カリブ海の秘密

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カリブ海の秘密の評価:

4.05/5点 レビュー 39件。 B ランク

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平均点4.05pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全59件 1〜20 1/3ページ
No.59
(4pt)

旅先でミス・マープルみたいなおばあちゃんと出くわしたら、かなり恐いな思いました。だって、すべて見透かされてしまいそうやん!

ミス・マープルは言わずもがな、登場人物にもうひとり、とても印象に残る人物がいました。
えらい年寄りで偏屈、身体の自由は利かないけれど、頭脳明晰の富豪、ラフィール氏。棺桶に片足突っ込んだようなこの年寄りと、我らがヒーロー、ミス・マープルのやり取り、お互いに敬意を払うふたりの関係に、ぐっと来ました。ラストの台詞なんか、思わずこちらも〝敬礼〟したくなりましたよ。

永井 淳(ながい じゅん)の訳文は、まずまず読みやすかったです。訳文の初出は1971年(昭和46年)と古いにも関わらず、ほとんど違和感なく読み通すことができました。

それと、何かの儀式を行っているみたいなシルエット姿のカバー写真が、なかなかにインパクトがあって良いなと。
登場人物が見かけとは異なり、その陰に邪悪なものを潜ませている‥‥。本篇で醸成されてゆくその不吉な雰囲気とイメージが重なるところがあって、このカバー写真の選択は、グッジョブや!思いました。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300430
No.58
(4pt)

旅先でミス・マープルみたいなおばあちゃんと出くわしたら、かなり恐いな思いました。だって、すべて見透かされてしまいそうやん!

ミス・マープルは言わずもがな、登場人物にもうひとり、とても印象に残る人物がいました。
えらい年寄りで偏屈、身体の自由は利かないけれど、頭脳明晰の富豪、ラフィール氏。棺桶に片足突っ込んだようなこの年寄りと、我らがヒーロー、ミス・マープルのやり取り、お互いに敬意を払うふたりの関係に、ぐっと来ました。ラストの台詞なんか、思わずこちらも〝敬礼〟したくなりましたよ。

永井 淳(ながい じゅん)の訳文は、まずまず読みやすかったです。訳文の初出は1971年(昭和46年)と古いにも関わらず、ほとんど違和感なく読み通すことができました。

それと、何かの儀式を行っているみたいなシルエット姿のカバー写真が、なかなかにインパクトがあって良いなと。
登場人物が見かけとは異なり、その陰に邪悪なものを潜ませている‥‥。本篇で醸成されてゆくその不吉な雰囲気とイメージが重なるところがあって、このカバー写真の選択は、グッジョブや!思いました。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.57
(4pt)

旅先でミス・マープルみたいなおばあちゃんと出くわしたら、かなり恐いな思いました。だって、すべて見透かされてしまいそうやん!

ミス・マープルは言わずもがな、登場人物にもうひとり、とても印象に残る人物がいました。
えらい年寄りで偏屈、身体の自由は利かないけれど、頭脳明晰の富豪、ラフィール氏。棺桶に片足突っ込んだようなこの年寄りと、我らがヒーロー、ミス・マープルのやり取り、お互いに敬意を払うふたりの関係に、ぐっと来ました。ラストの台詞なんか、思わずこちらも〝敬礼〟したくなりましたよ。

永井 淳(ながい じゅん)の訳文は、まずまず読みやすかったです。訳文の初出は1971年(昭和46年)と古いにも関わらず、ほとんど違和感なく読み通すことができました。

それと、何かの儀式を行っているみたいなシルエット姿のカバー写真が、なかなかにインパクトがあって良いなと。
登場人物が見かけとは異なり、その陰に邪悪なものを潜ませている‥‥。本篇で醸成されてゆくその不吉な雰囲気とイメージが重なるところがあって、このカバー写真の選択は、グッジョブや!思いました。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22)) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22))より
4150700222
No.56
(5pt)

