「私たちはどうしようもなく、別々の体を生きている」 夫婦。血を分けた子を持ち、同じ墓に入る二人の他人。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

直木賞候補作、高校生直木賞受賞作『くちなし』から4年―― 私たちは一人じゃない。

ほどいてつないで私はもう一度踏み出せる。

没後も語り継がれる美しい歌姫だった祖母を持つ歩。

ソ連時代のバルト三国・エストニアに生まれたラウリ・クースク。

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

あなたと生きる、その痛みごと。

思いは、森羅万象は文字に託され時空を超えて旅をする！実直なホテルマンは奔放な書家に振りまわされ、手紙の代筆を手伝うことになるが…。

どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう―― 「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした? 2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、ある家族たちをとりまく真実。

大好物のミステリーを食べて、こんなに大きくなりました 一日一冊以上のペースで爆読する若手屈指の本読み作家が語り尽くした大好きな本の話。

本屋大賞ノミネート作、待望の文庫化！ 宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。

コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。

誘拐犯に仕立て上げられた自殺志願者たちの運命は。

「6,000万円ぐらい、命の値段としては高くもないだろう」 外科医の才所准一は、大阪で海外富裕層向けの自由診療クリニックを運営している。

極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。

友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。

5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇ったこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎。

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。

赤澤奈美は四十七歳、美容皮膚科医。 夫と別れ、一人息子を育て、老母の面倒をみながら、仕事一筋に生きてきた。

遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。

祖母と孫娘の、笑って泣ける英国珍道中!! 正月の親戚の集まりで英国留学の思い出話を披露した孫娘(著者)に、祖母が「一度でいいからロンドンに行きたい、お姫様のような旅をしたい」と告げたことから、一族総出で支援する5泊7日の豪華イギリス旅行が決定! だが、そ

とある村で、〈魔女〉の死体が見つかる。彼女は村の女たちに薬草を処方し、堕胎もしてやっていた。

東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。

インカ帝国があっけなく滅びたのは、鉄、銃、馬、抗体を持たなかったからだと言われている。

「春に翔ぶ」瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原の秘められた過去。

目の前に犯人がいるのに逮捕できない――大胆不敵な新警察小説、誕生 三年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子は、訪れた事故現場でその一部始終を目撃する。

その夏、信じられないことばかり起きた。「ラプラスの魔女」シリーズ! AIによる監視システムが強化された日本。

千葉県富津市の清掃会社に勤める町谷亜八(ハチ)は、過去に傷害事件を起こし執行猶予中の身だ。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

いい気味だ…… 予測不能の展開、予想外の読後感。

魂は身体の細部にこそ宿る 隠された美を掬い取り、やわらかに照らし出す。極上の随筆16篇。

高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。

小川春香、16歳。3歳で母に捨てられた彼女は、育ての親である祖母も亡くし、正真正銘のひとりぼっちだ。

明けない夜はない。

「アレに魅入られると、死にますよ」――ここは楽園？それとも地獄？ “絶対に口にしてはいけない禁忌”を抱えた村に、転校生・高遠瑠樺がやってくる。

妻との離婚以来５年ぶりに会った愛娘とともに、テーマパーク・ドリームランドを訪れた元刑事の仲山。

地方都市の寂れた町にある葬儀社「芥子実庵」。

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。

町田そのこ 2021年本屋大賞受賞後第1作目は、すれ違う母と娘の物語。 小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。

かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。

愛による呪縛と、愛に囚われない生き方とを探る。野心的長篇小説! 長らく疎遠だった父が、死んだ。

低層の団地群を抱くその町は寂れていた。商店街にはシャッターが目立ち、若者は都会に去り、昔からある池には幽霊が出るという。

「美」は魔物―。

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」 今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

こうして書棚の秘密は私とＢ、 二人だけのものになった―― ハリウッド俳優Ｂの泊まった部屋からは、決まって一冊の本が抜き取られていた。

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

嵐の私雨邸に取り残された11人の男女。

男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子。若くも美しくもない彼女がなぜ―。

共謀罪、始動。標的とされた若者達は公安と大企業を相手に闘うことを選ぶ。

１９８６年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。

『くもをさがす』の西加奈子が贈る、8つのラブレター。 この本を読んだあと、あなたは、きっと、自分の体を愛おしいと思う。

――ほんの数回会った彼女が、人生の全部だった―― 古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。