冷血

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評判

冷血の評価:

3.76/5点 レビュー 109件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全209件 141〜160 8/11ページ
No.69
(5pt)

捜査場面はリアルで読み応えあり

「レディ・ジョーカー」以来の高村薫作品。
「晴子情歌」でくじけて、なぜ?どうして?難解作家になってしまったの???と、
それまでの「好きな作家=高村薫」を名乗れないさみしさを感じていましたが、
とりあえず読みやすい!それだけでうれしくて★5つ(レビューになってない)

まず上巻は淡々と警察調書のような文章で、それが却って事件の凄惨さを浮上がらせ
迫力満点でかなり怖かったです。
とにかく上巻はいつから合田が園芸おじさんになったのかが疑問なくらいで
違和感とか、疑問は持ちませんでした。
問題は作品の要のはずの下巻ですが…
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4101347255
No.68
(4pt)

あれれ?犯人像にちょっと疑問

上巻は警察調書のような文体と相まって、捜査の描写に現実感があり、とても面白く読んだ。
そして肝心の下巻は確かに読み応えたっぷり、なのだが…
同時に様々な違和感も感じた。

「戸田=歯痛男」はこちらまで歯が痛くなるくらい気の毒な男で、合田もある種の共感を
寄せているようにも見える。分かりやすい動機も一応あるといえばある。
問題は「井上=双極性の男」です。
彼は人たらしで魅力的な男と設定されているけれど、どうにもそこが伝わってこない。

また二人とも、意外な趣味を持っていて、そこから本の差し入れという形で、彼らと
合田の交流があり、本作の最も重要な部分になるのですが、その彼らの趣味がなんだか
取ってつけたみたいで違和感が残ります。
また合田との手紙の中の彼らと、上巻での彼らがどうも繋がらない。

と思いつつレビューを見たら、「カポーティではない高村薫の限界」というレビューが
私の疑問に答えてくれました。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4620107905
No.67
(5pt)

捜査場面はリアルで読み応えあり

「レディ・ジョーカー」以来の高村薫作品。
「晴子情歌」でくじけて、なぜ?どうして?難解作家になってしまったの???と、
それまでの「好きな作家=高村薫」を名乗れないさみしさを感じていましたが、
とりあえず読みやすい!それだけでうれしくて★5つ(レビューになってない)

まず上巻は淡々と警察調書のような文章で、それが却って事件の凄惨さを浮上がらせ
迫力満点でかなり怖かったです。
とにかく上巻はいつから合田が園芸おじさんになったのかが疑問なくらいで
違和感とか、疑問は持ちませんでした。
問題は作品の要のはずの下巻ですが…
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4620107891
No.66
(4pt)

問いかけ

殺人の法的要件はやはり理屈が優先で形式的な部分があって、特に、被疑者に精神疾患があると、取り調べや裁判の過程で法的要件を整えようとする際に、実態とのギャップが生じるケースも出てくるだろう。

そうしたギャップを通じて人の生死とは何かを問う手法やその問いかけ方は、流石、高村薫でありレベルが高い。

作者は百も承知で書いているのだが、死に伴う喪失感は主観でしかありえない。軽度の精神疾患があるとはいえ、「冷血」な殺人犯に喪失感を覚えた人をどう捉えるかは万人共通ではない。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4101347255
No.65
(4pt)

問いかけ

殺人の法的要件はやはり理屈が優先で形式的な部分があって、特に、被疑者に精神疾患があると、取り調べや裁判の過程で法的要件を整えようとする際に、実態とのギャップが生じるケースも出てくるだろう。

そうしたギャップを通じて人の生死とは何かを問う手法やその問いかけ方は、流石、高村薫でありレベルが高い。

作者は百も承知で書いているのだが、死に伴う喪失感は主観でしかありえない。その立場に立ったことが無いので何とも言えないが、軽度の精神疾患があるとはいえ、「冷血」な殺人犯に喪失感を覚えた人をどう捉えるかは万人共通ではない。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4620107891
No.64
(1pt)

