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ジェノサイド
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ジェノサイドの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全600件 381~400 20/30ページ
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| 謀殺と盗聴にまみれた現代の世界情勢に対するのみならず、人類史および薬学などに関する作者の豊富な見識に深い感銘を受けた。そのような見識により、現代世界に新たな知性が誕生した場合にはどうなるかを考察し、国際的なスケールで小説化したものがこの書籍に他ならない。 ストーリーの秀逸さはもちろんだが、人類を行動させてきたのは恐怖であること、人間は大量殺戮を行う動物であること、歴史学は支配者による殺戮を英雄譚にすり替えたものなど、物語の各所に現代世界や人類に対する作者の深い洞察によるメッセージが記されていることも見逃せない。たとえ映画化されたとしても、それらのメッセージは小説でしか味わうことができないので、ぜひ多くの人々に一読されることを勧める。 関東大震災、アフリカなどで行われた虐殺の様相を詳細に描いているのは、人類が虐殺を行う動物であることを強く印象づける。 合衆国憲法は民主主義の仮面を被りながら独裁を許す制度であることを知り、アメリカが発展した理由がわかったような気がする。 日本人に、世界を相手にしたこれだけのストーリーを書いた知性が現れたことを誇らしく感じる。 | ||||
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| 売り文句の書評に「ハリウッド映画級の」とあったが、自分はこれを、「よくあるテンポの良い、見やすくてありがちな、しかし、受け手を飽きさせない事にかけては一流の」と受け取った。つまりはハリウッド映画である。 アフリカ、コンゴ奥地に突如生まれた「突然変異体」。その不確定で未知なる存在を巡り、米国政府機関と軍部、そして日本の科学者が各々の使命と陰謀を懸け、動き出す。米国、日本、アフリカ大陸、と地球規模で展開するハードボイルドなストーリーは、「突然変異」を探し出し消去するという指令を受けアフリカ奥地に派遣された傭兵隊。そして、偶然からも、未知なる難病の治療薬開発の使命に燃え悪戦苦闘する日本人科学者らの物語を同時並行させながら、ダイナミックに進む。そして、最後に「その存在」に世界が震撼する。 と、いい加減かつ大雑把に紹介したが、個人的に書店で本を手に取る時に「ジェノサイド=虐殺」というタイトルと、重厚なブックカバーに描かれた「エイリアンか子供のようなもの(としておく)」から推測して、「果てなき大量虐殺の果てに、アフリカ大陸奥地で、HIVやエボラウイルスのようなの未知なる凶悪なウイルス、もしくはそれに匹敵するよう恐ろしい化け物が誕生する」という話を勝手に連想した。「ジェノサイド」という人類が犯した最悪のおぞましい業がおびただしく蓄積する大陸で、未知なる化け物が生まれるという話だ。 しかし、「ジェノサイド=人類の業」自体は物語にあまり関係はなかった。つまり、想像していたような、アフリカ大陸、虐殺、から連想されるような「人類の自業自得話」ではなく、このことが物語を単なるハリウッドSFにしてしまった。 何でも現実的でポリティカルなら偉い。などと程度の低いことを言うつもりは毛頭無いが、「アフリカ大陸奥地に、一体どんな恐ろしい「化け物」がいるんだ?」とシンプルでストレートな好奇心を読者が働かせた場合、「あの程度」では完全な肩すかしというもの。それに、まったく奇麗ごとではなく、タイトルの「ジェノサイド」というもの以上におぞましい事はこの世に存在しない。故に、後半の途中で傭兵隊が遭遇する「少年兵」のエピソードが読んでいて一番おぞましく、悲しく、つらく、そして、多くの人にとって「未知なるもの」であったのではないか? | ||||
