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水生 さんのレビュー一覧
水生さんのページへレビュー数401件
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クリスチアナ・ブランド初読了。ミスリードの巧さに唸らされた。シンプルなだけに悔しい。余談だが所謂「ミステリにありがちな台詞」が結構出てくるのでそこも面白かった
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第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞作。終戦後の雰囲気や見立て殺人を連想させる不可解な謎、ロマンス風味と作者の嗜好が凝縮されているように感じました。多少読みづらさがあるものの意外性はあり、ホワイダニットものとして面白かった。
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谷川流さん2冊目の読了。フーダニットとして読むなら登場人物が出揃った時点で特定できてしまう難易度だが、この作品の本題はそこでは無かった。ある人物につきつけられるのは残酷な世界の構造。語り手に対する違和感も最終章にて明かされる。これを読了した人には「ボトルネック」か「神様ゲーム」を薦めたくなる(笑)。
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森川智喜さん初読了。ロジックとファンタジーの融合。麻耶雄嵩「さよなら神様」や東川篤哉「魔法使いは完全犯罪の夢をみるか?」と似た趣向をイメージしてましたが、第一部は鏡の能力を読者に説明させる安楽椅子探偵形式、第二部はクライムサスペンスといった印象で、第一部が正直な所、期待してたより地味な印象を受けました。読者に解かせる「謎」はあまり多くはないものの、暗号のくだりは感嘆させられました。
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2500年前に生きたピュタゴラスは謎に包まれている。彼がなにかを書き遺していたとしたら?史実とフィクションが織りなす数学ミステリー。現代での写本盗難事件と数学者誘拐事件が歴史のifと結びついた構成に惹きつけられました。随所に散りばめられた数学史やピュタゴラスの定理にまつわる話も面白かったです(ヒッパソスがこの作中では悪者扱いな所とか)。
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「江戸時代の風習が残っている日本」という舞台設定のミステリ連作集。ホワイダニットの反転と優しさに満ちた結末が秀逸な「ミョウガは心に効くクスリ」が個人的ベストです。
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「八番目の男」・「若き正義」・「匂ひのある夢」・「薔薇の処女」が個人的ベストです。
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北村薫さん初読了。登場人物の会話が「文系版森博嗣」な印象を受けました。「砂糖合戦」は噂どおりの快作でした。
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S・S・ヴァン・ダイン初読了。館ミステリの元祖。「Yの悲劇」に予想以上に似ていた(こちらが元ネタ)。衒学的な文章は国内だと新本格の雰囲気に近い様に思う。
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第21回日本ホラー小説大賞受賞作。 古典的な部分と現代的な部分のバランスが良かった。ホラー的に明かされる真相も意外性があった。
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蚕の品種改良が甚大な悲劇を引き起こしていくバイオホラーSF。ある意味では和製「フランケンシュタイン」。三者の考え方の差違が徐々に不協和音を生み出していく展開は短いながらもスリリングでした。幕引きはありがちとはいえ恐ろしい。
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「名探偵 木更津悠也」・「貴族探偵」・「神様ゲーム」等、「名探偵とワトソン役」の関係性に対する問題提議は今作も健在。名探偵から信頼感を取っ払った、若しくは探偵小説から解明のカタルシスを取り除いた感じがする。最終章までに読者に植え付けた仕掛けが最終章で発動す構成が秀逸でした。化石の蘊蓄も面白く読めました。
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米澤穂信「歴史ある古典部の真実」及び『愚者のエンドロール』のモチーフにして、「手作りチョコレート事件」のタイトル元。多重解決物の元祖・アンチミステリとして面白かった。
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巻頭の「楕円形の鏡」が傑作。韓国語の特徴と「ダイイングメッセージ」を組み合わせたトリックには唸らされました。
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今年最初の読了。怪奇趣味的で退廃的な雰囲気は、横溝正史の諸作品(特に東京物)がカーを意識して書かれているのを感じさせられた。犯人やトリックに関してはあまり驚きはなかったが、前半の怪奇趣味、中盤のサスペンスフルな展開、解決編のスピード感は探偵小説の魅力を存分に味わえました。
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2014年読み納め。超有名作故に微妙にネタバレされかかってましたが、鉄道の中というクローズド・サークル、1人1人の証言から推理を積み重ねていく展開はイメージしていたよりもロジカルで面白かったです。
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様々な年代・シチュエーションで描かれる13の恋愛小説短編集。個々の短編の完成度はもちろん、終盤で明かされる全体の仕掛けに感心させられました。
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幼馴染で親友のナナコに誘われ、美咲は舞台監督(ブタカン)として演劇部入部を決める。青柳さんのもう一つのホームグラウンド、正統派文化系部活小説で面白かったです。登場人物もそれぞれに魅力的で、演劇に対する熱気が伝わって来る感じも自分好みでした。それと、ナナコの容態が話数を追うごとに悪化してるのが不安で仕方なくなってくる。
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ネットでの炎上・マスコミによるデマ拡散といった社会問題を背景にしながら、関係者の独白という形で事件の真相が探られていく。関係資料を最後に読んでしまったため問題編と解決編のような読み方になってしまいましたが、「どんなに憶測を重ねても一般人やマスコミは警察にはかなわない」という一種のアンチテーゼのようにも受け取れる結末と、読者の感情をミスリードする構成は面白かったです(笑)。
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連城三紀彦ファンの作家4人、綾辻行人・小野不由美・伊坂幸太郎・米澤穂信によって編まれた珠玉の短編集。「依子の日記」・「眼の中の現場」・「桔梗の宿」・「親愛なるエス君へ」・「花衣の客」・「母の手紙」。いずれの短編も結末での反転と真相の魅せ方に圧倒させられました。特に好きなのは「眼の中の現場」と「桔梗の宿」です。
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