「カリブ海の秘密」は、噂話でばらされる

「カリブ海の秘密」とは?
直接、この「秘密」を解く鍵となる言葉は、何なのか?
見つかりませんでした。

「カリブ海の秘密」は、誰かの秘密です。
噂話でばらまかれます。いつまでたっても消えません。
特に未解決の殺人事件はいつまでも、あちらこちらで噂されるものです。

なので、脅迫されないように、おしゃべりなヤツの口は封じなければ・・・
これが、次の殺人事件を呼び込むのです。

本書の舞台は、カリブ海の西インド諸島のひとつ、サン・トレノ島にあるホテル。

ホテルの名前は、
ゴールデン・パーム・ホテル(表紙カバーのソデ、登場人物、15頁、27頁)
ゴールデン・パーム(32頁)
ゴールデン・パーム・トリー・ホテル(267頁)

「パーム・トリー」は、
「しゅろの樹」(16頁)、椰子の木、または「ココナッツの木」(230頁)
厳密には、どう訳すべき木でしょうか?

冒頭の「登場人物」では、
「ゴールデン・パーム・ホテルの滞在客」としか紹介されていない人たち。
なぜでしょう? 本文の中では、詳しく書かれているのに。謎です。

というわけで、読者は著者に成り代わって、紹介してみます。

・パルグレイヴ少佐: 懐古談にふける醜(ぶ)男老人(9頁)。なぜか殺された(197頁)

・ラフィール: 老人(32頁)。体の自由がほとんどきかない(33頁)。お金持ち(212頁)
・エスター・ウォルターズ: ラフィール氏の秘書。娘がいる(226頁)。
・アーサー・ジャクスン: ラフィール氏のマッサージ師。看護係(33頁)

・ジェレミー・プレスコット: 兄。聖堂参事会員(16頁)
・ジョーン・プレスコット: 妹

・グレゴリー・ダイスン: アメリカ人(34頁)。夫。ラッキーと再婚(102頁)
・ラッキー・ダイソン: アメリカ人(34頁)。妻。前の奥さんの親戚(103頁)

・エドワード・ヒリンドン: 夫。背が高く痩せた植物学者(34頁)。大佐(34頁)
・イーヴリン・ヒリンドン: 妻。日に焼けた植物学者(34頁)

・グレアム: 年配の博士(16頁)、医師(119頁)

心に残った文章。
「探偵小説の被害者はどんなタイプかね? 大金持ちの老人だよ」(223頁)

「大金持ちの老人」ラフィール氏と、ミス・マープルとの老成した推理の会話が興味深い。
特に、第17章の「ラフィール氏、活動を開始する」が面白かったです。

本書『カリブ海の秘密』は、1964年の作品。アガサ、74歳の時の作品。
古い作品なのに、面白さは変わりません。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300430
No.55
(5pt)

「カリブ海の秘密」は、噂話でばらされる

「カリブ海の秘密」とは?
直接、この「秘密」を解く鍵となる言葉は、何なのか?
見つかりませんでした。

「カリブ海の秘密」は、誰かの秘密です。
噂話でばらまかれます。いつまでたっても消えません。
特に未解決の殺人事件はいつまでも、あちらこちらで噂されるものです。

なので、脅迫されないように、おしゃべりなヤツの口は封じなければ・・・
これが、次の殺人事件を呼び込むのです。

本書の舞台は、カリブ海の西インド諸島のひとつ、サン・トレノ島にあるホテル。

ホテルの名前は、
ゴールデン・パーム・ホテル(表紙カバーのソデ、登場人物、15頁、27頁)
ゴールデン・パーム(32頁)
ゴールデン・パーム・トリー・ホテル(267頁)

「パーム・トリー」は、
「しゅろの樹」(16頁)、椰子の木、または「ココナッツの木」(230頁)
厳密には、どう訳すべき木でしょうか?

