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緑のカプセルの謎



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緑のカプセルの謎の評価: 4.26/5点 レビュー 27件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 1~20 1/2ページ
12>>
No.23:
(5pt)

1939年の作品

饒舌なる中年たちによるCarr Graphic vol.3の中に紹介された作品。わたしはこれが一番面白かったと思う。結末の好き嫌いは個人によるものなので、分かれるかも⁈しれませんが… 古さを感ぜず読み切りました。
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118410
No.22:
(5pt)

JDCは小説嫌い 1939年作 新訳2016年

四十年ほど前、創元推理文庫の旧版(1961年宇野先生の訳)で読んで、最高傑作!という印象だったのですが、古本屋でこの本を見つけ新訳「曲がった蝶番」の良い印象が心に残っていたため再読。冒頭から、あれこんな話だっけ?という感じで、ほとんど覚えていませんでした。罠の連続が実にいやらしく探偵小説としては非常に上出来なんですが、この話、エリオットの視点だけで語ったらもっと盛り上がると思うんですよ。使えるネタをばら撒いといてそんなのどうでも良い、という投げやりな感じ。全く登場人物に興味が無いのがJDCらしいところ。やっぱり小説に向いてないんじゃないかな?ところで宇野先生の訳が悪いはずがない、と思って昔の文庫を見たら… セリフがとても古臭くて新訳は大正解ですね。
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
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No.21:
(4pt)

文学的超一流ミステリ-古典はやはり素晴らしい-

文学的であり巧妙なトリックが冴えわたる超一流ミステリ.
 副題が「心理学的殺人事件」.大層な仕掛けが繰り出す物理的トリックではなく,
巷の怪しげな心を操る“心理学”ではなく,本当に心理学的な,人の錯覚や思い込みを利用した殺人事件.

 この小説の面白さを引き立てているのは奇抜なトリックや魅力的な登場人物だけではない.
そこここにちりばめられている文学的表現だ.
 こういったミステリ・冒険小説は,トリックに力を注ぎすぎてか,
文章のほとんどが“描写”になる.
 プロットや会話が面白ければいいが,乗れないとき,単調で飽きてくる.
しかしこの小説はしっかりとしたトリックやストーリーを保ちつつ,
“文学的”な小説であることを忘れていない.どうしてこんな素晴らしいものをかけるのか,考えられるのか.

 恥ずかしい話,「ジョン・ディクスン・カー」という古典ともいうべき,
クリスティと片を並べるミステリの定番作家の存在すら知らなかった.
 別の小説で初めて知り,本屋でたまたま見つけて読んだのだ.

 この作家を今まで知らなかったことを後悔し,恥ずかしくなった.
やはり今も残っている本は,何か素晴らしいところがある.
例え時代背景が古臭くなっても,面白みは色あせない.
 それこそ本物なのだろう.
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118410
No.20:
(3pt)

途中までは良かったが、謎解きが「なんだこりゃ」

カーの作品はそれほど多くは読んでいないが、表紙の絵の雰囲気と、のどかな町で起きた殺人事件という、古き良き時代の推理小説を期待し購入。
小さな町のお菓子屋で、何者かが商品のチョコレートボンボンに毒を混入し、不特定多数の客を殺そうとした未解決事件が起こる。
事件の容疑者になったのは町に住む、裕福な実業家の伯父を持つ若い女性。
その実業家の伯父は、「(この未解決事件の)毒混入の方法が分かった」「人々はいかに現象を曖昧にしか記憶できていないかを証明する」と不可解な室内劇を企画し、劇中、皆の目前で帽子・マフラー・コートで顔を隠した謎の人物に毒殺される。この辺り、大胆不敵でドキドキワクワクしました。
容疑者は家族や近しい友人・従業員など数名に限定され、劇中に登場した人物は誰なのか、犯人はどうやってその人物になれたのか、その毒殺者がチョコレートに毒を混入した人物なのか、そもそも殺された伯父はどのような毒殺方法を発見したのか等、途中までは楽しめました。
ところが、それまでは緻密で論理的な展開を見せていたのに、犯人を示す謎解きになった途端、「〇〇犯罪の犯人には△△の特徴がある」(それ本当?数件のサンプルだけ?独断過ぎない?)、そして「△△の特徴を持つのは××なので、××が犯人」(その人が△△の特徴ありなんて唐突)。私には犯人特定に腑落ち感が全くなく、正直、なんだこりゃでした。それから、中途半端な恋愛要素も個人的には楽しめなかったし「職業的にどうなの?」と歓迎できず(まあ現代の感覚とは違うし好みの問題でしょうが)。
途中までは面白く読んでいたのに、本当に心から残念。ということで★3つです。
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118410
No.19:
(4pt)

