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卵をめぐる祖父の戦争
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卵をめぐる祖父の戦争の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 21~40 2/4ページ
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今まで数え切れないほど読みました。 映画化したら大ヒットすると思います。 | ||||
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著者は映画の脚本家でもあることからか、キャラクターの設定および物語運びがとても巧いです。 自慢屋で、知ったかぶりだが、その自信があまりに純粋で完璧なため傲慢には見えず、かえって自分の英雄的宿命を受け入れた男のようにも見えてしまう19歳の好青年コーリャ。 一方、チェスは得意だが、図書館で本の整理するのが関の山といった肉体で、暴力沙汰からは隠れて縮こまっているしかできないような17歳の少年リョーヴァ。 食べるもがなく、人間まで食わずにおれないような状況にあったロシアにおいて、この二人が丁々発止しながらも卵を探すという同じ目的に向かって進んでいく過程がとても面白く、二人が巡り合う事件や出来事が徐々に大きくなっていくにつれ、物語に緊迫感が増していきます。 鶏を守るべく飲まず食わずで命絶え絶えの状態にある少年。 雪原にポツンとたつ母屋に暮らす少女たち。 ロシア兵士バルチザンの名射撃手ヴィカ。 ドイツ軍特別行動部隊少佐アーベントロート。 などなど、わき役に至るまでキャラクターがたっています。 そしてラストのしめ方も巧いです。 | ||||
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読了後の感想は、たいして面白くないなあ。 と言う感じです。 T・スミスの三部作を読んでいたので、旧ロシアの体制の胸が苦しくなるような閉塞感、 はイメージを持っていたので新鮮さがありませんでした。 主人公の少年達の活躍、成長物語も溌剌颯爽としていますが、それ以上でも以下でもない感じ。 最近読んだ作品のレベルがとても高かったので少々、 辛辣ですが傑作と言う感じはしませんでした。 | ||||
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エドワード・ノートン主演映画「25時」がとても良かったので、それの原作者ということでデイビィッド・ベニオフという作家を知ることとなった。本作は25時に比べればエンタメ要素も強いが、かといって決して軽薄な作品ではない。 900日にも及んだ凄惨たるレニングラード包囲戦を背景に、1ダースの卵を探してくるという滑稽かつファンタスティックな設定。徐々に、しかし確実に読者を夢中にさせていくストーリー。始まりと終わり(特にラストの言葉)の見事さ。この作品が多くの読者を愉しませる内容を含んでいることはまず間違いないだろう。私はとりわけ作中作である「中庭の猟犬」が気に入った。ひきこもりだった主人公を最後に外に出したのは、婀娜っぽい女の誘惑ではなく、野犬の死骸だったそれがモテ男コーリャが求めていた奥に秘めたる唯一の救済の仕方だったような気がしてならないわけだ。 | ||||
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少なくともわしの中では。 物語は、わしと呼ばれるナイフの達人(笑)と、いけすかない二枚目のおしゃべり糞野郎を中心にすすむ。 途中、戦争ならではの残酷な描写も度々見られるが、読後の嫌悪感はない。 それも相棒の軽妙なおしゃべりのなせるところであろう。 最後の方は、読み終えるのが惜しくて惜しくて、読むペースが落ちるくらいの傑作。 作者の経歴からして、必ずや映画化されるであろう。 スタンドバイミーやスラムドック~的な良作になることは間違いない。 | ||||
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略奪、殺人、レイプ、猟奇的行為など、戦場ではどこにでもあった。さらには理不尽な命令。 戦争で起こるさまざまなネガティブ要素を凝縮したような小説。 それをソヴィエトのある地方において、寄っていく先々で体験していく内容。 興奮するようなストーリーではなかったが、淡々と語る背景には 戦争の中で、戦場となっている街では悲惨なことが次から次へと起こっていくことが書き表されている。 | ||||
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ナチスにより包囲されたレニングラードが舞台の冒険小説 ヒトラーはこの都市を兵糧攻めによって陥落させることを狙い、都市の交通網を遮断 運河以外(冬期にはこの運河も凍ってしまう)での食料の運搬ができなくなったレニングラードは昼夜を問わず、爆撃するドイツ空軍と飢餓によって苦しむこととなります 余談ですが、この辺の事情はレニングラード 900日の大包囲戦っていう映画を見れば分かります この状況である二人の青年が銃殺刑の代わりに卵をとってくることを命じられます 街には卵どころか鶏もおらず、郊外の農場はナチの支配下 この中で、この二人はどうやって卵を手に入れるのか? 久々に面白かった海外小説でした | ||||
