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死の記憶
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死の記憶の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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正直、クックの記憶シリーズの中ではやや落ちるかなというのが感想です。 主人公の丹念な心理描写は良いし、読ませるのですが、やはり物語が粗い 感じがします。女性作家も中途半端ですし、真相も珍しく半分もいかないうちに 大体分かってしまいました。これは、途中で絶対におかしいと思えるところが あるのですが、それを警察が分からず見過ごすというのも無理があります。 現在の家族の結末もよめてしまいます。 個人的に、クックの作品は「こういう作品かな」と思って読み始めると 「実はこんな感じの話でした」ということが多いです。それが良いことも あれば反対のときもあるのですが、私にとってこの作品は後者です。 親子や兄娘間についても書かれ方が中途半端で、わざと書かないというより 足りない感じがしました。まあクックはこういうところが結構あるのですが・・。 それと、クックはバイオレンスシーンがある程度ある作家ですが、 どれも同じ感じがします。ホラー作家ではないので 別に構わないのですが、必要以上には入れない方が良いかなと思いました。 ラストは救いがあるともないとも取れる終わり方で、これは悪くなかったと思います。 | ||||
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ミステリーと承知で読み始めましたが、やはり家族をテーマにした作品はとても重く、このトンネルはどこへ抜けていくのだろうと辛抱強くページをめくっていきました。思いがけない結末で、涙がこぼれました。父親が、母、兄、姉を銃で殺害して逃走。たまたま友達の家に居て、難を逃れた末っ子のスティーヴの目から、事件が明らかにされていくのですが、クックの作品にありがちなように過去を回想する形で進んでいきます。9歳のスティーヴはこの悲劇を抱えたまま、大人になり、マリーの夫となり、ピーターの父親として、静かな暮らしをしていたところに、過去の事件を調査する女性が現れて、少しずつスティーヴの日常に影を落としていくのです。だんだん形が見えてくる家族のシルエット。それと同時に、存在が遠くなっていくマリーとピーターとの毎日。悲劇は、一度では終わらないのですね。平凡な暮らしの崩壊が、小さな亀裂から、徐々に大きくなっていくさまが、目に見えるようです。 | ||||
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本作は流れる文体、目を閉じると浮かぶ情景…哀愁さえ漂う言葉一つ一つが美しく、まったく脱帽します。文才とはこういうことなのだ、と理解できるでしょう。いま流行りの携帯小説や乙一、山田なんとかさん等々の文章と比べるべくもありません。ベストセラーに出てこないことが不思議です。 | ||||
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トマス・H・クックの、日本で『記憶』シリーズと呼ばれる4作品のひとつ。邦訳されたのは’97年度エドガー賞受賞作『緋色の記憶』に次いで2番目だが、本国アメリカでは’93年に発表された、シリーズ最初の作品である。原題もそのものズバリMortal Memory(死の記憶)。 ストーリーは35年前、父が母と兄姉を射殺して失踪した家族の悲劇を、当時9歳だった‘私’、スティーヴが回想するところから始まる。現在の‘私’は、あの日以来、“たまたま”建築士になり、夫になり、父親になり、“たまたま”の人生を生きてきた。ある日『自分の家族を殺した男たち』というテーマで本を書くため取材したいとやって来た女性作家、レベッカによって眠っていた‘私’の記憶が呼び起こされたのだ。 レベッカに誘われるまま「父はなぜあんなことをしたのか」という謎を追想し、記憶のベールを一枚ずつ剥ぎ取ってゆくうちに、やがて‘私’の内にも、かつて父が感じたのではないかと思われるものと同様の、“中年の男”の心の奥の深い闇がひたひたと襲い、自分自身の家族にも悲劇が訪れる。 物語のラストで35年前の想像もつかない事実が明らかになるのだが、著者の意図は決して真相の意外性にあるのではない。自己実現の不充足感、可能性を封じられた人生への不満、変化のない日常生活に耐えられなくなった心の乾き・・・、そんな閉塞からの精神の躍動を希求する思いが一歩道を逸脱した時、誰もが犯罪者になりうる。人間の心の深い闇から生まれる悲劇こそが本書のテーマであり、『記憶』シリーズであるように思う。 | ||||
