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襲名犯
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襲名犯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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読みながらいろいろな疑問が湧き出てくる作品だった。 「これは誰がしゃべっているの? この人誰だっけ? 今どこにいるんだっけ?」 そんなこんなで、話の筋を追いかけるので手いっぱい。 読み終えるのに苦労したあげく、読み終えても、なんでこうなったのかわけわからない。 整理がつかないままの読書はくたびれました。 | ||||
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県警捜査一課にキャリアが出てくるが、有り得ない。キャリアが出てくるとしたら捜査二課。こんな初歩的な間違いを指摘できない選考委員も講談社の編集部も、情けない。 | ||||
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時間を無駄にしてしまいました。 まさか最後までこんな調子で終わるはずがない。 そう思っていたのですが 結局はダメでした。 評価に値しないので星も付けたくなかったのが本音です。 乱歩賞の名が廃ります。 こんな低レベルで賞が与えられたことにショックを受けました。 審査員は何を考えているのか。 自分に酔ったような文章。 構成も下手です。 読者に何を訴えたいのか も不明。 思うに、審査員は将来目がでそうなライバルを蹴落としてレベルの低い作品を推しているのでは ないでしょうか。 そうでなければこのミステリーの秘密は解けません。 桐野さん、流石です。 | ||||
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作品の構想としては大変興味をそそられるところを突いてきているなと思うが、如何せん、内容が伴っていない。 まずは、登場人物に魅力がない。 そして、作中の記述に筆者の独りよがりな部分が多々出てきて、読み手を困惑させてしまう。 私は素人の読者だが、こんなことを書かなくてもいいのではないかと読みながら首をかしげてしまった。 読み手が存在しての小説であると私は思う。 筆者は、もっと、読者に解りやすく伝えるということを心掛けるべきではなかったのだろうか? 巻末の選評を見ると、この作品をあまり推している選考委員が少ないことに驚く。 最終候補作が不作であり、今後の可能性という部分で消極的賛成をして授賞となったのであれば、 乱歩賞にとっても不幸なことではないだろうか。 高野和明氏の「13階段」や薬丸岳氏の「天使のナイフ」レベルの作品を毎年出してくれとは言わない。 だが、もし一定のレベルに達する作品が最終候補作になかったのなら、受賞者ナシでも、私は構わないと思う。 ただただ、乱歩賞の魅力が失われていく気配に、寂しさを感じる。 | ||||
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一貫して不快な気持ちの悪さを感じながら読みました。 ホラー小説を成り立たせる「気味の悪さ」ではなく、 不快な違和感ということです。 主人公やその友人の造形や心理描写、「ブージャム」と称される殺人犯の言動、 それを模したと思われる殺人事件の様相などが原因だと思われます。 さらに、文章表現が拙劣で、安っぽい印象を強めています。 例えば「破壊衝動という足枷の中で、思考を巡らせる行為は一つの知的遊戯のようで楽しかった」 という一文(219頁)。 このように妙に力の入った、読者がすんなりと共感しにくい文章が散見されます。 ミステリとしてはB級以下。読後のカタルシスは得られません。後味も良くありません。 また、終盤(第四章 結末)になって、「今となってはわからない」という台詞が 1頁に2度出てくるところがあります(300頁)。これでは興醒めです。 作品自体ではありませんが、「受賞の言葉」がひどい内容です。 作者は今回の受賞で「作家の世界に身を置くことができた」と思っているようですが、 勘違いも甚だしい。作家として認められるかどうか試される戦いの入口に立っただけ であるという自覚がないと、すぐに干されるでしょう。 「毎回、自信作を書くつもり」だそうですから、お手並み拝見というところです。 最後に、選評について。本作を最も推しているのは桐野夏生さんです。 桐野さんは前回、前々回とも受賞作を推しています。 選考会における発言力が強いのかもしれません。 前々回から今回に至る受賞作品が首を傾げざるを得ないものであったことを思うと、 桐野さんの選者としての適格性に疑問を感じざるを得ません。 乱歩賞が往年の輝きを取り戻すことができるよう、早く委員を外れて欲しいものです。 | ||||
