桜の季節を迎えた江戸。金座裏では宗五郎一家の飼い猫・菊小僧が姿をくらます騒ぎが起きていた。

誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。 1980年代後半、時はバブル真っただ中。

京都市内を流れる琵琶湖疏水に浮かんだ、男の溺死体。

12年ぶり、待望の書き下ろし長編小説。

思わぬところで真の姿を目撃されてしまった、ぼろ屋敷住まいの浪人・新見左近。

骨太の人間ドラマと巧緻なミステリー的興趣が見事に融合した連作短編集。

内部告発で職を失った可南子は、逃げ帰った故郷でひとりの男性と出会う。

少女は歌舞伎町の暗黒に呑み込まれたのか!?人気の若手エッセイスト林あや美には苦い思い出がある。

今をときめく太政大臣・兼家の首から下が行方不明に!?道満の仲介で鬼との双六勝負に挑んだ兼家だが…。

福の助は二つ目ながら、若手真打ちが主に出演する落語会にお呼びがかかり、予告した演目を変えられないこの会で『厩火事』をかけることに。

ニューヨークでとくに目的意識もないまま、留学と称した無気力な生活を送っている恭平と篤郎のもとを、意外な人物が訪ねてきた。

“光の山”が人生を奇跡に変えた!決死の生還を果たした男を待っていた思いもかけぬ殺人容疑―NZ随一の名峰アスパイアリングに鎮魂と再生への祈りが谺する。

京の郊外に居を構え静かに暮らしていた雨宮蔵人と咲弥だったが、将軍綱吉の生母桂昌院の叙任のため、上京してきた吉良上野介と関わり、幕府と朝廷の暗闘に巻き込まれてしまう。

古本に挟まっていた、かどわかしの脅迫状。

一六五九年。ドイツ南部の街ショーンガウで子供が殺された。

幼い頃からチャイルドモデルをしていた美しく健やかな少女・夕子。

お髷番深室賢治郎は絶対的な忠義を誓う四 代将軍家綱から目通りを禁じられてしまう。

動物生態学の学者だった都鳥博士は警視庁の中途採用試験に合格し、43歳にして捜査一課に刑事として配属される。

幼馴染みのおまつとの約束をたがえ奉公先の婿となり主人に収まった吉兵衛は、義母の苛烈な皮肉を浴びる日々だったが、おまつが聖坂下で女郎に身を落としていると知り…(「夜明けの雨」)。

高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。

「相棒」の人気脚本家、渾身のデビュー作!満開の桜の下、五名の死傷者を出した通り魔事件。それが終わりの始まりだった。

隠された巨大企業グループの残忍な罪業。浮かび上がる一人の男の驚くべき犯罪計画。

大坂城を攻め滅ぼし、天下を手にしたはずの家康を驚愕させる情報がもたらされた。

小伝馬町の女牢に入ってきた風変わりな新入り、竜君お竜。

クワコー、海へ行く!水着とケータイを残して消えた美女。不気味なストーカーの影。

盂蘭盆会を前に立場茶屋おりきでは、亡き人の霊を迎える準備を進めていた。

「ご亭主殿は、一国一城の主になるおかたです」織田家馬廻役で禄高五十石にすぎない山内一豊を内助の功で出世させた妻・千枝。

東大農学部院生の奈海はバレンタインの朝、同じゼミに在籍し、想いを寄せている本田の死体を発見する。

隣に寝ているはずなのに、姿が見えぬ―。

優等生の委員長と不良少女の淡い恋、すべてはそこから始まった。

数多一人は超有名劇団『パンドラ』の舞台に立つことを夢見る青年。

「俺たちは同志だ。俺たちは、日本を変えていく」平成元年、夢を誓った二人は社会に飛び出す。

公家鷹司信房の四男・信平は、三代将軍家光の正室となった姉の孝子を頼り、十五歳で京より江戸に出て、五十石の旗本となった。

東京・国立市で海老沢美菜が誘拐された。

ある日ある朝、西暁町で十四歳くらいの僕が馬から生まれる。

「二級天使」「ローン天国」「時間旅行」…。

この「又四郎行状記」は、「鬼姫しぐれ」「美女峠」「又四郎笠」の３部作からなり、戦後の時代小説不遇の折に「夢介千両みやげ」とともに時代小説のエポック・メーキングとなった、山手文学の代表作。

