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(短編集)
ブラジル蝶の謎
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ブラジル蝶の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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ミステリの短編集として、無難に、謎と意外な解決、物語がどの作品にもまとまって描かれていて、つまらなくはありません。 とはいえ、欲をいえば、もう少し人間関係のドラマを読みたかったような。例えば、強請っていたことが犯行の動機なら、表面上は好人物を装う強請魔の2面性やお金に対する執着、犯罪をする側の追い詰められた心理など、もう少し描かれていたらと思います。 短編なので紙面が限られていたのだと思いますが、そういった物語としてのふくらみがあるとより印象深くなったように思います。 まあ、読み手は好き勝手なことを言うだけですが。 | ||||
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国名シリーズの短編編で、今回の収録作品はやや小粒かなという印象が強い。いずれも標準以上の出来ではあるが、他のシリーズにあったような倒述ものや緻密なトリックがあまりなく、読後に強烈に残るようなエピソードはなかったが、それでも最後まで退屈させることなく読みきれるのは作者の力量であろう。 | ||||
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国名シリーズ第三弾 目を見張るほどの作品があるわけじゃないが、そこそこ論理的かつ想像の範囲内なミステリが 多いので、まあ推理しながら楽しむことはできる ただ表題のブラジル蝶の蝶移動の謎があまりにも普通すぎ、妄想日記の図まで出てくるわりには 意味の無い謎言語にはややがっかりさせられた 図を出すなら何らかの暗号であって欲しかった まあ全体的に無難に楽しめるレベルだろう | ||||
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表題作はトリックが破綻している残念な作品。せめて編集者が気付くべきだろう。 肝心の被害者の指紋が付かないという致命的な欠陥があり、トリックの構成上指紋を拭き取る処理も不可であるため、これではどんなボンクラ警察でも犯人に気付いてしまう。 このトリックの根幹部分はちょっと気が利いていて何とかしたい部分があるがどうにもならないか。 トリックの破綻について説明や回避をしようとするとおおむね以下の二つ。 1 携帯で電話をかける時は指先でボタンを押すから指紋の判別は不可能なのではないか 確かに指の先っぽだけなので、特徴点12カ所を取ることはできないかも知れないが、ボタンを押した人物が同一人物でない、という特定は比較的簡単にできてしまう。つまり、指紋の同一性を証明するのは結構大変だが、非同一性を証明するのはわりと簡単、ということ。 2 被害者に手袋をさせればいいのでは? これは素人の陥りやすい間違いの一つで、手袋をしていても「手袋痕」というものが必ずつくので、これもだめ。よくテレビなどで捜査員が手袋をした手であたり構わずぺたぺた触っているけど、あんなことしたらすぐ捜査からはずされる。ではなぜ手袋をしているのかというと、自分の指紋を付けて、鑑定などのいらぬ手間をかけさせない為。 ただこの根幹となるトリックがなかなか秀逸なのでなんとかしたいが、するとしたら方法はただ一つ、「2」の方法を発展させるしかないんだけど……。 有栖川有栖はちょっと線が細いけど、推理小説に対しては真摯に向き合っている。それは評価するので、まあ、本編は手が滑った暴投みたいにとらえるのがよろしいかと……。 | ||||
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「彼女か彼か」が最も面白かった。立場を巧妙に利用したトリックといい、端役の口述で真相が明らかになるラストといい、痛快な試みである。 「妄想日記」は一見無理があるような顛末が逆にトリッキーで楽しめた。こんなのアリ?という推理小説特有の歪な納得感だ。 そして、「蝶々がはばたく」。ミステリ要素とはかけはなれたオチやこじつけ感に引っ掛かりは残るものの、関西人の著者ならではの情念がひしひしと伝わる名作だと評価して差し支えあるまい。 他の短編はしかし、正直なところ物足りない。「ブラジル蝶の謎」は犯人が現場に施した細工の意図が見え見えだし、「鍵」も鍵に隠された意味以外が取って付けたような紋切り型で捻りが無い。ましてや、「人喰いの滝」は60ページも割いてあのトリックはないだろうと興ざめしてしまった。 いい作品はいいだけに、作品ごとに出来のむらが著しいのが非常に勿体ない。本家クイーンの国名シリーズは長編だが、この日本版の国名シリーズも、短編を量産するより、プロットをしっかりと練って長編(あるいは中編)にした方がよいのではないだろうか。 | ||||
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短編集としては平均以下の出来といった印象。 トリックに驚かされた。さすがは有栖川有栖といった感じ。 もっとハッと驚き、感心するような本格ミステリを読みたかった。 | ||||
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よく考えられたトリックで、無理がなく合理的な解答が用意されていて、ミステリーとしての完成度は高いと思うが、一見魅力的な謎には大して意味がなく、犯人が関係者や捜査陣を撹乱するためだけに用意したものというパターンが多いような気がする。他にも『ひらめき』を必要とするパターンが多く、推理の楽しみを十分に味わえるかどうかは微妙。 | ||||
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100P近い中編も収められている短編集。単純に「事件が起こり、火村が登場し、事件を解決する」というばかりではない。そこそこユーモアで、設定の妙も存在しているように思う。もう少しだけお笑いをやってくれたら…というのはわがままかなぁ(コテコテではなくブラックユーモア!)。火村とアリスのコンビはもっともっと抽斗があるような気がする。それでもかなり読みやすく、ティータイムのお供になってくれるような短編集であることは間違いなし。 | ||||
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1996年の講談社ノベルスの文庫化。 国名シリーズの第三弾で、6つの短篇が収められている。 はっきり言って、作品としてのレベルはかなり低い。トリックというかアイディアそのものは面白いのだが、ストーリーが破綻しているものが多い。納得できなかったり、トリックとして成り立たないものもある。 アイディアそのものは面白いのだから、もう少し、お話づくりに精を出してもらえないだろうか。 | ||||
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