福澤彰之の息子・秋道は画家になり、赤い色面一つに行き着いて人を殺した。

55年体制を生きた政治家の王は80年代半ば、老いて王国を出た。代議士の父と禅僧の息子の、魂の対決。

遙かな洋上にいる息子彰之へ届けられた母からの長大な手紙。そこには彼の知らぬ、瑞々しい少女が息づいていた。

空虚な日常、目を凝らせど見えぬ未来。五人の男は競馬場へと吹き寄せられた。

昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した―精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。

ホステス殺害事件を追う合田雄一郎は、電車飛び込み事故に遭遇、轢死した女とホームで掴み合っていた男の妻・佐野美保子に一目惚れする。

CIAの『伝書鳩』とともに、父の仇である『リヴィエラ』を追っていたジャック。複雑怪奇な諜報機関の合従連衡。

惚れたって言えよ―。美貌の殺し屋は言った。

時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。隣り合い、いがみ合う二藩の思惑が交錯する地で起きた厄災。

待望の合田雄一郎シリーズ、 7年ぶりの最新作! 池袋のアパートで交際相手に撲殺された女性。

元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さん。

東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺された。

91歳の耕造は妻に先立たれ、69歳の小夜子を後妻に迎えていた。

原発技術者だったかつて、極秘情報をソヴィエトに流していた島田。

銀行本店の地下深く眠る6トンの金塊を奪取せよ。大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企んだ、大胆不敵な金塊強奪計画。

「人生の大きさは悔しさの大きさで計るんだ」。拍手は遠い。

カンザス州の片田舎で起きた一家4人惨殺事件。被害者は皆ロープで縛られ、至近距離から散弾銃で射殺されていた。

離婚した杉村三郎は私立探偵事務所を設立。

刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――。犯罪小説の最高峰、ここに誕生! 東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。

定年まであと十年のベテラン刑事岩倉剛。

親子の救済、老人の覚醒、過去の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ……淡く美しい希望が灯る。

「皆さん、お静かに。動かないでください」。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。

今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。

それは一発の銃声から始まった。15年前、大阪の町工場で母を撃った男はどこに?吉田一彰はその男・趙文礼をさがしていた。

20世紀初頭のロンドン。気はいいが少しおつむのゆるい金持ち青年バーティには、厄介事が盛りだくさん。

“ゼロ”の研修から戻った倉島警部補は、外事一課と掛け持ちで「作業班」に入ることになる。

中学3年の尾垣真が拾った中世ヨーロッパの古城のデッサン。

インターネット上に溢れる情報の中で、法律に抵触するものや犯罪に結びつくものを監視し、調査するサイバー・パトロール会社「クマー」。

地方紙の支局長として20年ぶりに地元に戻って来た福良孝嗣は、前市長の息子が銃殺された事件を着任早々、取材することになる。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

世田谷区祖師谷で起きた母子三人惨殺事件。被害者が地下アイドルだったこともあり、世間の大きな注目を集めていた。

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

元刑事、警察学校校長を最後に退官した小早川の再就職先は三宿女子大学。

ガレージや車が燃やされるなど17件続いた放火事件。

三年前に新宿で起きた傷害致死事件の容疑で内偵を進めていた男がマンションの一室で死体となって発見された。

脱走した米兵の惨殺死体が日本海岸で発見された。それがすべての発端だった…。

検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。

大森署管内で女性が姿を消した。その後、交際相手とみられる男が殺害される。

裏社会の人間が次々と惨殺された「ブルーマーダー事件」。その渦中で暴力団組長・皆藤が行方不明になっていた。

「動くな」。終電帰りに寄ったコンビニで遭遇したピストル強盗は、尻ポケットから赤ちゃんの玩具、ガラガラを落として去った。

電車内で女子高生に痴漢を働いたとして会社員の武本が現行犯逮捕された。

新宿署の刑事・鮫島は、捜査中に北新宿のヤミ民泊で男の銃殺死体を発見した。

大手総合商社テイゲンに、同社と旧ソ連の不適切な関係を指摘する文書が届いた。

沖縄の活動家死亡事故を機に反米軍基地デモが全国で激化する中、新宿署の東弘樹警部補は、「左翼の親玉」を取調べていた。

日本新報記者・南康祐に、大手IT企業が不正献金をしているという政治家リストがメールで届く。

日本列島を震撼させた「歌舞伎町封鎖事件」から七年。伝説となった犯罪者“ジウ”に自らを重ねる新たな怪物“ダムド”が現れた。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

歌舞伎町の一角で町会長の死体が発見された。警察は病死と判断。

池袋の繁華街。雑居ビルの空き室で、全身二十カ所近くを骨折した暴力団組長の死体が見つかった。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

警視庁捜査一課刑事宇田川の同期、特殊犯捜査係女刑事大石が「しばらく会えなくなる」と言い、消息を絶った。

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。

畠山警視は実技を伴うスカイマーシャルの訓練中、壁に直面する。彼女は共に難事件を乗り越えた竜崎に助言を求めた(「訓練」)。