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悪意
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悪意の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全254件 161~180 9/13ページ
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本作は、ある人気作家の殺人事件を巡り、 被疑者となった友人と彼を追及する刑事との回顧を交互に配置して、 鮮やかなアリバイ崩しや、それをはるかに上回る事件の背景、 さらにタイトルともなった大小の悪意、 そして、本件の動機ともなった底知れぬ悪意を描き出すものです。 早い段階で犯人は明らかになるものの、 一見単純とも思えた事件の背景と動機とが二転三転していきます。 ちなみに、本件に描かれた細かい設定はすべて意味を持っています。 よもや、本件がこれほどの拡がりを持つとは…。 思わず、真相を追う加賀刑事と同じ感想を抱かされました。 また、真相につき、加賀刑事も思い当たる節のある、 大きな社会問題についての問題提起が織り込まれているのも秀逸だと思います。 決して後味は良くありませんが、一読に値する作品です。 | ||||
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東野圭吾の大得意であるミスリードを最大限に生かした作品かと思います。 最初から最後まで騙され続けました。 まさかこんな所で著者の術中にハマっていたのか!!?という感じです。 発端の殺人事件は割とあっけなく解決してしまうのですが、それこそがこの物語の序章だったとは終盤に入ってやっと分かりました。 その捕まった犯人が決して語らない「殺人の動機」。 この作品は、 人が殺人を犯す動機はなんなのか? この事に焦点を当てて加賀刑事が推理していく事で進んでいきます。 あらすじの説明をもう少ししたいと思ったのですが・・・難しいですね。特にこの作品は。 とにかく、東野圭吾の読者の意表をつく作風が好きな人は読んでみましょう!! とんでもない結末に驚くことかと思います。 | ||||
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手記のみで事件が進んでいき、 しかもその内容が真実とは限らない・・・。 とっても斬新な描き方で東野圭吾すげー! と思わずにはいられませんでした。 どんでん返しも1回のみではありません。 繰り返し読みたくなる小説もそんなにないですが、 これは間違いなくもう1回読みたくなります。 伏線につぐ伏線の数々!ほんとに東野圭吾スゴイです。 読んでる途中でも何度となく読み返しました。 犯人の悪意もほんとに陰湿で そのためにここまでするか!?と言いたくなります。 伏線好きならぜひ。 | ||||
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「殺人動機とは何なのだろうか。そのことを考えながら書いた」(著者) 人気作家が殺された。なかなか明らかにならない動機。 次第に明らかになる事件の真相。かつての悲劇が殺人の動機となったのか。 とにかく、レビューなどは読まずにまずは読んでみるべき。たったひとつの殺人事件を巡り新たな事実が判明する度に、二転三転する事件の「真実」。読み進めるたびに、読者も事件の真相に迫っていくが・・・最後は唖然とするほど見事。 犯人、刑事の手記の掲載という形で進んでいくストーリー展開。これも読み終わってみれば必然的に選ばれた手法だった。うまい、の一言。 ミステリー好きにはたまらない、世界がぐるりと回転するような読書体験ができる、よく練られたストーリー。秀逸な舞台設定。タイトルの付け方も本当にうまい。「悪意」の本当の意味を知ったとき、それまで意識していた分かりやすい「悪意」をはるかに超えた、空恐ろしい「人間の業」というものが感じられる。 小説ならではの楽しみを堪能できる、絶対おすすめの一冊。 | ||||
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手記を通して描かれるストーリーと言うことは、 事件が全て終わってからの回想と考えるとドキドキ感はあまりないかなぁと、 実は一章を読んだ後に思ってしまいました。 殺人事件後は犯人にとって不利な物証が次々出てきたりと、あまりにも単純な展開で、 東野作品2作目の「卒業」から先は2000年以降の作品ばかり読んでいた私には、 加賀恭一郎に久々に会えたうれしさしか見いだせませんでした。 それが後半、思いもよらない展開に。 思わず一気読みしました。 人はどうしてこう、ねたみという気持ちが芽生えるのでしょうか。 そしてそれを消化しきれなかったとき、 なんと残忍なことをしでかすんでしょうか。 その心持ちを決定づけるのは、昨日今日の事が原因ではなく、 小さな頃からの積み重ねで起きることに愕然としました。 ストーリー展開はもちろん期待を裏切りませんが、 子育て世代にはかなり考えさせられる小説でもあると思います。 | ||||
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案外あっさりと犯人は分かるものの、その動機は分からない。 思わせぶりな証拠や証言が出てくるも、私は最後までその動機が予想できませんでした。 告白形式や記録形式で話が紐解かれていくのは斬新で面白い手法だと思いましたし、 話にはぐんぐんと引き込まれていきます。 さすが東野作品という感じでした。 でも、私としてはなんというか、あまり腑に落ちない最後でしたね…。 本当にこの「悪意」は、被害者にとってはたまらないだろうなと考えると、なんとも言えない気持ちになります。 | ||||
