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書斎の死体
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書斎の死体の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 1~20 1/2ページ
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「朝起きたら、書斎に見知らぬ(ハデな)女の死体が転がっていた」という、冒頭から奇想天外で、クスクスと面白く読んでいたのだが、死体が家の中にあったということで、次第にバントリー大佐が村の中でのけ者にされていくくだりでは、ハッとさせられた。こういったリアルさに気付かせてくれる点、流石アガサである。どうしてバントリー家の書斎に死体があったのかは、アッと驚く理由であったが、それをイギリス的な理由で許しちゃうのも、新鮮でほっこり。いくつか不明な点もあったが、アイディアの非凡さは類を見ない。愛すべき一作。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する※削除申請(1件) | ||||
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終盤の展開がとてもスリリングで、ぞくぞくしたなあ。ある人物が狙われるシーンなど、手に汗握りましたもん。 犯行のトリックもシンプルなだけに、それが分かった時の驚きは、いや、なかなかのものでしたね。著者が仕掛けた騙しのテクニックに、まんまとしてやられました。 あと忘れがたいのは、ミス・マープルとバントリー夫人が事件の調査に乗り出したその理由です。「ふたりの思いはひとつなんだな」てのが分かった時(169頁ならびに273頁)、なんか、胸がじんとしましたです。 山本やよいの訳文、引っかかりを覚えることもなく、読みやすかったです。 | ||||
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<軽いネタバレ注意> いつものように最初に書いておくが、早川クリスティー文庫Kindle版の付箋紙設定はアホのままである。 まぁ本書には章ごとの名称はないのだが、それでも「第一章」「第二章」、~で示される方が、すべて均一に「書斎の死体」と表示されるよりもはるかにマシだ。 死体が発見されて、ミス・マープルが助けを求められるのが、なんとP.18。 『火曜クラブ』の後半の舞台となったバントリー夫妻宅が死体発見現場という設定とは言え、短篇かと見まごうスピーディさ。 著者の序文によれば、“書斎の死体”という「おきまりの素材」に変化を与えたかったとのこと。たしかにミス・マープルの長篇デビュー作、『牧師館の殺人』でも死体が発見されたのは牧師館の書斎だったw 実際本書では、ハイソなバントリー家の書斎に、その場にそぐわないショーガールっぽい女の死体というのが、始まりこそ興味を引っ張る謎ではあるが、彼女の身元はすぐに明らかになって、捜査の中心は、州を越えた先のホテルとそこの滞在客コンウェイ・ジェファースンの一族、そして彼らのアリバイ確認になる。 ホテルとバントリー家の距離がアリバイとの関連で重要にはなるが、邸の書斎にそぐわないホテル付きのダンサーの死体という謎はほぼ放りっぱなし、つまり二の次である。実際謎が解かれてもあーそうですかの範疇で、ジェファースンが心配していたように、彼がバントリー夫妻と知り合いだったことなどなんの関係もない。 正直言って拍子抜けだが、アリバイ崩しの面だけで事件を考えると結構わかりやすくなるので、不自然な死体の謎には、目くらましとしての効能があるというのが本書のキモである。 つまり、そこに目を向けさせるための題名であり、「序文」であるわけで、これも著者の計算、あるいは稚気であろうか。 謎解きとは関係ないが、早々にミス・マープルに電話して、「女が書斎に倒れてるのよ。死体になって。そういうわけだから、すぐにきてほしいの」 「あなた、死体となれば得意でしょ」(P.18)の軽いノリが印象のバントリー夫人が、(事件が解決しないと)夫がどうなってしまうかを正確に推察して心配しているのが印象的である。そしてもちろんミス・マープルは、バントリー夫人と同じようにそこに気づいている……。 ついでにひとこと。ミノアン14という大衆車が出てくるが、検索してもまるでわからない。花の名前なんかが出てくるが……。 | ||||
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※ネタバレ 一人の女性を殺すのに、もう一人の女性も殺す。 ……ほんとに殺したい標的の女性とは別の女性を、標的に似せて化粧させ、標本来の標的の服を着せて睡眠薬で眠らせる。犯人がアリバイ作りー他の人を混じえてブリッジをしたあとで、替え玉の女性を殺してその死体を遠くに運んで人の家に置いてくる。標的の方は、その、替え玉にした女性であるかのように細工して、やはり殺して、本来の標的だとバレないように、死体を焼く。……被害者=本来の標的は、犯人がブリッジをはじめる頃は生きていて、犯人の近くに居るのを、多くの人が見ている。……こうすると、犯人はずっとブリッジをしていたのに、遠くまで行って殺人を犯すことはできないということになる。 ……でも、小説の中でも言ってるように、実際には、化粧や服を変えたくらいで別人に仕立てて騙しおおせるということはないと思う。……歯並びとか、指紋とかでバレるでしょ。 | ||||
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ミステリとしては特に見所はないと思うのですが…閉塞感のある田舎を描いた作品としては大変素晴らしいと思います。個人的にマープルものの中では最も好きな作品です。 | ||||
