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梁山泊 さんのレビュー一覧

梁山泊さんのページへ

レビュー数681

全681件 441~460 23/35ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.241: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

人狼城の恐怖の感想

世界最長の本格推理小説(発刊当時?)という事らしい、確かに長かった。
しかし作者があとがきで述べている通り、無駄な部分はないと思いました。
それどころか寧ろ説明不足と思える箇所が多い様に思います。


▼以下、ネタバレ感想
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人狼城の恐怖〈第4部〉完結編 (講談社文庫)
二階堂黎人人狼城の恐怖 についてのレビュー
No.240: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

厭魅の如き憑くものの感想

刀城言耶シリーズの1作目だが、
このシリーズは、首無→山魔→密室→凶鳥という無茶苦茶な順で何作品か既に読んでおり、可読性が低いのはもはや許容範囲。

▼以下、ネタバレ感想
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厭魅の如き憑くもの (講談社文庫)
三津田信三厭魅の如き憑くもの についてのレビュー
No.239: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

レインツリーの国の感想

「健聴者と聴覚障害者の恋愛」という体裁を取っていますが、作者の主眼は恋愛にはなく「聴覚障害者の事をよく知って欲しい」にあると思いました。
主人公の、伸、ひとみ共に、そのための人物造形がなされていたように思います。
決して「いい人」として描かれてなかったですね。

メールではすこぶる良好であった関係が、実際に逢ってみると、初対面でありながら、お互いに不快感を感じる結果になってしまう。
健聴者と難聴者との、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの難しさが伝わります。
伸を、積極的に難聴者を受け入れようとする健聴者の代表、
伸の同僚の女性を、難聴者に対し、若干だけど好意的でない健聴者の代表として描いてます。
巷に最も在りがちな健聴者の対障害者のスタンスを表現しているのだなと感じました。
読み手を不快にさせるようなきつい表現を避けつつやんわりと、問題点提示できていたように思います。
またひとみを介して、難聴者に多く見られ、恐らく健常者には理解し難いであろう行動・発言的特徴を上手く伝えていたと思います。
お互いの本音をぶつけ合う事で、最後ハッピーエンドに繋がりますが、私には伸のような行動や発言は絶対にできないですけどね。

聴覚障害者である大切な友人からプレゼントされた思い出深い作品です。
だから点数は若干甘目。
健聴者の方に是非とも読んで欲しい作品。

レインツリーの国 (新潮文庫)
有川浩レインツリーの国 についてのレビュー
No.238:
(3pt)

少女Aの殺人の感想

今月に入って、宮部みゆき、貴志祐介、島田荘司と相当にヘビーだったせいもあるが、何とスラスラ読める事か。

この作品には主人公がいない。 そんな感じ。 変な作品。
まず、登場人物のキャラが総じて立っていません。
そして、冒頭から視点人物であった教師。 途中から視点人物の座を他人に明け渡し、以降、殆ど活躍をしません。
捜査が始まって以降、刑事視点となるのですが・・・もしかして彼が主人公?


▼以下、ネタバレ感想
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少女Aの殺人 (中公文庫)
今邑彩少女Aの殺人 についてのレビュー
No.237:
(6pt)

東京物語の感想

作者である奥田氏の自叙伝的小説のようだ。
自叙伝的小説の中には、余りにもその人生が一般と比較すると異端で、共感できるどころか、そんな生き方格好いい的な描写に虫唾が走る作品も多いのだが、この作品は違います。
いつの時代もありそうな事という印象で、誰にでも共感できるのではないだろうか。
特に私の場合は、同世代という訳ではないが、僅か6,7年程度のずれなので、この作品に登場する出来事、事件等は全てリアルタイムで経験しているのが大きかったかもしれません。
しかも、そのディテールが細かいのがまた嬉しい。 時代的にも、生き方にも共感できたという事になりますね。

浪人→上京→大学生活→中退→就職→独立
18歳から20代、確かにこの10年強は、親との関係性もそうだけど、人間関係に目まぐるしい変化がある期間でもあります。
章立てされていますが、各章毎に登場人物がガラッと変わっているのが、そこをよく表せているように思えて、そのリアルさが妙に気に入っています。
結婚を含めていないのがいいですね。
来るべき30代に色々な可能性を連想する事ができますからね。

30歳を前にして「人生これから」なんて言ってたら「何、悠長な事言ってるの」って怒られるかもしれない。
主人公が親しい関係になった女性も、章毎に異なっており、以前の女性の話題など微塵も登場しない。
この辺りは、男の私にはよ~く分かるのですが、女性からは理解を得られないかも知れないですね。

東京物語 (集英社文庫)
奥田英朗東京物語 についてのレビュー
No.236: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

