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怒り
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怒りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全200件 141~160 8/10ページ
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下巻のレビューに詳しく書きますが、なかなか良いですよ。 だーっと読んで、それで続きは?って感じで、即下巻に突入できます。 | ||||
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3つの話が同時展開してきますけど、1つ1つはシンプルなので、え?何の話?みたいにはならないんですよ。文章も読みやすいですし。身近な人への日常的な愛、家族とか友情とかの書き方がサッパリしてるのに優しさが伝わるというか、うまいし、薄っぺらくない。ただ、最後がねえ。・・・残念かなあ。レイプもありきたりというか発想が単純なんだけど(ちなみにレイプ未遂でも傷つきますが全員が全員、あのように床に伏せることはなく、余りの出来事に、とにかく無かったことにしたいと、さっさと日常生活に戻る少女や、女性もいます。だからこの辺はちょっと下手だなと思います)、そこで少年が殺しちゃったのも、犯人が死んじゃったのも、なんかちょっと違う気がするので、星1個減。もうちょっとスッキリする終わりにしてほしかったな。千葉の港の家族の終わり方が、ストーリーとしてサッパリして、良かったと思います。 | ||||
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好きな作家ですが、この作品は、エンターテイメントなんでしょうね、きっと。 吉田修一作品には、純文学性みたいなモノを、つい期待してしまうので、面白いけど、後に残るものが少ないとガッカリしてしまいます。 新境地なのかもしれませんが、私には、書けなくなったような気がしてならない。 作者の中で、枯渇しているため、物語に走るのかな?と。 確かに、面白くて、読みやすいけど、それだけだった…となるなら、とても残念なことです。 | ||||
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吉田修一の文体は、読んでいる側に違和感なくすんなりと入ってきて、立ち止まることなく一気に読めてしまえるのですが、振り返って注意して読み返してみると、細部の描写や、さりげなく印象的な比喩なども使われており、実は、読みやすさの影に隠された文学的技法の高さを持つ作家なのだなと思います。 たとえば次のような描写があります。 「道にタイヤのあとがある。トラクター用の大きなもので、雨の日につけられたらしく、画数の多い漢字のようにはっきりと形が残っている」 「沖縄の星空は濃い。これまで見てきた普通の星空が、ミルフィーユのように何層にも重なっているように見える。泉はいつもそこに自分の腕を差し込んでみたくなる。ズブズブとどこまでも深く差し込まれる腕には、チクチクするような星々の感触がある」 いずれも沖縄での描写ですが、その描写が目の前に感覚的に伝わってくる印象を持ちます。 本書では、東京、浜崎漁港の街、沖縄県波留間島の三つの地域を舞台に、それぞれの物語が進行しますが、中でも沖縄を舞台にしたパートにおける南国の描写が最も印象的でした。 後に書かれた「森は知っている」でも南国での描写が鮮やかでしたが、波留間島の描写がとてもキラキラとしていて美しい。 また沖縄における基地問題もさりげなく取り上げられており、この基地問題の深刻さを知っていると、沖縄における登場人物たちの苦悩の深さが理解できます。 | ||||
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通り掛かりで一家の夫婦を惨殺し、「怒」の一文字を書き残して逃走した犯人を題材とした作品。物語は逃走一年後から始まる。ただし、本作は「怒」の謎を解くミステリ・タッチの書でもなければ、犯人を追跡する警察小説でもない。 本作には、変な言い方だが、犯人"候補"が3人登場する。そして、その"候補"と関わり合いを持つのが、房総在住の父娘一家、東京在住のゲイの青年、沖縄の離島在住の母娘一家の三組。作者の筆は主にこの三組の家族・青年の境遇・言動に割かれる。三組の家族・青年は各々の悩みを抱えており、作者の主眼はこれらの社会的弱者の悩みを掬い取り、救済の手を差し伸べる事にあったと思う。三組の模様が非常に丹念に描かれている点が印象に残った。本作は一種の家族小説であり、所謂<GLBT>問題を含めた社会小説でもあるのだ。沖縄の米軍基地問題や米兵によるレイプ事件を扱っているのもその一環だろう。そして、本作のテーマを(誤解を恐れずに)一言で言ってしまえば、「人を信じる事の大切さ」であろう。一見平凡なテーマではあるが、陰惨な事件を背景としながら、このような真摯なテーマを扱う作者の才能は稀有と言って良いと思う。作中に登場する刑事と、刑事が交際する素性不明の女性が、互いに愛し合いながらも、信じ切れないというサブ・ストーリーがこのテーマを補完している様に映った。 私は「悪人」に続いて本作を読んだのだが、益々作者の魅力・筆力に惹き付けられた。作家の誠実さと作品の出来は無関係だと思うが、本作からは両方の誠実さが伝わって来た。多くの方にお薦めしたい秀作だと思った。 | ||||
