夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。

頭部を撃ち抜かれて息絶えた、妻ステファニーの姿。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

衆人環視の浜辺で女性が絞殺された。目撃者は皆無で証拠も波に洗われ、被害者の身元さえつかめない。

はじめは、愛人との駆落ちぐらいに考えていたものの、ウェクスフォード警部はいまや男の死を確信していた―失踪したのは、警部の隣人で会社員のロドニー・ウィリアムズ。

メアリは白血病患者のために骨髄を提供した。だが、それが恋人の男の怒りをかう。

ジェネヴィーヴは、老人ホーム「ミドルトン・ホール」のケア・アシスタント。

1905年から始まる、アスタの残した膨大な日記―それはデンマークからイギリスに移住してきた彼女が、24歳の時から数十年にわたって書き記したものだ。

リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。

テディは、愛情とは無縁のまま育った。

スタンリーの密かな夢、それは義母の遺産を手にする日のことだった。

エリザベスはタクシーの窓からベル・サンガーをみかけた。ベルは刑務所にいるはず…過ぎ去った日々がまざまざと甦る。

グレイは本を一冊著わしただけの売れない作家。

豊かな自然に囲まれたカントリー・ハウスで、チップステッド夫妻は愛犬の埋葬の最中に若い女と赤ん坊の白骨屍体を掘り出した。

第二次世界大戦末期。英国軍パイロットのブライアンとジェイムズはドイツ上空で撃墜されてしまう。

エーランド島に美しい夏がやってきた。

コペンハーゲン警察の特捜部Qは未解決事件を専門とする部署だ。ある日ここに一本の電話が入った。

フィリップは暴力的で血なまぐさいことが嫌いな、ナイーヴな青年だった。彼が愛するのは美しいものだけ。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

ダイヤモンド警視は、遺跡の地下で発見された人骨の身元照合に奔走していた。

イギリスの田舎町の協会に勤める眉目秀麗な青年ティムは、かつて古生物学者のイヴォーと知り合い、男同士の恋に落ちた。

夫と離婚し、酒浸りの日々を送るレイチェル。

徹夜の訊問明けに舞いこんだその話を聞いて、ウェクスフォード首席警部は不機嫌になった。

家族の絆に亀裂を入れたあの女が憎い…顔に醜いあざがあるためドリーは人づきあいを嫌い、母亡き後、父と弟の世話に喜びを見出してきた。

信じられない幸運だった。サッカーくじで10万4千ポンドが当たったのだ。

ヴェラ・ヒリヤードの死期は、時間と分に至るまで、あらかじめはっきりとわかっていた。

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

キングズマーカムの町中で二人の少女が相次いで誘拐される。

シルヴァー・ダガー賞受賞―英国推理作家協会賞。他人の子供を誘〓した狂気の母を抱え、苦悩する女流作家ベネット。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。

小説家ジェラルド・キャンドレスは7月6日に71歳で永眠した。

キングズマーカムの町始まって以来の大イベント、8万人を集めた野外コンサートは無事おわった。

ロンドンに住む花屋の店員アルマは、妻ある歯科医ウォルターとひそかに愛し合っていた。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

「ぼく」は6年ぶりにパリへ帰ってきた。ともに暮らしていたママが死んでしまい、からっぽのアパートは孤独を深めるだけだった。

風光明媚な英国の田舎町キングズマーカムでは、ロンドンへの交通の便を良くするため、かねてからの懸案だったバイパス道路建設計画が、急ピッチで進められていた。

高名なフルート奏者、マニュエル・カマルグの死に特に不審な点はなかった。老人は雪の夜、池に落ちて溺死したのだ。

アンという女が殺された。犯人はジェフ・スミスだ―そんな匿名の手紙がキングズマーカム署に届いた。

9マイルは遠すぎる ｱｰﾑﾁｪｱ・ﾃﾞｨﾃｸﾃｨﾌﾞ・ｽﾄｰﾘｰの定番。

住宅建設地で発見された、人間の肋骨の一部。事件にしろ、事故にしろ、どう見ても最近埋められたものではない。

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。

探偵稼業は女には向かない。ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。

新進建築家ガイは、妻と離婚するため故郷へ向かう列車の中で一人の青年と出会う。

フランスでの休暇から戻ったツイスト博士を出迎えたのは、事件捜査で疲れきったハースト警部だった。

出版社社長の邸宅で開かれたパーティーで、人気作家エイモス・コットルが、余興のゲーム“幽霊の2/3”の最中に毒物を飲んで絶命してしまう。

全米4大ミステリ賞で最優秀長篇賞を独占! アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)、バリー賞、マカヴィティ賞、アンソニー賞受賞! あの夏のすべての死は、ひとりの子供の死ではじまった――。

森の中にたたずむトバイアス家代々の屋敷シュローヴ館―イヴとライザの母娘は館の管理をしながら、ライザが十六歳のときまで世間と隔絶された環境でひっそりと生きてきた。

ブレアトン女子学院に勤めて五週間の女性教師フォスティーナは、突然理由も告げられずに解雇される。

亡き父に代わり、わたしを育てた従兄アンブローズが、イタリアで結婚し、急逝した。

キャロラス・ディーンはゴリンジャー校長 から直々に事件捜査の依頼を受ける。

サロンの絵が奏でる、美しくもおそろしい死のメロディー。本格推理。