緋色の記憶
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少年の思い出。 | ||||
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文章1つ1つがとても美しい。とはいえ翻訳物なので、そこについてはあまり述べたくない。一方でミステリとしては、読んでいてこんなに退屈で眠たくなる作品も珍しい気がする。「緋色の記憶」というタイトルが示す通りに、過去を振り返る形式を採っている。それはとてもうまく表現されているが、あまり好みではなかった。 | ||||
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「夜の記憶」 | ||||
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文章が際立って美しい。形容する言葉が美しく深い。老弁護士が回顧する少年時代の頃とひとつの事件。チャタム校の校長を父に持ち生まれ育った少年ヘンリー。 あの八月の午後バスから降り立ったミス・チャニング | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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ストーリーを追う本ではない。 過去の陰惨な事件の中に埋め込まれた、少年の日の美しくも苦い回想。 一瞬きらめく女性の美しさの前にはすべてが意味を失ってしまう、それがすべての始まりだった。 その美しさは少年だけでなく、その父親である謹厳な校長も、そして妻子ある男性教師も魅了してしまう。 一方、母親や教師の妻からみればその女性への讃嘆は軽蔑の対象でしかない。「男というものは、まったく、、」というセリフに集約されてしまう。 ともに、女性に対し積極的な行動に出ない少年と父親との心の交流は、息子にその真意が伝わりがたい故にかえって胸を打つものがある。 私が60年に苦くも悟った人生の真実がいたるところにちりばめられて、苦い感傷に浸ることしきりだった。 私の読書歴の中でも最高ランクの作品。一気読みだった。 | ||||
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文章はとても上手。ただ解説ではおさえた筆致というが、冗長なところが目に付く。似たような心象風景の繰り返しだからだ。こういう内容ならミステリにする必要もジャンルわけする必要もないのでは。 | ||||
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原題の「チャタム校事件」が、どんな大事件かと思いきや・・・。とにかく話が進みません。じわり、じわりと少年時の記憶を老人が一人語りするのですが、私にはストーリーも訳文も、もったいをつけすぎていて、好みに合いませんでした。たとえば、タイトルの「緋色」ですが、文中では「深緋」となっていて「こきひ」とルビを振っています。この類の単語使いが頻出して、それを格調高いと捉えるか、眼がつまづくと捉えるかは読者によるでしょうが、私は後者でした。泉鏡花じゃあるまいし。同じ作者の本をまとめ買いしてしまったけど、次を読む気がなかなかしません。 | ||||
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何か事件があった。どんな事件か何となく想像はつく。しかしはっきりと事件の内容がわかるのは230ページを過ぎたあたりから。延々と断片的回想が続く。これってどうなんでしょう。何という小説的技法か知りませんが読む方は堪りません。ただ、校長先生の人格者ぶりには感服しました。そこが私にとっての救いでした。 | ||||
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ネタバレをしないように 文中に気になった文章を 抜書きしてみたい。 まず、P299から 人間ははかなく、人は欲深く、 熱に浮かれやすいというのに、 われわれはすべてをかなぐり捨てて、 自分の幸福だけをわき目もふらず 追求するようなことはしない。 人間のせめてもの美徳、 誇りといえるのは、 自分以外のものにささげる この不可解な真心だと、 それだけはわかっているのかもしれない。 続いてP366から 父はこちらにやってくると、 わたしの肩に手をおいた。 「ミス・チャニングは 優しい心の持ち主だったんだ。ヘンリー」 そして、これが人生の確信だとでもいいたげに、 誤記を強めてつけたした。 「忘れるな。大切なのは心だ」 最後まで読み通せば、上の二つの文章の意味と この本のテーマである、原罪に対する償いと 人間の心の闇が悪を為したという事が 理解できると思う。 やはり名作中の名作だと思う。 1997年度MWA(アメリカ探偵作家クラブ賞) 最優秀長編賞を取っただけの内容であると 理解できるとおもう。 | ||||
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