オリンピックかいタイタニックかい さあさあ どっちだい!

人の入れ替わりトリック タイタニック絡みであったり どんでん返し 様々なうんちくあって楽しめる中期に差し掛かる佳作。
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118410
No.18:
(5pt)

全作文庫化!!希望!!

全作文庫化!!
★評価は6!!
取り急ぎ・・全作新訳希望!!勿論復刻も含めて!!
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118410
No.17:
(5pt)

偉大なマジシャン、カーの真骨頂

1939年発表、ギデオン・フェル博士物の第10長篇。
松田道弘が「新カー問答」の中でカーの最上級作の六つの内の一つとして選出し、都筑道夫もカー死去の際の追悼エッセイ「私のカー観」の中で『貴婦人として死す』と並び賞賛していた作品だったので期待して読んだが、裏切られる事はなかった。
衆人環視の中、大胆不敵に行われる毒殺事件の謎は鮮やかで巧緻なマジックのよう。決して一言で要約出来るような解りやすく派手なトリックが使われている訳ではないが、錯覚と心理的ミスリードを複雑に組み合わせ、登場人物と共に読者を翻弄する手際は偉大なマジシャンを思わせる。
お得意のオカルティズム的な趣向を敢えて封印、心理的推理に徹した作者の意気込みを感じ、作中のフェル博士による毒殺講義のサービスも含めてクラシックミステリ愛好家には堪らない作品だ。
緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118410
No.16:
(5pt)

不思議に取り憑かれた男

ドイルは晩年降霊術にはまりました。個人的な理由もあったらしいですが、20世紀の子、JDC/CD(変名がカーター・ディクスンなので… 全然変名にする気無しですよね)は合理性の人です。ロマンと合理。読者を(そして自分を)不思議がらせるのが大好き。設定負けして失敗する作品もありますが、概ね綱渡りに成功しています。この作品は設定良し、展開良し、謎解き良しで大好きです。もちろん最高傑作は「火刑法廷」(雰囲気最高)ですが、この作品とか、貴婦人として死す、とかも大好きです。JDC/CDに慣れてくると失敗作でさえ微笑ましい(貴方の努力わかりました、頑張りましたね… ってなるのです)と思えるようになります。この作品は探偵小説の金字塔だとさえ思っています。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
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No.15:
(4pt)

心理トリックが見事に嵌った佳作

本書の邦題はアメリカ版から採られているが、イギリス版のタイトルは『黒い眼鏡』(The Black Spectacles)である。これは直接には犯人が犯行時にかけていた黒眼鏡を指すが、被害者の「およそ人間の目くらいたよりにならぬしろものはない」という言葉に象徴されるように、人間の観察眼の曖昧さと先入見の危うさといったものが本書のテーマになっているので、『緑のカプセルの謎』という即物的なタイトルより『黒い眼鏡』のほうが示唆的・隠喩的でよかったのではないかと思う。