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作家達が繰り広げる殺人劇が、登場人物達の手記や告白により全て一人称で語られる。解説で桐野夏生が指摘するように、文字に書かれた「記録」や人の語る「記憶」の曖昧さ、信用できなさを、そのままトリックに使った着想は見事だし、殆ど「文学」的ですらあると思う。 一方で、「文学」作品の代表作である漱石の「こころ」なんかもそうなんだが、登場人物達が書く「手紙」「手記」により話の大部分が構成される小説というのは、その肝心の「手記」が妙に長くなってしまうところにリアリティが無くなってしまい、形式自体が弱点になったりする。(こんな長い手紙を書くもんかいな、と。) また、この小説の場合、語り手達は全体の構成の中でシナリオをもらってそれを演じる役者のようで、その心情描写には深みがない。いや、心情描写という点では、このタイトルにもなっている、人間の持つ「悪意」の根本的な不条理さがこれでもかというくらいに書かれており、唯一その点での心情描写には成功していると思う。ただ、これをミステリーでやると犯人の動機は結局言語・理屈で解析できない、ということになり、謎解きにはならない。そういう意味で、この小説はメタ・ミステリーとして機能しており、ミステリー作家としては相当巧い作家じゃないと、こういう手法は取れないだろう。 メタ・ミステリーの構図を構成するためにだけ描かれた登場人物達に魅力が無くて感情移入しにくいのに、それでも人間のドロドロした感情(=「悪意」)が上手に伝わってくるという、不思議な結果オーライの作品。 | ||||
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めちゃ面白かったですw 流石東野圭吾ですね。この人の小説はいつも一筋縄ではいかない。 売れっ子作家だけあって読みやすさはピカイチだし、一晩で読破できました。 手記や告白文でストーリーを進めるという独特な手法には驚かされ、感心しました。 ホワイダニットに重点が置かれているという点でも珍しい作品です。 ミステリー好きには必読書ですね。 | ||||
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殺人事件の犯人があっさり逮捕されたのになんでこんなに引っ張るのだろうと思っていたら、殺人の動機を巡っての展開が複雑で、とてもおもしろかった。犯人が白状しない動機を刑事が解明していく展開も巧妙だし、さらに隠された真実に迫っていく展開も読み応えがあっておもしろかった。 | ||||
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東野さんの作品はほぼ全て読んでいますが個人的にはこれと白夜行、夜明けの街での3作がベストと思います。悪意は本で読んだ後NHKでテレビドラマも見ましたがこれはいただけませんでしたね。誰かに貸して無くなってしまったので古本を買いました。文庫本は嫌いなので... | ||||
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著者によれば、デビュー作第2弾である『卒業』で初登場させた加賀恭一郎をシリーズ化する予定は全くなかったそうである。現時点で彼が刑事として腕を振るう作品は全7冊。本書はそれらのなかでも「異色」であり、目次を眺めれば一目瞭然だが、「手記」・「記録」・「独白」・「回想」そして「解明」といった表現が列挙され、それゆえ本書は、野々口修と加賀恭一郎との時間を通じて展開される「対談形式」の様相を呈している。「記録」や「手記」のなかに隠された犯行の真の「動機」を探り出すホワイダニットの決定版とでもいうべき作品だ(著者いわく当初は全く売れなかったそうだ)。 読者によっては、「犯人当て」や「犯行手段」に比重を置いた作品を好む人も多いだろうが、動機の真相を暴きだすことは、それらよりも困難をきわめる作業ではないかと推察される。実際のところ、加賀は「過去の章その二」で、犯罪者の交友・家族関係を丹念に調査することで、最終的に「真相の解明」なるものに到達しえた。それは当初の目的実現にとって必要不可欠な任務であった。そのような意味でも、本書『悪意』は、加賀恭一郎の刑事としての慧眼・手腕そして執念(バイタリティ)のすべてを盛り込んだ最高傑作と称しても過言ではないだろう。なお本書の構成は、横山秀夫氏の有名な『半落ち』と似通っている印象を抱いた。 最終章「真実の章」では、加賀が「記録」や「手記」に隠された疑問や矛盾を、犯罪者の過去の交友関係に関する綿密な調査を踏まえながら、論理的に解き明かしてゆく、まさに「詰め将棋」の世界であり、ある種の「駆け引き」すら感じさせる。読者は加賀の静かな語り口に黙って耳を傾ける。醍醐味は十分に秘めている。人間に潜在的に潜む悪意(の根源)に真っ向から立ち向かうその徹底さぶりを、さりげなく披露する加賀の姿勢にこそ私は震撼した。加賀恭一郎は人間さを増しつつ「進化」するのだ。 | ||||
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久しぶりに一気に読んでしまった本です。 ずるずると引き込まれてしまいました。犯人の巧みな工作に・・・ 犯人探しではなく、動機さがしという点が大変おもしろく、また、 はまってしまう内容です。 中学時代のいじめがその後の人々の人生をくるわせてしまうなんて・・・ 考えさせられるテーマを内在しています。 | ||||
