■スポンサードリンク
半島を出よ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
半島を出よの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全322件 161~180 9/17ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上龍の作品はだいたい読んでいますが、このような体験は初めてでした。 作中非常になまなましい虫の描写があります。あまりのグロテスクさのせいで、身の毛もよだつ虫たちが大量に出てくる夢を見て、うなされて起きてしまいました。 魔宮の伝説やハムナプトラなどの気持ち悪い虫のシーンをいくら見ても夢に出てくることは無かったですが、描写が頭に焼きつき夢に出てきて、うなされて起きた後もまた夢に出てくるのではとしばらく眠れませんでした。これが彼のすごい文章力ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
過激でした。の、ひとことね。最初、怖いの。すごく。 北朝鮮がまず、福岡ドームを占拠しちゃって・・・。 って、話。で、進んでいくんだけど。 福岡ドーム占拠する前に。 日本の現状が書かれているんだけど。 そこで、もう、怖い!!!読み進められないくらい・・・。なんだ。 ほんの、数年先の設定でよ。2008?10?頃だっけ? ホームレスの数。銀行が預金封鎖しちゃって。 アメリカが世界の警察から降りて。そして、日本のとるべき位置。 日本が外国からというか、アジアでどう見られているか? ・・・? ほんとにありそうで、おこりそうで。不安が、つのるだけ・・・だった。 でも、ね。読み進めていくと。 《覚悟!》 覚悟してくるの。覚悟が沸いてくる。 この現状。に。日本の立場に。ね。認めてしまう。と、いうのかな? こういう気持ち表現するのって。 そして、立ち上がっていくのが。 (これも、下巻の途中というかほとんど終わりくらいからだから・・・。お・そ・い。んだけど。) シノハラグループ。 立ち上がってって書いたけど。 立ち上がるとか、団結とか、使命とか。 って熱いものを持ち合わせて動いたんじゃないんだ。彼ら。 チーム?グループとも呼べない。若者の集団。 彼らが。?WHY?突き動かしたものは??? すべての、登場人物が、細かく書かれているので。 すんなりとは、読み進められない。困難。よ、読むの。 感情もそれぞれに入っちゃう・・・。しね。 あの、でも、若者のグループ。シノハラグループ。 今の社会からは、はみ出たグループ。の、力。 自分のため。に。自分しかできないこと。を。淡々に、と、した。の。 結果とか、評価とか、考えてない。よね。 もう一度。 今の社会って?私の考え方って? 自問に入っております。 い・ま!ね! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なぜ最初これを読もうと思ったかというと、村上龍が好きだとか北朝鮮の真実(かわからないがそういったもの)を知りたいとか、表紙にインパクトを受けたからとか、そんなんじゃなかったんです。なぜかというと、この舞台が僕の地元だったんです。最初はこんな理由でした・・。 さて、最初に言いたいことは、「半島を出よ」の上巻は粘って読んでください。なんでもそうだと思うんですが、やっぱりクライマックスにいくにつれて面白くなってきます。 僕は、このような未来を期待していませんし、なるとも思ってません。しかし現実を見てみると、どこか疑えないところがある。そのギリギリのラインを走っている作品は面白い。ノンフィクションを誇張して書くと、娯楽作品としては面白くなる、ということに近い。「あくまでも小説だからこそ」楽しんで読めるわけですし、現実問題となるとヤバイ。 この作品が面白くなり得たのは、全て村上龍の「努力」だと思われる。めちゃめちゃ調べた形跡があちらこちらに見受けられる。今思うと凄すぎる。量はけっこうありますが、楽しんで(?)読んでください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
