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御子を抱く
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御子を抱くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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上下二段・計300ページ代という多作な石持浅海にしては珍しい、なかなかのボリュームである。 ではその紙幅は何に費やされるのか? ……というと、トリックは二の次で、人間関係の構築・披露に費やされるわけで。 「仰ぐ指導者を失ったコミューンは何をしでかすのか」というのが一つの命題だろう。この『状況』を当事者は「新興宗教」と恥ずかしそうに語り、とある本質を見通す登場人物は「孔子とその弟子達」と評すが、後者の方が誤解のないイメージかもしれない。だが、そこに権力と各々の思想に対する自負が加わるとどうなるのだろうか……その試行的実験が本作だ。 登場人物は多いが丁寧な作りで造形されているので、どのキャラクターにも感情移入ができる。『各々が各々の立場で想像力を働かせて行動しているのだ』というのがよく分る。良作だろう。 ただしかし、惜しむらくは終章がほとんど意味をなしていないところか。終始物語の行く末を牽引していた御子を爆発させる(笑)とか、ぽっとでのデウス・エクス・マキナのあの人が新たな教祖になるとか、ここまで緻密に作られた物語世界を完膚なきまでに変えてしまうレベルの、不条理なぶち壊しがあった方が明らかにパンチがあったと思う。終章直前までは◎、最後は△、というのが個人的感想。 | ||||
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いろいろな事件が起こったり、いくつかの謎が解明されていくという構成で、読者を飽きさせないようになっています。著者の文章表現はとてもクリアでわかりやすいです。理系の著者という印象です。 また、新興宗教団体もどきの団体(非宗教団体ということ)を著者が書くのは、私の記憶では「月の扉」以来のような気がしますが、表現が上手いです。こんな人物なら信じてしまいそうです。 | ||||
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