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一人称の形で物語は進行する。ある作家が殺される。犯人は案外あっさりと分かる。しかし、その犯人はなぜか動機を語ろうとはしない。次々と動機に関係ありそうな事柄が浮かび上がってくるが、決め手となるものはない。謎はますます深まってゆく。そして、犯人自身によって真相が語られる。それは込み入っており、われわれ読者が想像できる範疇を超えている。作家というもののエゴを感じずにはいられない。しかし、犯人が動機を語らなかったのは、愛する人を守るためだった。そこからは、人間の本質が見えてくる。悪意というタイトルがついているが、事件の真相からは犯人の悪意は見えてこない。むしろ、自分ではどうしようもない感情に流される人間の弱さ、哀しさ…そういったものが浮かび上がってくる。このストーリーは決して特別なものではなく、われわれがともすれば陥りかねないわなを描き出している。どこにでもある、私たちみんなが持っている悪意。それが時には、殺人事件を引き起こすこともあるのだ。私たちは、彼ら(殺人犯)を特別な人間と考えるのではなく、同じ人間としてとらえるべきであろう。 …と思っていたら、最後に大どんでん返しが待ち受けていた。これまでの出来事がすべて覆されてしまうほどの。さすが東野圭吾、と思わせる作品である。ミステリー好きを満足させるに足る好著。 悪意―。このタイトルの持つ本当の意味を知ったとき、読者は人間の不可思議さ、その心理の微妙さに思いを致さずにはいられないだろう。人間の持つ業が見事に表現されている小説である。 | ||||
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推理小説というと、人間関係や遺留品、関係者の証言などを基にして推理し、犯人を見つけるものがほとんどだと思います。また自分自身も推理小説とはそういうものだと思っていましたが、ホン作品には驚かされました。 犯人が全体の3分の1ほどで判明してしまい、そのときは「なんだ犯人がこんなに早く捕まるなんて、この作品ははずれかもしれないな」と思っていましたが、読み進めていくうちにどんどん面白くなっていき、なぜ最初あんな感想を持ってしまったのか疑問に思ってしまうくらいでした。また、そんな感想を持ったことを東野先生に謝りたい位です。 読み終わったあとの「騙された感」が最高でした。それと同時に「くそーしてやられた」とも思いました。今まで読んだ東野作品だと「仮面山荘殺人事件」と同じくらい騙されました。 普通の推理諸説に飽きている人には本作品を強くお勧めします。きっと私と同じように3回、少なくとも一回は騙されることは確実です。 | ||||
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全く救いがない。でもここまで畳み掛けられると違った意味で気持ちいい。悪意の本当の意味は最後にわかります。途中、勘違いして読んでた自分に気が付いた時に、さすが!と、うならされました。かなりのボリュームで内容もHeavyですが、飽きさせずに引き込まさせられ、あっという間に読めました。 | ||||
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犯人と刑事の手記と告白で構成されているが、冒頭部分であっさりと犯人が判る。ただ肝心のその動機が明らかにされず、細かな矛盾点や疑問点を拾い集めて刑事が謎解きをして行く。もと教師という異色の刑事が元同僚である教師の犯罪を暴くという現実にはあまりありそうにない小説ならでは設定ではあるが、バランスが取れている為に違和感は感じない。犯人と刑事の二人の心理戦の末に漸く解明される動機。最後の刑事が罠にはまったという冒頭の猫殺害のくだりは読者も同じ心境になるのではないか。その後の動機解説でも犯人側の同調してしまった。 | ||||
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刑事、加害者などの手記や独白から構成されているので、ストーリー展開が小気味良く、読者をあきさせない。場当たり的な殺人事件ではなくなって、二転三転とする容疑者像や被害者像を堪能する。事件の根拠が、「とにかく気に食わないから、気に食わない」という悪意だけで、殺人を犯してしまうんだと思うと、恐ろしくて手が震える。そうした悪意だけで読者を虜にさせる東野さんの奥まで踏み込んだ筆致に満足する。 | ||||
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読み終えて、面白いと心の底から思うのと同時にニヤリとした自分がいた。 騙された。 きっとこれは作者の思惑通りに。少々悔しいのと同時に、何故か嬉しくなりました。 突然起きる殺人事件。普通の小説ならば、最終目的は犯人を突き止める事。 ところがこの本はそうではない。 あっさり犯人は捕まる、不思議な感覚。 問題になるのは殺人の動機で、これがなかなか一筋縄ではいかない。 今までに無い新鮮な感覚で読めた一冊でした。 | ||||
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作家の日高邦彦が、引越しの前の晩に自宅で殺害された事件を 第一発見者の一人、作家の野々口修の手記と 事件の捜査をしている刑事加賀恭一郎の独白、記録、回想 小学校中学校の同級生だった日高と野々口を知る人たちの話 といったかたちで描いた小説です。 語り部が変化するので、事件を各人の語りで見ていくことになり、 そのくい違いや、構成で、ちゃんと伏線が張られていて 最後みごとなどんでん返しに会います。 読み終わってから気味の悪い「悪意」を強く感じぞっとしました。 読み応えがある小説です。 | ||||
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読んでいると、犯人がすぐにわかるので、短編?と思ってるのですが、話が二転三転しながらすすみます。 警察が真実を解明できたから良かったものの、この小説みたいに騙されてる場合もあったりするのかな?なんて思いながら読みました。 悪意の意味は最後にわかります。 | ||||
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