動く指

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評判

動く指の評価:

4.14/5点 レビュー 37件。 B ランク

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平均点4.14pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全65件 1〜20 1/4ページ
No.65
(4pt)

動く指

面白い
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.64
(5pt)

推理

本格的推理小説誰が犯人か、最後までわからなくて、面白です。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.63
(3pt)

ジェリーとミーガンの関係が…

現代的な感覚でジェリーとミーガンの二人に引いてしまい、謎自体に集中することができませんでした。唐突にも感じましたし。ジェリーっていくつぐらいなんでしょう。
憐憫とか、同情とか、義憤とか、そういうものを由来とした親切だと思っていたものが違う顔を見せると、拒絶反応を示してしまいますね。
謎自体もわかりやすく、ミス・マープルの登場が遅いこともあって、淡々とした人間模様の描写が続くことを単調に感じてしまい読み終えるのが大変でした。
どうも自分は、率直に言ってしまえば「被害者が多いほうが面白い」と感じるたちのようです。緩急が出ますものね。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.62
(5pt)

気づけば一気読み

前半全くマープルが出てこないが、兄妹の語りが楽しく、気付けば一気に終盤まで読み進めてしまった。不気味な手紙の謎も気になり、犯人は誰???とハラハラしていたら、まさかのシンデレラ展開!「そうなることは、あたしだいぶ前から知ってたわ…」という妹・ジョアナの台詞がカッコイイ。一方で、知らず女性が犯人と期待していたのか、意外な犯人に拍子抜け。でも「女だったらもっと気のきいた手紙を書いた」というマープルの指摘にはニヤリ。地味だが、義理の娘をガス・オーブンの中に入れたり(未遂!)犯人は最悪。狂気の恋は滑稽だった。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.61
(5pt)

気づけば一気読み

前半全くマープルが出てこないが、兄妹の語りが楽しく、気付けば一気に終盤まで読み進めてしまった。不気味な手紙の謎も気になり、犯人は誰???とハラハラしていたら、まさかのシンデレラ展開!「そうなることは、あたしだいぶ前から知ってたわ…」という妹・ジョアナの台詞がカッコイイ。一方で、知らず女性が犯人と期待していたのか、意外な犯人に拍子抜け。でも「女だったらもっと気のきいた手紙を書いた」というマープルの指摘にはニヤリ。地味だが、義理の娘をガス・オーブンの中に入れたり(未遂!)犯人は最悪。狂気の恋は滑稽だった。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.60
(5pt)

邪悪なことにも、善良なことにも、動く指

本書の『動く指』というタイトルが気になりました。
原書のタイトルは、THE MOVING FINGER

指が動くプロットの描写は、本書のどこに出てきたのでしょう?
二度繰り返し精読してみました。
結局、どこにも具体的な記述は見つけられませんでした。

本書に描かれているのは、
根も葉もない、根拠のない誹謗中傷の手紙を村の住民は皆、
受け取ったことがあるということだけ。

これらの邪悪な手紙をタイプライターで打っている人間の
「動く指」が想像されるだけです。
邪悪な人間の「動く指」が示唆されているばかり。
男の指なのか、女の指なのか、猿の指なのかさえ定かではありません。

ただ、それらの手紙が相当昔に作成されたものであることが分かります。
宛名の「ミス・バートン」は、最初、Miss. Barton(エミリー・バートン)だったのです。

その後、最近になって、Miss. Burton(ジョアナ・バートン)に打ち換えられたのです。
「a」を「u」に打ち換えたのは、最近のことであることが読者に示唆されています。

ジョアナが、最近、エミリーからリトル・ファールズ邸を六カ月間借りることになった
時点以降の打ち換えであることが示されています。

殺人事件は過去だけのものではない。
過去の殺人事件が、未来の殺人事件を生むのです。
殺人犯人は、おしゃべりな人間からの言葉から過去の事件が蒸し返されるのを恐れます。
だから、口封じのための新たな殺人が生まれるのです。

この作品のタイトルについては、アガサ自身もいろいろ考えたようです。
「いったん『煙幕』にしようかとも思ったという」(396頁、「解説」より)

