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御子を抱く



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【この小説が収録されている参考書籍】
御子を抱く

御子を抱くの評価: 3.20/5点 レビュー 5件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(2pt)

石持的記号だけ散りばめてもダメということだ

石持氏による長編ミステリーで、新興宗教ではないがそれっぽい会社内での濃い人間関係内での御子と言われるある人物の遺児を巡って巻き起る連続殺人を描いている。
奇異なルールに縛られた閉鎖空間、会社内組織内人間模様などの著者らしいどこか歪な論理が支配する世界観であり、いつもの石持世界なのだが、本作はどうにもというか、一体どうしたのか・・・というくらい話が最初から最後まで弾けない。
どうもこの舞台になっている会社内集団内での人間関係模様が読んでいる方には全く切実感がなくどうでもよくなってくるのである。また、メインの御子の秘密と位置づけも特に面白いものでもない。
連続殺人事件の真相も犯人も氏らしい普通ではない動機としてちゃんと描かれているのだが、舞台と事件自体がどうでもいいような騒動なので、最後犯人が分かっても全く衝撃もないのだ。
どっから斬っても石持氏らしい要素が満載の作品なのに全く面白くない。
どうも著者らしい記号要素を配置してストーリーを構成しても、肝心の設定や人間関係に興味を引くポイントがないと、元来人間的描写や斬新なトリックで魅せるようなタイプの人ではないため、もう無残なペラペラのどこにも感情の入れようのない張子のような作品になってしまうというこの著者の売りである特異な作風がゆえに必然的に内包する構造的弱点を今回は際立たせてしまったようだ。
御子を抱くAmazon書評・レビュー:御子を抱くより
4309023037

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