■スポンサードリンク
ハーモニー
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ハーモニーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全253件 41~60 3/13ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新刊で買ったにもかかわらず 商品の天地が歪んでいた 1度水を吸ってから 乾いたからだろう メール便に使用している 段ボールケースが 全く防水対策されて無い 此から新刊は 他所で買うことにします | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最高のSF作品です。なかなかこれ以上の作品に巡り会えません。虐殺機関とセットでどうぞ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説でここまで満足感を得られた作品は初めての事だと思います。そして、作者の方はもうこの世にはおられなかったのですね……。とても残念です。 「誰しもがグッドエンドとは言わないだろうが、バットとも言わない」と言う意味の話をインタビューでされていたように、私にも本作がどちらなのか判断しかねます。ただ、主人公は最後まで人であったことに違いありません。 それこそ、本当に最期の時まで純粋に人であったと思います。 友を撃ったことも、もう彼女は何も思わないのでしょうね……。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品で著者のやりたい事ははっきりとしている。薄っぺらい、と言っている人はどこが薄っぺらいのか言って欲しいが、それを言うと本人の薄っぺらさが暴露されるので言えないのだろう。あらゆるものをつまらないと言ったからと言って、本人がつまらなくない人間とは限らない。 著者がやりたいのは自己意識の消失について描く事で、著者はオーソドックスな、古風と言っていいほどの文学的理念を持っている。彼が坂口安吾なんかを引いて、自死の問題なんかを持ってくるのはそのいい例だ。 伊藤計劃が現代作家であるのは、その古風な文学的理念を、現代の物質化社会にぶつけているという事にある。立川談志は「現代ではもはや苦痛だけが楽しみではないか」という逆説的な真実を彼らしく語っていたが、それと通じるものがある。 意識とは物に対する一種の抵抗である。だからそこには苦痛がある。自己の存在を感じる事は、必ず苦悩の影を負っている。しかしこの影を背負わなければ文学にもなんにもならない。 作品の最後では、ハーモニーが勝利する。それはハッピーエンドであるが、作者はそこに苦い真実を見ている。人間が融和され、幸福になった時、失われるものは何か。伊藤計劃はそれを問いたいのだ。 ミシェル・ウエルベックと同じく、伊藤計劃は一人称・ニヒリズムによって世界に抵抗しようとする現代的な作家だ。現代は閉ざされた世界であり、ニヒリズムによって、自己に閉じこもる事によって、何かを守らなければならない。仮に世界の側に幸福があるとしても、自身の不幸を大切にしなければならない宿命がある。かつて生物は、海から陸に上がってきたが、その最初の生物らは実に苦しかったろう、と私は想像する。 共同体から離れて前進しようとする存在は自分の存在そのものを痛みとして感じる。しかし、幸福な共同体に包まれている人はそれは通じない。伊藤計劃という人は今の日本では珍しく、自分の追い求める課題を持っている稀有な作家だった。彼は若年の内に死んだが、彼のたどり着いた苦い真実は後に続く者になんらかの影響を与えるだろう。それに比べて、世界に溶けている著者らは世界とともに流れ去っていく。 私はミァハの、最後のステップを思い出す。その擬音を。また、最後の「とても」のリフレインを。それは意味の世界から外れて音調だけになったあるものであって、伊藤計劃が、幸福だけがすべてではないと言わんとする最後の抵抗の形式だった。最後には音調だけが残り、意味は消える。例えば降り積もる雪の風景のように、伊藤計劃が死んだ後もなんらかの音、自然、形式がこの世界に残っているのではないか、と私は深夜にふと考えてみる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「虐殺器官」は全く楽しめなかったので、こちらも期待せずに読み始めたのですが……本当に同じ著者なの?というくらい、どっぷりハマってしまいました。 主人公はこの作品内の社会では異端の思考の持ち主ですが、現代社会から見ると通常の思考であり、この作品を読んで感じた私の気持ちの代弁者でもあるので、この息も詰まる世界観においては感情移入が容易でした。 そして世界を救うことより、個人的な欲求と復讐で動くところも、この世界の人間らしくない、でも彼女らしい人間くささがあって、非常に好感が持てました。 虐殺は主人公が受け付けなかったので、当たり前ですが主人公って大事だなと感じました。 アニメ映画とコミカライズされているとのことで、普段はアニメや漫画にはあまり興味がないのですが、こちらの作品は手を出してみようかと考えるくらい衝撃でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