ここまで書くのであれば、犯罪ドキュメンタリーの書き手になっていただきたく候。

作者精魂込めた渾身の力作の小説に対して星一つをつけることは大変、失礼な行為です。
従いまして、私の星一つの評価は小説に対しての評価ではなく、私のこのような小説に関しての考え方だとご理解ください。
つまり、本書は世田谷一家殺人事件を意識しての小説でしょうが、世田谷の犯罪の犯人は逮捕されていませんし、犯人のない経歴や内心も不明です。本書は世田谷一家殺人事件と同種の事件を仮想し、犯人像を仮想し、小説化したものですが、フィクションはあくまでもフィクションです。
ここまで架空の事件を小説という形でノンフィクションであるかのように人間描写をするからには、やはり、小説は小説である以上、ノンフィクションではない小説としての何かが必要であり、そこには小説としてのダイナミズム、面白さが必要だと考えます。
宮部みゆき女史の小説の「火車」と「理由」も本書と同種のものがあり、私自身は彼女のファンでもありませんが、好きか嫌いかは別にして、宮部女史の小説も細かい描写で長々と描いてリアリズムを追求してはいますが、他方でミステリーとして引き付ける要素はありました。本書にはそれはありませんでした。
「愛犬家殺人」の関根が、どういった幼少期を過ごし、どんな生育をしてきたか、その経歴には不明なことが多々あります。池田小学校大量殺人の宅間にしても、ある程度、その経歴は明らかですが、彼の誕生以降の人生を詳細に描いた書物はありません。山口の光市の母子殺人事件の福田の家庭環境や人格形成の歴史についても裁判で明らかになったこと以外にももっと知りたいと私は思っております。
私はこのような小説を高村女史が書くのであれば、関根や宅間、福田の人生を調査取材して書いたほうが活字を使い、書物を書くという行為として、意義があるのではないかと考えます。この小説よりも上記の現実の事件の方が、説得力や迫るものがあると思うからです、小説やミステリーとしての面白さを求めず、リアリズムを追求するのであればそうすべきだと考えます。小説という形態でリアリズムを追求して表現するのであれば、インパクトがある何かがないと採点不能というのが私の正直な感想です。
現実の犯罪を小説のリアリズムは超えることはできない、だから、それを小説で表現しても無意味とは言いませんが虚しさが残る、しかしながら、小説が描く犯罪は現実の犯罪をフィクションにおいて超えることはできる、そこに小説の面白さがあるのであります。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4101347263
No.63
(1pt)

ここまで書くのであれば、犯罪ドキュメンタリーの書き手になっていただきたく候。

作者精魂込めた渾身の力作の小説に対して星一つをつけることは大変、失礼な行為です。
従いまして、私の星一つの評価は小説に対しての評価ではなく、私のこのような小説に関しての考え方だとご理解ください。
つまり、本書は世田谷一家殺人事件を意識しての小説でしょうが、世田谷の犯罪の犯人は逮捕されていませんし、犯人のない経歴や内心も不明です。本書は世田谷一家殺人事件と同種の事件を仮想し、犯人像を仮想し、小説化したものですが、フィクションはあくまでもフィクションです。
ここまで架空の事件を小説という形でノンフィクションであるかのように人間描写をすることに果たして意義があるのか、私は疑問を感じました。やはり、小説は小説である以上、小説としての何かが必要であり、架空の事件の人間描写をあたかもノンフィクションであるかのように読んでも、しらけてしまうと言わざるを得ません。やはり、そこには小説としてのダイナミズム、小説ならではの何かが必要だと考えます。
宮部みゆき女史の小説の「火車」と「理由」も本書と同種のものがあり、私自身は彼女のファンでもありませんが、好きか嫌いかは別にして、宮部女史の小説も細かい描写で長々と描いてリアリズムを追求してはいますが、他方でミステリーとしての要素がありました。本書にはそれはありませんでした。
「愛犬家殺人」の被告たる関根には、どういった幼少期で、どんな生育をしてきたか、その経歴には不明なことが多々あります。池田小学校大量殺人の宅間にしても、ある程度、その経歴は明らかですが、彼の誕生以降の人生を詳細に描いた書物はありません。山口の光市の母子殺人事件の福田の家庭環境や人格形成の歴史についても裁判で明らかになったこと以外にももっと知りたいと私は思っております。
私はこのような小説を高村女史が書くのであれば、関根や宅間、福田の人生を調査取材して書いたほうが活字を使い、書物を書くという行為として、意義があるのではないかと考えます。この小説よりも上記の現実の事件の方が、説得力や迫るものがあると思うからです、小説やミステリーとしての面白さを求めず、リアリズムを追求するのであればそうすべきだと考えます。小説という形態でリアリズムを追求して表現するのであれば、インパクトがある何かがないと採点不能というのが私の正直な感想です。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4620107905
No.62
(1pt)

