一九八二年九月、著者は戦後三十七年にして初めて“悪魔の部隊”の痕跡を辿った…。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」。西条八十の詩集を持った黒人が、ナイフで胸を刺されて殺害された。

戦後第七三一部隊の研究成果は米陸軍細菌戦研究所に受け継がれ、朝鮮戦争にまで影響を与えた。

東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。

美貌と一枚の名刺だけを頼りに上京した若い女性。ツテも実力も無く、甘い野望を背負って来た若者たち。

OLの松葉絵里子は別れた恋人を忘れるため、街で声をかけてきた鮫島の誘いにのり一夜を共にした。

警視庁捜査一課の横渡刑事は帰宅途中、暴漢に襲われた女性を助けようとして男と格闘し無念にも刃物で刺殺された。

駅のホームで突き落とされそうになる。見知らぬ車に乗せられて誘拐されそうになる―。

棟居刑事は出張先の四国霊場・遍路宿で元区役所吏員の野田と相部屋になる。

埼玉県武州市の沼で、美人ホステスが愛猫と一緒に水死体で発見された。事故死と思われたが、ホステスの“猫”仲間が、突然失踪。

将軍の実子・立石家良に、自らの家臣を殺されたことを知った鹿之介は、妖艶な女忍・るいと共に、仇討ちに乗り出す。

金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

「あ、あなたは…」千秋は凍りついた。本州の最北、青森で新婚生活に浸る千秋を訪れた男は、秘した彼女の過去から来た。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

北アルプス上空で、原子力科学者雨村の搭乗した旅客機が航空自衛隊機と衝突し、墜落した。

妻は、あの幻の女ではないのか。立山の宿で一夜熱く貪り合った謎の女…おぼろな残像を見合い相手に重ねた魚住は結婚した。

復讐してやる―旗本良介は怒りの中から立ち上がった。

警視庁捜査一課刑事・山科正人は殺人事件の捜査本部に参加しているが、仲間にもペアを組んだ新宿署の牛尾刑事にも「話したくない秘密」があった。

東北から上京してきた出稼ぎ三人組のうち一人が死体で発見された。その数カ月前、三人はある邸で女の絞殺現場を目撃していた―。

クリスマスイブの夜、オープンを翌日に控えた地上62階の高層ホテルの壁面に、巨大な光の十字架が浮かび上がった。

山村で起こった大量殺人事件の三日後、集落唯一の生存者の少女が発見された。

国際工作人の顔を持つ作家・武富義彦。彼の小説教室には、ひと癖もふた癖もある受講生が集まっていた。

酷くなる一方の息子の家庭内暴力に、このままでは妻が殺されると感じていた町野は、ふと頭に浮かんだ自分の発想に慄然とした。

あらゆる悪の手口を詳述したベストセラー『悪魔のガイドブック』にそそのかされた少女輪姦事件が発生。

片倉宏は結婚相談所のパーティで出会った仁科里美に求婚するが断られてしまう。

霧の中、公園でデート中のカップルが、暴漢に襲われた。二人を助けようとした警察官は、逆にナイフで刺殺されてしまう。

庵志津子が銀座の一隅に開いたクラブ「庵」は、政財界のVIPが毎夜集うサロンになっていた。

博多発東京行のひかり116号で、不動産ブローカーが刺殺された。

長野県高瀬湖畔の工事現場から、人間の白骨と犬の骨が発見された。

三家庭に襲いかかった災いは、あの夜と関わっているのか?家庭内暴力、援助交際、恍惚老人―それぞれに家族問題を抱えながら、ある夜、三人の男は偶然同じ路線バスに乗り合わせた。

赤坂の高級クラブ「エル・ドラド」で日本最大の組織暴力団三矢組の組長が狙撃された。

ナンバーワンホストの有光は、人身売買シンジケートから逃げ出してきたタイ人女性・トウイを匿うが、彼女はある日部屋から忽然と姿を消し、廃屋で死体となって発見される。

「刑事は必ず正義の上で死ぬんだ」。ミステリー界の巨匠、珠玉の短編集。

新宿・歌舞伎町のラブホテルのフロントに立つ本杉高志は、奇妙な成り行きから18歳の少女理絵と同居を始めた。

新任教師の佐倉弥生が不良グループのリーダー・後藤龍雄に犯された。少年と級友にとって、弥生は憧れの女神だった。

新宿で助けた藤村雅子と、金沢高一はホテルで一夜を過ごしてしまう。

新宿歌舞伎町でホテルを経営している東浦は、不倫をネタに暴力団に脅され、ついにはホテルを乗っ取られてしまう。

粘着力を帯びた不気味な液体はしきりに瘴気を立ちのべていた…。

大手建設会社の営業課長家田幹朗は、常務の懐刀として社内で最も汚い役を一手に引き受けている。

望遠鏡で近隣のナイトライフを覗き見するのが趣味だった一人暮らしの老女・田島あぐ。

日本の不動産王で黒ビルグループ会長の黒河内慎平が、不仲の息子にマンション10階から突き落とされた。

巨匠が紡ぐ、珠玉のロマンティック・ミステリーの数々。 50年の作家人生の集大成。

戦場カメラマンの長井創次は、東日本大震災に巻き込まれた妻の行方を捜しながら被災地を取材していた。

「敵を愛し、迫害する者のために祈れ」(新約聖書マタイ伝)人類に対する永遠の課題ともいえる、この「山上の垂訓」がねじ曲げられ、血に塗れるとき―そこには空前絶後の殺人プロジェクトがあった!六本木ラブホテルOL殺人事件に端を発した4件の殺人を結ぶ螺旋状の絆とは?

交通事故で息子を失った悲しみに暮れる妻が、故郷の同窓会へ出かけていった翌日、遺体で発見された。

過去を捨て、警備員として暮らす桐生。迷い猫が縁で、飼い主の少女・翔子と出合う。

轢き逃げで一人息子を喪い、妻にも先立たれた作家の成田正隆は、妻の郷里・佐賀へ、傷心を癒す旅に出た。

平凡な日常を捨て、新しい人生への切り替えを計画していた三人の男たちが遭遇した殺人事件。

性欲の処理を出来ず勉強が進まな

都心の一戸建てに住む津田正吾の許に、深夜、痴漢に襲われたという若い女が飛び込んできた。

昭和二十年夏、敗色濃厚の戦時下の日本。