■スポンサードリンク
流星ワゴン
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
流星ワゴンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全387件 241~260 13/20ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて重松さんの作品を読ませてもらいました。 誰でも日々の暮らしの中で、流されてしまっているコトってあると思います。 でもそれを変えることができずズルズルと深みにハマって行ってしまう。 人生はやり直すことは出来ないけれど、気づいた時にはその時点から納得のいく日々になるよう、前向きに努力しなければいけないと言うことを胸に刻みました。 人生良いことばかりのはずも無いけれど、悪いことばかりでもないわけですから。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
やり直しのきかない後悔の現実。 あの時こうしていれば・・あの時なぜそうしなかったのか・・今私の胸の中にも取り戻すことのできない後悔は渦巻き、今もその現実は厳然とある。 主人公は流星ワゴンに乗って、「人生の岐路(大切な場所)」に立つ。 しかしその岐路は、現実の世界の自分ではまったく岐路とは気づかなかった岐路である。 馬鹿な親子だと5年前は嘲笑した初めてのドライブで交通事故死した親子。 その記事を読んだときには自分は幸せだと確信していた主人公。 しかし、そのときから目に見えない家族の崩壊は始まっていた。 このストレス社会の中で、大事なものを見失わないように、流星ワゴンのドライブはたとえどんな現実も「今ここから」やり直していける勇気を教えてくれる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小さい頃に親父は死んだんで、記憶には残ってないケド、どこかで僕を見てるんだろうと勝手なプラス思考に陥りました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
悲しい現実に遭遇した時、保障のない未来にどこまで希望を持てるのでしょうか? 強い人間は絶望をはねのける人間のことではなく、絶望ですら大きな自身の一念の中で消化できる人間のような気がしました。 父親を亡くすとき、 母親を亡くすとき、 大事な人を亡くすとき、 それをどうやって受け止めるんでしょう? 全部の悲しみをこの胸に受け止めて、強く生きる自分になりたいなと思わされます。 流星ワゴンを読むと、父親に注がれた愛情を思い出したような気がします。 橋本親子の再会シーン。チュウさんが涙ながらにカズを生かしてくれとせがむシーン。 チュウさんとカズが立ちションするシーンは号泣モノです。 絶対お奨めの作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
サイテー、サイアクの現実に居ながららにして、 もう死んでもいいかなと思うこともあれば、 幸せを噛みしめて自分を変えて、出来ることを一つ一つやっていく。 その違いにあるものは。 「内観」小説です。 小さい頃に遡って、母親あるいは父親との関係を見つめ直す。 「してもらったこと」、「してあげたこと」、「迷惑をかけたこと」。 幼いころの自分は「してあげたこと」なんてほとんどなくて、 「しもらったこと」がいかに多いのか、「迷惑をかけたこと」がいかに多いのかに 気づきます。 見方を変えてみる。 それを小説、「ワゴン車」に乗ってやって見せてくれる小説です。 凄い。 最後の十数ページ、おいおい泣きながらページを繰って読み終えました。 著者36歳のときに書いた小説だそうです。 今、37歳ですけど、読み終わった後、主人公のように自分の周りの人、 まずは家族に対して、気持ちが変わったように思います。 オーバーかもしれないけど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
痛いです。 文庫本にしては厚めですが、読みやすいのと引き込まれてしまうので、本当に一気に読んでしまいました。 主人公や登場人物に感情移入してしまうのはもちろんですが、この本はそんな通り一遍の表現ではくくれない何か、があります。コトバや考え、思い、行動などが心の奥深いところにグサグサ突き刺さってくる感じでしょうか。痛いです。 結末も、ご都合主義すぎず、悲しすぎずと、何ともいえない穏やかな気分にさせてくれます。 僕らと同世代で似たような環境、家族、特に子供を持つ男性にはぜひ、読んで感じてほしい本です。 感じて考えることで何かが変わるきっかけになるかもしれません。 でも、考えているだけではだめです。行動しないと。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すごい感動したとかではないのだが、妙に心にしっくりくるのは作者と同年代のせいか。 心のどこかにすっぽりとはまってしまったのが、4年前。 以来重松清の小説はほとんど読んでいる。 マンネリとかの評価もあるが、つくづくすごい作家だと思う。 彼が50歳や60歳になったら、どんな世界を提示してくれるのだろう。 非常に楽しみである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の作品は珍しくファンタジーの要素が入っており、多少抵抗があったが、最後のエンディングはさすが重松清といった感じだった。 