副題に「心理学的推理小説」とある通り、本編のメイントリックはいわゆる「心理トリック」だが、元々被害者が持論を証明するために催した観察実験で、観衆(被験者)を騙すために仕掛けた罠を犯人が利用して行った殺人であり、それが状況設定や犯行過程の不自然さを相殺して、カーとしては珍しいほどスムーズで無理のないトリックになっている。
大胆な不可能興味と破天荒な物理トリックを得意とするカーではあるが、本書や『皇帝のかぎ煙草入れ』といった心理トリックの傑作もあり、リーダビリティの点でも万人向けのミステリとして評価が高い。

観察実験での10の質問に関連して、
  虫の好かないフェル博士、
  べつに理由もないけれど----
という詩句が出てくるが、これはマザーグースの一篇で、元々は風刺作家のトマス・ブラウンがオックスフォードの学生だった頃、自分を退学させよとうとした学寮長のフェル先生(Dr.Fell)を揶揄して書いた詩といわれる。
カーのフェル博士も、実はこのマザーグースの句から採った名前である。
この句が唐突に出てきて、我々にはこの洒落がピンと来ないので、この辺の由来は巻末の解説に書いてしかるべきと思うが、書いてなかったので蛇足として記す。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
4488118097
No.14:
(5pt)

あっけないですが

これもH・Mシリーズものです。一気に読みました。これもよかった。トリックのネタをばらせないのが残念ですが。こううまくいくのかなとちょっと思いましたけど、よくできているんじゃないでしょうか。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
4488118097
No.13:
(4pt)

隠れた名作

予想通り良品でした。ディクスン・カーの隠れた名作。新本格の若い人にもお奨めしたいです。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
4488118097
No.12:
(5pt)

何も読者にはヒントがない!

犯人を疑わせることすら
出来ないようになっている作品。
アリバイがこうも強固にあるんでは
どうがんばっても推測は困難、いや不可能に近いでしょう。
そしてこの事件ばかりは
さすがのフェル博士ですら苦戦させられ
挙句の果てに犯人がフェル博士を
バカにするのです。
そうそうはない作品ですよね。
犯人は本当に意外な人が
でてきます。
それぞれの事柄を抜きにしないと
見落としてしまう犯人です。
狡猾さと、心理操作をふんだんに用いたトリックに
してやられることでしょう。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
4488118097
No.11:
(5pt)

何も読者にはヒントがない!

犯人を疑わせることすら
出来ないようになっている作品。
アリバイがこうも強固にあるんでは
どうがんばっても推測は困難、いや不可能に近いでしょう。

そしてこの事件ばかりは
さすがのフェル博士ですら苦戦させられ
挙句の果てに犯人がフェル博士を
バカにするのです。
そうそうはない作品ですよね。

犯人は本当に意外な人が
でてきます。
それぞれの事柄を抜きにしないと
見落としてしまう犯人です。

狡猾さと、心理操作をふんだんに用いたトリックに
してやられることでしょう。
緑のカプセルの謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANKIU
No.10:
(4pt)

毒殺ものもなかなか面白い

本作品は、1939年に発表された、カー名義の19作目にあたります。
カーとしては珍しく、密室殺人なし、オカルト的な装いもなしの、
毒殺事件の謎を扱った「心理学的推理小説(副題)」。

幕開けはポンペイ。
ここにソドベリイ・クロス村の富豪マーカス・チェズニイ一家と
その知り合いの一行がやってきます。
村では菓子店で買ったチョコレートを食べた少年が
毒殺される事件が発生し、
富豪の姪、マージョリイ・ウィルズが犯人だと噂されており、
その精神的苦痛から逃れるための旅行なのでした。

帰国後、マーカスは、
毒殺のトリックが分かったと言って、
関係者を招いて殺害の様子を再現する実験を行うのですが、
その最中、何とマーカスは「緑のカプセル」の毒によって、
殺害されてしまうのです。

この作品の大きな特徴は、容疑者の数が少ないこと。
実験に立ち会った関係者は、わずかに5人。
しかし、すべての容疑者にアリバイがあり、
犯行が出来ない状況としか思えないのです。
でも、確実にこの中に犯人はいる。誰か?

