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赤後家の殺人
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赤後家の殺人の評価: 3.76/5点 レビュー 21件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.76pt
Created with Highcharts 5.0.100件0.00%2件9.52%7件33.33%6件28.57%6件28.57%得点得点☆1☆2☆3☆4☆5


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

この星の数は小説の内容ではなく翻訳についてです

本書を読んで変だと思うところが多々ありました。その部分について原書と比較し、その一部について感じたことを書いてみます。こんなことを書くと、「重箱のすみをつついて」とか、「文句があるならはじめから原書を読め」などと言われそうですが、誰が読んでも変だとわかる翻訳が手直しもされず半世紀以上も放置されているのを残念に思いこんな文章を書いてみました。将来の読者のためにも、出版社には(ハヤカワさんでもいいですから)ぜひ新訳を出していただくよう強く希望します。その際、読者が原書を参照したくなるような訳はどうかご勘弁を……
(1)
A「あの人だって二十一になったじゃないか」p38
B「なにを騒ぐんだ、ジュディス。おまえだっていつまでも子供じゃない。二十一になるんじゃないか」p147
C「私はまだ五十ですし、彼女はたしか、三十一と聞きましたよ」p234
これらはいずれも同じ女性の年齢に関する記述です。Aの原文は、She’s over twenty-one, anyhow. です。〈試訳〉「いずれにしろ、(成人年齢の)二十一はすぎているのだろう」これを「二十一になった」と訳したのが頭にあったせいでしょうか、Bもそれに合わせてthirty-oneを強引に二十一と訳しています。Cでは、そんなことはおかまいなしに、いきなり十も歳をとって三十一となっています。原文ではBもCもthirty-oneです。これでは本書を読んだ人は、Cが誤植か何かで、この人物の年齢は二十一だと思うのではないでしょうか。どうでもいいと言えばどうでもいいことですが、せめてこのくらいは本にする前に出版社の人が確認してほしいものです。
(2)
「ぼくは屋敷にはいりましたよ」p256
そのあと同じページで「二階の、あかりのついた窓は、ブラインドが下りているが、人影が前後に動いているんです」と続きます。
屋敷にはいってしまって、どうして窓にうつる人影が見えるでしょう? この原文はI ducked back again.です。〈試訳〉「さっきまでいた場所(向かい側の軒下)に戻りました」そのあとさらに同じページで「とにかくぼくは邸内にはいった」と言っています。ここで屋敷にはいったのです。
(3)
「イザベルさんのほうはもう寝てしまったんではないかな」p279
このせりふの少し前、p251でH・Mが「いまは(昼の)十二時をすぎたところ」と言っています。また、このイザベルさんという人はp258で、睡眠薬で寝込んでいたという記述もあります。そんな人が昼間から寝てしまうものだろうか、と思ったら案の定、原文を読むとBut I don’t think Isabel’s awake yet. となっています。これはここで訳すまでもないでしょう。昼の十二時を夜中の十二時とかん違いし、またそれを作者がかん違いしたとかん違いたのでしょうか?
(4)
「Xが死んでしまって、事件もすんでしまったはずですのに、なぜみなさんは、いつまでもこうして、わたくしどものところへおいでになりますんですか?」p316
(Xのところには人名がはいりますが、未読のかたのために伏せました)
この前のページで「お見せしたいものがありますの」と言っておきながら、このページではまるで何をしに来たのかと言わんばかり。本当にこんなことを言うと思います? また、「事件がすんでしまった」という発言も意味がわかりません。確かに本のページは残り少ないですが、新たに殺人がおきたばかりだというのに、どうして当事者が、事件がすんだと言いきれるのでしょうか? 原文は以下のとおり。
“But there’s one thing I’ve got to know: why did you insist on his coming here, when there was no need after X’s death?
〈試訳〉「教えていただきたいことがひとつあります。どうして彼(ペラム博士)をここに来させたのですか? Xが亡くなってしまったのですから必要ありませんでしたでしょうに」発言者はペラム博士のことを言っていたのでした。また、上記の発言を受けて、H・Mが「事件がおわった?」とききかえしています。それに対応する原文は “Wasn’t there?” です。「おわった」ではありませんよね?
(5)
さて、(4)を試訳のように訳すと、前の別のところとつじつまが合わなくなります。
「Xの検死に立ちあってもらうために、(ペラム博士に)きょう四時にここへ来てもらう約束なんです」p289
ペラム博士について、かたやXの検死の立ちあいを依頼し、かたやXが亡くなったので来る必要はないと言っています。そもそもここを読んだとき、民間人が民間の医者に、殺人事件の検死の立ちあいを依頼することなどあるのだろうかと思ったのですが……
“I had asked him to call here at four o’clock this afternoon, to have a look at X.”
“had asked”ですから、ペラム博士に依頼したのはXが死ぬ前と解釈すべきで、また、かねてからXに精神異常の疑いがあったこととペラム博士が精神科医であることを考えれば、あとの”have a look at”は検死に立ちあうではなく診察するという意味でしょう。そう考えれば、Xが亡くなったので来る必要はないという、(4)の試訳とも矛盾しません。
つっこみどころはまだまだあるのですが、長くなるのでこのへんでやめます。ここに挙げたのは訳書を読んで変だと感じたものですので、原文と訳を逐一比較すればまだおかしな訳があるのかもしれません。最後に、たまたま見つけたほほえましい例をひとつ挙げて終わりにします。
暗号書類が山と積みあげられている。p218
「暗号書類」は、「ひもで縛られた書類」です。原文はCorded papersです。Coded papersではありません。
赤後家の殺人 (創元推理文庫 119-1)Amazon書評・レビュー:赤後家の殺人 (創元推理文庫 119-1)より
4488119018
No.1:
(2pt)

これは本格か?

カーの作品は時折竜頭蛇尾だと評価されることがしばしばあるが、本作はその類型ではないだろうか。おどろおどろしい奇妙な言
伝えと、過去にあった惨劇のエピソードを描きながら、ページを繰るごとに後家部屋は怪奇的な印象を強くしていく。
遂にはあらゆる可能性が途絶え、かのH・M卿さえも気づかないトリックとは! と期待させておきながら、肝心の殺害する手段を
推理するための材料は終わりの方で少し出しただけで(しかも凄く微妙な描写だ。あれじゃ血の量について不自然かどうかなんてわかりっ
こない)さもフェアな本格推理小説だと大見得切って明かしたトリックのなんと陳腐なことか。馬鹿げている。どうして、H・M卿?
あなたが気づかないはずはないでしょうに、あんなトリックとも言いたくない下らないペテンに。今時の推理小説なら真っ先に潰す可能
性の一つではないか。しかも、黒死荘の時も思ったけれど、この時代の警察医はどれだけ無能なのだ。
これは断じて本格推理小説では無い。後家部屋の由来の話は面白かったけれど、真相を推理しようとするのは不可能だ。
あまりにも当たり前(読者が当然行っていると予測している)の捜査を警察とH・M卿が怠ってしまっているのだから。
赤後家の殺人 (創元推理文庫 119-1)Amazon書評・レビュー:赤後家の殺人 (創元推理文庫 119-1)より
4488119018

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