最後はどんな展開で締めくくるのだろうかと考えながら読んだ。過去は変えられないけど、未来は少しずつ変えられる。 重要なポイントになった過去は今まで気がつきさえしなかった日常のワンシーン。 最後は何気ない「くそみたい」な生活かもしれないところから少しずつでも未来を変えられるんだ、という著者のポジティブなメッセージを感じられた。 ラストシーンの「黒ひげ危機一髪」をとりあげて、ルールなんて変えてしまえばいいんだ、という場面が一番好きだ。 受験に失敗する未来である息子、リストラされる未来である自分、しかし人生の勝ち負けなんて一面的なものではない。優しく、力強いメッセージのこもった作品であると思います。 筆者の文章がたまらなく好きです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
実は自分の父親と自分の関係も「チュウさん」と「カズ」に凄く良く似ているんです。 柔道選手で鳴らした僕の父と、帰宅部や文化系クラブに入ると親父がうるさいだろうと 思って一番楽そうだった軟式テニス部を選んだ僕。それ以外にもチュウさんがカズ(ちなみ に僕もカズオではないですが、親父からカズと呼ばれています)に話しかける言葉が、 つらい思い出を抉られているようで、最初は読んでいて自虐ネタを見ているようでした。 でも読んでいるうちに、だんだんもしかしたら自分のオヤジも本当のところ、自分を どういう風に見ていたんだろうって、すごく気になりだしました。ひょっとしたら自分 の方から避けていたかも知れない。 親父ともう一度、向かい合って話してみようかな、と思わせてくれただけで、この本は 僕にとって小説以上のものになりました。そして自分の息子との接し方も。 著者の本はみな好きですが、なかでもこれは(僕にとっては)別格かもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
息子の受験失敗から来る家庭内暴力、妻の浮気、そして自分のリストラと家庭崩壊状態の永田。そんな彼がほぼ死を決意する時、どこからともなく現れたワゴン車。そこには既に死んだ親子が乗っていた。そしてその後出てきたのは自分と同じ年頃の父だった。時間を逆戻りされる中、何とか家庭崩壊を食い止めようと努める永田。ファンタジー仕上げの作品ではあってもテーマは極めて重い。死んだ父が若い姿で現れるという意味では、映画化もされたキンセラの「フイールドオブドリームス」を彷彿させる作品でもある。男が泣く作品という巻末の解説があるが、それもこの「フイールドー」に匹敵するともいえる。決して結果をひっくり返せるわけではないが、ちょっとしたことがやがて壊れた家庭を少しずつ戻して行き、幸せな家庭を取り戻すことが出来るのだ、とこの作品は訴えている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
重松清の作品のなかでもっとも好きなもののひとつです。 不器用な父親が子を思う気持ち、 その気持ちがうまく伝わらないはがゆさ、せつなさ、悲しさ、が とてもうまく描けていると思います。 読んでいる途中、目を閉じると まぶたの裏に、自分の父親の姿が現れました。 笑いながら、とにかく楽しそうに一緒に遊んでくれた 今の自分と同じ年ぐらいの父の姿。 そしてその姿が、無口で不機嫌そうな顔をした 年老いた父の姿に変わると 胸が締め付けられ、閉じたまぶたに思わず力が入りました。 やり直したいことがたくさんあります。 でも、この世に生まれてきてよかったです、お父さん、 といまさらながら思ってしまう、爽快な読後でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久々に本を読んで号泣しました。 それも、新幹線の中で(笑)。 「泣ける本ではなく、泣いてしまう本」 だという宣伝文があったが、まさにその通りだった。 読んだ時期がよかった。 僕は今、37歳。 この物語の主人公は38歳。 僕は家庭では悩んでいないが、 僕も僕の周りの同年代の知人・友人は仕事や、これからの生き方で 悩んでいる人が多い。 30歳前にも人生の分岐点で悩んだが、40歳前となると、その時期とは また別な分岐点にさしかかる。 そして、なかなか「やり直し」もきかない年齢だ。 そのために、悩んだまま混沌とした渦の中に陥ってしまうこともある。 しかし、この本を読んで元気付けられた。 思い悩んだら「ワゴン」に乗って、過去を走ってみてもいいだろう。 気付かず通りすぎてしまっていた分岐点が見えるかもしれない。 その分岐点は通りすぎてしまったから「やり直せない」「後悔する」「混沌とする」のではなく、 気付いたそのときからどうするか、未来で修正していけばよいのだ。 同世代に読んでほしい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
流行するものには、流行するだけの理由があるのだ。 一時期どこの書店へ行っても目立つところに積まれていたこの作品。へそ曲がりな私は迂回して通っていたが、そんな性質を恥じることになった。 是非読んで、心のなかにいるあなたの親と、久しぶりに対話してほしい。 あなたの親はどんなひとでしたか。あなたはどんなこどもでしたか。あなたがたはどんな親子でしたか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初少し読むとなぜ流星ワゴンか、これからどうなるのか、余り予測がつきませんが、ワゴンが登場するとなるほど…と、思います。結構長いですが、引き込まれて読み続けてしまいます。最後の方は悲しく泣けて来ますが、最後の最後には少し微笑ましくまた読みたくなります。面白かったです。重松清さんに感謝です。ありがとうございます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
