遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。

「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。

英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。

「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

太郎と散多は古道具店を営む兄弟。

コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

作家生活10周年記念! 物語の魅力がぎゅっと詰まった、珠玉の作品集 「緑の子どもたち」 植物で覆われたその家には、使う言葉の異なる4人の子どもたちがいる。

「私たちが絆を断った日、島は赤く染まった。

低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。

思いは、森羅万象は文字に託され時空を超えて旅をする！実直なホテルマンは奔放な書家に振りまわされ、手紙の代筆を手伝うことになるが…。

強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。

地方の温泉街の河原で、子どもの惨殺遺体が発見された。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。

救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。

法律が絶対視される学校生活、魔女の影に怯える大人、血を抜き取られた少女の変死体。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

瀬戸内にある波鳥町。

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。

世界中で人気を博す、生きる伝説のバレリーナ・クレスパンが密室で殺された。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

「黄泉の森には絶対に入ってはならない」 人なのか、ヒグマなのか、禁域の森には未知なる生物がいる。

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。

東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。

本格ミステリ大賞受賞の鬼才が仕掛ける、空前絶後の推理迷宮。 精神科医の象山は家族を愛している。

「『蝙蝠』が上海に入った」。豫園からほど近い繁華街の骨董品店に緊張が走った。

閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。 愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

世の中にすでに存在する写真に文を添えることで 　まったくあたらしい物語が生まれた―― 　道尾秀介による危険な悪戯　 写真から生まれた、道尾秀介初のショートショート集。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。

「物語」は、決して尽きない。この世に輝く数多のエンターテインメントを小説家・恩田陸とともに味わい尽くす――。

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。

実業家・加右衛門氏へ贋物の置時計を売ってしまった事実を知った井口。

香港国家安全維持法成立以来、日本に流入する犯罪者は増加傾向にある。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

男が女を犯せぬ国があるという。 金出づる国、燦という大国が支配する世界。

女名探偵の死宮遊歩は迷宮牢で目を覚ます。姿を見せないゲームマスターは｢六つの迷宮入り凶悪事件の犯人を集めた。

特殊能力を持つ“在色者”たちが、“途鎖国”の山深くに集まる“闇月”。殺戮の風が、次第に暴れ始める―。

嵐の私雨邸に取り残された11人の男女。

南の島に集まった人気作家と作家志望の女性5名が次々に死体で発見され……。騙りの天才ビュッシが放つ、クリスティへの挑戦作。

「もし過去に戻って開戦を阻止できるとしたら、どうする？」 1949年、終戦から4年が経った東京。

南海電鉄岸和田駅にて無差別殺人事件が発生。7名を殺害した笹清政市（32）は、自らを"無敵の人"と称する。

誰も“透明な存在”になんかさせない。“幸せそうな若い女”を狙って刺され、ＳＮＳから消えた優里亜。

一人孤島に住む、元医師のフレドリックは、就寝中の火事で住む家も家財道具もすべてを失う。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。

「なんでここにいるの？もしかして動いた？死んでるのに？」 どこまでもロジカル、限りなくポップ。そしてほんのりクレイジー。

大御所ミステリー作家・室見響子の遺稿が見つかった。

前代未聞「二児同時誘拐」の真相に至る「虚実」の迷宮！真実を追求する記者、現実を描写する画家。

いい気味だ…… 予測不能の展開、予想外の読後感。

魅惑のウイルスを求め、世界中を飛び回る凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。