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怒り
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怒りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全200件 81~100 5/10ページ
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登場人物が多い話なので感情移入ができるのか疑問でしたが、読み始めるとぐいぐい引き込まれ、読み終わった後は全ての人の続きが気になり、乗り越えて頑張って!!とエールを送りたくなるほど全員に感情移入していました。 この小説の意外なところは、結局メインの八王子事件の背景や「怒り」の理由が分からず、犯人に同情ができない点でした。 こうした不気味な絶対悪を背景に、3人の身元不明者が登場しますが、はっきりと犯人が分かるまでは3人ともかなり怪しく見えてしまいます。 結局、罪を犯す悪人も心に傷を負った繊細な若者も、端から見るとなかなか区別がつかないということです。 猟奇的な犯罪が増え、疑心暗鬼が増える現代社会で、信じることの難しさを考えさせられました。 個人的に、直人の愛想のない中にも優しさがにじみ出るキャラクターが好きで、ゲイカップルの結末には電車の中で涙してしまいました。 また、愛子を思う父親の繊細な気持ちにも共感しました。 メインの殺人事件は救いのない終わりでしたが、3つの話はそれぞれ社会的マイノリティに対する周囲の優しさが感じられ、救いの全くない話ではなく、心の温まるエピソードもあり好きな小説でした。 | ||||
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作家のテクニックは高いと感じますが、上巻は人物設定の説明に終始しておりいささか退屈。 登場人物の優馬に関しては作家の強い共感が感じられましたが、その他の人物たちはあまり生きておらず魅力的ではなかった。優馬の話だけでも良かったと思うけど、それだと映画にならないか。 下巻になると物語がどんどん進行するので面白いです。 | ||||
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ゲイの話でよもや泣くとは思わなんだ。。 まあ、ゲイだけではないんだけど。 結局、血文字の理由は判らない。 小説なんだからそこは判るように書いてよーとも思いつつ、いや、全ての怒り、作者自身の怒り、なんじゃないかと思い直した。 こういう理由で・・と、一つに絞るんではなく、敢えて不透明にすることでの怒りは、読後に読者の心に、それぞれの理由で、ずん、とくるのではないか、と。 | ||||
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「悪人」で描かれた犯人像は、私達の隣にいるような、ごく普通の人間であった。 本作では、一見ありふれていて健全にさえ思える人間に秘められた狂気がテーマである。 殺人を犯す人間の内面を、もう一歩踏み込んで描いた意欲作である。 「悪人」では、私達と殺人犯を隔てる境界は曖昧だ。ふとしたボタンの掛け違いで、私達は向こう側へ滑りゆく。 「怒り」では、狂気という明瞭な境界線が引かれている。殺人は、ある種の異常があって成立するものだ。 どちらも真理であろう。人間の性質を選ばない。 犯人は誰? 3つの場面に疑わしい人物を配置させ、同時に展開させながら、 読者を物語に引き込む手法はテクニカルでエンターテインメントとしてはおもしろいが、 構成上、犯人の人間像の陰影が浅く、狂気の内実が十分に描き切れていない。 この手法の最大の欠陥を、残念ながらリカバーできていない。 3つの場面が同時展開されていくため、それぞれの登場人物の描写に深みが欠けていて、 小説全体として薄っぺらな印象を与えている。 書き残された「怒り」の二文字に吉田氏は意味を与えていない。 その点は大いに評価したい。 狂気の象徴である「怒り」に意味なんてもともと無いのだ。 書き遺された「怒り」に意味は無い。 それが狂気そのものなのだ。 | ||||
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「悪人」で描かれた犯人像は、私達の隣にいるような、ごく普通の人間であった。 本作では、一見ありふれていて健全にさえ思える人間に秘められた狂気がテーマである。 殺人を犯す人間の内面を、もう一歩踏み込んで描いた意欲作である。 「悪人」では、私達と殺人犯を隔てる境界は曖昧だ。ふとしたボタンの掛け違いで、私達は向こう側へ滑りゆく。 「怒り」では、狂気という明瞭な境界線が引かれている。殺人は、ある種の異常があって成立するものだ。 どちらも真理であろう。人間の性質を選ばない。 犯人は誰? 3つの場面に疑わしい人物を配置させ、同時に展開させながら、 読者を物語に引き込む手法はテクニカルでエンターテインメントとしてはおもしろいが、 構成上、犯人の人間像の陰影が浅く、狂気の内実が十分に描き切れていない。 この手法の最大の欠陥を、残念ながらリカバーできていない。 3つの場面が同時展開されていくため、それぞれの登場人物の描写に深みが欠けていて、 小説全体として薄っぺらな印象を与えている。 書き残された「怒り」の二文字に吉田氏は意味を与えていない。 その点は大いに評価したい。 狂気の象徴である「怒り」に意味なんてもともと無いのだ。 書き遺された「怒り」に意味は無い。 それが狂気そのものなのだ。 | ||||
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3人の身元不詳者と周りの人との関係・生活引き込まれて読みましたが 「怒り」とは?と思いつつ上巻終了 犯人捜しのための、TV番組の使い方、逃走のための整形など実際に起こっていることで 解りやすく、想像しやすかったです 「信じる」「信じて」「疑い」など人の心の弱さや良心をつかれる話に 引きこまれ一気に下巻まで読んでしまいました | ||||
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信じる・信じれない・裏切り・疑う 愛する人に対してのこのような言葉・感情に翻弄される人々を見て 何なんだろうと辛くなりました 信じることと人の強さは一緒だろうか?と自分に問いかけた1冊です | ||||