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クリスティーの、殺人や死体の描写は、スッキリしていて良い。最近は、微に入り細に入り胸の悪くなる作品が多いが、食事しながらでも読める。 クリスティーの作品は古い時代のものなので全般的に言って、現代的人権感覚では、うん?と思う表現もありますが、読み手が分かっていればOKだと思います。 | ||||
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最後の最後まで誰が犯人か予想もつきませんでしたが、最後に本当に気持ちいいくらい全て回収していきました。 100年以上も前に作られたとは思えないくらい完成度の高い作品です。 | ||||
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本編の前にある、クリスティによる序文がとても良いです。 他の作家なら「いいからさっさと本編を読ませてよ!」となるところ、「うわあああ!クリスティだあああ!!」とファンの私は大興奮でした…。 本編ですが、トリックは複雑ながらも、あっと驚くような仕掛けや派手さはありません。 しかし決して退屈するようなことはなく、きっちり楽しませてくれます。 ただ、コミカルな作風のうえ、登場人物がほぼ全員善人に描かれているので、ミステリーを読む時によく感じる高揚感はあまり得られなかったのが少し残念でした。 ちなみに一番印象に残ったのは、田舎での噂の伝わり方。 軽快にテンポ良く描かれているのに、妙にリアルに感じられ背筋がゾッとしました。 コミカルな作風だからこそ、このような描写や、マープルの口から語られるドキッとするような人間の心理描写が、逆に際立つのかもしれません。 そして最後の最後に某人のセリフがあるのですが、これが印象的で面白く、思わず声が出てしまったほどでした。 最後まで貫き通すコミカルな作風に感嘆しつつ、読後感はとても良かったです。 | ||||
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面白かったですよ。 | ||||
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田舎の邸宅に突如現れる女性の死体。誰なのか、なぜなのかという謎解きの過程も面白いが、その死体が邸宅の住人に似つかわしくない風体であることから、身分や家柄を重んじる英国の住人に潜む苦労が読み取れます。勿論、登場人物の豊かな個性、重厚な人間ドラマはハイレベルです。トリックがDNA鑑定や細かな科学捜査のある今はややミスマッチを感じます。現代のミステリーを読み慣れた人には物足りないかもしれません。 | ||||
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犯人もトリックもすぐにわかります しかしこの作品の一番の見所はミスマープルとバントリー夫人の友情です バントリー夫人がミスマープルに自分の心の内をぶちまけるシーンは本当に泣ける クリスティの友情への信頼が伺える佳作だと思います | ||||
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それにしても、ミスマープルはロンドン警視庁の特別顧問になっても良いくらいの人物だ。 田舎の村に引っ込んで編み物をしながら「今のお話を聞いていて、村の誰々を思い出してましたのよ」とこうくる。それ始まった。と私は嬉しくなる。 そして思い出したことが事件の解決に必ず絡んでくる必勝パターン。 見落としがちなちょっとしたこと(言葉や動作、物)を決して見逃さないミスマープルの観察眼の鋭さが光る。終盤からの展開は読んでいてグイとひきこまれる。そしてまさかの、、。 「ミスマープル風に調理してテーブルに出すとしよう」と序文にもあるように、ポアロとは違った味付けの作品を堪能させてもらって満足。 | ||||
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現場の人にとっては推理好きのお婆さんや元警視総監なんか出てきてやりにくいだろうな。 ちょっと警察には同情する。 書斎で死体が見つかる。それも若くてけばけばしい女だ。 真犯人がわからずに無実の罪の人が噂によって村八分にあう。 イギリスの閉鎖的なイヤな部分が書かれている。 | ||||
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ジョーン・ヒックソン演じるミス・マープル「書斎の死体」を見て、原作を読んでみたいと思った。 多少の変更が加わっているが、DVDは原作にかなり忠実な作品だと知った。 原作にくらべると、マープルの推理能力が強調されすぎていた。 たとえば、新聞で読んだ女子高生の失踪をダンサーの殺害とすぐ結びつけること。 また、原作では失踪の理由を知っていそうな友人に対して尋問を行うことに決めたのは警察で、実際の尋問は手慣れたマープルにお願いするという順序なのだが(p.251)、DVDでは尋問自体がマープルの提案で行われたことになっている。 すべてお見通しよ、という感じである。 映像化の利点は、登場人物や情況が目で見て分かるということで、バントリー大佐とその妻の人となり、ゴシントン館とその書斎、環境など文章を読んであれこれ思い浮かべる苦労がない(時代も土地もよく知らないのだから、そもそも思い浮かべようがないのだが)。 殺された女子高生の親にその事実を知らせに刑事がおもむき、玄関で呼鈴を鳴らす場面、 「わが子の教育にはできるかぎりの金をつぎこむ,悲劇とは縁もゆかりもない人々。なのに、いまこの夫婦に悲劇が襲いかかった。警視はため息をついた。」(p.200) で、居間で両親と対面するのだが、原作者もイングランドの読者も父親(退役少佐)とその妻を思い浮かべながらこの場面を描きまた読むのだが、評者には全然イメージがわかない。 しかし、DVDを見れば一目瞭然なのだ。すっかり頭髪が薄くなった父とその妻が画面の中にたたずんでいる。 原作を読む利点は、ルビー(殺されたダンサー)を養子に迎えようと考えていた富豪(ジェファースン)とその義理の家族の心理的なあるいは経済的なつながりや絆(きずな)が詳しく書かれており、機微がわかることだ。(12章) 富豪の息子に嫁したよめの心理などクリスティに教えてもらえるなどと思ってもいなかった。(p.334) 原作だけをさきに読んでいたら、あらすじばかり追っかける・いつものせわしない翻訳推理小説読書になって、ああ、やっぱりつまんねえや、ということになったと思う。 | ||||