冒頭の「登場人物」では、
「ゴールデン・パーム・ホテルの滞在客」としか紹介されていない人たち。
なぜでしょう? 本文の中では、詳しく書かれているのに。謎です。

というわけで、読者は著者に成り代わって、紹介してみます。

・パルグレイヴ少佐: 懐古談にふける醜(ぶ)男老人(9頁)。なぜか殺された(197頁)

・ラフィール: 老人(32頁)。体の自由がほとんどきかない(33頁)。お金持ち(212頁)
・エスター・ウォルターズ: ラフィール氏の秘書。娘がいる(226頁)。
・アーサー・ジャクスン: ラフィール氏のマッサージ師。看護係(33頁)

・ジェレミー・プレスコット: 兄。聖堂参事会員(16頁)
・ジョーン・プレスコット: 妹

・グレゴリー・ダイスン: アメリカ人(34頁)。夫。ラッキーと再婚(102頁)
・ラッキー・ダイソン: アメリカ人(34頁)。妻。前の奥さんの親戚(103頁)

・エドワード・ヒリンドン: 夫。背が高く痩せた植物学者(34頁)。大佐(34頁)
・イーヴリン・ヒリンドン: 妻。日に焼けた植物学者(34頁)

・グレアム: 年配の博士(16頁)、医師(119頁)

心に残った文章。
「探偵小説の被害者はどんなタイプかね? 大金持ちの老人だよ」(223頁)

「大金持ちの老人」ラフィール氏と、ミス・マープルとの老成した推理の会話が興味深い。
特に、第17章の「ラフィール氏、活動を開始する」が面白かったです。

本書『カリブ海の秘密』は、1964年の作品。アガサ、74歳の時の作品。
古い作品なのに、面白さは変わりません。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.54
(5pt)

「カリブ海の秘密」は、噂話でばらされる

「カリブ海の秘密」とは?
直接、この「秘密」を解く鍵となる言葉は、何なのか?
見つかりませんでした。

「カリブ海の秘密」は、誰かの秘密です。
噂話でばらまかれます。いつまでたっても消えません。
特に未解決の殺人事件はいつまでも、あちらこちらで噂されるものです。

なので、脅迫されないように、おしゃべりなヤツの口は封じなければ・・・
これが、次の殺人事件を呼び込むのです。

本書の舞台は、カリブ海の西インド諸島のひとつ、サン・トレノ島にあるホテル。

ホテルの名前は、
ゴールデン・パーム・ホテル(表紙カバーのソデ、登場人物、15頁、27頁)
ゴールデン・パーム(32頁)
ゴールデン・パーム・トリー・ホテル(267頁)

「パーム・トリー」は、
「しゅろの樹」(16頁)、椰子の木、または「ココナッツの木」(230頁)
厳密には、どう訳すべき木でしょうか?

冒頭の「登場人物」では、
「ゴールデン・パーム・ホテルの滞在客」としか紹介されていない人たち。
なぜでしょう? 本文の中では、詳しく書かれているのに。謎です。

というわけで、読者は著者に成り代わって、紹介してみます。

・パルグレイヴ少佐: 懐古談にふける醜(ぶ)男老人(9頁)。なぜか殺された(197頁)

・ラフィール: 老人(32頁)。体の自由がほとんどきかない(33頁)。お金持ち(212頁)
・エスター・ウォルターズ: ラフィール氏の秘書。娘がいる(226頁)。
・アーサー・ジャクスン: ラフィール氏のマッサージ師。看護係(33頁)

・ジェレミー・プレスコット: 兄。聖堂参事会員(16頁)
・ジョーン・プレスコット: 妹

・グレゴリー・ダイスン: アメリカ人(34頁)。夫。ラッキーと再婚(102頁)
・ラッキー・ダイソン: アメリカ人(34頁)。妻。前の奥さんの親戚(103頁)

・エドワード・ヒリンドン: 夫。背が高く痩せた植物学者(34頁)。大佐(34頁)
・イーヴリン・ヒリンドン: 妻。日に焼けた植物学者(34頁)