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一気に読め、読書の楽しさを味わうことができました。 信じることの難しさと怖さが描かれている作品です。 ただ、読後感はあまりよろしくありません。 人間の暗い部分に目を向けたいときは、おすすめの作品です。 | ||||
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映画→原作、の順で見ました。 上★3、下★4.5くらいの合わせ技です。 上は正直映画とほぼ変わらず、 「知ってるよ」みたいな読後感。 その分、下巻は、映画で語られてないエピソードが 多数あって読みごたえがありました。 映画は原作のエピソードを大幅にまとめてるのですが、 「あれを映像だとこう表現するかー」っていう 視点は絶対に受け手に生まれます。 両方見る場合、どちらが先でも「結末がわかってしまう」 というのは致命的ですが、 それを補ってなお余りある、力のある作品です。 本の内容自体は。なんつうか、考えさせられますな。 映画鑑賞時の感想は 「絶対的領域まで達した『悪』は理解できない」でした。 でも原作では、映画にない犯人のルーツが 語られていて。 そうすると、犯罪において、あんまり考えたくないけど 正直「血縁・遺伝」は 無視できないのかなと。 だけどその家に生まれちゃった人には罪はないから、 なるべく道を外れないようにがんばって… 人は皆ひとりではないから… と、甘ちゃんなことを考えてみたりさせられました。 | ||||
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この小説は結末近くになって、何を言いたいのかがはっきりしてきます。 それまでは、3つの場所でミステリーな展開が続いていきます。 千葉の漁港、沖縄の離島、東京で。 ひとを信じること、ひとと信じあうこと。 きずなを信じること、信じあうこと。 反面、ふとしたきっかけで疑念を抱き、不信に陥ってしまうこと。 不信が不信を生む負の連鎖。 不信に陥り、行動を起こすことによって、間違っていたと気がつき、取り返しのつかないと悔恨の涙を流すこと。 信じていたひとに嘘をつかれていてショックに思うこと。 信じていたひとが突然態度を豹変すること。 「信じる」をテーマにして、ひとのこころ模様をうまく描いています。 絵になりやすい作風で、そのシナリオは映画にぴったりきます。 | ||||
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2016年9月17日に映画が公開されました。 洋平役に渡辺謙、田中役に森山未來、哲也役に松山ケンイチ、直人役に綾野剛、泉役に広瀬すず、北見役に三浦貴大、董役に高畑充希、香役に池脇千鶴、愛子役に宮崎あおい、優馬役に妻夫木聡。 豪華なキャスト陣で演出される原作を読みました。 いきなり冒頭で、眼前に迫るショッキングな事件。 「怒」の文字が残されて、犯人が逃亡。 そして、1年後の夏、3つの場所で物語が広がっていきます。 千葉の漁港、沖縄の離島、東京と、人々がふれあっていきます。 そのどこかに犯人が潜んでいるのではないかとの憶測がどんどんふくらんできます。 上巻は、物語のきっかけとなる部分をはじめ、下巻に続くミステリーの前段となっています。 | ||||
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下巻になっても上巻の面白さは失速せず、逆に 犯人の心理については謎のままであるにも かかわらず読後の余韻が心地よかった。 やはり、映画化が楽しみな反面、どこまで原作の 良さが反映されるか気になる作品 | ||||
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完全なミステリーでない分、謎めいた3人の男を囲む 人間模様が巧みでどんどん続きが読みたくなる。 まるで優れた演出の映画を見ているような感覚で 映画化が楽しみな反面、どこまで原作の良さが反映 されるか少々気になるところが本音でもある。 | ||||
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一気に読めたし沢山泣きました。十分な内容でしたが、犯人の人間像をもっと知りたい。優馬家族が裕福でエリートじゃなかったら良かったかな。 | ||||
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逃走犯かもしれない3人の男に関わるストーリーが同時展開していく。読者もどんどん引き込まれていく。それぞれのラストもせつなく、過去作の「悪人」を匂わせる部分もある。映画もきっとすばらしいだろう、是非見たいと思う。 | ||||
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痛みの気持ちの表現が辛く涙が出ました。怖さと相反して早く読み進めたいと思えるストーリーです。 | ||||
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「怒り」(上)(下)とも大変きれいな本で 一回しか読んでいないようでした。 満足しています | ||||
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物語に強く惹きつけられて一気読みだった。 結末に納得がいかないという感想も理解できるが、この小説の真髄は結末ではない。 不条理感という意味ではカミュ『異邦人』を彷彿とさせるものがある。 人間、必ずしも明確な動機をもって殺人を犯すわけではないのだ。 | ||||
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重厚感のある物語です。話もそれなりに重い。登場人物それぞれが悩み葛藤している。そこから生まれる疑心。人間臭さをうまく表現した作品であったと思う | ||||
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初めは細かい描写が多くてちょっと面倒くさいな、、と思ったけど 読み出したら止まらなかった。。 一つの事件が千葉、東京、沖縄それぞれの生活に絡んでくる。 3つの舞台の情景、人物像がとても面白かった。涙も止まらないシーンもあった。 でも最後にもう一味あっても良かったかな?とも思う。 | ||||
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