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| 淡々とした幕開けに、淡々と読み進める。絡まって行く二人の主人公の目的とバックグラウンドにどれくらい感情移入できるかが没入感の鍵になるだろうと思う。 確かに多くの人が指摘しているような、特定人種の礼賛のような描写もあるがそれほど気にはならなかった。と言うのも、自分自身が強力な人材とはとても思えないため、現実に勝てない外国人を見るときのような誰に向けて良い物かはたと苛立ちを感じる瞬間を思い出すからだ。余り良い気分ではないのは間違いないのだが、リアリティにつながるこの設定はちょっとうまいと思ってしまった。参考文献や謝辞を見るとそうそう足蹴には出来ないだろういろいろな人に支えられて、その結果出来上がって本になったことを思うとそこは気にしなくても良いかなと感じる。 また、余りに単純な戦争概念や中東やアフリカの概念に違和感がなかったわけではないが、そこを複雑に描写するよりも単純なアメリカや、単純な其処此処を作り出した方が効果的だったのだろう。様々に戦争観念が描かれた本がいくつもあるのに、そのどれにも目を通していないと言うことはないだろうと思うから、この辺は確信犯だろう。 上記を差し引いて、単純に一直線にエンディングまで読むと大きな満足感。ここ最近アクションでSFでサイエンスでスリラーな本を余り見つけることが出来なかったが、良いのが読めて大満足。都合の良さのバランスもすばらしく感じた。うまい。 とはいえ、何となく作者の歴史認識とかに引っかかりを覚えないことも無い。そういう部分は他の事を入れれば良かったんじゃないだろうか。わざわざ描かなくても良いような気がする。 | ||||
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| 大変おもしろく読ませていただきました。 エンターテインメントの醍醐味を味わいました。 ここのレビューで「作者の歴史観が残念」という意見が多かったので少し驚きました。 わたしは昭和30年代生まれなのですが、学生だった頃にちょっと進んだ意見の持ち主にあっては大東亜戦争で南京大虐殺があった、ということは常識でした。 最近はそんなことはなかったという論者もみられますが(もしかして小林よしのりの受け売り?)、検証にはまだ時間がかかりそうです。 そんなことで面白さを感じられなくなるような読者の意識構造に少し恐怖を感じますy。 | ||||
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| 読後感は悪くないのですが… ケントの友人を韓国人にしてしまったり、傭兵の日本人の扱いがあまりにもひどかったり……途中からはギャグ小説のようなノリで読んでいました。 韓国や朝鮮が嫌いな訳ではありませんが、無理やり重要なファクターにしようとしているのがミエミエ過ぎて萎えます。 あと無意味に専門用語が多すぎて、それで読むのをやめてしまう方もいるかと。ただでさえ分厚いのに… 本屋さんのごり押しにまた騙されてしまったなーという感じ。 自分の歴史観を語りたいためだけに作られたような小説でした。 人におすすめはできませんね。 | ||||
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| 全知全能な登場人物がいるのに、 えらく日本にたどり着くのに時間がかかったなあ。。。 「ドラエモン」視てて、あの道具だせばすぐに解決するのでは? という同じ感覚を読後に感じました。 | ||||
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| まず良かった点は、「壮大なスケールで展開される物語」と「専門知識の活用による知的好奇心の喚起」の2点。 前者は、アメリカ・日本・コンゴでの各登場人物の行動が、複雑に絡み合いながらも、最終的に収斂していく様が見事に描かれていて、その発想力と展開にワクワクさせられ続けます。人類の進化や、現人類vs超人類がテーマとなっているため、ミステリーというよりもSFにカテゴリーした方が良いかも知れません。 後者は、具体的には薬学(新薬開発)・人類進化・独裁者心理・航空機・戦闘用兵器などの、専門的な知識を要する描写が非常に緻密で、知的好奇心を駆り立てられます。よくもまぁ、これだけ複合的なテーマを一つの作品内に収めようと思ったもんだ、と感心します。 一方で「??」な点は、全体を通しては上記のように緻密な背景描写を試みているにも関わらず、いくつかの場面で「その状況で、そんな結果はあり得なくね?」というような箇所が登場する部分です。(例えば、日本の大学院生がCIAの手先から簡単に逃げ切れる、とか、そもそも全知全能な超人類が味方にいればもっと簡単にアフリカ脱出できるんじゃね、とか) 上記のような「??」が、作品のリアリティを要所要所で削いでしまっていて、しっくりこない読後の感想でした。内容としては物凄く面白いハズなのに、ちょっと残念だったかな、というのが正直な感想で、星4つとしました。 | ||||
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| 2011年に読んだ小説では、私は一番面白かったです。 盛り込みすぎのような気もしますが、飽くまでもエンターテインメントであることを忘れない作者に脱帽! 特に、ルワンダ虐殺以降のアフリカ大戦に関する記述は、まったく知らないことだったので、衝撃を受けました。 次回作が楽しみ。 | ||||