ここまで書くのであれば、犯罪ドキュメンタリージャーナリストになっていただきたく候。

作者渾身の小説に対して星一つをつけることは大変、失礼な行為です。
従いまして、私の星一つの評価は小説に対しての評価ではなく、私のこのような小説に関しての考え方だとご理解ください。
つまり、本書は世田谷一家殺人事件を意識しての小説でしょうが、もちろん、犯人は逮捕されていませんし、犯人のない経歴や内心も不明です。
もちろん、本書は世田谷一家殺人事件と同種の事件を仮想し、犯人像を仮想し、小説化したものですが、フィクションはあくまでもフィクションです。
ここまで架空の事件を小説という形でノンフィクションであるかのように人間描写をすることに果たして意義があるのか、私は疑問を感じました。やはり、小説は小説である以上、小説としての何かが必要であり、架空の事件の人間描写をあたかもノンフィクションであるかのように読んでも、しらけてしまうと言わざるを得ません。やはり、そこには小説としてのダイナミズム、小説ならではの何かが必要だと考えます。
宮部みゆき女史の小説も本書と同種のものがあり、たとえば「火車」などもそうでしょうが、好きか嫌いかは別にして、ミステリーとしての要素はあります。
「愛犬家殺人」の被告たる関根には、どういった幼少期で、どんな生育をしてきたか、その経歴には不明なことが多々あります。池田小学校大量殺人の宅間にしても、ある程度、その経歴は明らかですが、彼の誕生以降の人生を詳細に描いた書物はありません。
私はこのような小説を高村女史が書くのであれば、関根や宅間の人生を調査取材して書いたほうが活字を使い、書物を書くという行為として、意義があるのではないかと考えます。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4620107905
No.61
(1pt)

文体が気になってなかなか読み進めません

まだ上巻を読み終えただけですが、下巻を読む気力がなくなりつつあります。
原因は内容ではなく文体にあり、ほぼ2ページに一度の割合で段落の文頭が「とまれ」で始まるのです。
ここまで繰り返し出てくるとうんざりして、内容に集中するのが困難です。
週刊誌での連載であればこれほど気にならないかもしれませんが、単行本化する際には
加筆なり修正なりしてほしかったです。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4101347255
No.60
(1pt)

文体が気になってなかなか読み進めません

まだ上巻を読み終えただけですが、下巻を読む気力がなくなりつつあります。
原因は内容ではなく文体にあり、ほぼ2ページに一度の割合で段落の文頭が「とまれ」で始まるのです。
ここまで繰り返し出てくるとうんざりして、内容に集中するのが困難です。
週刊誌での連載であればこれほど気にならないかもしれませんが、単行本化する際には
加筆なり修正なりしてほしかったです。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4620107891
No.59
(3pt)

多少違和感が否めない

「太陽を曳く馬」まで持続した「暴力」と「命」への問いかけが、「冷血」では拡散してしまった印象だ。おそらくこの理由なき犯罪は、成立する社会の「わからなさ」を前提とするが、では、その反対の分かりやすい社会とは何だろう。その社会ではこのような犯行は理路整然とあたかも調書のように抹殺されたのだろうか。そうではあるまい。「わからなさ」はこのハイパー資本主義制社会ゆえに発生しているのではなく、人間の存在そのものに付随するものだ。そこを刑事の視点から描くのではなく、別の人間を新たに登場させることで問い詰めていく展開を期待していた。そこに違和感が残った。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4101347263
No.58
(3pt)

多少違和感が否めない

「太陽を曳く馬」まで持続した「暴力」と「命」への問いかけが、「冷血」では拡散してしまった印象だ。おそらくこの理由なき犯罪は、成立する社会の「わからなさ」を前提とするが、では、その反対の分かりやすい社会とは何だろう。その社会ではこのような犯行は理路整然とあたかも調書のように抹殺されたのだろうか。そうではあるまい。「わからなさ」はこのハイパー資本主義制社会ゆえに発生しているのではなく、人間の存在そのものに付随するものだ。そこを刑事の視点から描くのではなく、別の人間を新たに登場させることで問い詰めていく展開を期待していた。そこに違和感が残った。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4620107905
No.57
(2pt)

意欲作ですが。

切羽詰まった状況でもなく、激しい怨恨でもなく、成り行きで起こってしまった一家惨殺事件。なんとなく勢いで取り返しのつかない犯罪を犯してしまった二人の男たちの心境はよく表されてると思います。とくに前半の犯行に至るまでのふたりの描写には引き込まれました。
ところが、逮捕されてからの尋問あたりから、文章には「否」と「とまれ」の連続で、失礼ながらいささかげんなりしてしまいました。
何ページにもわたって、同じ内容が繰り返されてる気がしますが・・。犯人から刑事への手紙の中の文面にまで「〜とまれ〜」が登場して、30歳ちょっとの男性が、「とまれ、何とか〜」って話したり書いたりはしないのでは?って後半は冷めた目で読んでしまいました。
それにしても、殺人を普通の人間が起こしてしまったという事件は現実に頻繁にニュース流れます。現代でも通じるカポーティーの題材を、意欲的に捉えられた作品とは思います。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4101347263
No.56
(2pt)