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翻訳物はあんまり好きじゃなくて、本当に心から面白いと思った海外物はサリンジャーと、時計じかけのオレンジと、セメントガーデンだけなんですね。これは、もうそんな思いを覆すものとは全然ならなかった。 | ||||
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この作者の「記憶」シリーズの中では,「緋色の記憶」に次いで好きになった作品。 女流作家レベッカの存在や父親の行動の理由など,少々無理のある展開部分はあるが,全体的には心にのこるストーリーだった。比較的平易な英語で書かれていて,読みやすかった。 | ||||
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読んでいる間、強烈な力で心を掴み、最後まで飽かせず、読後も思い出し考えてしまうようなずっしりとした読後感を残す作品・・・。そのような作品を書ける作家はそう多くはない。クックはそうした稀有な作家のひとりだろう。現在のストーリーにカットバックのように過去のシーンを少しずつ混ぜていく。だんだんと明らかになっていく過去の物語が現在のストーリーにかちりとはまった時、物語の全貌は明らかになり、驚愕の結末が描かれる・・・。物語の舞台も陰鬱な風景が多く、心象風景と相まって印象的な場面を描いていく。本作も例外ではない。1950年代末、アメリカ。9歳の時、父が母と兄姉を殺し失踪したという過去を持つ男が主人公。今では40代に差し掛かり彼自身も家庭を持つが、父のことを書きたいという女性作家が現れたところから物語が始まる。作家のインタビューに応じるうちに彼の中で封じられていた記憶がだんだんと蘇ってくる。なにが父をそうさせたのか・・・? 想いが父親とシンクロした時、新たな悲劇が起こる・・・。家族とは何か?家族の中での父親は・・・。成長していく子どもや妻にどう向かい合っていくのか・・・。ミステリー小説の体裁をとっているが、本作で取り上げられた問題は普遍的なものだ。それだけに重く心に残る。陰鬱な物語は哀しさをたたえた静謐なラストに至る・・・。 | ||||
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真相を本にするといって、主人公の心の中に土足で踏み込み、家庭を崩壊するこのレベッカという女性(彼女だけの所為ではないけれど)。この人はいったい何者ですか? 話は面白いし、相変わらず先が気になってどんどん読んでしまったけれど、わたしにはこの「レベッカ」が、分からない。 なぜ作者はその女性を登場させたのか。 登場しなければ、小説にならない。それはそうだ。 だが、それは彼女じゃなくても良かったのではないか。 つまり、男でも。他の女でも。あるいは主人公に興味をもった隣のおばさんでも。 「レベッカ」でなければいけない必然性を全く感じない。そこのところが、この小説を薄っぺらくしてしまっていると思う。 偉そうにいえないけれど。 | ||||
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このミステリーを読まれることを強くお勧めする。少年が帰宅すると、父親が母親、姉、兄を殺害し、逃亡した後だった。平和だった家庭で一体何が起こったのか?どうして自分だけが助かったのか?子供のころの記憶を探りながら、主人公がこの謎に迫っていく。「狂気」を説明する「理性」を探すプロセスがわかりやすいために、「狂気」がより強調される。そのため読者はどうしてもその理由を探りたくなってしまう。ミステリーの最後は多くの場合、anticlimaxだが、この小説は最後までclimaxを保つのに成功している。プロットの面白さと、Cookの文体の優雅さと無駄のなさが、見事に絡み合っている。極めて良質のミステリーである。 | ||||
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雨が体の芯まで染み込んでゆく導入部から,フラッシュバックの中で閉じてゆく結末まで,別の世界に連れて行かれる。作者の存在など微塵も意識させない。眼の前で,耳の傍で,皮膚の上で,物語が自由自在に紡がれてゆく。産毛が逆立つような感覚の中に彷徨ってしまう,稀有の時間が約束される本。 | ||||
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