・グレアム: 年配の博士(16頁)、医師(119頁)

心に残った文章。
「探偵小説の被害者はどんなタイプかね? 大金持ちの老人だよ」(223頁)

「大金持ちの老人」ラフィール氏と、ミス・マープルとの老成した推理の会話が興味深い。
特に、第17章の「ラフィール氏、活動を開始する」が面白かったです。

本書『カリブ海の秘密』は、1964年の作品。アガサ、74歳の時の作品。
古い作品なのに、面白さは変わりません。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22)) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22))より
4150700222
No.53
(5pt)

たぶん犯人当ては容易ですが…

犯人はすぐ想像ついたのですが、確信できないまま、ぐいぐい引っ張っていかれました。
犯人が当たっていたとわかったときは正直少し拍子抜けしましたが、引っ張る作者の力量がすごいのだと思います。
他のレビュアーも指摘されているように、老ワトソン訳が魅力的で、傑作のひとつだと思います。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300430
No.52
(5pt)

たぶん犯人当ては容易ですが…

犯人はすぐ想像ついたのですが、確信できないまま、ぐいぐい引っ張っていかれました。
犯人が当たっていたとわかったときは正直少し拍子抜けしましたが、引っ張る作者の力量がすごいのだと思います。
他のレビュアーも指摘されているように、老ワトソン訳が魅力的で、傑作のひとつだと思います。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.51
(5pt)

たぶん犯人当ては容易ですが…

犯人はすぐ想像ついたのですが、確信できないまま、ぐいぐい引っ張っていかれました。
犯人が当たっていたとわかったときは正直少し拍子抜けしましたが、引っ張る作者の力量がすごいのだと思います。
他のレビュアーも指摘されているように、老ワトソン訳が魅力的で、傑作のひとつだと思います。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22)) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22))より
4150700222
No.50
(5pt)

お年寄りが若々しくてエネルギッシュ!

クリスティの作品はどれも人物造形に秀でていますが、今回はマープルの捜査に協力するラフィール氏が特に優れていると感じました。
最初は「なんだこの嫌味を体現したかのような爺さんは!」と不快に思ったのですが、その爺さんが「あの婆さん(マープル)のことを見誤っておった!」と言った頃には、私も「あんたのこと見誤っておったよ!」となりました(笑)
このラフィール氏とマープルのやりとりが夫婦漫才のように軽快で面白く、数ある登場人物の中でも、彼らお年寄りコンビが一番若々しくてエネルギッシュに感じました。

ストーリーですが、どの人物も怪しく描かれていて、ミスリードも巧みで期待を裏切らない出来でした。
ただ、クリスティの作品をよく読まれる方であれば、どこかで見たことのあるようなパターンなので、比較的犯人がわかりやすい方かなと思います。
トリックも凝ったものではなく、ミステリーとして見ると少々物足りなさはあるのですが、全体的にテンポが良くスラスラ読めたのでとても楽しめました。

でも楽しめた理由の大半は、上述したお年寄りコンビのおかげかなと思います。
これがもしポアロ物であれば、変わった爺さんがいるだけのあまり印象に残らない作品になっていたかもしれません。
それだけマープルとラフィール氏のコンビがとても素晴らしかったです。
クリスティの人物描写が好きな方であれば、この2人のやりとりを読むだけでも価値のある作品ではないかと思います。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300430
No.49
(5pt)

お年寄りが若々しくてエネルギッシュ!

