文藝編集者として出版社に勤める娘が仕事の現場で行き当たった〈謎〉を、高校の国語教師であるお父さんが見事に解決してみせる――北村薫さんの〈中野のお父さん〉シリーズは、本好き、文学好きにはたまらない知的好奇心に満ちた作品です。

本を愛する作家が、言葉と物語の発する光を掬（すく）い取り、その輝きを伝える7篇。

名作には、こんなにも尽きせぬ謎があったとは！ホームズの相棒ワトソンの知られざるミドルネーム。

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。

遠く、近く、求めあう二つの魂。想いはきっと、時を超える。

人生の大切なことは、本とお酒に教わった―日々読み、日々飲み、本創りのために、好奇心を力に突き進む女性文芸編集者・小酒井都。

過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。

時を重ねて変わらぬ本への想い……《私》は作家の創作の謎を探り行く――。

日常の謎の名手・北村薫による自選集!表題作「遠い唇」のその後とは――? コーヒーの香りで思い出す学生時代。

離婚して一年。荒んだ生活を送っていた幸彦は、ある「学校」を紹介される。

小説誌編集者・田川美希は本にまつわる謎にてんてこ舞いの日々だ。

オカルト、宗教、デマ、フェイクニュース、SNS。あなたは何を信じていますか？　 口さけ女はいなかった。

真面目でしっかり者の沙也加は、丁寧な暮らしで生活を彩り、健康的な手料理で夫を支えていたある日、突然夫から離婚を切り出される。

帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。

菊池寛の将棋小説への疑問、志ん生のCDに隠された秘密、小津映画の原作をめぐる謎……国語教師の父と編集者の娘が解き明かす。

「いままでに書かれた最高の犯罪小説の一つ」 レイモンド・チャンドラーが激賞した、 ノワール小説の古典的名作が、ついにそのヴェールを脱ぐ！ 強盗未遂で殺人を犯してしまい14歳で終身刑となった青年ボウイは、囚人仲間Ｔダブ、チカモウとともにアルカトナ刑務所を脱獄

士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。

嵐により陸の孤島となった会員制クラブ。そこに居合わせた私立探偵。

「ワぁ、ゴッホになるッ！」 1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。

昭和初期の帝都を舞台に、令嬢と女性運転手が不思議に挑むベッキーさんシリーズ第二弾。

ウナギ取りの罠小屋の不可能殺人！ 「スウェーデンのディクスン・カー」、幻の名作 1960年代のスウェーデンに、こんな不可解な密室殺人が眠っていたとは……。

父の冤罪をすすぐため、　 青年は身命を賭して復讐を誓った。

誰もが一度は人生のなかで、忘れられない作品と出会ったことがあるのではないでしょうか。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

子どもの頃に読んだ童話や昔ばなしに、スクリーンに映し出される奔馬の姿に、『吾輩は猫である』のなかの一文に――本格ミステリをこよなく愛する著者は、多岐に亘る読書や経験のなかから、鮮やかな手つきでミステリのきらめきを探りだす。

その女は愛する男を殺し、陰部を切り取り逃亡した―― 脚本家の吉弥は、少年時代に昭和の猟奇殺人として知られる「阿部定事件」に遭遇。

その娘、希望か絶望か。 韓国・巨額詐欺事件の遺産を継ぐ少女と、 売春島を生き抜いた女を結ぶ暗い糸。

5歳の男児が神森で行方不明になった。同じ一週間、4人の男女も森に迷い込んでいた。

画家である「私」は、今日も独り、絵を描いている。

「あなたがどこかで生きているということが、ずっと私の支えだった──」。

ある夏の夜、酔って遅く帰ってきた姉から、失恋の顛末を聞かされる。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。

三つの世代を超えて挑む、夏目漱石・名著の秘密。

あなたは、この「11の間取り」の謎が解けますか？ 前作に続き、フリーライターの筆者と設計士・栗原のコンビが 不可解な間取りの謎に挑む。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、出版界に秘められた《日常の謎》! □「応募してませんよ、わたしは」 新人賞最終選考に残った候補者からの思いがけない一言は?(夢の風車) □「実は、扱いに困っている手紙がありましてね」 あ

大学の寮で、高校の部室で、 亡き祖父の書斎で―― ぼくらが遭遇した五つの謎。

伊坂幸太郎デビュー25周年記念書き下ろし作品。

コーヒーの香りとともに蘇る、学生時代の思い出とほろ苦い暗号。いまは亡き夫が、俳句と和菓子に隠した想い。

最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

15年ぶりのクラス会にきつね面の男が乱入し、散弾銃を発砲した。SATにより射殺された犯人は、なんと恩師だった。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説! 射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。

「私の目を、最後まで見つめていて」 そう告げた『道連れの魔女』リリィがヒースクリフの瞳を見ながら絶命すると、二人は1日前に戻っていた。

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。

誰もが容疑者。誰もが当事者。

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。

コロナ禍で厳しい日々の続く飲食店業界。〈パ・マル〉でも、テイクアウト・メニューを考えたり、料理教室を始めたり……。

19歳でデビューした覆面作家の正体は、大富豪のご令嬢・新妻千秋。

中学2年生の花南子は、父親の海外勤務によって春休みから一人暮らしを始める。

たまに食べる高級&美味な「スイーツ」は疲れた心を潤し、日常に彩りを添えてくれますが、私たちの毎日をそっと支えてくれるのは、スーパーやコンビニなどで手に入れやすいジャンクな「おやつ」ではないでしょうか。

ある日の放課後。 寄宿学校に通う15歳のオスカルは、荒廃した城館に迷い込み、そこに住む少女マリーナと親しくなった。