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傑作だ。 ふたりは犯罪の心配をしない。玄関のドアにもめったに鍵をかけず、防犯警報装置もつけていない。車に乗ってもシートベルトを着用せず、日なたでも日焼け止めローションをつけない。祖父母は、紙以外に自分たちを殺せるものなど何もないと思っており、同時に神を信じていない。 冒頭近くの文章。 わくわくする。 「いい知らせのほうは?」「なんのことだね?」 「とりあえず悪い知らせを言えば、ぼくらは正しい方向に向かっていない。君はさっきそういった」 「いい知らせはない。とりあえず悪い知らせがあるからといって、いい知らせがあると決まったものではないよ」 本半ばでの会話。しゃれている。 全編、こんな感じで読み飛ばせない。 最後のせりふは、普通に聞けば単純極まりないものだが、ここから逆行して、この小説は産まれたと想像させられるほどに、素敵だ。 原題は city of thieves この邦題は 内容そのものを説明して、よくできている。 | ||||
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レビューが評価が高いので気になり購入しましたが、初めは興味が少しわきます。 しかし、内容が私には暗すぎました。 戦時中の内容のものを購入したのがミスでした。 サスペンスの欄に入っていたので・・・・・ | ||||
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題名から、なにも想像できない。が、物語はまさしくこの題名通りの話である。推理物としても戦記物としても単なる物語としても、お勧めできます。特にロシアという国と拘わりがあるとかロシア小説が好きとか、ロシアに興味のある方には一層お勧めです。西洋ではあっても、やはりロシアという国はヨーロッパではありません。が白人国です。アジアではない。そういった処も味わえます。昔ドイツと戦争していた時代の物語です。実話かどうかは判断できません。が如何にもありそうな、有ったような気にさせる物語です。自分のお爺ちゃんが子供のころ、ロシアとドイツは戦争していて、お爺ちゃんの国ロシアは負けていた。そして占領されそうになっていた。モスクワの次に大きな町、サンクトペテルブルグでの出来事。結構、残酷なシーンも出てきますし、卑猥な場面もあります。が、どんどん読まされてしまうという感じです。女性の感想を聞いてみたいですが、男性なら興味深く読めるのではないでしょうか。 一読の価値ありです。 | ||||
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この本が出た時、装幀を見て手にとって、ポケミスも高価になったものだと思って棚に戻しました。 皆さんのレビューを見て、ずいぶん遅くなってから購入しましたが、本当に素晴らしい物語でした。 ラスト1行を読んですぐにプロローグに戻りました。 そしてしばらく、幸福な余韻に浸りました。 レビューを書いて下さった方々に、感謝します。 長らく離れていたポケミスだけど、これを機会に最近のを何冊かまとめ買いしました。 | ||||
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さすがに早川書房がポケミスのリニューアル第一弾として、本書に白羽の矢を立てただけのことはある。新生ポケミスは狭義のミステリに囚われずに、良質のエンターテイメントを刊行していく方針であるそうだが、戦争文学としてはフェイクであるものの、冒険小説ともロード・ノヴェルとも青春小説ともファンタジーとも評し得る本書は、正にうってつけであろう。 これを読んでいる間は、至福の読書タイムであった。 ※ひとつだけ注文をつけると、文庫版P.418「わしは確信していた〜たったひとりの女だ、と。」という一文。私が編集者であれば、断固としてこの部分を削除させたであろう。これが無ければ、見事なラストの一行がよりいっそう効果的となるからだ。 | ||||
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連日35度を超える烈暑酷暑の盛夏に読み耽った。 レニングラードの平均最低気温はマイナス8度だから 本書を通じて40度を超える温度差を行き来していたことになる。 厳寒のレニングラードは死臭と腐臭で満ちる地獄八景。 ナチスによる殺戮と略奪。 赤軍や秘密警察の粛清。 仲間の裏切り。 厳寒と飢餓。 レニングラード包囲戦の序章、1942年1月始めの数日間、 描かれる風景は酸鼻極まりないのだけれど、 読み手を導く筆者の灯は、血だまりの、その先を照らしている。 極限状況が一人称青春小説の文体で綴られていることも嫌な後味にならない要因のひとつだ。 それが少年の冒険と成長の物語の形として提示されるのだ。 文句あるはずがない。 さらに一人称に「わし」を選んだ和訳の素晴らしさ。 大きな拍手を贈りたい。 「City of Thieves」 原題を直訳すれば、泥棒たちの都市だ。 確かに多くの登場人物たちは、さまざまな略奪を繰り返す。 過酷な状況を生き延びるためだ。 物語の冒頭、主人公も死んだドイツ兵が身に着けていたものを盗む。 それが地獄めぐりのチケットになってしまうとは。 だが、人から尊厳や矜持を奪い尽くして盗人に育て上げるのは どう考えたってやはり馬鹿な戦争に他ならないのだ。 | ||||