クリスティの作品はどれも人物造形に秀でていますが、今回はマープルの捜査に協力するラフィール氏が特に優れていると感じました。
最初は「なんだこの嫌味を体現したかのような爺さんは!」と不快に思ったのですが、その爺さんが「あの婆さん(マープル)のことを見誤っておった!」と言った頃には、私も「あんたのこと見誤っておったよ!」となりました(笑)
このラフィール氏とマープルのやりとりが夫婦漫才のように軽快で面白く、数ある登場人物の中でも、彼らお年寄りコンビが一番若々しくてエネルギッシュに感じました。

ストーリーですが、どの人物も怪しく描かれていて、ミスリードも巧みで期待を裏切らない出来でした。
ただ、クリスティの作品をよく読まれる方であれば、どこかで見たことのあるようなパターンなので、比較的犯人がわかりやすい方かなと思います。
トリックも凝ったものではなく、ミステリーとして見ると少々物足りなさはあるのですが、全体的にテンポが良くスラスラ読めたのでとても楽しめました。

でも楽しめた理由の大半は、上述したお年寄りコンビのおかげかなと思います。
これがもしポアロ物であれば、変わった爺さんがいるだけのあまり印象に残らない作品になっていたかもしれません。
それだけマープルとラフィール氏のコンビがとても素晴らしかったです。
クリスティの人物描写が好きな方であれば、この2人のやりとりを読むだけでも価値のある作品ではないかと思います。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.48
(5pt)

お年寄りが若々しくてエネルギッシュ!

クリスティの作品はどれも人物造形に秀でていますが、今回はマープルの捜査に協力するラフィール氏が特に優れていると感じました。
最初は「なんだこの嫌味を体現したかのような爺さんは!」と不快に思ったのですが、その爺さんが「あの婆さん(マープル)のことを見誤っておった!」と言った頃には、私も「あんたのこと見誤っておったよ!」となりました(笑)
このラフィール氏とマープルのやりとりが夫婦漫才のように軽快で面白く、数ある登場人物の中でも、彼らお年寄りコンビが一番若々しくてエネルギッシュに感じました。

ストーリーですが、どの人物も怪しく描かれていて、ミスリードも巧みで期待を裏切らない出来でした。
ただ、クリスティの作品をよく読まれる方であれば、どこかで見たことのあるようなパターンなので、比較的犯人がわかりやすい方かなと思います。
トリックも凝ったものではなく、ミステリーとして見ると少々物足りなさはあるのですが、全体的にテンポが良くスラスラ読めたのでとても楽しめました。

でも楽しめた理由の大半は、上述したお年寄りコンビのおかげかなと思います。
これがもしポアロ物であれば、変わった爺さんがいるだけのあまり印象に残らない作品になっていたかもしれません。
それだけマープルとラフィール氏のコンビがとても素晴らしかったです。
クリスティの人物描写が好きな方であれば、この2人のやりとりを読むだけでも価値のある作品ではないかと思います。
カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22)) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22))より
4150700222
No.47
(4pt)

似たような犯人像

学生時代に読んだものの再読ですが
改めて思った

どうしてこう、クリスティの容疑者像って
似たようなものになるんだろ
浪費家の男でむろん性欲的にもだらしなく、
金持ちの女性のヒモ狙いで次々乗り換えを何とも思わないクズばかりで食傷気味になってきました
彼らって今ならこんな診断ゲット出来るんじゃないかな

サイコパスか自閉症
カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300430
No.46
(4pt)

似たような犯人像

学生時代に読んだものの再読ですが
改めて思った

どうしてこう、クリスティの容疑者像って
似たようなものになるんだろ
浪費家の男でむろん性欲的にもだらしなく、
金持ちの女性のヒモ狙いで次々乗り換えを何とも思わないクズばかりで食傷気味になってきました
彼らって今ならこんな診断ゲット出来るんじゃないかな

サイコパスか自閉症
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.45
(4pt)

似たような犯人像

学生時代に読んだものの再読ですが
改めて思った

どうしてこう、クリスティの容疑者像って
似たようなものになるんだろ
浪費家の男でむろん性欲的にもだらしなく、
金持ちの女性のヒモ狙いで次々乗り換えを何とも思わないクズばかりで食傷気味になってきました
彼らって今ならこんな診断ゲット出来るんじゃないかな