意欲作ですが。

切羽詰まった状況でもなく、激しい怨恨でもなく、成り行きで起こってしまった一家惨殺事件。なんとなく勢いで取り返しのつかない犯罪を犯してしまった二人の男たちの心境はよく表されてると思います。とくに前半の犯行に至るまでのふたりの描写には引き込まれました。
ところが、逮捕されてからの尋問あたりから、文章には「否」と「とまれ」の連続で、失礼ながらいささかげんなりしてしまいました。
何ページにもわたって、同じ内容が繰り返されてる気がしますが・・。犯人から刑事への手紙の中の文面にまで「〜とまれ〜」が登場して、30歳ちょっとの男性が、「とまれ、何とか〜」って話したり書いたりはしないのでは?って後半は冷めた目で読んでしまいました。
それにしても、殺人を普通の人間が起こしてしまったという事件は現実に頻繁にニュース流れます。現代でも通じるカポーティーの題材を、意欲的に捉えられた作品とは思います。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4620107905
No.55
(3pt)

健康を損なう恐れ…

残念ですが、この上巻の3分の2を読んだところで断念してしまいました。読む私の体調が凄く悪かったからかも知れません。酔いやすいフェリーの中で読んでいたからかも知れません。広い空と濃い緑の沖縄にいたからかも…。

結果、頭痛と吐き気でボルタレンよりは軽いですが、ロキソニンを飲むことになったのは、主人公と似ているなと自分を思いましたが。

この作品は、犯罪小説より、調査報道に近いかなと思います。裏社会と表社会の間の遠くない場所に潜む日常や動機を克明に記録して、これからに活かそうとみて取れる姿にそう思います。

この本が読めたら健康、若しくは対岸の火事か。読めないと相当に弱っているか、身近に感じることが出来る…そんな風に思いました。

有能だから組織と合わなくなる公務員の合田刑事の描かれ方が好きです。合わなくても続ける様は、「こういう人がいるから税金を払う義務も喜びもあり、社会が安定する秘密でもある」と頭が下がります。架空の人物なのに。公務員に限らないかも知れませんけれど。

ただやっぱり、体調が悪い人や、日々に心配事が多い人には、娯楽にはならないですよ、と先に言っておきたいです。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4101347255
No.54
(3pt)

健康を損なう恐れ…

残念ですが、この上巻の3分の2を読んだところで断念してしまいました。読む私の体調が凄く悪かったからかも知れません。酔いやすいフェリーの中で読んでいたからかも知れません。広い空と濃い緑の沖縄にいたからかも…。

結果、頭痛と吐き気でボルタレンよりは軽いですが、ロキソニンを飲むことになったのは、主人公と似ているなと自分を思いましたが。

この作品は、犯罪小説より、調査報道に近いかなと思います。裏社会と表社会の間の遠くない場所に潜む日常や動機を克明に記録して、これからに活かそうとみて取れる姿にそう思います。

この本が読めたら健康、若しくは対岸の火事か。読めないと相当に弱っているか、身近に感じることが出来る…そんな風に思いました。

有能だから組織と合わなくなる公務員の合田刑事の描かれ方が好きです。合わなくても続ける様は、「こういう人がいるから税金を払う義務も喜びもあり、社会が安定する秘密でもある」と頭が下がります。架空の人物なのに。公務員に限らないかも知れませんけれど。

ただやっぱり、体調が悪い人や、日々に心配事が多い人には、娯楽にはならないですよ、と先に言っておきたいです。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4620107891
No.53
(3pt)