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ちょうど自分の祖父達と同時代の、ロシアの青年だった祖父の回想という設定。今では考えられないほど混乱し、暴力や不条理が横行した時代ですが、胸のすくような活劇です。我が祖父の、ハエのたかったおにぎりが最高においしかったという言葉を思い出しました。 | ||||
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第二次大戦の独ソ戦で、レニングラードはドイツ軍の包囲され、市民は飢餓に苦しんでいた。 主人公はレフというユダヤ系17歳の少年。落下傘で落ちてきたドイツ兵の死体を漁っていたところ、(本来、味方である)ソ連兵に略奪の罪で連行されてしまう・。 刑務所で同じ部屋となった20歳の脱走兵ニコライとレフは、秘密警察の大佐に呼び出され、助命する代わりに特殊な任務を下される。その日は土曜日。 二人に下された任務とは、大佐の娘の結婚パーティで、オムレツを用意するため、木曜の夜明けまでに卵を1ダース調達することだった。 二人はなんとか卵を見つけようと、苦労する話。 ドイツ軍の砲撃や、何よりも飢餓との闘い。飢えをしのぐための市民の工夫(図書館の本を食べる?など)、或いは絶望的な中での空元気。 ニコライの取り留めのない話、ユーモアによって、レフは救われている。 痩せこけたニワトリと屋上で過ごした少年には、泣けた。 あと、物語の結末も。 | ||||
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これ、実話ですか? 実話じゃなくても、面白かったです。 戦争ってどんなことになるのか、 また、ピンチのときに出会う、最初は最悪だと思った人間が一生心に残る親友になることや、 一つ一つのシーンがリアルで、残虐で、感動的で。 子どもが大きくなったら、読ませたいです。 | ||||
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別の評価にあるように、ミステリではないです。 兵糧攻めに遭うレニングラードを舞台にした戦争の小説ですが、ユーモアに満ちた会話が面白く、暗くはありません。 ただ、臨場感がありすぎて、怖くて、次を知りたいのに時々休まないと読めませんでした。 著者がお祖父さんから聞き取った話として構成されていて、名前も同じなものだから、訳者後書きを読むまで著者の本当のお祖父さんの話かと思い、よけいに怖かった。でも、著者は当時の様子をいろいろ調べて書いているようなので、当時のレニングラードの様子は似たようなものだったのでしょう。 あまり小説を読まないティーンエージャーの息子達も、ぜったい楽しむと思うので、勧めるつもりです。 | ||||
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読んだのはすこし前になりますけれども、今、8月、でしょう? 今年はもう、これを超える本には出遭えないんじゃないかなぁ? と思えてきました。 ミステリとか戦争モノとか青春小説とかいうジャンルをとびこえた、オールタイム・ベストの一冊です。 こんな邦題からは想像もつかない、キラ星のような一冊! ほんっと、すばらしい。 見のがさなくてよかった。 もっともっと読まれるべき本ですっ。 そして、みなさん、ダイエットなんかやめましょう(笑)! | ||||
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第2次大戦中のロシアで、軍にとらわれたユダヤ系の少年とロシア兵のコンビが、戦時中のロシアでは貴重な1ダースの卵を木曜日の夜明けまでに調達しろ、という命令を受けて奮闘するお話です。 青年ロシア兵のコーリャがまあとにかく下品で饒舌で誇り高くて最高に最低です。 本当に過酷な状況で、命をなんとも思っていない理不尽な命令を強制されているのに、ユーモアでそれを払拭しながらお話が展開されていきます。 伝説の狙撃手、シモ・ヘイヘばりのヒロインや、「おじいちゃん」であるレフも魅力的です。 ラストの本当に馬鹿馬鹿しいのに涙が出てくる展開も必見。戦争ってクソみたいに馬鹿馬鹿しい事だけど実際に人死んじゃうんですよね。 文庫本も出ているようなので、未読の方は是非そちらを。とても面白い青春エンタメ小説ですよ。 | ||||
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エンターテイメントのすべてが詰まったような作品。 古典文学をのぞく海外小説では、 私のナンバー1かもしれません。 最後の1行まで全部楽しめます。 もっと続きが読みたい。 | ||||
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