バートラム・ホテルにて

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評判

バートラム・ホテルにての評価:

3.93/5点 レビュー 28件。 C ランク

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平均点3.93pt

Amazonレビュー一覧

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全30件 21〜30 2/2ページ
No.10
(4pt)

分水嶺

マープルはよく「昔は〜だったけれど今は〜」といったことを言う。
ただ、だから昔のようにするべきだとは言わないし、時代は流れていくものだから仕方がないのだけれど・・・、と割り切っている部分が多いと思う。
だが、この作品でマープルは「物事が変わらないのは嬉しいことだけれども、やはりそれは自然なあり方ではない」と痛感させられたのではないだろうか?
そういった意味でマープルにとってこのホテルでの出来事は分水嶺となったのではないかと思う。

さて、本作品ではマープルが思い出のホテル、バートラム・ホテルへと泊まりにくるわけですが、あまりにも昔と変わらないその雰囲気に何か違和感を覚える・・。

まず、本作がミステリとしてどうなのか?と言われると「ミステリしか読みたくないなら読むだけ無駄」と言っておこう。
物語の終盤に1回だけ殺人事件が起こる。
マープルや警部には犯人がわかっているのだが・・・・・。
そのあたり、ジョーン・ヒクソン版のドラマははっきりと白黒をつけた終わり方となっているが、原作のどことなく後味の悪い終わり方もある意味印象的ではある。

ベス・セジウィックとその娘エルヴァイラ、この2人の親子の描かれ方が興味深い。
セジウィックは女流冒険家として有名な人物であり、何かとうわさの絶えない人物、そして法律や道徳といったものを重視しないような人物として描かれる。本人もそれを自覚しており、娘のエルヴァイラに同じ道を歩ませないために「現代風」の教育を受けさえたわけだが、それが結果的にどうだったのかというあたりも興味深い。


殺人事件は行き当たりばったりともいえるものなのだけれど、その動機は意外性がある。
序盤から視点となる人物が次々変わり、それぞれの目的もはっきりしないまま終盤まで物語は展開する。
そして起こる殺人。
その動機が語られた時、あの人物のあの行動はそういう意味だったのかと感心させられた。
最初から丁寧に読んでいけば終盤に不可解な出来事の意味が明かされた時感心させられるのではないだろうか。



バートラム・ホテルのモチーフはブラウンズ・ホテルかフレミング・ホテルとのこと。


ブラウンズ・ホテルはユーミンの「時のないホテル」というアルバムのジャケット撮影に使われている。
そして、タイトルチューン「時のないホテル」はスパイ劇を思わせるような歌詞に「東西冷戦の最中、日本は時代の流れから取り残された”時のないホテル”だ」と歌っている。
バートラム・ホテルのモデルがブラウンズ・ホテルならば、ブラウンズ・ホテルには感覚の鋭い人間に不思議なインスピレーションを与える何かがあるということなのだろうか・・・?





バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300449
No.9
(5pt)

イギリスの文化と風土を知ることができる ミス マープルもの

イギリスの文化と風土を知ることができる ミス マープルもの。
格式のあるホテルとはどのようなサービスをするものか。
ホテルの泊り客と、ホテルの人間をめぐるさまざまな事件。
ミス マープルものは、登場人物にお年寄りが多いので、若い人にはなじみにくいかもしれない。
映像作品を見て、面白くないと思ったら、読まないでおくのも手かもしれません。
私は映像作品を見て、面白いと思ったので、本書を買いました。
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300449
No.8
(5pt)

桃源郷のゾンビとミス・マープル

O・ヘンリー「桃源郷の短期滞在客」を思い出しながら読んでいくうちに センチメンタルジャーニーに浸るミスマープルの眼前 時の流れを止め得たかのような 古き良き時代のままの「バートラムホテル」という桃源郷は 仮面をはぎ取られ おぞましいゾンビの姿を現す。「参ったなぁ」 クリスティーにはかなわない
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300449
No.7
(4pt)

