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襲名犯
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襲名犯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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切り裂きジャックを思わせるプージャム。目の付け所は面白い。前半から中盤、つまり新田祐子に会いに行く場面までは終盤に向けてのオーケストレーションを感じ、終盤の怒涛の展開を予期させたが、まさかの失速。エモーショナルな歌を16ビートで奏でるような違和感。もう少し終盤に力を入れるとさらに盛り上がったかと思うと惜しい作品。ただまだ30代の若いミステリー作家だけにこれからに期待持てるかも。 | ||||
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すっかりベストセラー作家の登竜門という売りを同じ講談社のメフィスト賞に譲り渡した感のある21世紀に入ってからの乱歩賞。 本作も最終候補作の作者の平均年齢が50歳以上という憂うべき状況の中、選考委員評ではほぼ褒めている人がいないが、作者が一番若いという事で選ばれたようだ。 設定自体はなかなか近年の乱歩賞作品としては鮎川賞寄りの技巧派サスペンスミステリーになっていて面白そうなのだが、後半になるに従って話のスケールが身内のレベルに収束していき、真犯人も最初から明らかに変な設定の人がそのままということもあり、尻すぼみである。 作者が司書なので図書館員を主人公にしているが、ミステリーで司書が主人公ってほぼ意味がないような・・・。 乱歩賞に顕著な特定業界を舞台にしないと受賞できないパターンを意識して取りあえず自身の仕事を入れ込んだのが見え見えであまり効果を上げていない。 視点描写が入り混じる一種の叙述トリック系で、折原一とかがよく書きそうなパターンのミステリーだが、それにしては落ちがこじんまりとし過ぎでこのネタならもっと結末にウルトラCが欲しいところだ。 が、それやると乱歩賞は取れないしな・・・・・。 この堅苦しさと息苦しさが若手作家志望者がほぼ現在メフィスト賞にばかり応募するという乱歩賞の危機的状況を招いていると感じさせる。 | ||||
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猟奇的連続殺人事件を犯し、警察に逮捕され、死刑となった伝説の殺人鬼《ブージャム》 平穏を取り戻したかに思えた街で、《ブージャム》そっくりの手口で、またもや連続殺人事件発生! 今回の犯人は、幼い日に出会った《ブージャム》に魅入られ(?)、彼を「襲名」して新たなる《ブージャム》として蘇った「襲名犯」なのだ! 【感想】多分、叙述トリックを使いたかった作品なのでしょうが、上手く行っているとは言い難いです。主人公が街の図書館司書の青年で、初代のブージャムとも因縁浅からぬ人物なのですが、過去の人物配置・人間関係を「見せる・読ませる」工夫が如何せん足りないので、クライマックスが弱くなっています。 図書館でのスタッフによる調べ物(レファレンス・サービスといいます)を織り込み、襲名犯に迫って行くまでのサスペンスは良いのですが、途中で「この街のみんなの平和を守る!」という主人公の決意が、やや上滑りしているのは、ちょっと頂けないかも。 むしろ純然たるホラー色を濃くした方が、作品としてはまとまったかも知れません。問題はここ。恐怖のドン底に陥れられる割には、街のみんなが比較的平穏に暮らしている様で、何となくこじんまりした印象を与えるのが良くないです。群像劇のファクターがほんの少しあっても良かったのでは? | ||||
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読んで面白かった方、ごめんなさい。 他のレビューにもありますが、良く読まれている方なら途中で犯人が絞られてしまいます。 最初から犯人がわかった上で主人公逃げてぇぇぇ〜!の方が面白かったかも?っと思ってしまいました。 選評をじっくり読んでしまったのも、この評価になってしまったと… 影響しているとは思います。 | ||||
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すらすら読むことはできます。ただし、容疑者が簡単に二人に絞れます。そして、推理小説に慣れた人なら、簡単に犯人が特定できます。 そういった意味では、推理小説として、少々残念と言わざるを得ません。 ただ、司書の日々の仕事ぶりなどは、リアルでいいです。評者の場合、主に借りるだけですが、レファレンスのサービスに少し興味が湧きました。 選評は良くないですね。ただ、帯にかかれた東野圭吾の「プロなら逃げ出す題材だ」は、誉め言葉に思える。この矛盾はどういうことなのか(東野圭吾の選評も、高く評価しているとは思えない)。読者に対して、不誠実と言われても仕方ないでしょう。 ほかの文学賞もそうですが、「該当作なし」がほとんどないのは、文学賞が出版社の営業用だからなのでしょう。以前なら、「佳作」「次点」となり、刊行するにしても、編集者が協力して充分に時間をかけ、一定のレベルに仕上げていました(そういった意味では、東野圭吾の選評を実践して欲しかったです)。しかし、今はそういったこともなく、世に出てしまう。結果的に読者を失望させ、離反させていくような気がしてなりません。 なお、★に関しては、作品のみに対する評価です。決して優れた作品とは思いませんが、どうしようもない作品とは思いません。作者が抱く人間観には、それなりに賛同できる部分もあります。 | ||||
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江戸川乱歩賞受賞までに、1次・2次選考を其々1回通過しているだけあって、文章力は既に新人作家の域を超えているのではないでしょうか。 そのためか、状況説明や人物の心理描写が詳しすぎて、ちょっと読むのがしんどいと感じる所がありました。 ただ、猟奇殺人犯の模倣犯というその犯行の動機付けが難しいと思いますが、例え多数の読者の賛同が得られなくても、犯行に至った犯人の心理醸成は上手く描かれていたのではないでしょうか。 真相もそれなりに楽しめましたし、骨太の作品という印象でしたので、受賞後の次回作が楽しみです。 | ||||
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乱歩賞、ということでなしに、現在の日本のミステリーの水準からいえば、十分及第点でしょう。決して駄作ではない。 ただ、昨年や、何年か前のように、再デビューを狙う作家たちには、乱歩賞というのは、かなりおいしくなってきているのかなあ、と。もちろん、実力があってのことですが。 個人的に、メフィスト賞が、もう鬱陶しくなってきているので、乱歩賞の折り目正しさ(一定の期待に応えられる作品を世に出すこと)が、親しみやすくなってきているところです。 | ||||
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よく調べて思いを込めて練り上げた「連続猟奇殺人を柱にしたB級ホラーもの」。中々面白いが、大人には物足りません。書ける作家さんには間違い有りませんが、もう少し世の中を学んで頂、描ける作家さんになってください。 | ||||
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