死の記憶
- 記憶シリーズ (4)
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全1件 1~1 1/1ページ
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「緋色の記憶」「夏草の記憶」「夜の記憶」 | ||||
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正直、クックの記憶シリーズの中ではやや落ちるかなというのが感想です。 主人公の丹念な心理描写は良いし、読ませるのですが、やはり物語が粗い 感じがします。女性作家も中途半端ですし、真相も珍しく半分もいかないうちに 大体分かってしまいました。これは、途中で絶対におかしいと思えるところが あるのですが、それを警察が分からず見過ごすというのも無理があります。 現在の家族の結末もよめてしまいます。 個人的に、クックの作品は「こういう作品かな」と思って読み始めると 「実はこんな感じの話でした」ということが多いです。それが良いことも あれば反対のときもあるのですが、私にとってこの作品は後者です。 親子や兄娘間についても書かれ方が中途半端で、わざと書かないというより 足りない感じがしました。まあクックはこういうところが結構あるのですが・・。 それと、クックはバイオレンスシーンがある程度ある作家ですが、 どれも同じ感じがします。ホラー作家ではないので 別に構わないのですが、必要以上には入れない方が良いかなと思いました。 ラストは救いがあるともないとも取れる終わり方で、これは悪くなかったと思います。 | ||||
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ミステリーと承知で読み始めましたが、やはり家族をテーマにした作品はとても重く、このトンネルはどこへ抜けていくのだろうと辛抱強くページをめくっていきました。思いがけない結末で、涙がこぼれました。父親が、母、兄、姉を銃で殺害して逃走。たまたま友達の家に居て、難を逃れた末っ子のスティーヴの目から、事件が明らかにされていくのですが、クックの作品にありがちなように過去を回想する形で進んでいきます。9歳のスティーヴはこの悲劇を抱えたまま、大人になり、マリーの夫となり、ピーターの父親として、静かな暮らしをしていたところに、過去の事件を調査する女性が現れて、少しずつスティーヴの日常に影を落としていくのです。だんだん形が見えてくる家族のシルエット。それと同時に、存在が遠くなっていくマリーとピーターとの毎日。悲劇は、一度では終わらないのですね。平凡な暮らしの崩壊が、小さな亀裂から、徐々に大きくなっていくさまが、目に見えるようです。 | ||||
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本作は流れる文体、目を閉じると浮かぶ情景…哀愁さえ漂う言葉一つ一つが美しく、まったく脱帽します。文才とはこういうことなのだ、と理解できるでしょう。いま流行りの携帯小説や乙一、山田なんとかさん等々の文章と比べるべくもありません。ベストセラーに出てこないことが不思議です。 | ||||
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トマス・H・クックの、日本で『記憶』シリーズと呼ばれる4作品のひとつ。邦訳されたのは’97年度エドガー賞受賞作『緋色の記憶』に次いで2番目だが、本国アメリカでは’93年に発表された、シリーズ最初の作品である。原題もそのものズバリMortal Memory(死の記憶)。 ストーリーは35年前、父が母と兄姉を射殺して失踪した家族の悲劇を、当時9歳だった‘私’、スティーヴが回想するところから始まる。現在の‘私’は、あの日以来、“たまたま”建築士になり、夫になり、父親になり、“たまたま”の人生を生きてきた。ある日『自分の家族を殺した男たち』というテーマで本を書くため取材したいとやって来た女性作家、レベッカによって眠っていた‘私’の記憶が呼び起こされたのだ。 レベッカに誘われるまま「父はなぜあんなことをしたのか」という謎を追想し、記憶のベールを一枚ずつ剥ぎ取ってゆくうちに、やがて‘私’の内にも、かつて父が感じたのではないかと思われるものと同様の、“中年の男”の心の奥の深い闇がひたひたと襲い、自分自身の家族にも悲劇が訪れる。 物語のラストで35年前の想像もつかない事実が明らかになるのだが、著者の意図は決して真相の意外性にあるのではない。自己実現の不充足感、可能性を封じられた人生への不満、変化のない日常生活に耐えられなくなった心の乾き・・・、そんな閉塞からの精神の躍動を希求する思いが一歩道を逸脱した時、誰もが犯罪者になりうる。人間の心の深い闇から生まれる悲劇こそが本書のテーマであり、『記憶』シリーズであるように思う。 | ||||
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翻訳物はあんまり好きじゃなくて、本当に心から面白いと思った海外物はサリンジャーと、時計じかけのオレンジと、セメントガーデンだけなんですね。これは、もうそんな思いを覆すものとは全然ならなかった。 | ||||
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