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| 「13階段」が非常に面白かったので、この著者の作品はいくつか読みました。 この作品はこれまでで一番力を入れた作品だというのは伝わってきましたが、これまでの作品とは作風が違っていたように思います。 途中までは、ぐんぐん読ませてくれます。SF系作品好きにはたまらない要素がたっぷり、映画を見るような壮大な世界観…。一気に読めました。 ただ、ストーリーの壮大さとは対照的に、台詞や人物描写やストーリの整合性など、話の詳細な部分では、粗さやバランスの悪さを感じさせる点があり、そこが残念でした。 全体的に台詞が青臭い感じがするのは、この著者の作品のほとんどに共通しているので気にはなりませんでしたが、この作品では人物の設定が非常に気になりまた。 主人公の学生はまだ若いので、多少幼稚で優柔不断であっても違和感を感じませんでしたが、重要な地位にある人物の行動が信じられないくらい軽々しかったり、韓国人の友人が普通の人なのにスーパーマン並みに何でもできてリアリティがなかったり、米国人のせりふも、息子の命が掛っている人の履くセリフとは思えないような軽さだったり、色々すごく違和感がありました。 また、日本人傭兵がひたすら残酷に描かれていますが、なぜそうなったか等の説明もないため、「そんな人いるか?」と非常に不自然で不可解でした。それでは、人間だれしもが持つ普遍的な残虐性とは関係のない、ただの異常者であり、作品のテーマと関連性がないのでは? また、ラストについては、「それができるなら、そもそもこのストーリーが発生しないんでは?」というような、反則技の様な終わり方にしてしまったのが、もったいなく感じました。「あれ?じゃあなんで〜〜したんだ?」と、話の整合性がおかしくなるような気がしました。 あと、幾つかコメントで見かけたとおり、作者の歴史認識や主張が非常に強く出ている作品でした。ストーリーの中で自然に表現されるのではなく、ストーリーの調和を乱すような形で唐突に「日本人は文字も発明できなかった」の様に出てくるので、正直うんざりさせられるかもしれません。読者が日本人だから、ジェノサイドとして、「南京大虐殺」や「関東大震災での朝鮮人虐殺」が出てくるのかもしれませんが、一般的な日本人なら、「南京大虐殺」はともかく、ジェノサイドとして「関東大震災」の件はピンとこないでしょう。それより、広島長崎の原爆投下や、東京大空襲がイメージされるのではないでしょうか?著者の歴史観は、あまり一般的でないように思います。また、歴史的にも曖昧な点が多いこれらの事件を、リアルな事実の様に取り上げることは危険でもあると思います。 | ||||
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| 作者の主義主張が鼻につく! 関東大震災の件といい南京虐殺の件といい作者の歴史認識を疑います。 内容が面白かっただけに残念でなりません。 | ||||
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| 確かに一気に読ませる力はある。 スケールも大きく、舞台も複雑に展開され、その上専門的な知識も緻密で、 作者の力の入れようが伝わってくる作品。 が、やはりというべきか結局ご都合主義で終わってしまった。 まぁ、読み応えはありました。 | ||||
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| 私には考えたり、勉強になったり、残酷さや無念さで胸が痛くなったり、いろんな感情を味わえる濃密な内容で、 巻末の参考文献も読んでみたくなるような、広がりのある物語でした。 ハリウッドの映画か、洋物の長いドラマのようで、場面が次々に目に浮かび、そのリアルさに感動しました。 分厚い本ですが、一気に最後まで読んでしまえると思います。 (科学分野の専門的なところは、ちょいちょい飛ばしましたがww) しかし、とても面白かったので、さぞ好評価なのだろうとレビューを見に来たら、 日本人だ韓国人だと騒いでる人が多くてびっくりしました。 もしも翻訳された本書をインドの人やフィンランドの人が読んでも同じレビューになるのか甚だ疑問です。 もっと他のことに目がいくと思うんですが、、、。 平和と言われる日本でも、些細なことでジェノサイドがおこるな〜と恐怖を感じます。 やはり人間の本質なのでしょうか、、、。 そう思えるのも本書のおかげなので、大変良い1冊だと思います。 | ||||