探偵ギディオン・フェル博士が登場するのは、
物語も半ばになってから。
出番が遅くなった理由を警察部長官のクロウ少佐が、
「(事件は)密室犯罪でもなく、怪談めいた要素もない」ので、
博士が興味を持たなかったからと説明するところが、
興味深かったです。
フェル博士って事件を選んで、密室殺人に挑んでいたのですね。

この作品のハイライトは、
誰が犯人かを示す決定的証拠がフェル博士の罠によって、
鮮やかに示されるところ。
また、「毒殺講義」を含む、
犯人を探り当てるまでの、
推理の部分もなるほどと思わせる展開になっていて、
「毒殺もの」にあえて取り組んだ
カーのサービス精神にいたく感服しました。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
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No.9:
(4pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

フェル博士の毒殺談義を含む心理学的推理小説

村の菓子屋で、何者かがチョコレートを毒入りのものと
すり替え、子ども達が犠牲になるという事件が起きた。
村の荘園主マーカスの姪に容疑が掛けられるが、決定的な証拠はない。
そんななか、犯罪研究を道楽としていたマーカスは、毒殺事件の
トリックを見破ったと称し、家族や友人達の前で、公開実験を行う。
しかし、その実験のさなか、顔を隠した男が、突如闖入し、マーカスを毒殺してしまう。
実験の参加者には、それぞれ強固なアリバイがあり、誰にも犯行は不可能に思えたが……。
最初の事件は、奇術的ギミックが用いられただけの単純なものですが、“毒殺の実演”
という前代未聞の犯罪が行われた第二の事件には、読者を錯覚に誘う罠が二重三重に
張り巡らされており、カーの本気度が伝わってきます。
さて、第二の事件のポイントは、大きく二つ。
一つ目は、公開実験自体に、参加者を騙す罠が仕掛けられていること。
そのため、参加者の証言に食い違いが生まれるだけでなく、どこまでが
実験で用意されたトリックで、どこからが犯人が仕掛けたトリックなのか
判然とせず、見極めるのが困難な状況設定がなされています。
そして二つ目は、実験が「シネ・カメラ」で撮影されていたこと。
当初、それで記録されたフィルムさえ見れば、犯人がわかると考えられましたが、
じつはその映像にも、実験と犯人の、二重のトリックが仕掛けられているのです。
ワンシュチュエーションの謎解きに特化し、ストーリーの起伏に乏しい本作は、
けれん味たっぷりの他のカー作品に比べ、地味な印象は否めませんが、世間
に流布したカーのイメージを覆し、技巧派としての側面を窺わせる、傑作です。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
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No.8:
(4pt)

フェル博士の毒殺談義を含む心理学的推理小説

村の菓子屋で、何者かがチョコレートを毒入りのものと
すり替え、子ども達が犠牲になるという事件が起きた。

村の荘園主マーカスの姪に容疑が掛けられるが、決定的な証拠はない。

そんななか、犯罪研究を道楽としていたマーカスは、毒殺事件の
トリックを見破ったと称し、家族や友人達の前で、公開実験を行う。

しかし、その実験のさなか、顔を隠した男が、突如闖入し、マーカスを毒殺してしまう。
実験の参加者には、それぞれ強固なアリバイがあり、誰にも犯行は不可能に思えたが……。

最初の事件は、奇術的ギミックが用いられただけの単純なものですが、“毒殺の実演”
という前代未聞の犯罪が行われた第二の事件には、読者を錯覚に誘う罠が二重三重に
張り巡らされており、カーの本気度が伝わってきます。

さて、第二の事件のポイントは、大きく二つ。

一つ目は、公開実験自体に、参加者を騙す罠が仕掛けられていること。

そのため、参加者の証言に食い違いが生まれるだけでなく、どこまでが
実験で用意されたトリックで、どこからが犯人が仕掛けたトリックなのか
判然とせず、見極めるのが困難な状況設定がなされています。

