普通の大学生、鏡公彦18歳。ごくごく平均的な、何気なくコンビニエンスストアに行こうと思って出かけただけの夜。

三島賞作家・佐藤友哉がサリンジャーの魂をよみがえらせる、全9編の短篇小説。

妹が死んだ。自殺だった、と僕のイカれた家族は云うが。

『ワスレルナ』。妻を殺された復讐者たちは、世界の秘密を解かねばならなかった――。

誰もが三百六十五日分の一日で終わる予定でいた六月六日。鏡家の三女、鏡佐奈は突然の大地震に遭遇する。

女子中学生・小林冬子。苫小牧から船に乗り、行き着いた先は見知らぬ孤島。

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

二十七歳の誕生日に仕事をクビになるのは悲劇だ。僕は四年間勤めた片説家集団を離れ、途方に暮れていた。

「奇跡は起こるよ」 夜空を見上げると一面の花。地面には屍体の山。

コスプレする少女と同人誌に燃える少女。凄絶ないじめを受ける少女といじめる少年。

アイコは金田陽治への想いを抱えて少女的に悩んでいた。

工場で働く単調な日々に鬱々とするヒキコモリ気味の少年。少女を見えない悪意から護り続ける少年。

「苦しさを感じるなら、僕なんて愛さなくていいんだ」 聖書や創世記などの見立て連続殺人を主旋律に踊る、世界をゆるがす超絶のメタ探偵の魂の旅。

十五歳の僕と十四歳にして名探偵のルンババは、家も隣の親友同士。

「これは『世界征服宣言』だ。

祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。

逮捕に必要なのは、記憶、視力、そして直感。

鯨井留可は完全犯罪を目指さない男。そんな彼がアリバイ工作のために声をかけたのは、白髪の美女。

斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

愛は祈りだ。僕は祈る。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

ーーこの本は、なんだかわからないうちに人生をしくじった僕と、その周辺について書いたものである。

阿良々木暦を監視する式神童女・斧乃木余接。

絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする。

舞台は2026年東京。 放射能汚染によって隔離された被災地「島」からやってきた、天才的騎手・喜多村ヤソウ。

絶望的な"閉ざされた"状況にあって、疎外された少年たちが築き上げる奇妙な連帯感。

中島さおりは“影”に憑依された幼児に襲いかかられる。堀江果歩のマンガには、描いた覚えがない黒髪の女が現れる。

ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー竺原丈吉(JJ)は、いつも度の入ったサングラスを掛けて場当たり的に喋る、実に胡散臭い男だった。

猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。

全ての終わりは―まだ始まったばかりだ。“世界”を、そして“物語”を終わらせるため人類最悪・狐面の男と十三階段が動きだす。

いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作のほか、脳科学を題材として伊藤計劃『ハーモニー』にトリビュートを捧げる「美亜羽へ贈る拳銃」、ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

夫の「優しさ」を耐えられない私(「やさしナリン」)、進路とBITCHで悩む俺(「すっとこどっこいしょ」。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

勁草館高校の吹奏楽部に所属する古野まほろは、コンテストでの優勝を目指し日夜猛練習に励んでいた。

迷子捜し専門のアメリカ人探偵ディスコ・ウェンズデイの目の前で六歳の梢に十七歳の梢が侵入。真相の探究は全てを破滅へと誘う。

1958年の夏。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

すべての女は男の携帯を見ている。男は…女の携帯を覗いてはいけない! 話題の芥川賞作家による、家庭内ストーキング小説。

友人の死に導かれ夜明けの穴にうずくまる僕。地獄を所有し、安保闘争で傷ついた鷹四。

本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか?人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。

注目の2.5次元舞台『オメガスマッシュ』初日の幕が上がった。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

佐藤誠。八十六件の殺人を自供した殺人鬼。

北沢大学新入生のぼく=二本松翔は、サークル“あかずの扉”研究会に入会した。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

禁じられた一線を現在進行形で踏み越えつつある兄妹、櫃内様刻と櫃内夜月。その友人、迎槻箱彦と琴原りりす。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

「1年に1200人を密室で殺す」警察に送られた前代未聞の犯罪予告が現実に。

人を愛することは容易いが、人を愛し続けることは難しい。人を殺すことは容易くとも、人を殺し続けることが難しいように。

ジョウントと呼ばれるテレポーテイションにより、世界は大きく変貌した。

異常な寒波のなか、私は少女の家へと車を走らせた。地球規模の気候変動により、氷が全世界を覆いつくそうとしていた。