眩暈の感想

「新占星術殺人事件」という副題こそ付いているものの・・・

「占星術殺人事件」の愛読者である青年の、狂人の妄想としか思えない手記から始まります。
可読性の低い手記から始まる点は「占星術殺人事件」と同じですね。
この手記を、御手洗潔が一読で真実と見抜き、解き明かしていくという物語。


▼以下、ネタバレ感想
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眩暈 (講談社文庫)
島田荘司眩暈 についてのレビュー
No.235: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

黒い家の感想

非科学的なものを一切排除し「人間」の怖さを描いた「ホラー」です。
これ読んだら、誰も保険会社に勤めたくならないのでは・・・


▼以下、ネタバレ感想
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黒い家 (角川ホラー文庫)
貴志祐介黒い家 についてのレビュー
No.234:
(8pt)

クロスファイアの感想

宮部さんの超常現象モノは自分に合っているのかもしれない。


▼以下、ネタバレ感想
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クロスファイア(上) (光文社文庫)
宮部みゆきクロスファイア についてのレビュー
No.233: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

犯人に告ぐの感想

劇場型犯罪に対して、警察の捜査官がテレビに出演して犯人に呼びかけるという「劇場型捜査」を展開します。
「俺の空~刑事編」でも読んでいるかのような、まさにマンガの世界でしたが・・・
面白かったです・・・途中までは。


▼以下、ネタバレ感想
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犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫)
雫井脩介犯人に告ぐ についてのレビュー
No.232: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ガダラの豚の感想

数多のレビュアーの評価の中には、多少中島らも補正がかかっている気もしていますが、まぁ面白かった。
三部構成なのですが、上中下、各部が発する作品の雰囲気や臭いといったものが全く異なる、まるで3つの作品を読んだ感じがしました。
それが作者の意図的なものなのか、それでいいのかは分かりませんが・・・


▼以下、ネタバレ感想
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ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)
中島らもガダラの豚 についてのレビュー
No.231: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
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殺人鬼フジコの衝動の感想

「はしがきからあとがきまで全てが物語」

グロ小説かと思って読み始めたのですが、想像していた程でもない。
確かに殺人は起こしますが、その描写は妙に薄っぺらい。
殺人鬼が殺人を犯す時の心情や欲求といったものを描いているようにはとても思えず「何だったんだ、この作品」と思ったところでの「あとがき」である。

最後の最後に、これまで頭の中に描いていた構図がものの見事に反転します。
作者が見せたかったのはこれだったのか・・・と。

この作品は作中作なのですが、読んでいる最中は、そんな事ころっと忘れておりました。
そして、作者は一人ではなく複数の書き手がいるという事が1つのポイントになっていますね。
構成を複雑にしている訳ではなく、我々読み手に大きな衝撃を与えんために緻密な計算がされていると思いました。
話題作なのも納得です。


▼以下、ネタバレ感想
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殺人鬼フジコの衝動
真梨幸子殺人鬼フジコの衝動 についてのレビュー
No.230: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

夏期限定トロピカルパフェ事件の感想

「春季~」を読んだ時に、古典部シリーズと比較すると、主人公とヒロインに何か裏がありそうで面白そうだと思っていたのですが、この2作目でいきなり予想外の展開。
夏「なんだか素敵な予感がしてるの!」から始まりますが、何が素敵なのかが分かった時には愕然としました。
2作目にしてシリーズに抱いていたイメージが早くも崩壊です。
個人的には「アリ」なのだが、青春学園探偵小説を期待していた読者には強烈なカウンターパンチだったかも。


▼以下、ネタバレ感想
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夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤穂信夏期限定トロピカルパフェ事件 についてのレビュー
No.229:
(5pt)

春期限定いちごタルト事件の感想

小市民シリーズの1作目。
古典部シリーズに似た感じの、日常の些細な謎解きものですが、探偵役がその気になるまでのイライラ感を味わわずにすむ分、こちらの方が読みやすいかな。
また小市民の二人には、(古典部のあの天然キャラさんとは違い)ずる賢さや腹黒さを垣間見る事ができて、今後の展開を期待させる何かがありますね。


▼以下、ネタバレ感想
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春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
米澤穂信春期限定いちごタルト事件 についてのレビュー
No.228: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

水の迷宮の感想

石持浅海さんの作品は「扉は閉ざされたまま」に次いで2作目。
この作品も「扉は~」同様警察の介入がなく、登場人物達による論理展開、謎の解明、そして自分達の中にいる犯人を見つけるという流れも同じです。
一種のクローズドサークルものと言えるかも知れません。
ただ「扉は~」と比較するとやはり「劣る」と感じます。
「扉は~」は、頭脳的な攻防戦が非常に読み応えあり、面白かったですからね。


▼以下、ネタバレ感想
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水の迷宮 (光文社文庫)
石持浅海水の迷宮 についてのレビュー
No.227: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

