都心の一戸建てに住む津田正吾の許に、深夜、痴漢に襲われたという若い女が飛び込んできた。

棟居は北アルプス後立山縦走を試みる途中、唐松岳山頂でトレッキングツアーのグループに写真撮影を頼まれた。

車の接触事故を目撃した女。 婚約者が失踪した女。

ナンバーワンホストの有光は、人身売買シンジケートから逃げ出してきたタイ人女性・トウイを匿うが、彼女はある日部屋から忽然と姿を消し、廃屋で死体となって発見される。

欲望と孤独に縁取られた都市に暮らす女たちが、ふとしたきっかけから、殺人事件を招き寄せる。

大手ホテルの課長が客の女性と同衾中、刺殺された。女性の夫が現行犯とし逮捕されたものの不可解な事実が浮かび上がった。

飛び込み自殺をはかった女が死の直前に人生を逆行しながら再体験する「環状彷徨者」や、善悪正邪の転倒した世界に踏み込む謎物語「もう一人の自分」ほかSF的掌篇集「異次元の夜」と、サラリーマン社会に潜む現代人の虚無感と不条理な衝動を乾いた目で描く初期短篇五篇を収録

会社のエースとして飛ぶ鳥を落とす勢いだった山名功は、突然、関連企業末端のゴルフ場に異動となった。

失業し失意の底にあった北沢勝平は顔見知りの赤松に誘われ、石山という男と強盗殺人に加担してしまう。

自衛隊第１空挺団ＯＢで、現在は代行業を営む降矢浩季のもとを学生時代の恋人・優子が訪ねてきた。

博多発東京行のひかり116号で、不動産ブローカーが刺殺された。

高層アパートに住むOL・志賀邦枝のひそかな趣味は、双眼鏡で他人の生活を覗くことだった。

深夜の寝台車で起きた人気タレント刺殺事件。犯人はいつ乗車し、どこへ消えたのか。

文壇の寵児ともてはやされる若きベストセラー作家の浅沼は、出版社から請われて新人文学賞の選考委員となった。

始まりは新宿発、松本方面行きの最終列車、急行「アルプス号」だった。

東京都内の空地で大学生が殺され

新宿の超高層ホテルの一室で、男性の死体が発見された。被害者は女性と宿泊する予定だったらしいがその形跡はない。

男には奇妙な趣味があった。

新入社員のふとした言葉に課長は青ざめた。この青年はもしや俺を追ってきたのでは?青年の出身地で彼は昔、女を殺した。

OLの細川澄枝は社員のボーナス二千万円をタクシーの中に置き忘れる。

財閥・紀尾井グループ会長の令嬢姉妹が搭乗していた小型飛行機が、北アルプス後立山で消息を絶った。

三十数年前、謎めいた女性を誤殺して北アルプスに埋めた過去を持つ北尾俊也は、離婚と退職を機に贖罪の旅に出た。

若い芸者の殺害事件が発生した―

クリスマスイブの夜、オープンを翌日に控えた地上62階の高層ホテルの壁面に、巨大な光の十字架が浮かび上がった。

ホテルの客室係・田無時子は、オーナーの娘・益美からダイヤの指輪を盗んだ疑いを掛けられた一週間後、アパートで死亡した。

東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。

まさか自分の娘が!相模署刑事・露木は愕然とした。神奈川県下で相次ぐデート中の男女を襲う強盗強姦事件。

就職を翌年に控えた天性のプレイボーイ・真木浩一は、大学の同期生で超大企業・勢家グループの社長令嬢・美那子に接近し、手中に収めた。

警察官桐生が気づいた時、惨劇はもはや終わっていた。下宿先の少女は凌辱され骸を晒していたのだ。

青春の幻影ともいうべき心の「女神」に似た女性に遭遇した銀行員・明石は、彼女の面影を忘れがたく、ついには拉致監禁という暴挙におよんでしまう…。

一流商社の部長職を辞め、名門ホテルで第二の人生を送ることになった畑中教司。マラソン中に眼前で社長の犬飼が誘拐された。

山頂から愛の信号を送ると約束し、恋人を山麓に残してひとり山頂をめざした影山だが、送られてきたのは遭難信号だった。

交通事故で息子を失った悲しみに暮れる妻が、故郷の同窓会へ出かけていった翌日、遺体で発見された。

今、人気上昇中の女優、小月さゆりが殺された。そのニュースは村岡智子に衝撃を与えた。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

「あ、あなたは…」千秋は凍りついた。本州の最北、青森で新婚生活に浸る千秋を訪れた男は、秘した彼女の過去から来た。

北アルプス上空で、原子力科学者雨村の搭乗した旅客機が航空自衛隊機と衝突し、墜落した。

復讐してやる―旗本良介は怒りの中から立ち上がった。

新任教師の佐倉弥生が不良グループのリーダー・後藤龍雄に犯された。少年と級友にとって、弥生は憧れの女神だった。

霧の中、公園でデート中のカップルが、暴漢に襲われた。二人を助けようとした警察官は、逆にナイフで刺殺されてしまう。

平凡な日常を捨て、新しい人生への切り替えを計画していた三人の男たちが遭遇した殺人事件。

アパートの一室で若い女性の絞殺死体が発見された。一方、新興宗教の元本部跡にも同様の手口で殺害された女性の死体が…。

資産家の木部信夫が突然失踪、直後に彼が所有する6億円もの不動産が売買されたことが判明した。

金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

憧憬の女神、七条由香の無惨な死体を発見した北前真司は、無実の罪を押し付けられてしまう。真犯人はどこかで笑っている。

埼玉県武州市の沼で、美人ホステスが愛猫と一緒に水死体で発見された。事故死と思われたが、ホステスの“猫”仲間が、突然失踪。

日本最大の暴力団の組長が襲われ重傷を負った―この狙撃事件は、たまたま犯人に個人的恨みを抱く、3人の男たちの運命をも狂わせて行く…。

元エリート自衛官・羽月数也は、法に縛られず“人の命を守りたい”という信念のもと、ボディガードとなった。

校内暴力で荒廃し、不良生徒に牛耳られる都内S区の公立中学校。ついに、女生徒が公園で殺害される事件が発生。

一九八二年九月、著者は戦後三十七年にして初めて“悪魔の部隊”の痕跡を辿った…。

一流ゲームソフト企業リューエイに就職が内定した大学生隅野はこの際、遊び相手の女子大生規子を友人に下げ渡すことにした。

あの男はどうしても殺さなければならない。あの男が私の家族を殺したのだ―胡桃沢英介は国本社長の殺害を決心した。

妻は、あの幻の女ではないのか。立山の宿で一夜熱く貪り合った謎の女…おぼろな残像を見合い相手に重ねた魚住は結婚した。

アベックが集まるので有名な沼のほとりで、若い男女の死体が発見された。