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センスが無い。 誰かがすでに使っている材料を、使いまわしてつぎはぎした作品のように感じました。 退屈でつまらなくて、読むのを辞めようとしたくらいです。 若くても、このレベルの作品に賞をあげてはだめだと思いました。 | ||||
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今回はちょっと期待していただけに、 読後とても残念な気持ちになりました。 まず、読んでいてどの人物にも感情移入が出来ません。 物語も単調で、場面転換も粗く、なんでこの場面にと思い、 前後のページを何度も確認する始末。 動機の分からない連続殺人が街で起きているにも関わらず、警察及び、登場人物の描写、行動からは切迫感や恐怖は微塵も感じられません。 警察関係の記述でも疑問に思える箇所が・・・。読んでいて違和感を覚えます。 そもそも、なぜ襲名したのでしょうか? 襲名するほどプージャムこと、殺人鬼・新田秀哉に魅力がありません。 プージャムの魅力を伝えようとする作者の意思はまったく感じられません。 ミステリーとして、読者を惹きつける力もなければ 登場人物の魅力も薄く、結局、この作者は読者をどうしたいのか どう楽しんでもらいたいのか、作者の意図も意思も感じることが出来ません。 読んでいてワクワクすることも、驚きもなくミステリー小説としてかなり欠陥のある作品だと思いました。 過去に江戸川乱歩賞受賞作した『完盗オンサイト』と同じ位 読んでいて怠く理解不能な作品でした。 とてもおすすめは出来ません。時間とお金の無駄でした。 | ||||
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第59回江戸川乱歩賞受賞作品。 連続猟奇殺人犯の模倣犯の話です。 巻末にあった選考委員の桐野夏生氏の選評が非常に的確だった。 「問題は、ブージャムという犯罪者のカリスマ性が読者に伝わらないことにある」 最初の10ページはブージャムと呼ばれ、熱狂的な信奉者を生むほどのカリスマ性を持っている連続殺人犯の一人称で語られている。 この10ページにブージャムのカリスマ性がいかにして生まれたかがきちんと描かれていて、読者を納得させることができれば、 その後の展開にも説得力が出たはずである。しかし、この10ページで描かれていることに全く説得力がない。 セリフからも行動からもカリスマ性は見て取れない。 この小説はブージャムがカリスマ的な犯罪者であった、という前提のもとに構成されている。 登場人物も襲名する模倣犯もブージャムのカリスマ性を元に発言をし、街の雰囲気や警察の動きまでもがその前提で動いている。 つまり最初の10ページに説得力がないことで全てが破綻してしまっている。 作者は司書をしていると紹介に書いてあったが、主要登場人物に司書と小説家が出てくる。 二人が作者の投影であり、村上春樹のデビュー作をその二人に当てはめているのは明白だが、バーに入るといきなり村上春樹の世界に入るのはどうかと思う。 いきなり話し方も行動も気取っってしまっている。そこに違和感を感じた。 作者が自分を投影させ、お気に入りの小説を当てはめ、大事にしてしまっている。 自分を投影した人物は過去から日常、そして非日常まで詳しく書かれているのに、肝心のブージャムがきちんと描かれていない。 なぜ彼がこのような人物になったのか。なぜ猟奇殺人犯になったのか。そしてなぜその事件が社会現象になり信奉者を生むまでになったのか。 そこに説得力がないことで、後半のあらが目立ってしまっている。本来なら気にならなかったかもしれない部分が浮き出てしまっている。 話としては完成していると思う。ただ話になっているだけで説得力がない。 作中で小説家が小説にたいしてこう語っている 「リアリティ! 世界一嫌いな言葉だね。馬鹿は理解できない物すべてをリアリティで片付けたがる」 この作品にリアリティーはない。現実的である必要はないと思う。ただ非現実的な出来事にも説得力がいる。 そうでなければ、読者は本を投げ出してしまう。 次回作に期待する意味で星2つ。 | ||||