とぼけた風格と智略で剣難女難をきりぬける、江戸浪人の又四郎こと、１８万石・松平家の若君・源三郎は、三男坊の気安さから、家老・乙部茂右衛門の暗黙の諒解のもとに、養子縁組のととのった内藤家のお家騒動にみずから飛び込んで、剣風の下に奸臣輩との智恵くらべをして、君

郊外の一戸建てに住む主婦、純代は、夫の脩一と一人娘の佳乃と共に、平凡ながらも幸せな毎日を過ごしていた。

火勢が迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった曰くつきの重罪人―繁松・お仙・七之丞。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

不老不死が実現した社会。

古手問屋の隠居・九郎右衛門は妻のお民を亡くして以来、生きる張り合いをなくしていた。

隣国を次々に従え、世界帝国への道をひた走る隋帝国。その矛先は琉球、そして朝鮮半島へと向けられた。

北町奉行所定廻り同心・井原伊十郎に、上役から縁談話が持ち込まれた。

四月八日の灌仏会(かんぶつえ)。品川宿にある立場茶屋おりきでは、子どもたちが賑(にぎ)やかに書を認(したた)めていた。

「奇跡は起こるよ」 夜空を見上げると一面の花。地面には屍体の山。

白昼堂々、議員会館から盗み出された闇献金一億円。犯人は伝説の極道、“人斬り秀”こと花田秀次。

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。

敗戦後、日本の石油エネルギーを牛耳ったのは、巨大国際石油資本「メジャー」たちだった。

八代将軍となった徳川吉宗の登用で御広敷用人となった水城聡四郎。

さらば猿渡。少年の飼い猫は、見る者に運命を知らせる眼を持つ。

盲目の琵琶法師、蝉丸は美しくも怖ろしい女に取り憑かれていた。

「圭寿、死ね」。江戸の大名屋敷に暮らす田鶴藩の後嗣に、闇から男が襲いかかった。

人間・歌麿の意外な一面を浮き彫りにする 好色漢の代名詞とされる稀代の浮世絵師・歌麿には愛妻家の一面もあった。

小太刀の名手である紀江は、藤倉勝之進を婿に迎えるが、かつて思いを寄せていた三和十之介への募る思いを消し去ることはできなかった。

「ハンガー・ゲーム」が始まった。ゲームは逐一、全パネムにテレビ放映される。

首都キャピトルが12の地区を支配する国、パネム。

播磨原にほど近い茶店で、狼藉を働いていたやくざ者を追い払った仇討ち旅一行。

ヒーローだけが主人公じゃない。補欠も就活生もお母さんも、誰だって主人公なんだ! 読むほどに人生が愛おしくなる。

ときは2004年。銀行の系列子会社東京セントラル証券の業績は鳴かず飛ばず。

妻を自殺で亡くしたシングルファーザー、恋人から突然別れを切り出されたOL、不況に苦しみ、鉛のような心と身体をもてあます会社員…思うようにいかない人生に、苛立ち絶望しながら、それでも新たな一歩を踏み出そうとする勇気。

鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島・十角館の惨劇を知る江南孝明は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。

