キャサリン・カーの終わりなき旅
- 失踪 (242)
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2作呼んでみて、トマス・H・クックはだいぶ自分好みの作風だと感じた。 今作も推理小説とはいえないのではないか。 作中で登場人物が推理はするが、それは我々が本を読みながらする推理とは重ならない。 入れ子構造の物語の終わりに、(道徳的に正しいのかは別にして)にやりとしてしまった。 まあ、ある程度読んだら結末の想像はついたのだが、それでも気持ちよくにやりとできた。 ただ、もう少し短くても話は成立したんじゃないのかな。 筒井康隆の短編とか好きなら楽しめるのでは。 | ||||
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夏草の記憶、緋色の記憶~のような勢いは感じられないが、 人生をかみしめるような綴りは健在。 | ||||
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私にとっては神にも等しいクックの最新作! 根底に流れるセンシティブな「喪失感」は、あいかわらずこちらの琴線をかき鳴らしまくります。 ・・・・ですが、ですが、今回は、より哲学的なメッセージが織り込まれているためか? こちらの感性が鈍ったためか? 非常に難解チックで、気がつくとうつらうつらしてしまうこと数度(汗)。 なんとバチあたりなっ! 自分を叱りつけつつ、クック様のメッセージを読みとろうとつとめましたが・・・・ 最後の一行まで読んでも、慈悲の光は私の上に降りてきませんでした。 けっして信仰に翳りがさしたわけではありません! なのでまた次作を、心待ちにする日々再びです(涙)。 | ||||
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この人の長編で、邦訳されているものは、SFの「テイクン」以外全部読んでいるのですが、こんなファンタジックな世界を描く人だっけ?と思わされました。何たって少女の名前が、あの白うさぎさんと一緒に不思議の国へ迷いこんでしまうかわいい本好きの女の子と同じですからね。しかも、彼の釈尊が説いた「四苦八苦」の内、通常は生まれてから何十年も経たなければ襲いかかってこないヤツが、なぜか彼女に限っては、早くもその首元に喰らいつき、じわじわと息の根を止めようとしているというオプション付きです。 中島みゆきの「最後の女神」を思わせる、形而上学的で、絶望的で、それでも最後には一縷の希望を見出す、不思議な物語でしたぞ。 この人の作品を読んだ時はだいたいそうなんですが、この世もそんなに捨てたもんじゃないかもって思える。THE BLUE HEARTSの「TRAIN-TRAIN」ですにゃ〜。 個人的には、最も好きな作品の内の一つです(他は、「蜘蛛の巣のなかへ」「心の砕ける音」「孤独な鳥がうたうとき」)。ただ、人によっては、「こんなもんクックとちゃうわい!」ってなるかも知れません。 | ||||
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過去に息子を殺されたライターが早老症の少女と知り合い、以前失踪した作家の足跡をたどるが・・・というお話。 はっきり言って本書には「さむけ」の超絶技巧も「長いお別れ」の感動も「羊たちの沈黙」の強烈なサスペンスもありません。ここでも先に翻訳された「ローラ・フェイとの最後の会話」同様答えることができない質問、愛する者に去られた人がいかにその後の人生を送るか、或は愛する人間に去られるとはどういうことなのか、という著者クックの問いかけが小説の隅々から提示されるだけです。そこに死が身近に迫った少女の生と行方不明になった作家の人生を交差させることで、小説に奥行を深め、この誰も著者でさえ答えられない問を読者に問いかけることで、読者に人生の真の意味を考えさせたかったのではないかというのが私なりの読後感でしたがどうでしょうか。作中随所に「これが小説だったら・・・」とか「これがミステリだったら・・・」というフレーズが出てきますが、これも小説を超えて読者にこの物語を糧に生の意味を考えてもらいたかったのであろうと思います。 個人的にはかつてのマーガレット・ミラーのようにストレート・ノヴェルにサスペンスの要素が入っているという感じなので本格推理小説風のものを期待すると肩すかしを喰うかもしれないですが、私はおもしろかったです。もっとも、クックの場合好きになったら多少の出来不出来などどうでもよい新作が読めるだけで嬉しいという存在になりますが。 | ||||
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