魅惑のウイルスを求め、世界中を飛び回る凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。

特殊能力を持つ“在色者”たちが、“途鎖国”の山深くに集まる“闇月”。殺戮の風が、次第に暴れ始める―。

アジアの西の果て、荒野に立つ直方体の白い建物。 一度中に入ると、戻れない人間が数多くいるらしい。

私は高校生の蘇芳。

超大型台風接近中の日本。国際空港の入管で突如11人が別室に連行された。

パーティー会場で孤独だった私に、不思議な目をした少女が突然声かける。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

「何かが教室に侵入してきた」。学校で頻発する、集団白昼夢。

川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。

懐かしい故人と再会できる場所「アナザー・ヒル」。

強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。

耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、四年。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

太古の森をいだく島へ―学生時代の同窓生だった男女四人は、俗世と隔絶された目的地を目指す。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

なぜか出世してしまう愚痴外来の元窓際講師＆厚生労働省の変人役人の凸凹コンビ、最後の事件！　 閉鎖を免れた東城大学医学部付属病院。

池袋の繁華街。雑居ビルの空き室で、全身二十カ所近くを骨折した暴力団組長の死体が見つかった。

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。

姉を見殺しにされ天涯孤独となった青年。愛弟子の企てに気づいたとき、湯川がとった驚愕の行動とは。

立入制限区域のパトロールを担当するロボット「ウルトラ・エイト」たちの居住区に、国税庁から派遣されたという謎の女・財護徳子がやってきた。

英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。

盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、その部下で、捜査一課に憧れを抱きつつも萩尾を慕う女性刑事・秋穂が強盗殺人事件の捜査で奮闘する長編警察小説。

両親の離婚で別れて暮らす元家族が年に一度、集う夏休み。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

あたしは主人公にはなれない―。関根夏はそう思っていた。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。

『月の裏側』の塚崎多聞、再登場!詩情と旅情あふれる、恩田陸版「怖い話」。

「皆さん、お静かに。動かないでください」。

六月という半端な時期に夏流に転校してきたミチル。

コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。

青い田園が広がる東北の農村の旧家槙村家にあの一族が訪れた。

私は知っている、このハサミで刺し殺されるのだ―。

舞台は、アパートの一室。別々の道を歩むことが決まった男女が最後の夜を徹し語り合う。

『あれ』と呼んでいる謎の存在と闘い続けてきた拝島時子。『裏返さ』なければ、『裏返され』てしまう。

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。

遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。

会社がヤバい。彼女とヤバい。

夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

丸の内のオフィス街で爆破事件が発生。現場の物流企業で事情聴取を行った一之瀬は、企業脅迫事件と直感する。

九州の水郷都市・箭納倉。ここで三件の失踪事件が相次いだ。

中学3年の尾垣真が拾った中世ヨーロッパの古城のデッサン。

太郎と散多は古道具店を営む兄弟。

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。

暑さが残る初秋の、とある土曜。コーヒー専門店店員・篠崎百代は、一人で汐留のショッピングモールへと向かった。

過去を変えることはできるのか。

視察のため来日したニューヨーク市警のブラウンには裏の目的があった。東京で失踪した旧友を個人的に捜すのだ。

その場所に行けば、大事な記憶に出会える――。 恩田陸の世界を彷徨する奇跡の全18話を収録した短編集。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。