最後の矜持 森村誠一傑作選



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    初公開日(参考)2023年05月
    分類

    長編小説

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    最後の矜持 森村誠一傑作選 (角川文庫)

    2023年05月23日 最後の矜持 森村誠一傑作選 (角川文庫)

    「刑事は必ず正義の上で死ぬんだ」。ミステリー界の巨匠、珠玉の短編集。 警視庁捜査一課・棟居の後輩刑事が殺された。非番中コンビニ強盗に遭遇し、店員を守るため凶刃に倒れたのだ。彼の死は世間の同情を集め一般市民も通夜に訪れる中、滂沱の涙を流す女性がいた。彼女の正体を追った棟居は、事件の悲しい顛末を知る(「後朝の通夜」)。 ある者は魔が差したせいで、ある者は確固たる信念によって、追いつめられた人々の心情に迫るミステリーに、書籍初収録の幻の短編「青春の遺骨」を加えた珠玉の6編。(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (3pt)

    時代の勢いが削がれている。

    森村誠一の短編から、山前譲が選び出した作品集。
     長い間森村誠一には触れることがなかったが、Amazonで目にとまり入手した。
    本屋にも取り扱いが少なく、今でも森村誠一が読み継がれているのは、思いがけ
    なかった。不明を恥じる。
     森村誠一は、私にとっては松本清張と引き比べてしまう作家。清張の短編集は
    幾種類かは新たに編纂されていて、入手は容易。清張と比すると「社会派」として
    はいささか影が薄い。久々に手に取ってみた感想となる。

     最初の一編は文字を追うと、どうにもゴツゴツとして引っかかる印象が強い。
    しばらく気がつかなかったが、はっきりした理由があった。「音の懸け橋」だけな
    のだが、一文ごとに段落替えをしている。どうにも読み辛く、これはどうかと思
    った。が、この一編だけが一文ごとの段落替えをしていた。ストーリーとしては
    面白いのだが、その文体が惜しまれる。

     事件の推理を元に主人公が謎を追跡するが、その推理過程がご都合主義と思え
    るのが「殺意を運ぶ鞄」。偶然入った店で、探している人の住所、それも団地の住
    所が細部まで分かるのは頂けない。少々甘すぎるストーリー。

     主人公の家族、主人公の同僚の家族、別の同僚の家族が事件で失われたとする
    設定はいかにも無理。日本でこの設定は駄目だろう。
     こう呟いてしまった「後朝の通夜」。どうにも作り物めいてリアリティがない。
    最後の謎解きも不十分。作中で被害者の婚約者があけすけに喋りすぎ。ここまで
    長々と被害者との関係を語ることなどありえない。

     2つの事件が並行して語られる。小市民と言えば小市民の犯罪。しかしそこに
    はやはり色と欲がある。過度に入りくんだストーリーでもなく、そのまますらり
    と読むことができる。そして緊張感が最後まで続く。本書第一の物語だろう。そ
    う感じた「ラストシーン」。

     少し「正義」が鼻につく「余命の正義」。後味良く書いてくれればいいが、心なし
    かくどい。これは受け取り方が人によってかなり違うだろう。

     生硬なままに青春時代と現在を語る「青春の遺骨」。読んでいるのが気恥ずかし
    い。絵に描いたような青春時代は果たして実在するのだろうか。

     森村誠一はどの程度読み継がれているのだろうか。角川文庫ではかなり刊行さ
    れているが、もともと多作の人なので少ないとも言える。
     代表作「~の証明」と「棟居刑事シリーズ」だけなのはいささか淋しい。一時の勢
    いはなくなっているのは明かだが、よく作品が残っていると評すべきか。
     30年以上の年月を経て読んだ私には、森村誠一が次々とヒット作を刊行したあ
    のエネルギーが懐かしかった。そのエネルギーを感じられなかったのは残念。
     辛いレビューとなるが、どの作品も(少なくとも現在の作家に比して)質は高い。
     あと数冊は読み込んでみようと思う。
    最後の矜持 森村誠一傑作選 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:最後の矜持 森村誠一傑作選 (角川文庫)より
    4041135575



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