古書店『無窮堂』の若き当主、真

同衾するほど愛しいピカチュウのぬいぐるみや、すくすくと育つ観葉植物との日々。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

月島美佐はネイルサロン『月と星』を営むネイリストだ。

島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

私は、彼の何を知っているというのか?彼は私に何を求めていたのだろう?大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘―それぞれに闇をかかえた「私」は、何かを強く求め続けていた。

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。

海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わっていたかつての面影はとうにない。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

これからどうやって生きていこう?マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

東北地方の書店に勤めるものの、うまくいかず、仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、ＳＮＳで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。

ほどいてつないで私はもう一度踏み出せる。

高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

その死体は信長――密室殺人事件に巻き込まれた私は、うっかり本能寺の変の謎に挑んでしまう……。

あかりは海外ロマンス小説の翻訳

――ほんの数回会った彼女が、人生の全部だった―― 古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。

それは、ただのレースではない。２年連続で本選出場を逃した崖っぷちチーム、古豪・明誠学院。

三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。

低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。

過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。

200年の間、固く閉ざされていた扉。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

本屋大賞ノミネート作、待望の文庫化！ 宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

「ワぁ、ゴッホになるッ！」 1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。

１７音の奥に潜む誰も知らない物語。

オカルト、宗教、デマ、フェイクニュース、SNS。あなたは何を信じていますか？　 口さけ女はいなかった。

友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」 今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。

共謀罪、始動。標的とされた若者達は公安と大企業を相手に闘うことを選ぶ。

問題を起こし家裁に送られてきた少年を一定期間預かる制度ーー補導委託の引受を突然申し出た父・孝雄。

優雅な余生を送るはずの隠居家は、今日も子供たちで大にぎわい。

作家生活10周年記念! 物語の魅力がぎゅっと詰まった、珠玉の作品集 「緑の子どもたち」 植物で覆われたその家には、使う言葉の異なる4人の子どもたちがいる。

「天から与えられた才能はどこへ消えた？」 舞台はヴィクトリア朝京都。

３９歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。

「美」は魔物―。

「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。

光と影が交錯する街・川崎の家裁は日本の縮図！ 家庭は病み、家族間の争いは絶えない。

最良の離婚、請け負います！ 家族はもっと、いろんな形がある。

星川駒子は県立高校の図書館に勤める学校司書だ。

その愛は、あまりにも切ない。 正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説! 射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。

昭和~令和へ壮大なスケールで描く人間賛歌 人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。