漫画やゲームなどのメディアで表現規制が叫ばれる昨今。 それが技術的に可能になった未来のシミュレートとして、「ありえそうな末路」を本作は描いている。 淡々と、そして必然として終わっていく世界の様子は、ある意味でラストシーンに象徴されるような儚さと美しさを感じさせる。 ストーリーラインとして紆余逆説はあまりなく、決められた結末に向けて切々と要素を積み上げている印象だ。 謎や動機の部分は最終局面に至る前にほとんど出揃っており、後はどう着地させるのかという点だけが残る。 結末についても意外性はほとんどなく、本当に「綺麗に締めたなぁ…」という所感だった。 人を引き込むようなアクの強さは感じなかったが、その危うさと儚さを噛み締めて味わう作品である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
コロナウィルス感染症拡大の今こそ、この本から伊藤計劃の凄さを感じます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
世のほぼすべての作家は「人間性」に関心があってその「意識」も実は「動物」としての必要性から生まれたものに過ぎない。その根源からものを考えるべきとする著者「の態度はどこまでも科学的、唯物論的なものである」(佐々木敦解説)。と同時に、「ロジック」にあくまでこだわる著者はある特定のそれが絶対に正しいと言えない限り複数の人物を登場させざるを得ない。本書でも3人の少女⇒女性、主人公の父親などなどに思想=「ロジック」を語らせているのはそのためである。これは言い換えれば「弁証法」に他ならない。 ただし、本書のテーマは重過ぎてこの著者にしても最終回答は「やはり今回は見つかりませんでした」(佐々木氏との対談)なので、弁証法は正-反-合の完成形に至っていない。本書を著者自身、「途中経過報告」(同)と言わざるを得ないのはこのためである。 では、どのように「正-反-合」を考えねばならなかったのか、どういう問題として考えなければならなかったのかといえば、やはり「現在を招来より過大に見積もる双曲線の問題」という問題ではなく、動物がそれこそ本能的に持っている「他者」より「自己」を重視していること言うこと、言い換えれば、他人と自分との間の利害の矛盾の方がより根源的、一般的な問題ではなかったかと思うのである。「万人が万人を思いやる社会」といっても自分、家族や友人とその外部の人間とを同じように扱うということは「動物」としても不可能である。それが「ハーモニー」という理想社会の実現可能性の問題だとどうしても思えるからである。 本書を読んでいろんな感想をもったが、コアたるべき感想のみを書いた。参考にされたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とてもいい作品でしたが、表紙が違っていました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず生府という設定に疑問が残る。福祉国家というものは、戦争における国民動員の産物である。ならば争いのない世界において、人的資源の観点から高度福祉社会が保たれるのだろうか? 実際現実においては、政治が企業や金持ちに制御され、結果新自由主義が蔓延し、コスト・カットとして医療費、労働規制の緩和による賃金の削減が行われている。資産家に有利なグローバリゼーションの推進と、国家の破壊により、全世界で格差が拡大しているのが現状だ。 たとえ作中のように大災禍によって、資本主義が壊され、生命主義が一時的に蔓延したとしても、それが長く続くかは疑問である。 確かに長期的な効率を考えれば、福祉社会は合理的な選択である。経済が、新自由主義が蔓延した後、停滞していったことは広く知られることである。しかし、現実にそれが改められる気配がない。 また意識の問題についても疑問が残る。意識や心と言ったものを消せば、本当に調和された世界になるのか?むしろ、非合理的な意識が消えた結果、社会は混乱し、果てしない争いが生まれるのではないか? 全体としての疑問点は、伊藤計劃が高度な福祉国家を合理的な選択による、唯一の正解として、ほとんど無批判に提示していることに集約される。これは少々爪が甘いのではないか? さて、ここでハーモニーを普遍的な青春小説として読むことを提唱したい。主人公の状態を三段階に分けてみると、社会に対する反抗(集団自殺)→自立するが、隠れて適度な逸脱行為を楽しむ→意識をなくす、となると思う。これを少し乱暴に抽象化すれば、反抗期→半大人半反抗期→大人、これは要するに、青年から大人になるまでを描く、青春小説だと考えて良い。たとえば、同時期に発表された(「ハーモニー」の約一年前)佐藤友哉の「灰色のダイエットコカコーラ」などはほとんど同じ筋書きだ。 