館に閉じ込められた江南たちを襲う、仮面の殺人者の恐怖。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

鷹狩りで将軍を護った柊衛悟は、念願の立花家婿入りが決定的に。両家は加増に浴すも、併右衛門は奥右筆でいられるのか。

浪人・古賀新三郎は神田の小料理屋で尼ヶ崎藩の鷲尾軍兵衛という若侍に因縁をつけられ、思わぬ騒動に巻き込まれる。

「あたしを恨んでいた人はいっぱいいます」殺された人気少女漫画家・悠城エリカは訴えた。

柳原通りで、武士同士の斬り合いに遭遇した彦四郎。窮地の永倉平八郎を助けたところ、後日、弟を伴い千坂道場へやってきた。

謎の火付け騒ぎと幼子が攫われる事件が同時に起こり、本所深川は大混乱。

川に落ちた小娘を自ら飛び込んで救った渡り用人の片桐弦一郎。その人助けが噂になり、小大名小栗藩から仕事が舞い込む。

『このミステリーがすごい! 』大賞優秀賞受賞作家、受賞後第2作目は、まっすぐなヒロインが大火災に立ち向かう、消防サスペンス! 横浜市消防局中消防署の新米女性消防士、高柳蘭は多忙な日々を過ごす。

ある日、貧乏寺子屋の師匠・伸吉の前に、雨でもないのに赤い唐傘を差し、肩に小カラスを乗せた、無愛想な美少女「小風」が現れた。

神田堀端で廻船問屋の番頭が殺された。

はるか昔、倭国の平和のために海を越え大陸をめざした人々がいた。それは、失われた歴史をつむぐ朝貢の旅。

何故あなたは夢に出てくるの?――二人の女性が記憶を共有している不思議に気づいた時に始まる衝撃的な事件。

黒猫と付き人がバレエ『ジゼル』を鑑賞中、ダンサーが倒れるハプニングが発生した。

長唄家元の安東家邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟の憎悪渦巻く旧家。

元日の午前零時、全国の初詣客が大量に消失し、同時に警視庁や各県警本部が謎の集団に占拠された。

元日の午前零時。全国の初詣客が

美人姉妹が住む谷中の“猫屋敷”で事件が発生した。姉妹の父親は、五年前に押し込み強盗で殺された海産物問屋のあるじであった。

コペンハーゲン警察殺人捜査課課長コンラズ・シモンスンは、突然休暇から呼び戻された。

八代将軍となった徳川吉宗は幕政改革に乗り出した。手はじめは贅沢三昧をしてきた大奥の粛清。

神田豊島町の道場主・千坂藤兵衛の娘・里美は、一刀流の達人。

手に花束を抱え、夜の池に浮かぶ美しい女性…その胸にはナイフが刺さっている。

私の記憶の中のあなたは誰?ユミという同じ名前を持つ二人の女性が、互いの記憶を共有している不思議に気づいた時から、衝撃的な愛のドラマが始まった…。

故郷の田畑を失った庄三郎は失意のまま江戸に赴き、神社で寝泊まりをしていた。

齢八十を越えてもなお堀田家の大黒柱として、古書店“東京バンドワゴン”を切り盛りする勘一。

奉公人たちの藪入りの時期、金座裏では、亮吉の考案により大店などから頂いた品々を宝引きで分ける遊びを楽しんでいた。

「もの凄いモテ年になる」―。おかまの繁蔵の占いどおり、静湖姫の周りには次々と素敵な男性が現れていた。

年の離れた奇妙な姉妹。彼女らと関わってから、著者の周りに次々と奇怪な事件が巻き起こる。

東京、下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」を営む堀田家は、今は珍しき四世代の大家族。

ピーター・ジャンセンは生物学を専攻する大学院生。

獲物をかじる不気味な物音、闇にこだまするあやしい鳴き声、鬱蒼たる森にうごめく奇怪な虫たち―。

信長を圧倒していた今川義元は、なぜ、進路を桶狭間に変えた？軍師黒田官兵衛はその真相に慄然とする（「乾坤一擲の裏」）、坂本龍馬を死に追いやった黒幕に勝海舟が迫る（「たみの手燭」）など、歴史上の謎に果敢に挑んだ短編八本。

夏の午後。古ぼけた大学の研究棟が嵐に閉ざされた。

何も見えない、誰からもどこからも見られないようになっている―屋根裏部屋の不思議な窓に纏わる悲しい秘密とは?サラリーマンの吉川、離婚した充子、医師の谷内、それぞれの前にふいに現れた女が、三人の人生に関わり始め、彼らを“窓”のある豪邸の夜会に誘った晩、衝撃の真