なるほどね。『動く指』よりは『煙幕』のほうがいいような気が読者もします。

でも、本書に限らず、アガサの作品にはどれも、霧のような煙幕が張られています
アガサの作品にはいつも疑わしい人物が多数登場します。これも煙幕の一種です。

読者はいつも、アガサの煙に巻かれてしまいます。
巻かれながら、犯人探しをするのも楽しいことを感じているのです。

本書巻末の「解説」を書いた久美 沙織さんの見方が面白かったです。
「動く指どうしの対決」(396頁)という見方です。

誹謗中傷の手紙をタイプライターで打つ邪悪な人間の「動く指」。怖いです。

対する「動く指」は、
「どこかの赤ちゃんにプレゼントするために編んでいる」(397頁)おばあちゃんの「動く指」。
やさしくて、こころ温まる「動く指」です。

本書の表紙カバーは、ミス・マープルの「動く指」を暗示しているようです。
写真には、老婦人の血管の浮いた足と靴と緑色の毛糸玉だけが見えています。
「動く指」先は全く見えません。

足元の毛糸玉だけで、その先の編み物のために「動く指」は読者の想像に任せています。
動きのない表紙カバーの写真は、欄外に
やさしい老婦人が手に持つ編針の「動く指」を想像させてくれます。いい写真です。

どんな人間も、心の中には善と悪の二面性を持っています。
善良な人間と邪悪な人間は紙一重です。
社会的な地位を有する職業についている立派な人間でさえ、こころは変化します。
結婚をして子供を育ててきたりっぱな地位のある父親が、
美人の若き家庭教師にこころを奪われて、古女房を殺害するなんてこともあり得ます。
さらに過去の犯行の発覚を恐れて二番目の殺人を犯したり、
さらに古女房の連れ子だった娘までをガス自殺に見せかけて殺そうとさえします。

こんな理不尽なことが普通の人間の心の中に起こりうる、
ことをアガサはみごとに描いています。

1942年の作品。 2023年の今日読んでも古さを全く感じさせません。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.59
(5pt)

邪悪なことにも、善良なことにも、動く指

本書の『動く指』というタイトルが気になりました。
原書のタイトルは、THE MOVING FINGER

指が動くプロットの描写は、本書のどこに出てきたのでしょう?
二度繰り返し精読してみました。
結局、どこにも具体的な記述は見つけられませんでした。

本書に描かれているのは、
根も葉もない、根拠のない誹謗中傷の手紙を村の住民は皆、
受け取ったことがあるということだけ。

これらの邪悪な手紙をタイプライターで打っている人間の
「動く指」が想像されるだけです。
邪悪な人間の「動く指」が示唆されているばかり。
男の指なのか、女の指なのか、猿の指なのかさえ定かではありません。

ただ、それらの手紙が相当昔に作成されたものであることが分かります。
宛名の「ミス・バートン」は、最初、Miss. Barton(エミリー・バートン)だったのです。

その後、最近になって、Miss. Burton(ジョアナ・バートン)に打ち換えられたのです。
「a」を「u」に打ち換えたのは、最近のことであることが読者に示唆されています。

ジョアナが、最近、エミリーからリトル・ファールズ邸を六カ月間借りることになった
時点以降の打ち換えであることが示されています。

殺人事件は過去だけのものではない。
過去の殺人事件が、未来の殺人事件を生むのです。
殺人犯人は、おしゃべりな人間からの言葉から過去の事件が蒸し返されるのを恐れます。
だから、口封じのための新たな殺人が生まれるのです。

この作品のタイトルについては、アガサ自身もいろいろ考えたようです。
「いったん『煙幕』にしようかとも思ったという」(396頁、「解説」より)

なるほどね。『動く指』よりは『煙幕』のほうがいいような気が読者もします。

でも、本書に限らず、アガサの作品にはどれも、霧のような煙幕が張られています
アガサの作品にはいつも疑わしい人物が多数登場します。これも煙幕の一種です。

読者はいつも、アガサの煙に巻かれてしまいます。
巻かれながら、犯人探しをするのも楽しいことを感じているのです。

本書巻末の「解説」を書いた久美 沙織さんの見方が面白かったです。
「動く指どうしの対決」(396頁)という見方です。

誹謗中傷の手紙をタイプライターで打つ邪悪な人間の「動く指」。怖いです。

対する「動く指」は、
「どこかの赤ちゃんにプレゼントするために編んでいる」(397頁)おばあちゃんの「動く指」。
やさしくて、こころ温まる「動く指」です。

本書の表紙カバーは、ミス・マープルの「動く指」を暗示しているようです。
写真には、老婦人の血管の浮いた足と靴と緑色の毛糸玉だけが見えています。
「動く指」先は全く見えません。