少女が大人になるまでを、SF的な題材で鮮やかに描いた青春小説として、「ハーモニー」は評価されるべきだと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間が望むユートピアは、究極にはデストピアになってしまうというように物語は展開しているようだ。非常に難解な小説なので、折をみて読み返すつもりである。トァンとミャハとの間に横たわる、友情と憎しみ存在がこの小説に深みを醸し出している。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あらすじ:病気も差別もなく、誰もが幸福に暮らす理想社会。しかし主人公たち3人は息苦しさを感じ、自殺をしようとしてしまいます。 そして自殺に失敗した主人公は、時を経てWHOの準軍事組織に所属し、紛争地帯を駆け巡りながら社会から逃げる日々を送っていました。 だがある日を境に、一緒に自殺しようとした友人の一人が関わっているとされる世界規模の大事件が起こり、主人公はその犯罪を捜査することになります。 僕はこの本を読んで、誰も争うこともなく、差別もなく、平和な世界になるためには〝共感〟そのものを抹消するしかないんだなと思いました。 人は〝共感〟を持ってるが故に差別をしたり、犯罪を犯したりします。たとえどんなに立派な思想の持ち主だとしても、歪められて過激になるのもそうでしょう。 この作者はきっと、究極の平和とは、全人類が〝情に流されない完璧な人間(サイコパス)〟になるしかないと考えているのかもしれません。僕はそこにすごく共感しているし、だからこそ人間の欠陥部分を許容しながらも平和を目指していかなければいけないと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
気に入りました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊藤計劃が最初から最後まで書き上げた中では、最後の一冊。終わりが近づくにつれ読み終わりたくないという気持ちがだんだんと大きくなっていった。屍者の帝国、読みたいが心理的に後回しにしている自分がいる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
高度に個人が管理され、健康であることや社会規範に従うことが絶対的な善とされた社会の物語です。現実社会において、健康や医療の情報は「21世紀の石油」とも称され、疾病予防や健康増進のための資源として注目されています。また、個人の信用はスコア化され、活用されつつあります。これらの情報を高度に管理し、健康で善いことを至高とすることがユートピアをつくるのか。物語と現実の間で思考することも楽しみの一つとなる一冊です。私自身は周辺分野の研究者ですが、「ありえる未来」であると感じました。一方、高度に管理された健康よりも、余白のある、人間らしい怠惰な不健康と付き合う方が幾分幸せであるように思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
A gift for my son and he is happy with it. I am satisfied with this online shopping. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
サイコパス放映当時、アニメを見て伊藤計劃を知り彼の著作を読んでいきました。 その時人生で初めてのsf小説を読みました。初読の際は内容が難しくて中々読み進まず内容もうまく把握出来ていなかった気がします。 ただ面白かった。社会のこと、政治経済、医療、文化、制度、科学などをこんなふうに描けるのかと感動しました。まあ小説を読む習慣が無くて経験値が無かっただけかも知れませんが笑 そしてとにかく文章が良い。言葉では全く説明出来ませんが文章が良い、特に地の文。会話部分じゃなくて地の文。こんなに魅力的な文章見たことないと、当時思いました。 小説を買ってから4年くらい経ったかな、3周か4周読み直しました。今では新書などをちょくちょく読むので知識量が多少増え、心理学とか脳科学に関するパートを読み直すたびに前は気づかなかったことに気づきます。 今後も手元に残し続け何度も読み続けるかと思います。 私は大好きな作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハーモニー文庫版の表紙がアニメ絵になる前に購入しておいてよかった。 本当によかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず、届いてビックリしたのは、ブックカバーのイラストが変わってました、まぁこれは許容範囲でした、ですが.......本の角の方に何かにぶつけた跡がありとても残念でした、有り得ない なので私は、書店にもう1冊買いにいきます。 ですが、この小説の内容は自信を持って星五です、 ぜひお近くの書店で手に取って見てください。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!