毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。

風が吹き荒さぶ中、闇を裂いてトラックがやってきた。運転する商人は葡萄酒を運んでいると主張する。

現役の作家のなかにも熱狂的なファンの少なくない、鬼才、久生十蘭の精粋を、おもに戦後に発表された短篇から厳選。

女性ばかり四人の死体が京都市内の長屋で発見された。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

9マイルは遠すぎる ｱｰﾑﾁｪｱ・ﾃﾞｨﾃｸﾃｨﾌﾞ・ｽﾄｰﾘｰの定番。

天才科学者・桔梗信輔が発明した奇抜な殺人方法を闇に葬れ! 息子の信治は父の死後、出羽の山中から東京へと向かった。

神田の貧乏長屋に巣食う、砂絵師のセンセーとおかしな仲間たちが、江戸市中で起きた怪事件の謎を解く人気の捕物帳シリーズ。

文明開化の明治新世相のなかで、次々と起きる謎の奇怪な事件。

一風変わった家がある。戸口が見当たらず、あるのは格子の嵌った窓ばかりで無用の者の侵入を嫌っている。

なぜ、それが“物語・歴史”だったのだろうか―。

弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる〈黒後家蜘蛛の会〉と給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。

“私はこの事件の犯人であり、探偵であり、被害者…”一人三役というアクロバティックな設定が、主人公の手記を通して変奏されながら明らかになっていく華麗なる本格推理。

その女は、小雨に洗われた京葉道路に横たわっ ていた──ひき逃げ現場に出くわしたチンピラ 四人と医者ひとり。

22時48分着の下りで浜松に降り23時29分発の上りで帰る、それを繰り返した女が一週間目に死体で発見された―。

江戸には謎が多かった。下駄常親分は、きょうも思案に余って砂絵かきのセンセーのところへやって来る…。

昨日までの『きみ』はもう居ない。 恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探し の迷宮。

江戸始まって以来の大奇人にして博識無双の平賀源内先生。

スプラッタ小説に食傷気味のおとなのホラー・ファンに贈る、ほんとうにこわい話の数々。

はじめまして。あたしの名はシルビア、勤め先は吉原のソープランド、〈仮面舞踏会〉。

名探偵、皆を集めて「さて」と言い――なんてことを申しますが……。 古典落語に隠された“事件"。

幕末の江戸。

話半ばで目を閉じ、眠ってしまったかに見える父だが、油断はできない。

欧米の探偵小説に造詣の深かった著者綺堂は、作品の舞台を江戸時代に置き、四十五歳から六十五歳まで、二十年間を費やして本作品を書き上げた。

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室からあるはずのない屍体が発見された。

お前がいま手がけているのは、どんな事件だね?所在なさそうな父に訊かれて話した、写真うつりのよい女の一件。

悪魔に見込まれた男の“取りひき”を描く表題作ほか、ミステリー、ホラー、時代小説、SFと幅広い活躍を続け、昨年、急逝した著者の数多い短篇の中から、最も魅力ある「恐怖短篇」の傑作を全3冊にまとめるシリーズ第一弾。

羽田発熊本行の旅客機が阿蘇外輪山に墜落した―。それは不思議な事故だった。

神田明神下に住む、凄腕の岡っ引・銭形平次。

広重は幕府に暗殺された？　若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。

古本屋で入手した本がどうも気になる、と推理作家の椿さん。

江戸は神田の呉服屋の主・幸右衛門の通夜で不可解な事件が。

謎の絵師といわれた東洲斎写楽は、一体何者だったか。後世の美術史家はこの謎に没頭する。

推理小説を読み、洋楽を聴き、テレビゲームに熱を上げもする。

平将門の娘・滝夜叉姫の祟りで伯父が殺されます―まったく働く気のない心霊探偵・物部太郎のもとへ依頼人が来た。

『半七捕物帳』は、著者綺堂が江戸末期の切絵図をはじめ、古今東西にわたる広汎な史料を渉猟する中から生まれた。

著者綺堂が、長く病に臥せっていたとき『江戸名所図絵』を通読、これが『半七捕物帳』を書くきっかけになったという。

歌舞伎を好んだ著者綺堂は、江戸の風土と季節感を巧みに描きながら、随所に江戸っ子のしゃれた会話をもりこんでいる。

非業の死を遂げた八剣巷二が蘇ったのは、王位継承をめぐって魔法使いが権勢をふるい、美女・妖婦、無敵の剣士らが入り乱れる地球外王国。

「真実を映し出す鏡」をもつ反則の名探偵・襟音ママエは、舞い込む事件の真相は分かるが、推理は大の苦手。

雨がそぼ降る日暮れ時、本所を歩いていた若旦那が「おいてけえ」の声とともに消えうせた。

逮捕された!?殺人容疑!?相棒・直次郎は、受話器の向こうで、助けを求めている。

江戸は神田の橋本町。

逮捕された!?殺人容疑!?相棒・直次郎は、受話器の向こうで、助けを求めている。

血まみれの女の死体のそばで、立ちすくんだ男は奇妙な事を口ばしった。

江戸は神田橋本町・なめくじ長屋に住む砂絵かきのセンセーのもうひとつの特技。

岡っ引上がりの半七老人が、若い新聞記者を相手に昔話を語る。

『黒死館殺人事件』で有名な博覧強記の名探偵・法水麟太郎。