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面白くない。だから★一つしか付けられない。 これは選考委員もそのようで、巻末の選評を見るとケチョンケチョンだよw こんな選評載せてたら売れないんじゃないかww 巻頭についての事なので、ネタばらしはご容赦いただきたい。 エンタテイメント小説のお約束として、まず魅力ある書き出しで読者のハートをぐっと掴む、というのがある。 この小説では、巻頭に死刑執行のシーンが6ページほどある。このシーンは特に魅力あるとも思えないのだが、まあいいだろう。ここが読者のハートを掴むポイントというわけだ。 でその後、第一章から突然図書館の話になる。図書館は茨城県にあってそこの司書の男が出て来て、どうやらこの男が主人公らしい。つまり作者が茨城県の図書館司書なのでそこの話を書いたわけだ。 ・・・なんだかなぁ。あまりに安直じゃないの。 自分のよく知ってる世界を書くというのは手堅い小説作法だが、とにかく全然面白くない。前の死刑執行のシーンとのつながりも見えない。それでも余人の知りえない図書館の内実を「うんちく」として書いてくれるのなら読ませるのだが、そういうのも無い。 まあ、ここから先の展開はご一読を。 要するに、読者を面白がらせるポイントが無い。あまりに型にはまりすぎているのだ。突き抜けた感じが全くしない。 作者の「どうだ。面白いだろう! すごいだろ!」と読者に向けた得意げな顔が見えない。「ぼくちゃん、規定演技がちゃんと出来ましたよ。型にきちんとはまってますよ。」と選考委員や出版社に向けている優等生の横顔しか見えてこないのだ。 そして江戸川乱歩賞はそれを評価してしまった。・・・いや、評価していないのかも。とにかく選考委員は全く評価していない。ならなんでこの作品を選んだのかと言いたくなるのだが。 江戸川乱歩賞の凋落が言われて久しい。今回もそれを証明してしまうような作品になってしまった。残念だ。 | ||||
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第59回江戸川乱歩賞受賞作。応募時のタイトルは「ブージャム狩り」 ブージャムと呼ばれた連続猟奇殺人犯と、その模倣犯を描いた作品。まず、先を読ませる推進力が感じられない。乱歩賞受賞作はすべて読んでいるが、読了に要した時間は最長かも知れない。場面の切り替わりや視点の移動が多いが、そのつど主語をぼかすという、近代ミステリにありがちな悪癖を見事に継承している(某賞の選評で、とある高名な作家先生ですら、それがミステリーでは普通なのだと豪語していたが、よほど上手く使わない限り、単に分かりにくくするだけだと私は思う)。読者の想像力を過大に評価しているのか、読み返しても意味がよく分からない文章も散見される。また、犯人の心理状態や動機は理解しがたく、更にその説明が曖昧なので余計にわかりにくい。結果的に読者は、心中に悶々としたものを抱えながら読み進めなければならない。 文章力は高いのか低いのか分からない。若手ワナビのように、過去形の(不自然な)現在形表記を多用するなど稚拙さが目立つ一方、ありふれた言い回しを使わないこと、語彙の豊富さなど、一定の水準は感じさせるものがある。 結末にはどんでん返しがあるものの、最初から意外性を求めているミステリーの読者にとっては想定の範囲内でしかない。また、霜野という友人の作家が異様に力を持っているなど、かなり人物設定に無理がある。いわゆる「キャラ立ち」も良くない。つまり、個性の描き分けが不足していて登場人物の魅力が乏しい。警察に関する描写が不自然な面もあるが、警察小説ではないので、それはまだ許せる範囲か。 良い面がない訳ではない。この作者はかなり読書家で知識が豊富で、しかも、細かな心理描写は若手としては比較的巧みな方だろう。今後ブレイクする可能性がないとは言わないが、現時点では未知数。少なくとも私は次回作を読んでみたいとは思わない。 | ||||
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第59回江戸川乱歩賞受賞作。・・と書くには抵抗がある作品です。 連続殺人犯(死刑)を崇めたてる人間が模倣して事件を起します。 全体のプロット、殺人後の処分のプロット等に抜けが感じられ、あれ?遺体どうやって処分したの? 何でこれが見つからないの?警察は流石にここまで無能ではないでしょ?と疑問符が頭の中に浮か んだまま解決されず終わっていきます。最後の「どんでん返し」はありますが、ちょっと違和感が残ります。 色々な資料や過去のミステリ作品を沢山読んで一生懸命話をつなげました。という印象が消えない作品です。 私は江戸川乱歩賞作品のファンでミステリ小説を読み込み始めた人間です。 ただし、第47回受賞作(「13階段」高野和明氏)以降の衰退ぶりは酷いと思います。 いや途中第51回受賞作(「天使のナイフ」薬丸岳氏)で盛り返したかにも見えたのですが・・。 