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毎作品、今一垢抜けない。トレンド感がワンクール遅い。 それ以外は最高に面白い。 | ||||
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本書は吉田修一氏によるヒューマンドラマ。 時は2012年、舞台は東京、千葉の外房、そして沖縄を行き来する。 1年前に八王子で起きた殺人事件。現場には血で「怒」の文字が犯人によって残されていた。 動機不明のまま犯人を追い続ける刑事の北見。 一方、東京ではゲイの優馬の前に直人という男が現れる。 また、沖縄では高校生の泉の前に田中という男が現れる。 さらに、千葉外房では漁師の洋平の前に田代という男が現れる。 このミステリアスな3人の誰かが八王子事件の犯人なのか? 物語はそんな彼らの視点を切り替えながら進行する。 本書は謎を含んだ殺人事件を軸にしているが、決してミステリーではなく、ヒューマンドラマであると思う。 「信用していいのだろうか」 「信用してくれているのだろうか」 「信用することによって自分が傷つき、誰かを傷つけることにならないだろうか」 彼らは常に葛藤し懊悩する。 そんな「人を信用すること」に向き合う彼らの気持ちの動きや行動が本書の読みどころではないだろうか。 そして彼ら4人はそれぞれの結末を迎える。それは衝撃であったり、悲しみであったり、わずかな光であったり、喪失であったり。 決して「謎が全て解けてめでたしめでたし」な話ではない。 「パレード」しかり「悪人」しかり、吉田修一氏は物事の白黒や善悪をきっぱり断じることがない。 そこが他の作家にはない氏の作品の特徴であると思う。 論理的な結論を求める読者には向かない作品。 また、それぞれの舞台の雰囲気もよかった。 青空と海がまぶしい沖縄の離島。 東京のネオン街。 なんとなくさびれた感じの漁港。 シーンをじっくりと思い描き、どっぷりと作品に浸ることができた。 | ||||
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上下共、一気に読める作品である感じがし、多角的に構成されていて飽きなかった。 | ||||
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上下共、一気に読んでも疲れることなく、終結も何か考えさせられる感じがした。 | ||||
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一気に読み終わりました。 田中が無人島の壁に書いた「怒り」の血文字・・・その文字に鳥肌が立ち、ドキドキしながら残りのページをめくって読み進めました。 その後当然怒りの真相を期待するわけですが、結局犯人殺害で分からず仕舞い。直後は不完全燃焼でした。 暫くモンモンと田中の怒りの根源について考えてみたのですが、振り返り思い当たるのは田中が以前働いていた派遣会社のミスで既に終わっていた作業現場へ行くように指示され、暑い最中探し回り結局見つからず、派遣会社へ確認したところ、それは先週終わってますよと笑われた所ではないかと。項垂れ、たまたま腰掛けた家の婦人が親切に麦茶を差し出した。彼女にその怒りが転換され惨殺してしまう。同様に島で出会った女性のレイプ事件を見ても助けずあざ笑う・・ なんの罪もない自分より弱い女性に、自分がバカにされた怒りをぶつけるしかなかった犯人は愚かでしかないが、今の社会を写したような複雑な思いが湧いてきました。 そしていくつかのストーリーから人を信じる難しさ、また、信じるが上の(裏切り=怒り)もこの本は教えてくれました。 | ||||