たどりつくべきは、この下巻なんですよ。日本人が好きな判官贔屓の始まりです。勧善懲悪(と言えるかは分からないが)の始まりです。 なぜこの作品が楽しいと思えるかは、やっぱり彼らのがんばってる姿でしょうね。あ〜僕としては敢えて内容はあんまり言いたくないんですよ。というのは、結末知らない人が結末を知るのが可哀相とかではなくて、それをどうとらえるかが人によって全然ちがうからです。それが文学作品の一番必要な点だと思います。 さて、話は戻りますが、とにかく上巻粘って読んだ方、おめでとうございます。たぶん、下巻のほうがスイスイ読めると思います。それは、あの連続した速やかな行動というか、一体感みたいなものがあるからじゃないでしょうか。映画化しても面白いかも。 とにかく、長いのと登場人物が多いのと人間関係が複雑なのなどなど、読みにくい原因となるものも幾つかありますが、楽しいので読んじゃってください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説、フィクションとしてなら情報量が多すぎて(人名、機関名)混乱する。 途中からすっ飛ばして読みましたが。 あとは、何の文句もつけようがないだけに惜しい。なぜこんなにこだわちゃったのかなぁ? 調べたから書きたいのかな?アホな日本人にリアル感を持たせたいのかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ビルを倒してその下にある北朝鮮軍の野営地を押しつぶすのではなく、シーホークホテル爆破の爆風やホテル倒壊時の振動や風圧・その中を飛んでくる瓦礫や粉塵(呼吸をできなくする)で北朝鮮を全滅させるという計画など、「よくあるイメージではなく、文献や取材で調べた結果分かった現実の方がより具体的で面白い」という感じの所が多々あり、かなり面白い。最後のホテル倒壊の所で、バラバラだったイシハラの集団が協力してホテル爆破をやりとげる事に熱中する所は、スピノザの「協力して力が強まる」例を上手く描いていた 終わり方もすっきりしていて後味も良い かなり多い参考文献を調べ、徹底した取材も行って、読んでいるだけで「知識」もつくし、物語を「具体的かつ面白くしている」所は凄いと思った。かなり楽しめる作品 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読みました。 相変わらず村上龍の文章というのは、圧倒的なスピード感がある。 本書『半島を出よ』は反乱軍を名乗る北朝鮮軍が福岡を制圧するというストーリーで、『愛と幻想のファシズム』や『5分後の世界』と系統は同じである。 北朝鮮軍は恐ろしく強い。 日本国は恐ろしく弱い。 自衛隊は何もできない。 アメリカは助けてくれない。 中国も助けてくれない。 ネタバレになるのであまり内容についてはかけないが、「これマジで起きるんじゃない?」って思えるくらいリアル。 2010年代の日本を描いているのだが、今本気で北朝鮮が攻めてきたら・・・と思うとゾッとする。 平和憲法は確かにすばらしい憲法。 日本は戦争には巻き込まれるはずがない。 もし何かあればアメリカが守ってくれる。。。 そんな風に思っている日本国民をあざ笑うかのようなストーリーがこの小説上では展開される。 設定は圧倒的におもしろいので、もっと違う展開でさらにおもしろくかけたのではないかと少し思うが、十分に読み応えある良い小説だった。 日本は大丈夫か? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
怖い!怖い!本当にありそうであってもおかしくない話で現実味のある話でコワイ。 福岡に少しでも携わった事のある人は、面白さ倍増なのは間違いない!です。。。 でも、拷問とかの場面が、、、恐ろしい・・、北朝鮮のコマンドの厳しい訓練方法が、、、スゴイ・・ 国を救うのは、政府でも軍隊でもなく個性的な青年たち。 私の頭の中では「AKIRA」の世界が繰り広げられていました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
かなりのボリュームがあるが一気に読んでしまった。 「愛と幻想のファシズム」と「希望の国のエクソダス」を足して2で割らない感じか。人間が根源的に持っているはずの疎外感や破壊願望、人間が生きていくときの「選択」の重要性など、村上龍らしいテーマが繰り返し表現される。 非常に緻密な取材に基づく圧倒的なリアリティで描かれているが、ひとつだけ気になった(違和感があった)のは、集団行動をとったことがない人間が、極限状態で集団としての瞬間的な判断はできないのではないか、というところだ。 村上龍の小説には、集団行動が取れず、それゆえにその集団から疎外されたり、圧力を受けたりする人間がよく登場し、そういう人間が集団に対して復讐を果たすというようなテーマが多いので、そんなことを言ってしまったら彼の小説を全否定してしまうような気もするが、今回は、そういう疎外された少年達が今までの小説に例のないほどの計画的・集中的・緻密な復讐計画を成功させてしまったというところが、他の部分がものすごいリアリティを持っているだけに浮いていた感じがする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2011年北朝鮮軍が福岡市にテロを起こし、統治しようとしたが、 結末はいかに。 