ケネディ兄弟を殺し、キング牧師を殺した男たち。リチャード・ニクソンと手を組み、やつらはドミニカ共和国に魔の手を伸ばす。

J・F・ケネディ―アメリカの夢。時代の暗部がこの男に群がった。

アームストロングの店に彼女が入ってきた。

1949年。

真珠湾攻撃前夜のLA。日系人一家惨殺事件発生!これは究極の警察小説である。

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には、植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。

警察内部の暗闘に翻弄される悪徳警官クライン。狂おしく暴走する病んだ魂を悪夢のような文体で描破した異形の傑作。

十六歳のビリーは、家畜を襲っていた牝狼を罠で捕らえた。いまや近隣で狼は珍しく、メキシコから越境してきたに違いない。

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

十九歳になったジョン・グレイディ・コールは国境近くの牧場で働いていた。

1950年、正月―共産主義の脅威に怯えるLA。

悪の坩堝のような50年代のロサンジェルス市警に生きる三人の警官―幼時のトラウマから女に対する暴力を異常に憎むホワイト、辣腕警視だった父をもち、屈折した上昇志向の権化エクスリー、麻薬課勤務をいいことに芸能界や三流ジャーナリズムに食指を伸ばすヴィンセンズ。

メキシコの麻薬撲滅に取り憑かれたDEAの捜査官アート・ケラー。叔父が築くラテンアメリカの麻薬カルテルの後継バレーラ兄弟。

1951年東京。

第一次大戦末期の1918年。

吹き溜まりの街、ザ・メイン。いろんな人間たちが破れた夢を抱えて生きている。

『アメリカ文学界の魔犬』と呼ばれるこの作家を育んだのは、ありきたりの文学修行ではない。

このドーチェスターの街で、マフィアに狙われる人間の依頼を受けることは、最大の自殺行為だ。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

1947年1月15日、ロス市内の空地で若い女性の惨殺死体が発見された。

【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞受賞 『ミスティック・リバー』の巨匠がアメリカ裏面史を描く大作 】 禁酒法時代末期のボストン。

フランク・マシアーノはマフィアの世界から足を洗ったつもりだった。

グリフターズ―詐欺師たち。口先たくみに人をだまして、小銭を稼ぐ男ロイ。

裕福な家で大事に育てられたピュアな女―それが探偵パトリックの抱いた、カレン・ニコルズの第一印象だった。

レスター・バラード。暴力的な性向を持った彼は、家族を失い、家を失い、テネシーの山中で暮らしはじめる。

古都ボストンに探偵事務所を構えるパトリックとアンジー。彼らのもとに二人の上院議員から依頼が舞い込んだ。

現在、最重要のミステリ作家は?今もっとも危険なアメリカ作家は?答えはひとつ―ジェイムズ・エルロイ、“アメリカ文学界の狂犬”。

その孤独な殺人者は内なる妄念に衝き動かされ、次々と若い女を惨殺していた。ある時は路上で。

麻薬王アダン・バレーラが脱獄した。

麻薬取引に手を染めた弁護士の男。一度儲ければそれでおしまいのはずだった。

かつて検事補殺しの裁判で無罪を勝ち取り、今や判事の座に昇りつめたラスティ・サビッチ。

雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。

1983年9月ニューヨークのダウンタウンの一角で“変態死刑執行人”ことマーティン・プランケットがFBI連続殺人特別捜査班に逮捕された。

ロス市内で3人組による銀行強盗事件が続けざまに起きた。

ロサンゼルスからハワイに向かう747ジャンボ旅客機が無線で驚くべき通告を受けた。

『その女アレックス』の刑事たちのデビュー作 連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。

ぼくは、ぼく自身の戦争をどう終わらせたらいいのだろう―戦争が残した傷跡から回復できないアフリカの少年兵の姿を生々しく描き出した表題作をはじめ、盟友である芥川賞作家・円城塔が書き継ぐことを公表した『屍者の帝国』の冒頭部分、影響を受けた小島秀夫監督にオマージュ

貧困家庭に生まれた耳の聴こえない娘イヴ。暴君のような父親のもとでの生活から彼女を救ったのは孤高の女フラン。

19世紀末―かのヴィクター・フランケンシュタインによるクリーチャー創造から約100年、その技術は全欧に拡散し、いまや「屍者」たちは労働用から軍事用まで幅広く活用されていた。

尋問の天才キャサリン・ダンス、ネットにひそむ悪意に挑む。陰湿なネットいじめに加担した少女たちが次々に命を狙われた。

夏至前夜、三人の若者が公園でパーティーを開いていた。18世紀の服装、料理、ワイン。

暗号名ソリッド・スネーク。

【アメリカ探偵作家クラブ賞（エドガー賞）最優秀長篇賞／英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞／バリー賞最優秀長篇賞／全米図書館協会アレックス賞】　 けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。

ヴェトナム帰還兵のモスは、メキシコ国境近くで、撃たれた車両と男たちを発見する。麻薬密売人の銃撃戦があったのだ。

運命の出会いから15年。

ロス市警の警官ハーゾグが失踪して3週間が過ぎた。

捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。

目覚めればそこに死体。LAPDの警官の群れ。

大好評、探偵パトリック＆アンジー・シリーズ最新作！ 誘拐された四歳の少女。麻薬取引の売上を持ち逃げしていたアル中の母親。

サミー・デイヴィス・Jrを相棒に、LSDで錯乱するシナトラを道連れに、メキシコを暴虐の渦と化すスキャンダル記者の悪行を史上最高に狂った極悪狂騒文体で描く中篇をはじめ小説3本、異常犯罪の深層に迫るルポ、LAをめぐる叙情的なエッセイまでを収録。

夏休みに入った刑事マルティン・ベックにかかってきた一本の電話。「これはきみにしかできない仕事だ」。

父親との旅行から戻ったヴァランダーを待っていたのは、無人の花屋への家宅侵入と老人の失踪の通報。

19歳と14歳の少女がタクシー運転手を襲う事件が発生。逮捕された少女たちは金ほしさの犯行だと自供、反省の色はない。

バーテンダーのボブがその子犬を拾ったのはクリスマスの二日後のことだった。