判断保留

高村薫でこれまでに読んだのは、『レディ・ジョーカー』と『マークスの山』だけだと思う。
 この『冷血』については、テレ朝のニュース番組で取り上げられたのを偶然観てしまって、男性キャスターの大げさな反応には鼻白んだが、前に読んだものは面白かったという記憶があったし(『マークス』は映画も観た。名取裕子って、そんなに興味のある女優じゃないけど、異様にHだった)、時々TVに登場して社会問題などにコメントする高村薫という人に、その言葉の出所が読み切れなくて不思議な異物感のような違和感のような何かを感じていたので、読んでみた次第。
 ま、読み通せたし、退屈はしなかったのだが、そんなに出来のいい小説だとは思えなかった。
 帯を見れば話の筋は大体分かるし、通常の意味での推理小説的な謎解きで勝負してる内容でもないので、その辺りはあんまり気を遣わずに言えば、やはり被害者一家の描写が何であんなに長いのか、小説の設計として理解できなくはないが、効果を上げていたかどうか疑わしい。
 2人の犯人についても、逮捕されてからの尋問場面や手紙では、それなりにチンピラ風の言葉を遣わせながらも、相当に高度な言語能力を感じさせて、作品冒頭で問題の事件が起きる直前までに展開される描写との落差が大きすぎる。しかも冒頭の描写は2人の間で視点を往復させながら半ば主観的になされており、読者としては犯人を内側から覗いてしまった感覚なので、逮捕後の第3者視点からの描写で延々と続く犯人の動機や心情解明の堂々巡りに、もどかしさばかり感じてしまう。
 また全体に会話の言葉が生硬で、ちょっと高橋和己の小説の読み味さえ思い出してしまった。『レディ・ジョーカー』や『マークスの山』ではそんな風に感じなかったから、ある意味で以前より下手糞な、少なくとも無骨な小説になっているワケで、そこは著者の現在の境地として受け止めるべきなのだろう。その辺が見通しきれないので「つまらない」と切って捨てる気になれず、これはTVで観る著者の異物感とも通じている気がして、最後まで読み通してしまった。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4101347255
No.52
(3pt)

判断保留

高村薫でこれまでに読んだのは、『レディ・ジョーカー』と『マークスの山』だけだと思う。
 この『冷血』については、テレ朝のニュース番組で取り上げられたのを偶然観てしまって、男性キャスターの大げさな反応には鼻白んだが、前に読んだものは面白かったという記憶があったし(『マークス』は映画も観た。名取裕子って、そんなに興味のある女優じゃないけど、異様にHだった)、時々TVに登場して社会問題などにコメントする高村薫という人に、その言葉の出所が読み切れなくて不思議な異物感のような違和感のような何かを感じていたので、読んでみた次第。
 ま、読み通せたし、退屈はしなかったのだが、そんなに出来のいい小説だとは思えなかった。
 帯を見れば話の筋は大体分かるし、通常の意味での推理小説的な謎解きで勝負してる内容でもないので、その辺りはあんまり気を遣わずに言えば、やはり被害者一家の描写が何であんなに長いのか、小説の設計として理解できなくはないが、効果を上げていたかどうか疑わしい。
 2人の犯人についても、逮捕されてからの尋問場面や手紙では、それなりにチンピラ風の言葉を遣わせながらも、相当に高度な言語能力を感じさせて、作品冒頭で問題の事件が起きる直前までに展開される描写との落差が大きすぎる。しかも冒頭の描写は2人の間で視点を往復させながら半ば主観的になされており、読者としては犯人を内側から覗いてしまった感覚なので、逮捕後の第3者視点からの描写で延々と続く犯人の動機や心情解明の堂々巡りに、もどかしさばかり感じてしまう。
 また全体に会話の言葉が生硬で、ちょっと高橋和己の小説の読み味さえ思い出してしまった。『レディ・ジョーカー』や『マークスの山』ではそんな風に感じなかったから、ある意味で以前より下手糞な、少なくとも無骨な小説になっているワケで、そこは著者の現在の境地として受け止めるべきなのだろう。その辺が見通しきれないので「つまらない」と切って捨てる気になれず、これはTVで観る著者の異物感とも通じている気がして、最後まで読み通してしまった。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4620107891
No.51
(1pt)

すみません、もうダメ…

高村氏は昔から「自分はサスペンス小説を書いていると言う覚えはない」と仰っていたようだが、本当にサスペンス小説でなくなってしまいました。この救いのない荒涼とした世界を彷徨うのは合田裕一郎でないとダメなのか…?合田を含め、空しさを抱えつつ淡々と事件に応対する警察官僚達だけがリアリティを感じさせる本作…うーん、私にはもう良さが解りません。
冷血(下) Amazon書評・レビュー: 冷血(下)より
4101347263
No.50
(1pt)

すみません、もうダメ…

高村氏は昔から「自分はサスペンス小説を書いていると言う覚えはない」と仰っていたようだが、本当にサスペンス小説でなくなってしまいました。この救いのない荒涼とした世界を彷徨うのは合田裕一郎でないとダメなのか…?合田を含め、空しさを抱えつつ淡々と事件に応対する警察官僚達だけがリアリティを感じさせる本作…うーん、私にはもう良さが解りません。
冷血(上) Amazon書評・レビュー: 冷血(上)より
4101347255