北朝鮮によるミサイル攻撃が危ぶまれる今、 北朝鮮に関しての膨大なリサーチが反映しているこの本は必読です。 小説の中では、日本の将来は、国際的に孤立して、不況に陥るという悲観論が メジャーとなっていますが、自給自足や諸外国と協調関係が大事だという結論 にも導かれるのですが、実際に日本がどうなるのかはまだ誰も予測ができないのかもしれません どんなに貧しくても、ホームレスの悲惨な生活になることだけは、避けたいですよね。 政治経済など、未だ知られていない日本の将来の姿についてもヒントを与えてくれる本かもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読む前に本を手に取った時は、表紙を見ても「カエル?」としか思わないが、読むにつれて、表紙のカエルが恐〜く見えてくる。最後まで読み終えて、裏表紙の手前まで来たら、頁の右下の隅にカエル!内心「キャッ!」となりましたね。村上龍渾身の作でしょうか。彼の作品には、いつもタフで柔らかいロマンがある。ここまで書くからこそ、美しいものが見えてくるその筆圧の高さは見事 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
凄く突いていて怖い本。 そしてまた独特のグロい表現がくどかったりして気持ち悪かった。 手にとる本が偏っているのか、人間を素直に好きになれるような本て、めぐり合えないものです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まずは手にとって見てその分厚さと密度に驚くが、内容はそれほど難しくない。 しかし綿密に調べ上げられた軍事、政治、国際情勢に裏打ちされたリアルな描写。人物の心情表現。情景描写の残酷なまでのリアルさ。どれをとっても驚嘆する。今まで村上龍の小説はあまり好きではなかったが、この作品で一気に村上龍を見直した。 この作品には、コリョによる福岡ドーム占拠、SATによる攻撃、イシハラグループによるホテル潜入とそれに続く、迫ってくるコリョとの息をもつかせぬ戦い。そしてホテル脱出。ホテルの崩壊。という4つの見所があると思う。 占領されたときのホークスファンの態度、政府の対応。どれを取っても実際にこうなるかもと思わせるリアルさがあり怖いほどだ。 しかし何よりイシハラグループの戦いはすばらしい。誰も束縛しないで誰にも束縛されない。絶対多数派に組しない。社会のごみのような扱いを受けた彼らが最後には日本を救う。しかしそこには正義はない。ただあるのは快楽だけである。一見ばらばらで、ひどい集団のように見えるが、その実態は社会の裏を見抜き自分たちはいかにして生きるかということを確立した集団である。そして彼らには友情や愛情などの陳腐な言葉では語れない何かしらの深いつながりがある。そのような集団、イシハラの考え方に僕は深く共鳴した。 自由とは何か、それはこの物語の最後の一行にこめられている。 この物語を読むも読まないも「それは、お前の自由だ。」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「共生虫」「希望の国のエクソダス」等、ここ数年の現代〜近未来日本を描く著者の一つの集大成的作品ではないでしょうか。メールマガジンやエッセイなどで見せている圧倒的情報量を、あえて小説形式で発表する姿勢をまず評価したいと思います。小説(フィクション)という大きな嘘を生かすための徹底的とも言える細部のリアリティがこの物語を並のエンターテイメント小説から大きく隔てています。(その過剰さが読者の好き嫌いを分けるのも致し方ないです。)近未来経済破綻した日本、それを取り巻く国際情勢、北朝鮮軍侵攻後の後手に回る政府、マスコミの対応等は非常にリアルです。危機に対応できない(決断できない)日本的な曖昧さは(自分に置き換えても)決してフィクションの中だけではないと思わせます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