足元の毛糸玉だけで、その先の編み物のために「動く指」は読者の想像に任せています。
動きのない表紙カバーの写真は、欄外に
やさしい老婦人が手に持つ編針の「動く指」を想像させてくれます。いい写真です。

どんな人間も、心の中には善と悪の二面性を持っています。
善良な人間と邪悪な人間は紙一重です。
社会的な地位を有する職業についている立派な人間でさえ、こころは変化します。
結婚をして子供を育ててきたりっぱな地位のある父親が、
美人の若き家庭教師にこころを奪われて、古女房を殺害するなんてこともあり得ます。
さらに過去の犯行の発覚を恐れて二番目の殺人を犯したり、
さらに古女房の連れ子だった娘までをガス自殺に見せかけて殺そうとさえします。

こんな理不尽なことが普通の人間の心の中に起こりうる、
ことをアガサはみごとに描いています。

1942年の作品。 2023年の今日読んでも古さを全く感じさせません。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.58
(2pt)

読み進めるのが、結構つらかったっす。

うーむ。これはあまり面白くなかったなあ。

面白くなかったその一。
前半から中盤にかけての話が退屈で、頁をめくる手が止まりがちだったこと。

面白くなかったその二。
ミス・マープルの登場が遅いのと(本篇391頁の中、289頁でようやく登場)、彼女が登場するほかの作品と比べて精彩を欠いているように感じられたこと。

面白くなかったその三。
訳文がレトロな感じで、いまいち乗れなかったこと。殊に、会話文がダメでした。

一点、好印象を抱くことができたのは、あか抜けない変てこ女(と、周りから思われている)のミーガンと、語り手ジェリー・バートンの関係性ですね。なかでも、第十一章で見せるジェリーの行動には、あっ!と言わされました。

それと、非常に気になったんですが、巻頭の「登場人物」欄に載っていてしかるべき人物がふたり、抜けてました。
〈パイ氏〉と〈ミス・ギンチ〉のふたり。
本文の中で犯行の容疑者として名前があがっている人物ですし(276頁と288頁の二箇所で)、なぜこのふたりの名前が「登場人物」欄にないのか、理由が分かりません。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.57
(2pt)

読み進めるのが、結構つらかったっす。

うーむ。これはあまり面白くなかったなあ。

面白くなかったその一。
前半から中盤にかけての話が退屈で、頁をめくる手が止まりがちだったこと。

面白くなかったその二。
ミス・マープルの登場が遅いのと(本篇391頁の中、289頁でようやく登場)、彼女が登場するほかの作品と比べて精彩を欠いているように感じられたこと。

面白くなかったその三。
訳文がレトロな感じで、いまいち乗れなかったこと。殊に、会話文がダメでした。

一点、好印象を抱くことができたのは、あか抜けない変てこ女(と、周りから思われている)のミーガンと、語り手ジェリー・バートンの関係性ですね。なかでも、第十一章で見せるジェリーの行動には、あっ!と言わされました。

それと、非常に気になったんですが、巻頭の「登場人物」欄に載っていてしかるべき人物がふたり、抜けてました。
〈パイ氏〉と〈ミス・ギンチ〉のふたり。
本文の中で犯行の容疑者として名前があがっている人物ですし(276頁と288頁の二箇所で)、なぜこのふたりの名前が「登場人物」欄にないのか、理由が分かりません。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.56
(5pt)

なかなかゴジラが出てこない感じ

3/4位過ぎたところで颯爽と登場。名推理を働かしてサッと事件を解決。爽やかだしカッコいい。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.55
(5pt)

なかなかゴジラが出てこない感じ

3/4位過ぎたところで颯爽と登場。名推理を働かしてサッと事件を解決。爽やかだしカッコいい。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.54
(5pt)

やっぱり面白い

やっぱり面白い。人物描写など、情景が浮かびます。文章に上品なユーモアがあり、読んでいて心地よいです。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.53
(5pt)

やっぱり面白い

やっぱり面白い。人物描写など、情景が浮かびます。文章に上品なユーモアがあり、読んでいて心地よいです。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.52
(4pt)