そして二つ目は、実験が「シネ・カメラ」で撮影されていたこと。

当初、それで記録されたフィルムさえ見れば、犯人がわかると考えられましたが、
じつはその映像にも、実験と犯人の、二重のトリックが仕掛けられているのです。

ワンシュチュエーションの謎解きに特化し、ストーリーの起伏に乏しい本作は、
けれん味たっぷりの他のカー作品に比べ、地味な印象は否めませんが、世間
に流布したカーのイメージを覆し、技巧派としての側面を窺わせる、傑作です。
緑のカプセルの謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANKIU
No.7:
(4pt)

目に見えない殺人者

カーの作品の中ではオカルティズムが出て来ない、毒殺がメインテーマになっている点で異色作。衆人環視の中で「緑のカプセル」によって演者が毒殺される。誰がどうやって毒を運んだのか ? 不可能犯罪性は健在である。

作品中で「密室講義」ならぬ「毒殺講義」が出て来るのもカーの稚気が感じられ、微笑ましい。冒頭で述べたようにオカルティズムが出て来ないで、スッキリとした進行なので読み易いと言える。解決も合理的で、カー・マニアならずとも楽しめる中期の傑作。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
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No.6:
(5pt)

カー作品のなかでもバランスのとれた名作

ディクスン・カーは、実に不思議な魅力を持ったミステリ作家です。
「よくまあ、こんなトリック思いついて、しかもそれを作品に書いてしまったもんだ」という茶目っ気というか、おもしろ真面目のような心意気。
「読者の皆さん、どうです、びっくりしたでしょう?」という、読み手を何とかしてだまくらかし、引っかけてやろうというミステリ・スピリット。
さり気なく作品の中に置いた伏線の妙。
H・M(ヘンリー・メリヴェール)がしばしばやってのけるドタバタ、ファース的なユーモア。ドワッハッハのこりゃたまげたね、まいったねシーン。
そして、読み手を話の中に引き入れるリーダビリティー。わくわく、ぞくぞくさせられるストーリーテリングの冴え。読ませ巧者の名人芸。
ほんとにまあ、実に魅力的で心打たれるミステリマインドを持った作家だったなあと、にこにこしてしまいます。
そんなカーの、「こりゃ上手いやねぇ」と堪能させられるミステリがこれ、『緑のカプセルの謎』。フェル博士ものの作品。トリックといい、伏線といい、リーダビリティーといい、バランスのとれた仕上がりになっていて、読みごたえは十分。
「ミステリは大好き。でも、カーの作品はどうもアクが強くてアホくさくて、いまいち馴染めない」という方にお薦めしたい作品です。
本書を読んで「へえっ。カーのミステリ、なかなかいけるじゃない」と思ったら、ぜひ、名作『火刑法廷』や『囁く影』なんかも読んでみてください。
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
4488118097
No.5:
(4pt)

シンプルな毒殺事件

素人探偵が毒殺実演をしている最中にあろうことか本当の毒を飲まされて頓死した衆人環視の中どこで毒にすりかわったのか?解決はすばらしくシンプルでカーの常に唱えている目でちゃんと見ていても心理作用によって事実と全く違うものが見えてしまうという事象を説明しています
緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (創元推理文庫 (118‐9))より
4488118097
No.4:
(4pt)

シンプルな毒殺事件

素人探偵が毒殺実演をしている最中に
あろうことか本当の毒を飲まされて頓死した
衆人環視の中どこで毒にすりかわったのか?
解決はすばらしくシンプルでカーの常に唱えている
目でちゃんと見ていても
心理作用によって事実と全く違うものが見えてしまう
という事象を説明しています
緑のカプセルの謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:緑のカプセルの謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANKIU

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