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| 超大作。知識の量がはんぱじゃない。作者の努力が想像もつかない。 ‥‥‥‥‥ 自分には、いわゆる"ウヨに嫌われる"国の血が混ざっています。 そんな自分でも読んでいてミックのくだり等、大丈夫かよコレと思った。 これは叩かれるなと。 それを除けばとてもいい作品。 | ||||
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| 読み物として面白かったです。 ただ、人間誰しもが少なからず持つ残虐性を表現したかったのであれば 登場人物(民族)すべてで表現すれば良かったのにと思いました。 読んだ後、なんだか物語の裏に作者達の他の思惑があるようで気持ち悪かったです。 その本を評価し賞を与える団体もです。 実はこの本は書店で帯等(〇〇おすすめ!や〇〇賞受賞など書いてある)を見て買いました。 先にここのレビューを見ていたら買わなかった・・・ ☆は3つですが、中古には出さず処分します。 | ||||
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| この作品が小説で本当に良かった。あの生き物の「目」を見なくてすむのだから。 | ||||
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| 人間は善か悪かというテーマを壮大なスケールで描いた作品です。畳み掛ける展開で一気に読めるほど面白かったのですが…。中にアフリカの非道な武装勢力に拉致されて兵士に仕立てられる子どものエピソードがあります。この描写があまりに残酷で、酷い。結局彼は何の救いもなく、殺されます。この描写以降はどうも引っ掛かって、ただ面白いだけで済まない、重いものが残りました。結局、最後には主人公たちは救われるわけですが、彼ら子ども兵士たちには何の救いもない。そこがちょっと釈然としませんでした。勿論、現実はこんなものではないのでしょうが…。また、アメリカという国はここまでひどいの?という展開も少し気になりました。しかし、著者の歴史観はともかく、この作品のキモは、極限状態の中、他人のために薬を開発する日本人主人公の無償の行為ではないかと思います。 | ||||
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| エンターテイメント性が高く、読み進めるにつれて引き込まれていく作品。 特に傭兵達と子供兵の殺し合いのシーンは鳥肌が立った。 しかし他の多くのレビューで書かれているように、著者の歴史観が露骨に出てしまっているのではないかと感じる部分が多い。 あくまで登場人物の主観として、現在の世界情勢やイラク戦争に関する所見を述べるのは構わないと思う。それが肯定されるのはそのような考え方や視点を持った登場人物たちが、物語の中でどういう行動をとり、どう変わっていくのかを描き出すために必要なことだからだ。 だがこの作品の場合、登場人物の心情とは離れたところで、歴史認識や米政府に対する評価が孤立して述べられている印象を受ける。まるで、巻末に参考図書として挙げられている書籍の文を無理やりねじ込んだような気さえする。おそらく著者の言いたいことを過剰なまでに強調してしまったことと、誰の視点での文章なのかがはっきりしない部分が存在するためだろうと思う。 それ以外の部分では一級のエンターテイメントとして楽しめる。主人公が子供たちを救うために自分の研究に対する認識を改めていく様は勇気付けられる部分もあったし、実際に多くの薬学に携わる人たちの協力の甲斐あって、新薬を開発するプロセスには説得力があったと感じた。一部リアリティがないと感じる部分もあったが、ノンフィクションではなくあくまでエンターテイメントなのでそこは許容できる。構成もいいし、引き込まれる展開もよかった。 つまり一部の人間のあまりにもステレオタイプな人物像や上記の過剰な歴史解説がなければ☆5つだったのですが、その部分がなんとも残念ですね。 | ||||
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| この本は週刊ブックレビューで紹介されたのをきっかけに 読み始めた。 冒頭から、一体話がどう展開するのか、 ‘見たこともない生物’の行く末、 絡まりあう謎を解き明かしたいと自然に力が入る。 それと同時に、読みながらも普通の生活に戻ると、 世界は繋がっているのだと改めて感じさせられた。 コンゴ、日本、アメリカ合衆国、一見関係なさそうに見える関係が、 より身近に現実感を帯びてくる。 近くに見える世界が全てだと感じながら生きている私たちが、 こうしているうちにも、資源をめぐった抗争、便利になった ネット社会の脅威、略奪されていく子供たちの現実は起こっている。 ここに出てくる人種やその立場は、どの位置に自分が立たされても おかしくない。どの立場にもなり得るのが現生人類だから。 争いを止めない現生人類、その特性を超える新しい人類の出現を 描いた作品は、フィクションでありながら、人類の将来を見ているような 気になる。 作者は角川のサイトで「いろんな読み方ができる本。それぞれの視点で 楽しんでください」と言っている。 それぞれの『ジェノサイド』を自分の中で解釈できる本ではないかと感じた。 | ||||