残念ながらその後52回受賞作〜現在の作品は正直「面白い!」と感じる作品が有りませんでした。 年々下降線を辿っているように感じます。 これには主観が入ってしまいますが、第52回以降受賞作家さんが後にこの受賞作を超えるような作品を世に 送り出す事が出来ていないことがその証拠です。(そもそもその後、書けて居ない方もいますしね。) 巻末に書かれている選評を読んでも「仕方なくこの作品を選出した」という感じが大きく残念でなりません。 恐らく「該当無し」のレベルではないでしょうか。どうやらどうしても協会として選出しなければならないという雰囲気を感じます。 東野圭吾氏の「放課後」や今は亡き藤原伊織氏(私が一番好きな作家さんでした。)の「テロリストのパラソル」という 衝撃的なデビュー作で満場一致の納得の受賞作。しかも、直木賞のW受賞!! あの頃の江戸川乱歩賞受賞作品は素晴らしかった!! 更に今大活躍している作家の皆様(真保氏、鳴海氏、桐野氏、池井戸氏、福井氏etc多数)が大きくしてきたこの 「江戸川乱歩賞」をもう少し大切にしていただきたい!!・・と思います。 | ||||
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選評で石田衣良氏は「最終選考に残った5人のうち唯一の30代という若さ」を、今野敏氏は「読者に何かを伝えたいという思いが一番強かった」点を挙げて授賞に消極的な賛意を示されている。さらに、講談社の専用サイトに載った担当編集者のコメントにはこのように記されている。 「完成度、整合性、読みやすさ、そんなもので新人作家の価値をはかるつもりはありません。作品を読み、強く伝わってくる思い、伝えようとする決意があるか――。そこに尽きます。この作品には、著者の熱意と決意が溢れていました。そして、猟奇殺人モノという不穏な空気をまといつつも、この物語の根底に流れているのは、切なく優しい、人間への温かな目線です。人も死にます。皆が幸せになるわけでもありません。しかし、読み終えた時には、解放感とともに希望を感じることができるはず。それが、著者・竹吉優輔の最大の魅力であり武器であると思っています」 まあ、立場上、こういう表現しかできないんだろうなと、いささかご同情申し上げる。しかし、どれもがビジネスとして割り切るためのエクスキューズとしか思えない。他のマイナーなミステリー新人賞ならいざしらず、天下の乱歩賞で!! 320ページを超える長編だが、隔靴掻痒、最後まで物語世界へ入っていくことができなかった。「思いを伝えようとする決意」も「切なく優しい人間への温かな目線」も感じることができず、読み終えて「解放感とともに希望を感じること」もできなかった。 たとえば、おいおいよしてくれよ、青臭い文学青年の習作じゃないんだから、と思わずつぶやいてしまった次のような表現。 「生を踏みにじり死を形とする行為。それを行なうためには、人間を超越しなければならない」 「この街は、常に雨が降り注いでいる。赤黒く、粘ついた血の雨だ。血は溢れ、ドロドロと川を覆う。うごめく血液は、やがて海にたどり着き、世界を赤に染める」 「達観と若さの間を彷徨うかのようなアンニュイな表情」 さらには、「応える」と「答える」「真っ当」と「全う」などの誤記(校閲担当者は指摘しなかったのだろうか?)も、「髀肉の嘆」などの成句の誤用も逐一鼻白む。 今回は397篇の応募があったそうだが、予選段階で不運にも見逃された秀作がいくつあったのだろうかと考えてしまいました。 | ||||
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かつて乱歩賞受賞作「浅草エノケン一座の嵐」で、一騒動があった。 巻末選評があまりにボロクソなものが多かったのである。 売れっ子シナリオライターでもあった受賞者は怒ってその後長らく小説執筆をやめてしまった。 この選評内容で授賞するのはおかしいんじゃないかとか、 巻末に載せるのは売れ行きに影響するんじゃないかとか 議論が続いたあげく そのしばらく、乱歩賞受賞作は選評を巻末に載せなかった時期がある。 今回ちょっと驚いたのは、二人が消極的に褒めている程度で、とても受賞作という雰囲気の 選評でないこと。他の候補作ほど手酷くは貶されていない、という程度で、何だか消去法で 決まったような印象さえ受ける。これを先に読んだ人が買う気になるだろうか。 実際の作品も、過去に同素材のものが多数あるなかで突き抜けたものが感じられない。展開も 人物も、そこそこではあってもパンチが感じられないのだ。 | ||||
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