重い心筋症に冒された玲香の心臓は、外科医である父の願いもむなしく寿命が尽きかけていた。

覚醒剤中毒死を疑われ監察医務院に運び込まれた遺体から未知の黒色胞子が発見された。

ある中高一貫の進学校で生徒が教師を射殺して自殺した。事件の再発防止と生徒の動揺を抑えるため招聘された心の専門家・比留間。

生命を誕生させるはずの分娩室で行われた後期妊娠中絶。

ある少年の体内で見つかった未知の臓器。以後、世界中で発見され、彼らはギフテッドと呼ばれる。

美人妻と高収入の勝ち組人生を送るファンドマネージャー麻生貴志、42歳。

精神科医の「私」は、患者の不可解な自殺衝動が気に掛かっていた。

“嫌われ松子”の死から四年。大学を卒業したものの無為の日々を送る松子の甥・川尻笙は、初めて夢を見つけようとしていた。

三十年前、松子二十四歳。教職を追われ、故郷から失踪した夏。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く。

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。

平凡な郊外の町に、災いは舞い降りた。熱に浮かされ、痙攣を起こしながら倒れる住民が続出、日本脳炎と診断された。

主人公は､「きみ」。

殺人事件の時効成立目前。

ラストまで一気読み! 間違い誘拐の真相は? あなたはきっと騙される―― 二転三転する事件の裏に隠された、瞠目のトリック。

『百年法』(第66回日本推理作家協会賞)から4年。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。

自然環境が激変、人間は死に絶えるのか? 滅びる運命の中、人はいかに生きるのか? 空に浮かぶ雲の中に古代から存在してきた微生物。

ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。

2029年に起きた小惑星衝突の危機。

なぜ「あの男」を自らの手で殺めることになったのか―。

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。

白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。

7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

沙織が地元の結婚相談所で紹介された男・杉下はハンサムで真面目、収入も十分だ。

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性ユカリと出会う。

男はなぜ、罪を重ねるのか? 涙腺崩壊必至! 心奪われる入魂のミステリ。 片桐達夫、五十九歳。

山深い秘境の村を走る旧道沿いにぽつんと佇む「ドライブインまほろば」。客は滅多に来ないが、比奈子は今日も店を開けた。

『のぼうの城』から六年。

「医療相談室」―そこは、生・老・病・死がせめぎあう所。頚髄を損傷し、自暴自棄からリハビリを拒否し続ける男性入院患者。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

報酬のためには手段を選ばない悪徳弁護士・御子柴礼司の前に、妹・梓が三十年ぶりに現れる。

映画『嫌われ松子の一生』原作者が贈る、ランチでのひとときに浮び上がる女たちの人生模様を描いた表題作ほか、笑い・涙・恐怖・切なさ満載のオムニバス短編集。

超高級住宅街の警備員・紀ノ川康樹、26歳。

第16回(2018年度)『このミステリーがすごい! 大賞』優秀賞受賞作が、文庫版で登場! トマトが枯死してしまう疫病が九州で流行し、調査に乗り出した植物病理学者・安藤仁。

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。

僕の小説の中では もっとも本格ミステリー度が 高い自信作です。

家庭裁判所調査官の仕事は、少年事件や離婚問題の背景を調査し、解決に導くこと。

一九七〇年の夏、海辺の街に帰省した“僕”は、友人の“鼠”とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。

通訳捜査官の七崎隆一は、正義感から同職の義父の不正を告発、自殺に追い込んだことで、職場でも家庭でも居場所がない。

「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。

医学的に脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。

平穏だった家族が少年事件によって崩れていくさまを描く心理サスペンス。

関東の地方都市で起きた連続猟奇殺人事件。

雪崩で死亡した兄の遺品を整理するうち、増田直志はザイルに施された細工に気づく。死因は事故か、それとも―。

30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件。死刑 がすでに執行済みにもかかわらず、被告の娘 が再審を請求した。