サイコパスか自閉症
カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22)) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-22))より
4150700222
No.44
(4pt)

ラフィール氏のキャラクター勝ち

ミスマープル、村を離れてカリブ海でも大活躍。
今回のサポート役、大富豪で介助がないと動けないラフィール氏、いいキャラです。
そして「復讐の女神」に続きます。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.43
(4pt)

ミステリとしての完成度は中程度ながら、読みやすさで好印象を残す

ミス・マープル物の長編9作目にあたり、クリスティの半世紀を超えるキャリアの中でも晩期に発表された作品です。

さしものクリスティも、この時期になると、クオリティに陰りが見られるようになります。ミステリとしての謎の構成もさることながら、彼女の最大の武器であったストーリーテリングの巧さが失われ、冗長で、本筋にも絡まなければ内容的にも面白くない台詞を延々と読まされることが頻繁になり、その強弩の末勢ぶりには悲しさを感じずにはおれません。

そんな中、この作品は(初版刊行時点で)74歳だった人が書いたとは思えぬほど、軽快さがあります。そして、すらすらと読める文章のあちこちに、まだまだなめてもらっちゃ困ります、といわんばかりの攻めの精神が伺えるのが嬉しいところです。

それが顕著に見受けられるのが冒頭部。イングランドの片田舎にある小さな村をホームグラウンドとするミス・マープルを遠くカリブ海のリゾートホテルに送り込み、「いたるところにあるセックス。婦女暴行、近親相姦、あらゆる種類の性的倒錯」(13ページ)といった言葉を連ねて、“ヴィクトリア朝時代の謹厳さと上品さ”という、マープルに、そしてクリスティ自身について回るイメージを拭き飛ばしにかかります。

しかも、このセックス談義が読者の関心を惹くためのネタに留まらず、物語全体のキーワードになっていることも見逃せません。実際、クリスティの諸作の中でも、ここまで不倫関係が多い作品は珍しいでしょう。あからさまなベッドシーンなどがないので目立ちにくいですが、性に対する放埒さが事件の背景にどっかりと腰を下ろしています。色と欲に任せて連続殺人を、それもかなり場当たり的に繰り返す犯人はなかなかのサイコパスで、このあたり、時代に合わせた犯人像を作り出していることも看て取れます。

もう一点、老人を侮るな、という気概をわかりやすく体現しているのが、中盤以降に活躍を見せるラフィールという人物です。大富豪で、病気を患い、人当たりが悪いこの老人はミステリの通例にならえば、典型的な被害者タイプ。ところが、マープル顔負けの洞察力を示し、金に飽かせて人をこき使い、それでもって事件解決に協力するというキャラクターとなっています。クリスティのみならず、他作家を見てもかなり希有なワトソン役で、本作の忘れがたい魅力の一翼を担ってくれています。

さらに、クリスティは単に新しさに突っ走っているわけではありません。本書12章のタイトルにもなっている“古い罪は長い影を落とす”という言葉は、クリスティが本格ミステリに留まらなくなって以降、特に1950年代以降から最晩年までこだわったテーマであり、この作品もその中に位置づけることができます。

そして何よりも、ラフィールがマープルに贈る“Ave caesar, nos morituri te salutamus.”(皇帝万歳。我ら死せんとする者、陛下に敬礼す)という言葉。これはクリティファンなら先刻ご承知の通り、1922年に発表されたトミーとタペンス物の第1作『秘密組織』のクライマックスを飾った台詞です。40年余の時を経て、かつて自分が作家人生の幕開けで用いた言葉を再度持ってくる――ここには、さあ、ここからリスタートだ、というクリスティの気概がみなぎっているようです。

本作はクリスティ初心者の人にも、その読みやすさでオススメできる作品です。またクリスティを20冊、30冊と読んだ人にも、ふうん、マープル物にもこんなものがあるんだ、という興味を提供してくれると思います。同じリゾートホテルを舞台にした作品として、ポアロ物の『白昼の悪魔』と読み比べるのも面白いかもしれません。