「彼女は人間よりもむしろ馬に近かった」w

早川クリスティー文庫Kindle版の栞設定はアホのままである。

 ヒロインがジョアナなのかミーガンなのかは議論の余地があるが、男性主人公が惹かれる女性をヒロインとするならば、間違いなくミーガンがヒロインである。
 その彼女をつくづく見直して、馬みたいとは――いや、ひどいw
 他の箇所では「ミーガンは外見は馬みたいだが、性質は犬に近いようだ」(P.74)とも述べている。
 ニコラス・ブレイクの『死の殻』でも、ヒロインを猿っぽいと描写していてひどいと思ったものだが、それを越えてきた……。
 ジェリーの描写は他もなかなか笑える辛辣さ。
 彼が「まるでアフロディーテのようにみえたよ」(P.43)と讃えたエルシーという家庭教師は、別の個所では、「彼女の白い歯が意外なほど大きく、墓石のような恰好をしている」(P.53)なんて云われているw
 ちなみに、アフロディテ云々と聞かされたジョアナは、「兄さんをぽっとさせたのは、あれなの?」 「美人だけど、ちょっと泥くさいわね」(P.43)なんて返している。この毒舌兄妹めww

 本書の怪しい題名は、破廉恥な匿名の手紙の宛先をタイプライターで打つ指のことだと思うが、そうやってフィーチャーされるマイナス感情の厭らしさにも拘わらず、本作は全篇ユーモアと余裕に満ちた楽しい小説である。
 先述の軽妙な会話もそうだが、例えば、ミーガンが英国の大作家を

シェリー……ヒバリがどうのこうのって、くだらないおしゃべりばかり。
ワーズワース……つまらないラッパズイセンの花がばかに気に入っちゃってる。
シェークスピア……意味がわからないように、わざわざ難しいひねくれた言い方をする。

となで斬りにしているのなんてサイコーだw
 ちなみにジョアナも、シェークスピアを「みんなが酔っ払ってくだをまいてる長ったらしい場面なんか、それこそへどが出そうだわ」(P.101)と評している。

 時代設定はいつ頃なのだろう。
 ≒執筆時だと考えれば、全篇に漂う余裕が不可思議でさえある。ジェリーはドイツとの空中戦で堕とされたと考えるべきだが、驚くほどに戦争の影が希薄である。早く回復して飛行機を操縦したいという述懐こそあれ、戦争の影は希薄どころかゼロでは?
 書きながら気づいたが、ミス・マープルは初登場時から老婦人なのだから、現実の時間経過を物語中の時間経過と等しくしてしまうと、彼女はどんどん妖怪化してしまうw
 ここは、『火曜クラブ』が発表された30年代前半と年代設定は変わらず、戦争前だと考えるべきなのだろう。

 それで思い出したが、本作はセント・メアリー・ミードではない土地で、ジェリーの一人称物語だから、前作の『書斎の死体』とは違って、ミス・マープルがP.18で事件解決を依頼されることはない。犠牲者が出るのはP.86で、彼女の登場はそのずっと後だ。
 彼女がどのタイミングで、どのような経緯で登場するのかも、読みながら楽しみだった点である。
 こう思えるのも、全篇を通じて明るく余裕のある語り口だからだろう。

 推理小説としての感想を全然書いていないことに今さらながら気づいたが、事件の構造自体は比較的単純で、それを別のモチーフを目立たせることでわかりにくくさせているというのは、『書斎の死体』と共通している。おそらくこれが霜月蒼云うところの、クリスティが発見したテクニックなのだろう。
 住民を誰かれなく抽象する悪質な手紙がなければ、驚くほどはっきりした事件だったとわかって驚いたとだけ書いておこうw
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.51
(4pt)

「彼女は人間よりもむしろ馬に近かった」w

早川クリスティー文庫Kindle版の栞設定はアホのままである。

 ヒロインがジョアナなのかミーガンなのかは議論の余地があるが、男性主人公が惹かれる女性をヒロインとするならば、間違いなくミーガンがヒロインである。
 その彼女をつくづく見直して、馬みたいとは――いや、ひどいw
 他の箇所では「ミーガンは外見は馬みたいだが、性質は犬に近いようだ」(P.74)とも述べている。
 ニコラス・ブレイクの『死の殻』でも、ヒロインを猿っぽいと描写していてひどいと思ったものだが、それを越えてきた……。
 ジェリーの描写は他もなかなか笑える辛辣さ。
 彼が「まるでアフロディーテのようにみえたよ」(P.43)と讃えたエルシーという家庭教師は、別の個所では、「彼女の白い歯が意外なほど大きく、墓石のような恰好をしている」(P.53)なんて云われているw
 ちなみに、アフロディテ云々と聞かされたジョアナは、「兄さんをぽっとさせたのは、あれなの?」 「美人だけど、ちょっと泥くさいわね」(P.43)なんて返している。この毒舌兄妹めww