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ミス・マープルの長編を推理娯楽として選んで読む場合は注意が必要です。 ミス・マープルの短編では、ポアロと同じように推理が主体になり展開も早く読み易いですが、マープルの長編物では、それがイギリス婦人達の他を評価する噂(社会的な影響を及ぼす)という冗長的な会話が主体、主人公になります。 その会話はポアロの外国人から見た英国社会の皮肉と比べると刺激がない代わりに、もう少し深いところからの皮肉が多く入っていて、これがマープル推理の特徴、普段の生活の中にある(普遍的)不正意識につながります。 また登場人物の名が正式名、愛称、○○夫人と小説内でコロコロ変わりこれが非常に厄介です。 英国や欧米社会の時代的価値認識が薄い私としては、会話のイメージがすぐにつかめず、誰が何を言っているかなかなか把握が出来ず、集中力が途切れてすぐ眠たくなりました。 それを補ったのが私の場合は映像でしたが、その映像もヒッチコックの英国初期作品のような刺激的なサスペンスタッチで無くて、なかなか馴染めなくて苦労しました。私は映像と原作の違いを確認していくうちにだんだん馴れて原作の持つ強いメーセージを得られたという形でしょうか。 この「書斎の死体」は、そういう長編ではありますが、展開は早く冗長的な会話は比較的少なく、読みやすい部類に入ります。そして英国社会の時代の変化と各階層の古い考えの葛藤をコミカルに描いて、何が不正かをわかり易く表現しています。長編と言うより中編、長編の入門書、以後の長編の原型になった一書かもしれません。 | ||||
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アガサ・クリスティの本は軽妙で読み易いものが多いと思いますが、この本もそうでした。展開にはなかなか引き込まれましたし、最後のオチも意外でした。ただ、ミス・マープルの推理は直感と推測に頼っている部分が多く、それが当たっているのは蓋然性が高いとしても、純粋に論理的な推理とは言えないのではないかと思ってしまいました。それが女性探偵らしさだと言えばそうなのでしょうが。 でも、面白かったですし、様々な個性的な人物描写や背景描写も素晴らしかったので満足しています。 | ||||
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書斎で発見された若い女性の死体。 バントリー大佐夫妻の家で発見されたが。 家の中にいる人間は誰も、その女性を知らない。 何故、見知らぬ女性の死体があるのか? 時々ミス・マープルがつぶやくセリフが事件のカギとなる キーワードを含んでいます。 ただ、何気ない日常生活での体験談、例えば「〜 結婚してみて 初めて、本気で喧嘩出来るものなんです。 〜」をつぶやくので 事件と、どのような関係があるのか、すぐにピンと来ないことが ありました。 最後まで読み終えた時に、あー、そういう事だったんだなと 少し感じとることが出来ました。 これからも『書斎の死体』を何回も読み、ストーリーを自分のもの にしていきたいと思います。 ストーリーの始まりは、とても斬新ですが、内容がとても奥深く じっくりと読んでいくことが必要だと思いました。 ミス・マープルのセリフをすべて時系列にノートにメモし、小説を 読み返してみると、おもしろいかも知れません。あの時のセリフは こういうことだったんだと理解できるようになると、とても楽しく 感じられること、うけあいです。 | ||||
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ゴシントン・ホールの書斎で見知らぬ若い女性の死体が発見され、主人のバントリー大佐が醜聞に巻き込まれる。夫を救おうと夫人がマープルに事件解決を依頼するが...。 本書はマープルものの長編作品第二弾。前作『牧師館の殺人』に続いて、セント・メアリ・ミード村が舞台となっている。以後の作品で同村が舞台となる長編は、意外(?)なことに『鏡は横にひび割れて』だけ。 マープルものは、長編ではあまり見栄えのするトリックが用いられた作品はないが、その中で本書のトリックがもっとも切れ味が鋭いように思う。 論理構成もしっかりしており、手がかりさえ見落とさなければ、犯人を見出すことができるはず。(私は見落としてしまった) ただし、富豪のコンウェイ・ジェファースン以外、犯人を含め凡庸なキャラクターばかりで、トリック以外まったく印象に残らない。 | ||||
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ミス マープル、ポアロのいずれも、映像化に成功していると思う。 そのため、映像を先に見る方がいいひとと、文庫を先に読んだ方がいい人がいる。 もし、文庫を少し読んでつまらないか、わかりにくいと思ったら、映像をぜひみてみてください。 書斎にあった死体が、いった誰か、なんのためにそこに死体があったのか。 死体が英語で単にBodyということを、はじめて知りました。 | ||||
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