複雑に交錯した何百人というキャラクターがいながら、 少しも破綻することなく、最後の1行まで美しい小説である。 スピード感と軽快さあふれる文体。 少年たちの破壊願望を1つの目的へと昇華させていき、 過去をふりかえり、 癒されていく過程には胸が熱くなる。 私はこの作品を、特に10代の子供たちに読んでほしい。 残酷なシーンが多いけれど、あえてその残酷さから目をそむけずに、 読んでもらいたいと思った。 血と孤独の問いかけの中から、考えるべきものを見いだしてほしい。 人間は簡単に死ぬ生き物だということを。 少数派だという気取りは、ある瞬間多数派の傲慢さに 変わるかもしれない、という脆さを・・・・。 特にどこが好きかと言われたら、ラストシーンだ。 小さく書かれた文字の中に込められた思いは、敵/味方を問わず、 限りない生への尊重と哀悼の気持ちである。 語られずして語る言葉とは、こういった万感の思いを指すのではなかろうか。 ヒューマニズムを声高に叫ぶいかがわしさを、改めて感じる。 読み終わって数日たっても、なお余韻が残る現代小説はこれが 初めてだった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こんなに読み応えのある本はナカナカないと思う。 ホットなテーマにリアルで緻密な世界観、強烈な物語と深くて濃いキャラクター達。 途中で消化不良を起こして吐きそうになる程でした。 しかし上巻で読まされたくどい程の描写が頭に入っていたからこそ、下巻で共感し難いキャラ達やピンと来難いエピソードへも素直に入っていけたんですよね。 各々主役となって一作出来てしまうようなキャラやエピソード(しかもドロドロした陰惨な部分が多々ある)が何十本も含まれているのに、読み終えてみると物凄くすっきりした後味の良い作品でした。 おどろおどろしい描写に負けないで、多くの人に読んで欲しいと思いました。 読み終えると、爽やかな・・・と言ってもいい気持になれますから。 余談ですが、イシハラには教えられたので「昭和歌謡大全集」も読んでみたくなりました。 ・・・ガッカリしそうな気がするけど^^; | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
描かれている社会がもう暗澹たるもので、登場人物も殆どが物凄い過去を背負った歪んだ人格で共感できない。 しかも読んでて気が遠くなるような緻密な描写。(というか、その場に居る大勢の人の名前や役職とか、細かな手続き関係の説明とか、別に教えてくれなくていい) 正直読むのが辛くて、上巻読んでる間に6冊も浮気してしまいました。 けど最後の方になると急に面白くなってきましたね。 長い前置きが終わり、例の事件で物語が本格的に動き始めたって感じ。 私もこの頃漸くこの世界観や登場人物たちに慣れてきてたし。 挫折しないで良かった〜と思いましたよ。 上巻読み終わったら、すぐに下巻が欲しくなりますよ^^ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間の残虐性について、村上は、常に警鐘を鳴らしている。作品の中の凄惨な描写は、「これでも君たちの目は覚めないのか!」と、机にぶつける拳が鳴り響くようだ。自己コントロールのできない人間と国家は、嫌われる−。無能な上司は、罪のない部下を死地に追いやる。しかし…何がいけなかったのか、誰が悪かったのか。作品の中で、村上は、読者に問いかけ続ける。北朝鮮の侵略軍は、作戦を成功させ、九州は、日本から独立するのか。日本社会から嫌われ続けた異常性格者の集団−彼らの立場から見れば正常者が異常となるが−は、北朝鮮の特殊部隊の仲間となるのか、対立するのか、全く違うスタンスをとることになるのか…。下巻へと物語は、突入してゆく。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
反乱軍に対する、日本人の反応や対応、日本が世界から、相手にされなくなる経過など、全てにおいてリアルで、読んだ後に友人に日本は、このままじゃ危ないと色々この本の話をしたが信じないので、ある人に実際に読んでもらい、感想を聞いたら、本当に怖いね、といった。 人物の有り様や言葉の選びかた全てにおいてリアルで読んでいて苦痛でしかし最後が気になるので読んでしまう。 最終的な感想は、人の死は、あっけない 日本どうするの、平和なんて無理じゃないか。 これは、村上龍さんの日本そして世界に対する警告だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あまりのリアルさに時には気持ち悪くなったり、泣けてきたり、人間の内面の不条理さを再確認したりと読んでいて、とても疲れた。。。 日本人の緊張感の欠如と北朝鮮で超張り詰め、ギリギリの所で命をつないでいる国民のどちらも、限りなく危うさを孕んでいるところに気づき、表現し難い恐怖を感じた。 そして、何より作者の徹底した調査と取材に脱帽!!! 特に、ホームレスの人達の存在感が現代への痛烈なアンソロジーのような感じもした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!