“わたしたちは仲間です”―十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える“僕”は、差出人不明の手紙を受け取る。

娘の緑子を連れて大阪から上京してきた、「わたし」の姉でありホステスの巻子。

新米弁護士のライネンは、ある殺人犯の国選弁護人になった。だが、その男に殺されたのはライネンの親友の祖父だったと判明する。

あのとき、ふたりが世界のすべてになった―。ピアノの音に誘われて始まった女どうしの交流を描く表題作「愛の夢とか」。

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。

ふるさと祭りで突発した、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。

人はいったい体のどこで考えているのか。

【本屋大賞翻訳小説部門第1位】弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを描いた連作短篇集。

おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティーと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。

国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。

紅一点会員のマリアが提供した“余りに推理研的な”夏休み―旅費稼ぎのバイトに憂き身をやつし、江神部長以下三名、宝捜しパズルに挑むべく赴いた南海の孤島。

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。

平穏だった家族が少年事件によって崩れていくさまを描く心理サスペンス。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

急行する捜査車両、轟く銃声。過去の事件が次々と連鎖し、驚愕のクライマックスへ!比類なき疾走感で描く緊迫の40時間。

凄腕の女性弁護士アイゼンベルクは、ホームレスの少女から弁護を依頼される。

人質を楯に、身代金を奪った犯人は、厳重な包囲の中で、ビルの9階からエレベーターに乗り込んだが、1階についた時には消えていた!その頃、近くのマンションで、右翼の大物が何者かに射殺された。

総統暗殺!?一九四〇年。内戦の痛手いまだ癒えぬスペインでは、フランコ殺害を企む一派が活動を続けていた。

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに出会う。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

闇に身を潜め続ける犯人。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

ファストファッションの人気ブランド「Qros」のCMで人気俳優・藤井涼介と共演し注目を集める美女。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

大学に顔を見せない江神を追って信州入りした英都大学推理研の面々は、女王が統べる〈城〉で連続殺人事件に遭遇する。

英都大学に入学したばかりの一九八八年四月、ある人とぶつかって落ちた一冊――中井英夫『虚無への供物』――が、僕、有栖川有栖の英都大学推理小説研究会(EMC)への入部のきっかけだった。

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。

幻想を愛し、奇行で知られたシュール、リアリズムの巨人―サルバドール・ダリ。

元刑事が殺された。後頭部を千枚通しで一突き。

日本のディクスン・カーと称され、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の大家、真壁聖一。

フリーのPRマン・漆田亮は、得意先の日野楽器から、ある男を探してくれと頼まれる。

能登半島の岬で記憶喪失の男が発見された。一方、東京新宿では爆弾テロ事件が発生。

北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルが生んだ名物刑事、クルト・ヴァランダー。

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。

ギター製作の名手を捜し、スペインの小さな村パロマレスを訪ねた日本人の古城。

旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。

7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。

警察官が関与する事件が続発した。警察庁特別監察官・倉木は、警察内部で巨大な陰謀が進んでいると踏み、捜査を開始する。

数年ぶりに別居する息子と二人で、荒川沿いの酒蔵を訪れた赤羽中央署生活安全課の疋田努は、若い女性の水死体を発見した。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

家庭裁判所調査官の仕事は、少年事件や離婚問題の背景を調査し、解決に導くこと。

この一冊で世界が変わる、かもしれない。 実業之日本社創業120周年記念! 小社文庫限定の書き下ろしあとがき収録。

ミステリ作家・有栖川有栖が取材で訪れた雪深い裏磐梯には、地元の人々からスウェーデン館と異名をとるログハウスがあった。

『死神の精度』で活躍した「千葉」が8年ぶりに帰ってきました! クールでちょっととぼけた死神を、今度は書き下ろし長編でお楽しみください。

二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。

医師の父、美しい母、高貴なまでの美貌を振りまく双子・梨花と結花。

ベテラン刑事・羽田隆信は後輩の鈴木慎平と殺人事件の捜査中、犯人に撃たれ殉職した―はずだった。

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、ひょんなことからハイエナ記者火尻を暴漢から救うが、その正体に気づかれてしまう。

一九四一年、マドリード。日系ペルー人宝石商として社交界にも出入りする北都昭平は、陸軍参謀本部の密命を帯びたスパイだった。

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、 偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。 だが翌日、翠は事故死する。

あんたの仕事は、ハゲタカを消すことにある。

精神科医・南川藍子の前にあらわれた三人の男たちは、それぞれが脳に「傷」を持っていた。

タイムリミットは6時間。

謎の巨大獣に家畜が襲われる事件が発生、やがて被害は人間にも及ぶ。

2010年冬、喜び組の崔純子は国家最高機密とともに脱北、中国に入った。