なお、本作は2度に渡ってテレビシリーズの一作として映像化されています。マープルをジョーン・ヒクソンが演じた1989年版と、ジュリア・マッケンジーが演じた2013年版です。両者とも、登場人物の整理や細かな設定変更こそありますが、大きな改変はなく、原作では完全に浮いた扱いになっていた警察関係者をストーリーに絡めて全体のまとまりを整えているほか、ホテルの外にある現地の街でのシーンを盛り込み、西インド諸島らしい雰囲気を強めています。強いていえば前者はやや原作寄りで、後者はブードゥー趣味を加えたり、ジャマイカに別荘を持っていたイアン・フレミングを劇中に登場させたりとエンターテインメント性を高めた脚色になっています。どちらも悪い出来ではありませんが、個人的には、より本格志向で華やかさに富む後者に一票を投じます。ただし、マープルはヒクソンのほうが好みですが。

【補足データ】
初版:1964[昭和39]年11月
初版刊行時点でのクリスティの満年齢:74歳
長編として:全66作(Mary Westmacott名義で刊行された非ミステリ長編6作を除く)中の55作目
マープル物の長編として:全12作中の9作目
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.42
(5pt)

良いお店ですね。

とても綺麗な商品でした。
安価だったので、こんなに綺麗な本が送られて来るとは思っていませんでした。ありがとうございました。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.41
(5pt)

ミステリーに登場する男は不倫浮気やりたい放題だ!

『カリブ海』の島でリューマチの療養中のマープル。
少佐が殺人者の写真を持ってると言い出すが見せてくれない、そして翌日殺された。
もしかしたら殺人者がそばにいて見せるのをやめたのかと思うマープル。
マープルの前に怪しい2組の夫婦。片方の旦那ともう片方の奥さんが浮気。
不倫妻は今の旦那も略奪したんだ。
ホテル経営者夫婦は情緒不安定。
島で療養してる大富豪のラフィールとマープルは協力して第三の殺人を防ぐ。
ラフィールの秘書とホテル経営者の旦那が不倫。
やれやれ不倫多すぎだ。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3VO
No.40
(5pt)

魅力的な準主役

セントメアリーミード村から一転、陽光あふれる西インド諸島へやってきたミス・マープル。
血なまぐさい事件の萌芽は、ミス・マープルの到着を待っていたかのように成長してしまった。

ここに出てくるパルグレイブ少佐的な人物(驚くほどつまらない回顧話を繰り返す)は、
ほかのクリスティ作品にもしょっちゅう出てくるし、
『髪を染めた軽い女性』『陽気でガサツなタイプの男性』的な存在もよくみられる。
物静かで知性的なカップルもしかり。
長くクリスティ作品を読んでいると、名前だけで「あぁ、あんなタイプの人物ね・・・」と
予想できてしまう。
それでも今回のこの作品がたいそう面白いものになったのは、トリックもさることながら
一人の大金持ちのお爺さんのおかげだ。
この人は、クリスティ全作品を振り返ってみてもあまり見られない新顔キャラクターであり、
とっつきにくいのはとっつきにくいけれど、この偽悪的な人は実は頭脳明晰、
心の奥底に他人に対しての深い思いやりを持っているとても魅力的な老人だ。
そばにいたら大変だと思うけれど・・・。
二人で、お互いの持つ‘ものすごい脳みそ’を駆使しながら二人三脚で事件を解決してしまった。

この作品がおもしろかった理由は訳も与っていると思う。
こなれた会話、すいすい読ませる情景描写。
なかでも気に入っているのは、「おい、そこの人!」という呼びかけ。
原語でどうなっているのかわからないが、いかにもラフィール氏らしい口調で、
いつもここにきてはくすっと笑ってしまう。
続編『復讐の女神』も同じ役者に訳してもらいたかった
(悪いことはないけれど)。
カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: カリブ海の秘密 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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