「メロドラマみたいだっておっしゃるんでしょう?でも、わたしの経験ですと……」

 「実は、わたしね、ロンドンの、バートラム・ホテルに行ってみたいんですけどね……」
 ミス・マープルは、14歳のころ泊まったことのあるホテルに滞在します。
 そこは14歳のときと変らない「古きよき英国」の時代のままに運営されており、懐かしさにに喜びますが…。
 ミス・マープルは周りの人たちや従業員の姿を観察することで、その「古い素敵なホテル」の運営の裏側に思い至っていきます。
 ミス・マープルは、「台所の布巾」を買いに出かけたりしながら、やっぱり「観察」に精をだしていろいろ興味深い事実をさぐっています。
 このお話では大活躍ではないのがちょっと残念。
 デイビー主任警部が精力的に活躍しています。 
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300449
No.6
(5pt)

雰囲気が最高!

英国の古きよき時代…マープルが思い浮かべる若き日の思い出を、そのままの姿で甦らせてくれるバートラムホテル。バターたっぷりのマフィン、完璧な湯で具合の卵が出てくる朝食、メイドらしいメイド。完璧な英国の伝統を守っているかに思われるが、その完璧さにマープルは違和感を感じ始める。情緒ある伝統的なホテルで、贅沢な時間を楽しむマープルがなんともかわいらしい。読者も共にホテルの優雅さと、ミステリーの謎解きを楽しめる作品です。
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1‐14)) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1‐14))より
4150700141
No.5
(5pt)

雰囲気が最高!

英国の古きよき時代…マープルが思い浮かべる若き日の思い出を、そのままの姿で甦らせてくれるバートラムホテル。バターたっぷりのマフィン、完璧な湯で具合の卵が出てくる朝食、メイドらしいメイド。完璧な英国の伝統を守っているかに思われるが、その完璧さにマープルは違和感を感じ始める。情緒ある伝統的なホテルで、贅沢な時間を楽しむマープルがなんともかわいらしい。読者も共にホテルの優雅さと、ミステリーの謎解きを楽しめる作品です。
バートラム・ホテルにて (1976年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (1976年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J91BQ4
No.4
(4pt)

古き良き

古き良き、という修飾語がよく似合うホテルが舞台。セントメアリミードから離れてロンドンに滞在しているマープルと、彼女を取り巻くとっても個性的な人々の愛憎劇。情景描写に一段と磨きがかかり、ほの暗いホールに銀食器の擦れる音、しっとりとしたマフィンにとろりとしたジャムが目に浮かぶよう。推理もさることながら、これがマープルの、クリスティの愛したイギリスだと紹介されているような一冊。読むときには紅茶とクッキーを手元において、雰囲気に浸れる準備を。なお、実際にロンドンにモデルとなった同名のホテルがあり、各国からクリスティファンが訪れているという。
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300449
No.3
(4pt)

こんなホテルに泊まってみたい

正直、後味はあまり良くありません。私は読了後ちょっと沈んだ気持ちになりました。ただ古い英国のホテルの描写(たとえそれが作られたものだとしても)は素敵です。泊まってみたくなります。またミス・マープル自体がヴィクトリア時代そのままみたいな人なので、全体に流れるゆったりした雰囲気とマッチしています。
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300449
No.2
(4pt)

イギリス好きには堪えられない一冊!でしょう。

「バートラムホテル」といえばなんといっても、冒頭のアフタヌーンティーのシーンでしょう。(事件、トリック、自体はさほどでも…)でもクリスティー作品では最も食べ物の美味しそうな本でもあります。
それだけでも一読の価値有りです。
ラストもなかなか皮肉で十分楽しめるし、こちらも優雅にお茶を楽しみながら読むのが正しいでしょう。
美味しい一冊です。
バートラム・ホテルにて (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1‐14)) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1‐14))より
4150700141
No.1
(4pt)

イギリス好きには堪えられない一冊!でしょう。

「バートラムホテル」といえばなんといっても、冒頭のアフタヌーンティーのシーンでしょう。(事件、トリック、自体はさほどでも…)でもクリスティー作品では最も食べ物の美味しそうな本でもあります。
それだけでも一読の価値有りです。
ラストもなかなか皮肉で十分楽しめるし、こちらも優雅にお茶を楽しみながら読むのが正しいでしょう。
美味しい一冊です。
バートラム・ホテルにて (1976年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: バートラム・ホテルにて (1976年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J91BQ4