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流星ワゴン
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流星ワゴンの評価:
| 書評･レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評･レビュー一覧です
※以下のAmazon書評･レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全387件 381～387 20/20ページ
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| 最初の物語の導入部分といい、中盤までは良いのですがそれ以降やや減速し始めます。 内容が良かっただけに中盤からラストにかけてもう少し消化して欲しかったかな、 という印象です。ですが、それらを差し引いても充分に得るもののある内容でした。 たとえ過去の失敗に気づいた自分が過去に戻っても、その一瞬をやり直せたとしても、やっぱりそれは過ぎ去ってしまった過去に過ぎない。 むしろ、過去なんてやり直せない方がいい。 過去に後悔を持つよりも、「失敗してしまった自分」を受け入れて未来に進む事の方が とても難しく、そして大切なのだと改めて強く思いました。 大人、特に子供を持った父親に読んで欲しい一冊です。 私ももっと年をとってから、もう一度読み直してみたい。 | ||||
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| あのときに戻れるなら…今はこんな状態にはなっていないのに…と思うことは誰でもありますよね。例えば、あの時もっと勉強していたらとかなんで正直に言わなかったんだろうとか小さなことを挙げたらきりがないけれども。多分、実際に戻れないから「ああしておけば…」なんて考えるのかもしれません。でも、本当にもどってしまったらいったいどうなるでしょうか？思いどうりにやりなおせますか？正しい対処ができるでしょうか？今はもっとうまく乗り越えられそうでも、あのときうまくできなかったから今があるのです。みんな、今の私の土台になっているのです。そして、やり直したい時点にもどってもうまくできない。できたとしても、やっぱり未来の自分は後悔するのです。無理だとわかっていてもなんだか切!!ない、誰にでもあるお話なのです。 | ||||
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| 誰もが自らの人生の中に、「もし…」と思える瞬間を思い出すことができるだろう。「もし、あの時…」「もし、あそこで…」そんな多くの「もし」は後悔として体に刻み込まれる。人が死ぬ時、その「もし」の量が膨大であれば成仏できず、霊としてこの世に留まることになるのだろうか？ この「流星ワゴン」はそんな「もし」を抱えて人生を生きる一人の中年男に起きた奇跡の物語である。 主人公の永田は３８歳。会社をリストラされ、妻は不倫、子供はいじめにあい反抗期。いつの間にか崩れてしまった家族。もう死んでしまいたい。そう思っていた永田の前に、１台のワゴンが現れた。５年前に死んだ橋本親子が運転する、流星ワゴンだった。幽霊の運転するワゴンに乗り込んだ永田は、過去の「もし」をもう一度経験する旅にでた。息子の気持ち、妻の気持ち、そして父の気持ち。今まで知らなかった、知ろうとも思わなかった多くの事を知り、永田の後悔は癒される。人生をやり直すことはできないが、蓄積された後悔を取り除くことはできる。最後に永田は未来を選択することになる。後悔を癒した主人公が選ぶ未来こそがこの物語の最大のテーマであろう。 これは現代の家族の物語である。家庭崩壊が叫ばれる中、家族小説の第一人者といえる重松清が新たな家族小説を書き上げた。崩壊した家族はどうすれば元に戻るのか？ 重松清はこの小説でその答えを提案している。それは過去を見つめ、未来を信じることなのだろう。この小説は「もし」というありえないことを叶える単なるSF小説ではない。現実はそれほど甘くないことを重松清は強烈に訴えかけている。生易しい励ましではなく、強く生き、そして、現実を変える勇気を持てと教えられた。 | ||||
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| 重松清はストーリーテイラーとしては右に出る者がいない、と確信した一冊。彼お得意の地味な書き出しから、話は意外な展開に。特に広島出身の私は、父親チュウサンの一言一言に涙を禁じえませんでした。上質の物語。少し早いけど父の日のプレゼントに、いかがでしょう？ | ||||
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| 重松清の最新長編小説で、読み始める前から期待しながら読みましたが、見事期待にこたえてくれる作品でした。家族のバラバラな絆とそれぞれ抱えるもの、それを知る主人公の思い……と、前編に登場人物が抱える切なさと家族に対する愛情が見事に描かれ、重松作品らしさが全編に出ています。 | ||||
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