御子を抱く
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.00pt |
御子を抱くの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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2014年8月時点で石持浅海さん最長の作品。特殊なコミュニティ内での事件という点で「扉は閉ざされたまま」や「水の迷宮」を、不思議なカリスマ性を持った人物の死を発端としている点で「月の扉」や「届け物はまだ手の中に」をそれぞれ連想させる内容でした。前半が人間関係や状況設定の描写に力を入れて書かれているため少々退屈に感じられましたが、後半はその設定を根拠として構築されたロジックには惹きつけられました。 | ||||
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石持氏による長編ミステリーで、新興宗教ではないがそれっぽい会社内での濃い人間関係内での御子と言われるある人物の遺児を巡って巻き起る連続殺人を描いている。 奇異なルールに縛られた閉鎖空間、会社内組織内人間模様などの著者らしいどこか歪な論理が支配する世界観であり、いつもの石持世界なのだが、本作はどうにもというか、一体どうしたのか・・・というくらい話が最初から最後まで弾けない。 どうもこの舞台になっている会社内集団内での人間関係模様が読んでいる方には全く切実感がなくどうでもよくなってくるのである。また、メインの御子の秘密と位置づけも特に面白いものでもない。 連続殺人事件の真相も犯人も氏らしい普通ではない動機としてちゃんと描かれているのだが、舞台と事件自体がどうでもいいような騒動なので、最後犯人が分かっても全く衝撃もないのだ。 どっから斬っても石持氏らしい要素が満載の作品なのに全く面白くない。 どうも著者らしい記号要素を配置してストーリーを構成しても、肝心の設定や人間関係に興味を引くポイントがないと、元来人間的描写や斬新なトリックで魅せるようなタイプの人ではないため、もう無残なペラペラのどこにも感情の入れようのない張子のような作品になってしまうというこの著者の売りである特異な作風がゆえに必然的に内包する構造的弱点を今回は際立たせてしまったようだ。 | ||||
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登場人物がいっぱいでノータリンのあたしには少々読むのがしんどい。 石持ワールドは健在。ラストの尻すぼみ感も石持らしさであろう。 | ||||
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まさか電子版が同時発売されているとは知らず、購入が遅くなってしまいました。 結論から言って、終わり方好きぢゃありません。 設定もなんか。。。んん?ですが、その前提の人物は既に故人で、状況はともかく、生きている人物の描かれ方はとても自然で、読まされてしまいました。 さすが、石持浅海といった感じです。 | ||||
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上下二段・計300ページ代という多作な石持浅海にしては珍しい、なかなかのボリュームである。 ではその紙幅は何に費やされるのか? ……というと、トリックは二の次で、人間関係の構築・披露に費やされるわけで。 「仰ぐ指導者を失ったコミューンは何をしでかすのか」というのが一つの命題だろう。この『状況』を当事者は「新興宗教」と恥ずかしそうに語り、とある本質を見通す登場人物は「孔子とその弟子達」と評すが、後者の方が誤解のないイメージかもしれない。だが、そこに権力と各々の思想に対する自負が加わるとどうなるのだろうか……その試行的実験が本作だ。 登場人物は多いが丁寧な作りで造形されているので、どのキャラクターにも感情移入ができる。『各々が各々の立場で想像力を働かせて行動しているのだ』というのがよく分る。良作だろう。 ただしかし、惜しむらくは終章がほとんど意味をなしていないところか。終始物語の行く末を牽引していた御子を爆発させる(笑)とか、ぽっとでのデウス・エクス・マキナのあの人が新たな教祖になるとか、ここまで緻密に作られた物語世界を完膚なきまでに変えてしまうレベルの、不条理なぶち壊しがあった方が明らかにパンチがあったと思う。終章直前までは◎、最後は△、というのが個人的感想。 | ||||
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いろいろな事件が起こったり、いくつかの謎が解明されていくという構成で、読者を飽きさせないようになっています。著者の文章表現はとてもクリアでわかりやすいです。理系の著者という印象です。 また、新興宗教団体もどきの団体(非宗教団体ということ)を著者が書くのは、私の記憶では「月の扉」以来のような気がしますが、表現が上手いです。こんな人物なら信じてしまいそうです。 | ||||
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