■スポンサードリンク
二流小説家
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
二流小説家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.55pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 61~61 4/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ニューヨーク生まれで、映画、出版、ファッション、ポルノ産業でキャリアを積んだデイヴィッド・ゴードンが’10年に発表した小説デビュー作。アメリカにおけるミステリーの最高峰、「MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞」の’11年度ベスト・ファースト・ノヴェル(最優秀新人賞)ノミネート作である。 ‘ぼく’ことハリー・ブロックはニューヨーク在住の売れない中年作家。ポルノ、SF、ミステリー、ヴァンパイアものと、それぞれ偽りの顔とも言うべきペンネームと著者近影では他人の顔を借りて糊口をしのいできた。そんな‘ぼく’が’09年の4・5月に出くわした事件を初めて実名で綴った手記という体裁が本書である。 きっかけは、12年前に4人の女性を惨殺した殺人鬼で、死刑執行を3ヵ月後にひかえたダリアン・グレイからの告白本の執筆依頼だった。ダリアンは‘ぼく’に真実を明かすことの条件として、なんと彼を熱烈に信奉するファンの女性たちをからめたポルノ小説を書けといってきた。いやいや女性たちを取材する‘ぼく’だったが、彼女たちが12年前のダリアンの手口そっくりに猟奇的に惨殺されるに及んで、事態はとんでもない展開を見せる。 過去と現在の残虐な連続殺人事件の謎解きがメインのプロットだが、読みどころは他にも満載だ。文中作として挿入される‘ぼく’の諸作品の抜粋。‘ぼく’が論じる文学論や作家論はゴードン自身の経歴のなせる技か。鮮やかに描き出されるニューヨークの街並みと生活。そして‘ぼく’の切ない恋愛模様。 本書は、全編にわたって‘ぼく’の破れかぶれのユーモアが横溢したキャラクター小説であり、いままで味わったことのないような独特の雰囲気を持つミステリーの快作である。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!