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凶悪事件の真相や犯人の本心、核心なんて新聞記事や報道でははかり知ることは難しいいことです。 猫を惨殺したり、人を殺してみたいなんて感情は理解できるはずもないしサイコパスだとか精神疾患によるものとか 家庭環境とかあげればきりがないけど被害者にとっては加害者側の都合なんて関係ないのです。 ただ、ただ、残忍な事件が起こらないことを祈るばかりです。 この小説を読んで私が感じた怒りは、田中という禄でもない奴は、泉がレイプされる現場に居合わせたにもかかわらず 一部始終終わるのを見物してからレイプ犯を声で追い払ったと語るシーンです。 それはおかしいんじゃないの?なんで助けてくれないの?やめろ!っていえばいいのに?男らしくない! むしろ変態か?異常な精神の持ち主だ。なんて感じの悪い記述なのだろう? 結末はこの田中が怒りの血文字を残した犯人で、怒りによって殺害されて終焉を迎えた。 レイプを見物していた田中は、犯罪者が犯罪者を傍観していたということになる。 世の中には正義があるから悪を攻撃できる。私の周りに正義がたくさんあって悪が滅ぼされますように。 もやもやした読み終わりは正義感を奮い立たせることで追い払うしかありません。 「悪人」を読んだ時もそうだけど誰が悪人だったのか?としばらく余韻を残してくれたように この「怒り」も読み手に余韻を残す作品ですね。 | ||||
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吉田作品は本当にひきこまれる! 自分の近くにいる人が凶悪事件の犯人ではないか?と疑ってしまった人たちと疑われた人たちのお話。 若干社会問題をあれもこれも詰め込みすぎな感じもしつつ、でも引き込まれました。 ゲイカップルのエピソードは切な過ぎて号泣きました。 | ||||
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相変わらず、文章が稚拙で内容も単調で、2ページも読めません。 なぜ本屋大賞にノミネートされるのか理解に苦しみます。 | ||||
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最初の殺人に関する描写で犯人は何に怒っていたのか、その理由が本編で徐々に明かされるのかと思って読み進めたが、犯人らしき人2人の話が平行しながら綴られ、さらに刑事の話も追加され話があっちこっちに飛ぶので読みにくい事このうえない。犯人の関しては最終的に殺人事件の真相も動機も明かされずに終了。消化不良のもやもやだけが残る小説。一体何が「怒り」なのか。 とりあえず中途半端な作者に私は怒っているが。 | ||||
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冒頭の残忍な犯行内容から始まり、3つの軸で物語が進んでいく。 派手な出来事が次々と起こるわけではないのに、どんどん引き込まれる上に、人物/心理描写がとてつもなく上手い。 犯人は誰か、みたいなことよりも、個々の人物や心情に気持ちを奪われ、最終的には「信じることのむずかしさ」を叩きつけられる。 根底から心をえぐられるような、実に生々しい小説だった。しばらく、引きずりました。 | ||||
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沖縄の基地問題も絡んでいる。 ごく普通の人々の暮らしという静かな水面に石を投げ込んだかのように、波紋がゆっくりとひろがってゆく。 その様が実にリアルに描かれている。 余りの吸引力に、上下揃えて購入して良かったと思った。 | ||||
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素晴らしかった。 ぐいぐいと作品の中に呑み込まれ、そして投げ出される。 答えは自分の中だ。 不信、疑惑、病んだ怒り、ただただひとを守りたいが故の怒り。 物語の中で、登場人物と共に苦しみ、悲しむ。 吉田修一は、安っぽい量販型ベストセラー作家ではなく、着実に、質の高い作家へと成長を遂げた。 | ||||
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本当につまらない。駄作。過大評価もいいところ。まとまりがなさ過ぎる。 | ||||
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傑作というなら、この人の本は二度と読まない。本当につまらない。 | ||||
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とにかく読んでほしい。 タイトルの「怒り」とは、犯人への怒りでもあり、 主人公3人の境遇に対する、やり場のない怒りでもある。 社会の軸から、どこか外れた3人が、 社会の軸から、さほど外れていない読者にとって、 理解不能な回答を出してしまい、終始歯がゆい思いをさせられます。 弱い人間は、変に疑り深く、判断が裏目裏目へと出てしまうのですが この点は、読者の多くが共感できると思います。 犯人の動機は? などとミステリー好きの方は追及しますが この小説に動機など必要ですか? ミステリーと恋愛小説って相反する気がしますが 普段恋愛小説など読む気もない、ミステリー好きな方にお勧めです。 | ||||
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