々に古さ(コンピューターを電脳というなど)はあるが、物語の破壊力と感動は未だに 色あせず残っている。 ただただ、すごい作品、としか言いようがない。 | ||||
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