五千メートルのレースで貢に敗れた碧李。その時、碧李の胸には勝ちたいという新たな衝動が込み上げる。

東部第一高校陸上部で五千メートルを走る加納碧李は、清都高校のランナー・三堂貢から挑発の言葉を投げかけられる。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

中学校にはいろいろな生徒がいる。

9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤独な日々を送っていた。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

箱根駅伝出場を逃がした大学のなかから、予選で好タイムを出した選手が選ばれる混成チーム「学連選抜」。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

それは、ただのレースではない。２年連続で本選出場を逃した崖っぷちチーム、古豪・明誠学院。

中学入学直前の春休み、父の転勤で岡山県の山間の町に引っ越してきた原田巧。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

甲子園に憧れていた。予選を勝ち進んだ。

思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

『のぼうの城』から六年。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

「あなたはなぜ、この取材を始めたのです?」 明海和(あけみ・かず)はストリートチルドレンの取材を続けるうち、謎の集団・プレデターに襲撃される――。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

大学陸上部で同級生だった三人が、オリンピック男子マラソン代表・最後の一枠の選考レースに出場する。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

子どもの成長と教師の再生を描く離島小説 関東で小学校の教員をしていた槙屋深津は、故郷である鹿児島県の神無島に帰ってきた。

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。

信州にある「24時間365日対応」の本庄病院に勤務していた内科医の栗原一止は、より良い医師となるため信濃大学医学部に入局する。

佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。

小学校の教員を辞め、実家のパン屋で働く三吾は、店でみかける少女が気にかかっていた。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

「ねーさんの」「ためなら」「エンヤァ!」「ゴルアァ!!」『1985年の奇跡』の五十嵐貴久、久々の痛快直球青春小説。

さあ、行こう。これは僕らの最後の旅だ。

希望の丘小学校5年3組、通称リョウタ組。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。

ホテルで行きずりの女を殺してしまった吉行は、車で逃げる雨の山中で不思議な少年と幼女に出会う。

みちると優子は中学３年生。２人が通う宮前中学校は崩壊が進んでいた。

藩の政が大きく変わる様を見届けるため、江戸から故郷に戻ってきた天羽藩上士の子・伊吹藤士郎と異母兄の柘植左京。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。

橋の下で見つかった男の屍体の中から瑠璃が見つかった。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

これからどうやって生きていこう?マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。