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| 「このミステリーがすごい2011大賞受賞作。受賞前から近所の本屋さん がひたすらイチ押しでずーっと平積みにされてて気になり、手に取りま した。読み始めると、これが面白くて全然止まらない。イラクと日本か ら始まる物語が、世界中に展開され、最後は有機的に結びつく。スケー ルの大きく、かつ、精密に作りこまれた抜群のエンターテイメントでした。 (ネタばれになるけど)なんで頭のいい“彼”がわざわざ存在を発見され るような連絡をしたのかが気になるところですが、それ以外は広げた “風呂敷”もしっかり収束してくれて物語の世界観に没頭できる作品です。 | ||||
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| バーに居合わせた出版社の方がおそらく今年の本屋大賞に選ばれるだろうと力説されていたこの本。 本の帯に書かれたあらすじを見て、福井晴敏氏の作品みたいなのかなと期待して読んでみました。 読む前に「おや」と思ったのは、本の帯の推薦者に並んでいた方々。俳優の谷原章介氏を筆頭とする 4人の芸能人関係者で、へぇ、こんな分厚い本、彼らも読むのかと思いました(忙しそうなので。笑) で、読んでみて、「はぁ、なるほど、売れる要素はコレか。。。」と納得いたしました。その点は 既に他の方々のレビューにも指摘されていますし、詳しくはネタバレにもなりますし、やめときます。 著者がどこまで意図しているかは分かりませんが、壮大なる文化的ステマにも取れる記述は斜陽産業 となりつつある(既になっている?)日本の出版界(これはとても哀しいことです)にとっては、 映画化を含め、多方面からのメディアミックスを促す金の卵に見えたのかもしれませんね。著者の 作品は他に読んだことがないので、どのような思想をお持ちの方かは分かりませんが。。。 この分じゃ、推薦文も仕込みかなぁ、と思った私は猜疑心が強すぎるのでしょうね(苦笑) 閑話休題、SFやエンターテインメント小説としての本作の出来は?という点に絞ると、私にはいささか 物足りなく思います。この作品は「ヒトの人としてのあり方」をいくつかの視点から照らし出し、 究極的に「ヒトを超えた」存在(ああ、ネタバレ〜、ネタバレ〜)との対比として描いています。 しかし、エピソード毎の連関性はなんというか安っぽく、あまり必然性がありません。そうじゃなくても いいだろ?と突っ込みたくなる斜め上の展開が多すぎな気がします。また、広げた風呂敷の落とし所 にインパクトが欠ける気がします。どうせならもっとぶっ飛んで欲しかった。使われるギミックに 関しても、どうも生半可に使用している感があり、特に複雑系に関する記載などはあれれれと いったところです。まあ、人智を超えた存在には、暗号だろうが、カオスだろうが、論理だろうが、 なんでも理解できるのでしょう。だとしたら、この手は使わん。こんなまだるっこしいことしないだろ、 とか突っ込みどころは満載です。 ここで断っておきたいのは、この本が「読ませる」小説であることは事実だということです。 冒頭に触れました「売れる要素」といささか斜に構え気味に私が受け取った部分を別にしても、 この本が売れるのは納得がいきます。しかし、もう少しなんとかならんかったもんか?と思う のも事実で、爽快感だけではなく、もっと濃密な物語を読みたい、となんだか物足りなさが心を 覆う読後感なのです。(偉そうなことを言って申し訳ないです、けど事実です)でも、この作品は 中高生にオススメだと思います。理系離れが叫ばれる今、「研究」という人類の素晴らしい営みの 醍醐味に焦点を当ててくれる作品は貴重ですので。 それにしても、この作品から提示される作者の現実認識ってとても浅はかに感じるんだよなぁ。 それとも、こう言うこと書けば売れるだろう、ってことに徹したのかなぁ?それなら納得がいくし、 プロ意識が感じられて尊敬するんだけど、なんだかなめられてるなぁという気もして、残念です。 | ||||
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