悲しい運命の分岐点が幾つか描かれていて、胸が痛くなりました。 三十路後半の主人公(♂)が、5年前に死んだ訳ありな父子の流星ワゴンに乗って過去を旅し、自分が気づいていなかった衝撃的な事実に直面する。 ここまで・・・ってくらい辛いことをいくつも目の当たりにすると、もう・・・俯瞰です。 しかし、死んでもいいかなぁと思っていた主人公の中でなにかが動き始める。 自分の再生力、蘇生力なるものを信じるか?信じてみようよ!との筆者の熱い思いを感じました。 「冬来たりなば春遠からじ」そんな言葉がよぎります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
正確には過ぎてしまったことは、やり直すことなんてできないんです。 でも、未来は変えられる。気が付けば今日からでも。 父と子、父と祖父、夫と妻・・・あの日わからなかったことが、 幽霊である父子と一緒にワゴンで過去へドライブすることによって、 だんだんとわかってくる。 この小説の主人公である一人が言っているように、僕も父のことが好きではない。 僕自信がワゴンに乗って過去を回想しているようでした。 でも、小説を読み終えたとき、少し父が好きになった。 人並みに長生きしてもらいたいとも思った。 そして、父が死んだらきっと男泣きするんだろうな・・・。 そういう気持ちにさせてくれた一冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どこか屈折していて、どこか切ない。 そんな3組の父子関係が丁寧に描かれている作品。 この話に出てくる父親達は、皆揃って不器用。 気を遣いすぎたり、ぶっきらぼうだったり、人の気持ちに無神経だったり。 後悔している過去を清算しようと抗い、 思い悩みながら周りとぶつかるシーンには、思わず切なくなってしまいます。 心温まる終盤の展開も◎。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説としては上出来、皆さんと同意見。 「流星」なんていうメルヘンチックな題名とは裏腹に、最初は残酷な物語が続きます。しかし、読み終えてみれば、やはりこれは男にとっての「メルヘン」だったんだなと。主人公が途中で甘い考えを抱き、少年にたしなめられるシーンがあります。作者も敢えて明確なハッピーエンドは用意しなかった。それでも、これは甘いメルヘンになっています。もっとも、小説にさえ「甘さ」や「メルヘン」や「希望」がなかったとしたら! 哀れで弱い世の男どもは憤死してしまうかもしれません。 父子の物語は、「子供の挫折とイジメ」「家庭の崩壊」という重松的なテーマも内包し、人生の意味とか希望ということにつて敷衍しています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書の38歳の主人公は会社をリストラされた上、 家庭も崩壊寸前の状態で、 「死んじゃってもいいかなあ」と絶望しているところで、 5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われ、 自分の過去へ戻る旅が始まる。 果たして、バックトゥーザフューチャーの様に過去を修正する事は出来るのか? ネタバレになってしまうので、どうなったかは伏せておくが、 私個人としては非常に納得のいく結末だったと思う。 そして人生半ばに来ても、まだまだやり直せるという希望を与えてくれる。 ただし、中年夫婦のセックス描写が結構生々しく、 正直言って嫌悪感を覚えたほどだった。 そして、その後の夫婦関係については当然賛否両論あるだろうと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
五年前に交通事故で死んだ、橋本親子の乗るワゴンに拾われた「僕」は、人生のやり直しの旅に出る。結果はなにも変わらない、しかし、過程だけを変えることができる。悔いの数だけ旅があり、旅が終わりに近づくにつれ、悔いがなくなっていく……。 ベストセラーである。重松清の作品のなかでも、最高傑作なのではないか、という声も多い。重松文学は、しばしば家庭が崩壊した家族の話が多い。最初はよくわからない本書も、じつはその重松の王道的なスタイルの作品であるとわかる。しかし、そこにSF的な要素を持ち込んだことが、重松のあたらしい試みと言えそうだ。しかし、このSF的要素、もちろん本書はSFではなく、回想小説である。自殺をほのめかす雰囲気を放つ三十八歳の「僕」が、「やりなおせたらいいなあ」と思っているだけの、単なる妄想とも取れる内容なのだ。もちろんそうではないのだが、(おそらく)それほどSF的な要素は希薄である、と言い換えてもいい。重松作品の持つ、あったかみ、それと対の存在の冷たさ、つまり、崩壊と温もりが合致した独特の世界観は本作で最大限に発揮されている。 そして、なにが本作のテーマなのだろうか、という部分でも、いろいろな解釈が取れるのだ。主なテーマは「父と息子」なのだが、見ようによってはいろいろな部分が見える。感動もさることながら、読後感もなかなかある、渾身の一作である。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!