 本書の怪しい題名は、破廉恥な匿名の手紙の宛先をタイプライターで打つ指のことだと思うが、そうやってフィーチャーされるマイナス感情の厭らしさにも拘わらず、本作は全篇ユーモアと余裕に満ちた楽しい小説である。
 先述の軽妙な会話もそうだが、例えば、ミーガンが英国の大作家を

シェリー……ヒバリがどうのこうのって、くだらないおしゃべりばかり。
ワーズワース……つまらないラッパズイセンの花がばかに気に入っちゃってる。
シェークスピア……意味がわからないように、わざわざ難しいひねくれた言い方をする。

となで斬りにしているのなんてサイコーだw
 ちなみにジョアナも、シェークスピアを「みんなが酔っ払ってくだをまいてる長ったらしい場面なんか、それこそへどが出そうだわ」(P.101)と評している。

 時代設定はいつ頃なのだろう。
 ≒執筆時だと考えれば、全篇に漂う余裕が不可思議でさえある。ジェリーはドイツとの空中戦で堕とされたと考えるべきだが、驚くほどに戦争の影が希薄である。早く回復して飛行機を操縦したいという述懐こそあれ、戦争の影は希薄どころかゼロでは?
 書きながら気づいたが、ミス・マープルは初登場時から老婦人なのだから、現実の時間経過を物語中の時間経過と等しくしてしまうと、彼女はどんどん妖怪化してしまうw
 ここは、『火曜クラブ』が発表された30年代前半と年代設定は変わらず、戦争前だと考えるべきなのだろう。

 それで思い出したが、本作はセント・メアリー・ミードではない土地で、ジェリーの一人称物語だから、前作の『書斎の死体』とは違って、ミス・マープルがP.18で事件解決を依頼されることはない。犠牲者が出るのはP.86で、彼女の登場はそのずっと後だ。
 彼女がどのタイミングで、どのような経緯で登場するのかも、読みながら楽しみだった点である。
 こう思えるのも、全篇を通じて明るく余裕のある語り口だからだろう。

 推理小説としての感想を全然書いていないことに今さらながら気づいたが、事件の構造自体は比較的単純で、それを別のモチーフを目立たせることでわかりにくくさせているというのは、『書斎の死体』と共通している。おそらくこれが霜月蒼云うところの、クリスティが発見したテクニックなのだろう。
 住民を誰かれなく抽象する悪質な手紙がなければ、驚くほどはっきりした事件だったとわかって驚いたとだけ書いておこうw
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.50
(3pt)

アガサクリスティらしい良質なミステリー

ミス・マープルの出番がほとんどなかったことは物足りなさを感じたけれど、概ね面白く読めた。
ミステリーよりも、イギリスの田舎の描写がとても鮮明で、憧れを持ちました。

アガサクリスティらしい終わり方も良かった。
奇抜さを前面に出す内容ではない良質なミステリーは、読んでいて気持ちが良いなと感じます。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.49
(3pt)

アガサクリスティらしい良質なミステリー

ミス・マープルの出番がほとんどなかったことは物足りなさを感じたけれど、概ね面白く読めた。
ミステリーよりも、イギリスの田舎の描写がとても鮮明で、憧れを持ちました。

アガサクリスティらしい終わり方も良かった。
奇抜さを前面に出す内容ではない良質なミステリーは、読んでいて気持ちが良いなと感じます。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.48
(4pt)

ワクワク‼️

今年春のテレビドラマの中で、アガサクリスティー作品が何点か紹介されました。ミス・マープルのドラマは観ていましたから、すぐ読みたくなりました。この作品では、なかなかマープルが登場しなくてヤキモキ・・でも最後は、納得でした。ハッピーエンドでホットしました。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376
No.47
(4pt)

ワクワク‼️

今年春のテレビドラマの中で、アガサクリスティー作品が何点か紹介されました。ミス・マープルのドラマは観ていましたから、すぐ読みたくなりました。この作品では、なかなかマープルが登場しなくてヤキモキ・・でも最後は、納得でした。ハッピーエンドでホットしました。
動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27)) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-27))より
4150700273
No.46
(3pt)

マープルがなかなか出てこない

ラストのジョアナの冗談(犬の首輪)って何なんですか?
ミスマープルの登場はごくごく後半のみだけなので、マープル好きには物足りないし、ミステリとしても冗長に過ぎる感じ。
ただ、語り手である主人公とミーガンとのやりとりは、村上春樹っぽい会話が繰り広げられて、まあまあ楽しめた。
動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300376