虐殺器官の感想

近未来戦争SF小説という感じでしょうか。
慣れないジャンルであるため読むのにはかなりの時間を要しました。
難解な用語が数多く登場するだけでなく、どこか哲学的でもあり、(理解するために)全編息を抜けない非常に疲れる作品。
SF好きにはたまらないのだろうか。
作品評価が高いのも何となく理解は出来るが・・・ ただ個人的には正直好みではない。
高尚なのか単なるオタクなのか・・・
戦争オタクが難解な専門用語を羅列し描き上げたライトノベルという感じもしている(ファンの方には怒られそうだが)
自分自身で分かりやすく変換し、またある時には補足して読み進めたりもした。
正しく読めているのかいささか自信がない。 というか多分読めていない。
何故なら、私にとってあの結末は突拍子もない以外の何物でもなく、いつもの倍以上の時間がかかりながらも、必死に追いかけて読んだつもりだったのですが、最後に「目が点」
これは作者の意図を汲み切れていないに他ならない・・・のだろう。
再読する気も起こらないし・・・
作品批判ではなく、全く見当違いな解釈をしていたのだろうなという自分にがっかり。
疲弊。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
伊藤計劃虐殺器官 についてのレビュー
No.226: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ダブル・ジョーカーの感想

ジョーカー・ゲームに続くD機関シリーズの第2弾。
前作同様、各章が独立した短篇集であるため、このダブル・ジョーカーを先に読んでも大きな問題こそ無いですが、個人的にはやはりジョーカー・ゲームを先に読んだ方が数段楽しめると思っています。
というのも、今作は視点が敵対組織などD機関の外にあるからです。
外側から見たD機関、つまりは敵対組織の追い詰められる様が描かれる訳で、これはこれで大変面白いのですが、「D機関とは」「結城中佐とは」を理解した上で読んだ方がやはりよいでしょう。
まず今作では、結城中佐が余り登場しませんからね。
前作を読んだ方には、登場しなくとも、そこに結城中佐の影を感じたり出来るでしょうが・・・
今作では、結城中佐の過去や、D機関の完全無欠でない部分も描かれます。
D機関から人間味を感じる事ができたのは意外な展開で、そこからはまた独特の美学といったものも感じる事ができます。
ただ作品の面白さという意味では、やはり前作の方が上でしょうか。

ダブル・ジョーカー (角川文庫)
柳広司ダブル・ジョーカー についてのレビュー
No.225: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ソロモンの犬の感想

一見青春小説の様に描かれていますが、そこはやはり道尾作品であって、主人公の秋内が友人を疑って止まない様子からも、最後はえげつない結末が・・・などと身構えてしまう。

しかしこの作品は、これまでの道尾作品とはひと味違うテイスト。
しかも軽い。 読みやすい作品といえるのではないだろうか。


▼以下、ネタバレ感想
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ソロモンの犬 (文春文庫)
道尾秀介ソロモンの犬 についてのレビュー
No.224: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

レベル7の感想

これだけのページ数の本で、しかもいきなり誰が誰だか分かりもしない難しいプロローグから始まる作品。
読み続ける推進力を与えてくれるのが、その印象的な作品タイトルと、「レベル7になったら戻れない」という裏表紙の何とも興味をそそられる紹介文。
そして、プロローグが終わって、本編開始直後からの謎だらけで先の読めない展開。
そしてサイト内ランクS。
否応なしに期待が高まったのですが・・・

プロローグは、読後読み直してみるのがいいかも知れませんね。


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レベル7(セブン) (新潮文庫)
宮部みゆきレベル7 についてのレビュー
No.223: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

長い家の殺人の感想

メインとなるトリックは物理トリックですが、叙述トリックや暗号もありと、色々詰め込んだ歌野晶午氏のデビュー作。

メイントリックは大味。
巻末に島田御大の推薦文がありますが、まさに御大好み? まぁ色合いは似てますわね。
現実味に欠けるところも似ていますが、奇想天外とはとても呼べずミエミエなのが玉にキズです。


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長い家の殺人 (講談社文庫)
歌野晶午長い家の殺人 についてのレビュー
No.222:
(5pt)

硝子のハンマーの感想

元泥棒の防犯コンサルタントという探偵役設定自体はなかなか面白い。
ただ、やはり元泥棒でもあるのだから、正義感を表に出して「したり顔」で犯人を追い詰めるのは、キャラ設定としてどうかと思いました。
しかも、今作の犯人は若干肩入れできる不遇さがあっただけに余計にです。
もっと飄々とした感じがいいよね。 トリック暴いて「はいサヨナラ、後はよろしく」的な・・・
読後感にも悪影響を及ぼしている気がしました。


▼以下、ネタバレ感想
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硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)
貴志祐介硝子のハンマー についてのレビュー